車中泊の旅をする上での危険について

現代の日本は「治安のいい国」というイメージが強く、そのためにどこで車中泊をしても安全なのではないかという風に考えている方が多いのではないかと思います。ただ、きちんと管理されたキャンプ場内に宿泊するのと違って、国および他人の土地に車を停めてそこで夜を明かす事についてのリスクは存在します。

まずありそうなのが、車中泊の時だけではないですが、車の中に入っているものを狙って車上荒らしの被害に遭うリスクです。車中泊でなくても車を使って旅に出るということになると、車の外から見えるような形で様々なグッズを残したまま車を離れることがあると、そこを狙われる可能性があります。完全にこうした犯罪を無くすことは不可能ですが、貴重品は身につけて行動するということと、荷物が外から見えないようにしたり散らかしたりしない事がまずは大切です。

そして、意外だと思うでしょうが結構あるのが車自体の盗難です。ちょっと用を足すだけだからとキーを付けたまま車を離れる人というのは今でも少なからずいて、その心の緩みが車ごと盗まれた後になって気が付いたりします。どんなに急いでいてもきちんと施錠し、窓も開いていないか確認してから車を離れるようにしましょう。

そして、車を停める場所についても注意した方がいい場合があります。特に寝場所を探す場合には、ゆっくり寝られるように人目に付かない場所を選びがちになりますが、公共の駐車場で人や車の出入りがあるような所では、ある程度人の目の行き届く所に駐車しておかないと監視カメラの死角になるなど、助けを呼んでも気付いてもらえなかったり、犯罪被害に遭っても対応できず泣き寝入りになるケースも出てきます。

周りに車が多くいて、その中にアイドリングを続ける大型車があったり、車の外へ出て延々と大きな声で話し合う人たちがいたりと、人や車の出入りが多い駐車場内の車の中ではストレスを感じる状況に列挙の暇がありません。しかし、そういうものから離れたいとい事ならば何があっても自分の責任で人がやってこない場所に移動するか、きちんと管理の行き届いた所に泊まるしかありません。

深夜にやってきた集団が騒いでいるならば誰かが警察に通報して対応してくれるかも知れませんが、客観的にみてそこまでひどく騒いでいるわけでもないと見なされればどうにもなりません。そのために自分で騒音や光を何とかするため、車の目隠しだけでなくアイマスクや耳せんなどのグッズも使いながら、自分の睡眠時間を確保する必要はあるでしょう。

そして、夜に寝ていたら、自分の車を目的にして暴行されそうになるという究極の場合もあるかも知れません。幸いにも私はそういった経験はありませんが、何かの事情で深夜でもその場所からすぐに逃げなければならない状況というのは、大雨でがけ崩れの恐れがあり、その場に留まるのは危険な場合も当てはまります。そんな究極の場合にも備えて、運転席は寝床にせず何かあった時にすぐに運転できるようなシートアレンジにしておく事は、特にリスクを感じながら休む時には特に必要になってくる心掛けでしょう。

そして、これは全ての人に押し付けることはできませんが、駐車場内の移動するだけならそれほと考えなくてもいいでしょうが、車の中で寝ていてある事情でその駐車場を出て公道を走って移動する必要に迫られた場合の事を考えると、車中泊で寝酒をする場合は、一行の中に免許があっても飲まない人を作っておくか、ノンアルコール飲料にとどめておくという選択も出てきます。

酩酊状態で運転した場合はそこにとどまっていた方がましなぐらい車の事故によって起こる危険度が増しますし、そうした事になるのがいやなら、お酒を飲んだら朝まで移動しないとたかをくくるか、飲まないでいざという時に逃げる算段をするかの二択になると思います。

この判断というのは実際なってみないとわからない点もありますが、常に移動しながら旅をする車中泊の旅では、自分の回りで起こるリスクについては常に考えながら行動をすることが求められる場合があります。ハンドルを握っているだけでも責任が伴うのが自動車を運転するということでもあるので、様々な事を想定して車中泊の旅に出ていただきたいと思っています。


カテゴリー: 車中泊での心構え | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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