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もはや地方銀行が悲鳴を上げるのも近いのか?公共の場所からもなくなってしまうATM

毎年6月から7月にかけてというのは人事でも異動があったりして、今までの状況も変わることが少なくないと思うのですが、6月の最終日にしばらく行っていなかった公共の場所に出掛けたところ、びっくりするような光景が広がっていました。

その場所には地方銀行のATMが1台ずつ置いてあって、いつ行ってもATMを使う人たちの行列ができていたのですが、今回も多少行列に並ぶことは覚悟して用事のついでにお金を下ろそうとその場にやってきたところ、何とATMが2台とも撤去されていたのでした。あわてて、近くにいた施設の職員らしい人に聞いてみたのですが、この場所にあったATMは完全撤去で、代替にどこかへ移すということは全くないということでした。

銀行によっては支店ごと撤退したり、場所は残っていてもATMだけは設置されていたりということは過去にもあったのですが、直接人員を出す必要のない出張のATMスペースも、今の世の中ではいつその場から撤退するかわからないということになるわけで、今までそれなりに使われてきた場所だけに、これはなかなかびっくりしました。仕方なく改めて車に乗ってその場所から一番近い銀行の支店へ行き用を済ませてきたのですが、今後はお出掛けついでにお金を下ろすのも大変になるので、ますます電子マネーやネットバンクへの移行が促されていくのかとしみじみ思いました。

はからずも、2022年6月末からはマイナポイントの新たな申請がスタートすることになり、役所などではこれを機会にマイナンバーカードを作ろうとする人は増えていると言いますが、ポイントを貰っても、そのポイントをどうやって使うのかわからないような方まで申請をしている中、今後は一気に現金のやり取りが減っていくような世界へと変わっていくような感じがします。

もっとも私は、電子マネーが利用できるところではその都度銀行口座やクレジットカードからチャージする形にはなりますが、現在を使わずに電子マネー決済をしているので、深夜でも土日でも現金が引き出せなくてそこまで困ることはないのですが、まだ完全に電子マネーが全てのお店で浸透しているわけではありませんので、予備的にいくらかの現金は持っておきたいですし、今回もそんな感じであの場所に行けば銀行が近くになくても現金が引き出せると思って立ち寄ったのですが、そうした個人の思惑を超えて事は進んでいるようで、改めて自分の出回る先のATM状況はきちんと知っておかないといざという時に慌てることになりそうだという感じはします。

今後の事を考えると、主にコンビニに設置されているATMをあてにしつつ、通帳への記帳はまとめてやるようにするか、ついに通帳のないスマホやパソコンで管理するネット口座に移行するようになるか、その日は意外と早くやってくるのではないかと予感させるものがあります。

そんな中で心配なのは、現金は存在するものの使いようによってはほとんど使うことがなくなるような状況はあるものの、今の複数存在する電子マネーの状況がどう変わるのか? というところがあります。できることなら、その人が使っている電子マネーに合わせて自分も同じ電子マネーを使い、送金する時だけ(割り勘などもそう)使うような普段使わない電子マネーを維持するというのは、やはりめんどくさいです。これから電子マネー自体が統一されるのか、それとも複数の電子マネーが覇権を競いつつも、相互乗り入れで1ポイント1円というレートで交換できるような方向に向かうのかわかりませんが、先日も出先のスーパーでは楽天Payをすすめられ、PayPayやauPay、d払いも一緒に使い分けなくてはならなくなるかと思うと、ちょっと憂鬱です。またある所では電子マネー自体での決済ができないお店が(比較的大きなお店でも)あるので、銀行の淘汰の方が早く行き過ぎてしまうと困る場面もまだ出てくるのではないかと思います。

実はこうした電子マネーの他にも交通系電子マネーの問題があります。一部のお店では交通系の電子マネーも支払いに使えるものの、電車やバスに乗る機会がない地方に住んでいると、日々利用する電子マネーと電車やバスに乗る時に使う電子マネーを別に用意しなければならなくなります。7月からPayPayは千円以上からしかチャージができなくなったので、買い物ではできるだけ残高を0にしたくても、できずに手元に少額の電子マネーが残るような状況が複数の電子マネーで起こると、そうした残った電子マネーを束ねたら一定額がまとまるのに、改めてチャージしなければならなくなり、その点についても、主要電子マネー同士の移動が可能になるような仕組みを、街からATMが消えるまでに作って欲しいと思ってしまいます。