前回、様々なランタンについて検証してみましたが、火を使雨ランタンについては使い方を誤ると火事になる危険性があるので、これからは電池でLEDを光らせるランタンについて考えてみます。
かつて、懐中電灯やランタンの電池というのは単一から単四までの乾電池(最近ではエネループに正式対応したものも増えてきました)を使うものがほとんどだったと思います。まだエネループが出る前には電池の管理が難しいところがあり、特に警備など業務で利用される方は大変だったろうと思います。何しろ、何本か使ううちの一本が充電しない駄目な電池が紛れ込んでいた場合、その原因を特定するためには電池よりも充電器にお金を掛けなくてはならない時代もあったからです。
そういう意味では、乾電池を主に使うのではなくリチウムイオン・リチウムポリマー電池に充電することで、安定した性能を発揮することができるランタンは主に日常的にご家庭で使うことがあるならおすすめだと言えるでしょう。
リビングを中心に生活をしている場合、あえて他の部屋の電気を付けず、移動にはランタンを持って移動するような事をしてもいいでしょうし、夜の散歩や買い物のお供に毎日充電するようにすれば、いざという時であってもほぼ満充電になっているわけですし、使い方にあわてることもありません。
そんな中、どのランタンがいいのかということになりますが、大きさを我慢できるならば前回の最後に紹介したジェントスの「EX000R」が一番の個人的おすすめになるでしょう。今持っている大型ランタンを乾電池で動かしている関係でさらにランタンを増やすのには躊躇しているので今は持っていませんが、もし今使っているランタンが壊れた際には一番の購入候補になります。
LEDの点灯方法によって3時間から300時間という点灯時間の差があり、多少暗く押さえれば大きな災害でも停電から復旧するまで使い続けることも可能でしょう。さらに、専用の充電池は単一電池3本がくっついたような型をしており、充電池を使い切った場合でも単一電池3本(単三エネループをアダプタを利用して使うことも可能だと思います)を使ったランタンとして活用できます。
普通のランタンは充電池の交換ができないものも多い中で、こうした仕様にしていることはメーカーの良心を感じます。これなら毎日使っていて充電池が劣化したとしても電池だけを変えれば性能が復帰しますし、いざという時に単3電池で単1を使えるようにするアダプターとエネループを3本数セット持っていればいいわけです。
さらに、充電池はUSB端子からの充電になりますので、これも災害用のグッズとして大きなものも入手可能なソーラーパネルから直接ランタンにつないで充電するようにすれば、なかなか満充電にすることは難しいですが、停電が続くような状況でも利用時間を伸ばすことができるでしょう。
こうしたいわば「一点豪華主義」の準備も大切ではありますが、小さくて最小構成の明かりを複数用意する方法もあります。ランタンは部屋の全体を照らすには便利ではあるものの、スポットを明るくしたり手元を照らすには別の器具を使った方がいい場合もあります。私の場合ですが、エネループの単三電池を一本使った「懐中電灯」「ヘッドランプ」「ランタン」を使い分けるという方法を取っています。
これは特にいつも持ち運ぶバッグの中に入れておいて、外にいて停電に遭遇した時でも明かりの確保ができます。さらに、いつも使うバッグの中に入れておくことは、何かあった時にすぐに探し出せてすぐ使えるということでもあります。
一つあると便利なのが単3電池一本で使えるヘッドランプです。私はモンベルの「コンパクトヘッドランプ」を持っています。過去のブログで紹介した記事は以下の通りです。
http://syachu.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-600e.html
上の記事にもあるように、ヘッドランプの上からかぶせる「ランタンシェード」を合わせて用意することにより、単3電池一本だけでも「懐中電灯」「ヘッドランプ」「ランタン」の機能を全て使えるので気に入っています。記事を書いた当時からスイッチ部分に改良を加えた形で、製品自体はリニューアルしているものの、価格は変わらずに全国のモンベルショップやネットで手に入りますので、単3一本用のヘッドライトとしてはおすすめの一品です。
さらに、自宅用で誰でも簡単に使えるライトとしてだけでなく、単3の他に単4電池でもライトが付けられるパナソニックのBF-BM01は、家族用に枕元やテレビの前に常備しておきたい一品です。
上記ブログではネックストラップとつなげて夜の散歩のお供にということで紹介しましたが、しっかりしたハンドルがあるので手で持って懐中電灯として使うのもいいですし、本体を光源を上にして置くことで光が広がり、ランタンとしても使えないことはありません。ハンドルに付けるものを工夫して部屋の上から吊り下げるようにして使ってもいいでしょう。単3電池一本でも使えますが、常に単3と単4の電池を入れておいてどちらかの電池が切れたら充電を掛けつつ使うこともできますし、災害の状況によって単3電池の入手が困難であるような場合でも単4電池が使えるというメリットがあります。
ただ、これらの製品は純粋な意味でのランタンではないので、単3電池一本で使えるランタンとしてモンベルのミニランタンを新たに購入したので、ヘッドランプといっしょに常時携行するようにしました。車中泊なら問題なく使える明るさですし、これら3種類のライトを同時に使ってもエネループを3本消費するだけなので、特にエネループのストックがある人や、アルカリ電池を購入できた人にとってはそれら電池をぎりぎりまで使うことのできるセットになっています。最後の「ミニランタン」については、改めてレビューを書きたいと思っておりますので、少しお待ち下さい。