最近、スポーツイベントが多いですね。パリオリンピックが近いこともあって、出場権をかけた予選があったり、ラグビーのワールドカップがあったりしています。私もスポーツは好きですが、一日中ずっとスポーツというのも疲れるので、衛星放送でドラマを今日は少し見ていました。民放なので当然コマーシャルがあるのですが、そのコマーシャルが見事に高齢者向けのものばかりなのでした。化粧品、健康食品、サプリといったものから、年配者に便利そうな品物、あるいはサービスなど色々ありましたが、気になったことがあります。
コマーシャルはわかりやすい商品(サービス)の説明が主で、物販の場合はインターネットを使いこなせていない人に合わせて、問い合わせ先の電話番号を紹介しているのですが、よくあるテレビショッピングの場合は0120から始まるフリーダイヤルがほとんどでした。ですが、違うものもありました。
というのも、恐らく物販の場合はフリーダイヤルで企業側が通話料を負担しても、商品を購入してくれれば、最初は「特別価格」で送料込みで安くても、継続利用で割引のない正常価格になり、さらに契約者側が維続利用の中止を直接しない限り、安定した売上が見込めるということで、フリーダイヤルが多いですね。
ただ、いわゆるサービスに関する問い合わせの電話番号について、昨日とある年配者向けのコマーシャルを見ていたら、思いっ切り0570から始まるナビダイヤル(有料通話というだけでなく、携帯電話の無料通話の対象外になる電話番号)を画面に出していて、コマーシャルはサービス自体の説明に終始したのみでした。恐らく、物品のある品物ではないため、問い合わせをもらってもそれがすぐ売上につながらないということで、フリーダイヤルではなくナビダイヤルにしているのだとは思うのですが、しっかり「0120」と「0570」から始まる電話番号に掛ける場合の通話料金についてわかっている人は問題ないのですが、知らないで掛けて長電話してしまうと、翌月以降になって思わぬ通話料の請求にびっくりしてしまうトラップになっていないかと思ったのですね。
フリーダイヤルについては年配の方々も知っていて、はっきりと認識していると思うのですが、0570から始まるナビダイヤルを紹介する場合には「かけ放題のスマホからでも有料になります」とぐらい、小さい字であっても表示しておかないとまずいのではないか? と個人的には思いますね。と同時に、この0570から始まる番号を使う企業が多くなっているという話を過去にこのブログで書かせていただきましたが、それならきちんとこの番号の事について多くの人に知らせるだけでなく、問い合わせは直接電話するのではなく、スマホからネットを使って問い合わせをする手順をきちんと案内するとか、問い合わせしてくる消費者の立場に立った説明も、コマーシャルを作る時には大切になってくるのではないかと私は思うわけです。
経費節減(売上が発生しない電話は持ち出し費用になる?)という観点から、問い合わせ先をフリーダイヤルにしないのは当然だと思いますが、通常の市外局番でなくわざわざ0570のナビダイヤルにするのは、どんな問い合わせにも通話料金を負担させることで電話対応に割く人件費を少なくしたいという企業側の切実なる考えがあるのではないかということも個人的には理解しているつもりです。今後は、企業側の負担を軽減し、さらには申し込もうとする消費者の側も料金負担のない、ネットからの文書(アンケート用のテンプレートで十分だと思います)発信で折返し企業から電話・メールをもらうようにするような方向で推移していって欲しいと思うのですが、今は企業の論理が先行してしまって、消費者の利便性が損なわれているような事があるのが残念です。基本的にはもっと広く0570から始まる電話番号に電話した場合の通話料金がどうなるのかという事を多くの人に知ってもらいたいですね。