IIJmio 「ミニマムスタート128プラン」はイオンAプランを超えるか?

 昨日紹介したイーモバイルについて書いた際にも指摘させていただきましたが、次々と新しいサービスが出てくるモバイルデータ通信のサービスについて、2年しばりで契約するのはあまりおすすめできないように思います。私の使っているモバイルデータ通信サービスは二種類ですが、Wimaxのサービスこそ1年縛りで契約はしているものの、もう一種類の日本通信とイオンが共同で企画した3G(携帯電話の通信サービス)のうち、下り最大100kbpsという低速通信のAプランはそうした契約期間による縛りはありません。しかも月980円と格安であることから、ドコモの端末やSIMフリーの機器限定ではあるものの(日本通信のサービスはドコモの通信網を借りて提供しています)安くどこでもネットに繋ぎたい方には人気のあるプランでありました。

 そんな中、プロバイダのインターネットイニシアティブ(IIJ)も同じような格安のデータ通信サービスをドコモ回線を借り受ける形で提供するとのこと。こちらの方は通常のSIMと、microSIMのどちらでも契約でき(契約途中の変更は不可)、月額945円で下り最大128kbpsでの通信が可能な「ミニマムスタート128プラン」が2012年2月27日から契約可能なのだそうです。カードは従来のFOMAではなく、ドコモが推進する新データ通信のクロッシィ対応機でスピードアップが計れるLET対応カードの形で提供されます。もちろん、従来のFOMA用の端末でも利用可で、とりあえずは今の端末で使っておいて、将来端末がLET対応のものに変わっても使い続けることができます。

 さらに、128kbpsでは使えないネットサービスを使えるようにするために、一回525円のクーポンを入手してチャージをすることで、データ量100MB落とすまでは高速スピードが使えます。FOMAの場合下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbps(あくまで理論値です(^^;))、LTEのエリアでは下り最大37.5Mbps、上り最大12.5Mbps(一部屋内では下り最大75Mbs、上り最大25Mbps こちらもあくまで理論値)のスピードで使えるようになるとのこと。普段はメールチェックぐらいでも、他のモバイルサービスが使えないような山の中であっても、ドコモのエリアであれば繋がるので、いざという時にチャージして高速通信を可能にするという事は、さすがにイオンのAプランではできないような技も使えるようです(イオンのプランの場合は月ごとに高速通信も使えるプランに変更する事は可能です)。そして、最も大切なしばりについては、こちらの方もイオンと同じくサービス開始時に登録料金の3,150円はかかるものの、解約違約金のようなものはかからないとのことです。

 そうなると、果たして実際の体感スピードがどのくらいなのかということが気にかかりますが、私の場合はそれほど気にしません。050plusのようなIP電話や、ラジコなどのアプリが安定して動くかという興味が沸く方もいるかと思いますが、人が増えればスピードが落ちるのは仕方ないことです。サービス前のテスト状態で動いたというような報告が入ったとしても、多くの人がこうしたサービスのメリットに気付いて殺到したら徐々に使えなくなることも覚悟して使うのが正しい対処の仕方だと思います。IIJでは無線ルータ端末を同時に販売するようですが、スマートフォンやタブレット端末、単体のドコモ3G対応の無線ルータを別に入手してもいいでしょう。

 今後、ドコモのクロッシィ対応端末が市場に出てくるにしたがってクロッシィのエリアも広がってくるでしょうし、LETサービス利用前提の格安プランが出てくるまでの繋ぎとして今回のIIJmioのプランは考えてもいいのではないかと思います。そしてこうしたサービスについての注意として、下り128kbps基本のサービスだけではかなりネット接続についても制限が出てきます。旅先で動画を制限なく見たりしたい場合にはこうしたサービスは適しませんが、旅先で必要な情報を入手するだけなら、効果的にクーポンによるチャージを使う事で、このプランだけでも何とかなると思いますので、検討の余地は大きいと言えましょう。個人的にもとりあえずイオンAプランから乗換えをする予定ですので、導入しましたら改めてその状況を報告させていただきたいと思います。


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