もしも車中泊中にテレビカメラに直撃されたら?

ここ数日、テレビを見ていてVTRを見てその内容について番組コメンテーターがあれやこれや意見を言う番組において、何か恐いなあと思う事がありました。このブログのテーマで言うと「車の運転マナー」だとか、「車中泊を行なっている」という点についてもしテレビで取り上げられた場合、前者の場合は単なるとんでもないマナーをした人についての感想を伺うインタビューに終始しているならいいのですが、たまにテレビを見ていると多くのドライバーが通るところにカメラを構えて交通違反になっていたりマナー上の問題があった場合に注意してきてその反応を顔にモザイクを入れた状態でそのまま放送するという事があります。

さらに、今のところあまり見ませんが、道の駅や高速道路のサービスエリアで決められた場所に停めないとか、キャンプ行為を行なっているような車中泊者に同じように注意をしながらインタビューをするというケースもあります。

こういう時にどのような対応をすればいいかということを考えた場合、たとえ濡れ衣を着せられたような指摘を受けたとしても、カメラを向けられた事に逆ギレしてしまう事だけは避けた方がいいのではないかと強く思うことがありました。というのも、この文章を書いている少し前に元・横綱日馬富士関の引退会見で同席した伊勢ヶ濱親方とやり取りがあったのですが、生中継で自分の言動や表情がそのまま電波に乗って広まってしまうのにも関わらず、会見の後半では親方が逆切れして、見ている人の中にはこの親方の元で指導を受けていたら、不祥事が起きたのも必然だったのではと思われた方もいたのではなかったでしょうか。

ところが、やはり大相撲の世界というのはすごいもので、生中継で流れた逆ギレの場面をテレビは後追いで報道せず、コメンテーターからもそこまで強い非難の声はなかなか聞かれませんでした。その後、パネルやコメントの形で言及した局もありましたが、テレビを見ている人に訴えかける決定的な場面のVTRは放映されることはありませんでした。

こういった状況を見てしまうと、改めて日本のテレビというものは恐ろしいものだなと思います。あくまで私自身の想像ではありますが、テレビ局に都合の悪いことは報道しないでくれとお願いできそうな人がバックにいる人についてはそこまで細かくVTRで問題の場面を繰り返し流されて追求されることはなのかな? と思えてしまうのです。

逆にそうした後ろ盾のない人については過去に大変な事になった例はたくさんあります。号泣会見をVTRが擦り切れるまで流された兵庫県会議員や、決定的な差別的な音声を流され続けた国会議員、さらに同じような会見上で自分の息子さんに囁いた言葉が全てマイクを通して明らかになってしまった老舗料亭の親子会見など、バックが付いていないと思われる場合の扱いは明らかにひどいものでした。これこそ「報道における格差だ」と思ったのですが、さらに思ったのは何の後ろ盾もない一般人がテレビカメラに向かって逆ギレしたらどうなるかということです。

つまり、もし私たちが普通にドライブし、車中泊している中でそうしたテレビカメラを向けられ、その時には考えもしなかった間違いを指摘されたような場合、カメラに向かっての逆ギレというのはその後に影響が出るかも知れません。一回限り放送されるものであってもYouTubeにアップされると見る人が増え、その中の情報(車の種類など)を分析されることによって、下手をすると自分の個人情報がネット情報から特定され、ブログやSNSで発信されている場合には特定されて炎上する可能性すらあります。

元々、一般人のマナー全般を流すようなテレビの内容というのは、他に大きなニュースがないので行なわれる取材のような感じがするのですが、現場で自分の正当性を訴えて逆ギレしてもテレビ番組内で出るというのは、最初にテレビ局側が考えた「マナーの悪い人たち」をクローズアップするという目的に合致する場合だけなので、大きく取り上げられれば取り上げられるほど自分の立場が悪くなるだけでしょう。ですから、多少は自分の意見を飲み込んでも、その場では素直に謝罪することがベストの対応であると断言することができます。

こうなると、もはやマナー云々の話ではなく、画面に映った自分がどのように世間から見られるかということについて考えなければならない人はそれを実行に移すべきであるということです。もちろん、自分は決して悪くないと思っているなら徹底的に放送後のネットで反論のような事までやるのも無駄ではないとは思いますが、自分の意見が世間に認められるまでは、非常に長い時間がかかかるであろう事を覚悟しなければならないでしょう。その点をじっくり考えておく事も、ほとんど起こらない事だとは思いますが無駄にはならないと思います。

今回はちょっと悲しい話になってしまいましたが、改めて考えてみると、テレビで車中泊でない他のマナーに関するVTRが流れているのを見た自分を含めた多くの人たちは、もしあれが自分だったらと思わずに色々勝手な事を言っているなという感じもします。

今後、テレビで「マナーの悪い車中泊」のようなテーマでワイドショーの題材としてVTRが出てきたら、VTRで流れた裏は果たしてどうなっているのかという観点からも考えてみることで、世間が車中泊に対して考えている事だったり、今後どのように車中泊していけばいいかということも考えることができるかも知れません。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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