このところ報道されるニュースで気になることがあります。テレビで大きく取り上げられるニュースというのは、潜在的にどの地域でも似たような話があり、一つのニュースをきっかけにして同じような事件が拡大して放送されることはよくあります。その一つが「あおり運転」による事故であり、もう一つが地方議員や首長による迷惑行為です。
特に、自分が行政の長であったりそれなりの権力を持っていることを前提に嫌がらせ行為や女性に対するセクハラ行為を繰り返す事が本当にあるのだとしたら、それは今後の事を考えると被害者が泣き寝入りしやすい状況になった時のことを考えるとすぐさま職を辞して責任を取っていただきたいと私などは思います。
これは、阪神淡路大震災の後から問題になりながらもマスコミはあまり大きく取り上げることがないことで多くの人が知る問題にはなっていませんが、避難所にいる女性(過去の事例を調べたところ、幼児から中高年まで年令によって行為が止まることはありません!)に対してセクハラやセクハラ以上の暴行行為などが普通に起こっていたり、目かくしのためにダンボールで壁を作っているのに、わざわざその近くを歩いて壁の上から女性の授乳している姿や着替えを除く輩がいたり、夜には使っている毛布の中に入ってきて、声を挙げても避難所の中ではむしろ行為を行なった男性の方に「そんな気持ちもわかる」と同情する声があったり、とりたてて若くない年齢なので被害の声を挙げにくいという雰囲気があったりして、なかなか避難所全体としての問題にはなりにくい事があり、それは熊本地震の時でも変わらなかったと言います。
私のいる静岡県では県警の職員が避難所に暮らす人々から聞き取り調査を行ない、このような問題があるということについては把握しているという報道が最近あったのですが、実際、犯罪行為くらいになれば取り締まれると思うのですが、大声で猥談をしていたり、子供達がいる前で堂々と成人雑誌を読んでいるような場合、どこまで避難所の治安が保たれるのかはちょっとわかりかねます。
さらに、もし今報道されているようなセクハラ市長や市議が、避難所を訪問しながら好みの女性を物色し、個人に誘い込んで許しがたい行為を女性に対してしようとするようなことも、単に想像上の話だけでなく実際に起こっても何らおかしくないと言えるでしょう。また逆に、気弱な男性を狙って女性や女性とグルになった男性がセクハラ事件をでっち上げるような事も起こる可能性は皆無ではないでしょう。
東日本大震災の時には、「車中泊はやめて避難所に行こう」と主張される方の意見が新聞にも載りましたが、その発言自体は間違ってはいないものの、避難生活前の生活パターンを維持するためには、自らの生活を同じフロアにいる人全てに晒すような避難所での生活というのはセクハラを受けるような人でなくてもストレスが激しくなると思いますし、車中泊での避難生活を続ける事について、強制的に止めさせることは今後もできないと思います。大切なのは車中泊をする中でも血栓が発生しないような環境整備こそが問題になると思います。
ですから、そこまでひどくない台風のようなすぐに避難所から自宅に戻ることができる中で、念のため自宅から避難するような場合を除くと、長期間における避難所生活が続くと予想される災害に備えて、避難所に依存しない準備をする中で、車中泊の環境を確保することが今後は大切になると思われます。
普段の生活をどうしても避難所で行なわなければならないような場合でも、車の中で着替えや授乳ができるように外から覗かれても大丈夫なように窓に目張りができるようなものを揃えておいたり、家族の中の女性だけでも車の中で中から鍵をかけて安心して寝られるように、平面の寝床を確保するための段差をなくす工夫をするのもいいでしょう。同時にキャンプ用のテントも用意し、夏の時期には家族で寝たり着替えに使えるようにしておけば、避難所内で起こる問題のいくつかは解決することができるでしょう。
避難所を管理する側としても、スタッフに女性を置き、小さなセクハラ騒ぎであっても直接本人に対して注意を行なうことによってそうした行為がエスカレートをすることが防げると思いますので、他の場所で実際に起こった避難所でのトラブルを教訓にしてしっかり対処していただきたいですが、被害者の立場として管理者があてにならなかったら直接警察に連絡をするとか、そこまで強い態度に出ることも考えておくべきかとも思います。
避難所での生活というのは日常とは違う「非日常」の世界です。避難所内では「このくらいの事はしょうがない」と思うことでも、災害を受けていない地方では「とんでもない事」と思えるようなひどい事である事は十分に有りえます。
避難所の管理者や地元の警察に相談しても埒が明かなかった場合、もし日本国内の他の地域に知り合いがいて、避難所生活の中でおかしいと思う事を見聞きした場合、たとえ自分の事でなかったとしても、まずはネットなどを通じて被災者以外の人の意見も求めてみましょう。自分の感情の赴くまま、SNSなどで直接こうした行為に言及するのもいいですが、まずは色んな人に相談した後にした方が、告発者の方に言われなき非難を受ける可能性を排除した上で、きちんと発信することができます。ネット上で相談すれば、自分が告発しなくてもその内容を見た他人が勝手に動く可能性もありますので、本人が特定されない中で問題が解決する方向に向かうかも知れません。
恐らく、この種の問題は現在に至るもまだ仮住まいの仮設住宅に住んでいる方々の間でもなかなか言い出せないストレスの一つとして今でも苦しんでいる方はいるのではないかと思います。災害を受けていない地方に住んでいると、そういう事があるのかということすらもわからないものですが、生活に関わるストレスであるだけに現地マスコミの方々には継続して発信して行って欲しいものです。