防災ラジオの選び方 その1 小型の手回し発電ラジオの感度は?

これから書く話は、ラジオ好きな人でないとあまりピンと来ない話ではありますが、気にされる方は気にされるAMラジオについての性能の話です。ただ、一つ新たな流れの中で言うと、今まではAM自体が聞きにくかった地域でもAMラジオ放送局が聴けるように、AM放送の内容をFMで同時送信する試みが既に始まっています。

このようなAM局再送信がされるFMの周波数というのは、以前はアナログテレビ用に使われていた90~108MHzの「ワイドFM」と呼ばれるものです。今後防災ラジオに限らず普通のラジオを購入する際にも90MHz以上の周波数をカバーするものをまずは選ぶようにしましょう。

そういう前置きをした上で、いわゆる一般的な防災ラジオについて考えてみることにします。先日、防災ラジオとして久し振りに購入したのが東芝の手回しハンドルの付いたキャパシタに電気を溜めるタイプのラジオ「TY-JKR5」ですが、手の中にすっぽり入り、電池も単四電池2本で動くポケットタイプのラジオということで、ラジオとしての基本性能を追い求めることは当然無理があることは承知していました。

アナログラジオの場合、その性能は内蔵のバーアンテナの長さに比例するところがあります。大型でアンテナが長ければその分感度は良いですが、小さなバーアンテナしか搭載できないような場合はどうしても感度が弱くなる傾向があります。

ソニーICF-9との比較

今回改めてその受信能力について報告しますが、ラジオ自体の性能としては、私の持っているラジオの中では単三2本で長時間使えるソニーのICF-9よりも若干感度的には劣る印象です。僅かではありますが写真のように「TY-JKR5」(写真下のラジオ)の方が小さいので、その大きさを比べるとラジオの中にあるバーアンテナが短いような感じです。私の住んでいる静岡県内の場所ではいわゆる地元局を除くと、日中でも車で走っていると何とか普通に聴けるのがニッポン放送くらいなのですが、「TY-JKR5」ではそのニッポン放送も場所によっては受信が苦しいという感じになってしまいます。

それと、全般的にダイヤルの同調位置範囲が広く、かなり適当にダイヤルを合わせても信号が強力な地元局を受信できるのですが、それが仇となり地元局近くにある他の放送局が聞こえず、ずっと強力な地元局が鳴っているという状態になっています。

ただ、このようにダイヤルの同調位置範囲が広いラジオというのは少々周波数がずれて合ってしまっても大きな音で放送が入り、結果として安定して使えるということで(電波が強いことが条件にはなりますが)、ラジオに慣れていない人が急に使っても使えるように「TY-JKR5」は作られているという事になるのかも知れません。

また、日中は地元局しか入らなくても夜になると遠方の放送局が強力に入ってくることがあるのがAMの特徴なのですが、いわゆる感度が良く細かい放送局をしっかり合わせることができるラジオの場合にはそれこそありとあらゆるラジオ局が入ってきてしまい、混信の元になるケースもあります。

最初に紹介したように、多くのラジオでなかなか受信できないラジオ局を受信できるようにするため、FMで同時送信することが既に行なわれている今、大きな地震が起きても地元局の送信設備が残っているならば、十分既存の防災ラジオでも受信できるようになっていると思っていいでしょう。

災害時にはAM局の同時放送がFM局でされたり、コミュニティFM局の方が地元の事細かな情報をAMローカル局よりも流しているケースも多いので、AMの感度が悪くても地元のコミュニティFM局が聴けるかどうかが大事だという側面もあります。今後はAM局だけでなくFM局の聞こえ具合についても確認していくことが大事になるでしょう。

今回は「TY-JKR5」について見ていきましたが、FMの感度については一応コミュニティFM局が自宅でも聴けるくらいの性能はあってほっとしました(^^;)。同じくらいの大きさのポケットラジオや防災ラジオでも、その性能については同じようなものだとは思いますが、特にFMの場合はロッドアンテナの長さを比べてみて、より長いものを購入した方ががいいと思います。

「TY-JKR5」は販売価格が高いので受信性能もいいのでは? と思ってしまう方もいるかも知れませんが、この販売価格は他の日本メーカーでは採用していないキャパシタを充電用に使っているからこの値段になっているのではないかと私には思えます。どちらかというと、これまで説明してきた通り、ローカル放送局をうまく聴くためにチューニングされているということをご理解の上こうしたラジオは購入されるのがいいと思います。


スポンサーリンク

コメントを残す