近ごろの車にはかなり付いている「衝突安全ブレーキ」はあてになるのか

昨日、静岡県沼津市で起こった交通事故は、はからずも全国ニュースとして日曜夕方のテレビニュースで流れていました。テレビの画面を見ていて気付いたのは、車種が日産のノートe-Powerニスモ(のように見えました)という走行性の高い車種であった(?)ことでした。

事故後の内容だけを見ると突っ込んだファミリーレストランの駐車場に入れようとしてそのままアクセルとブレーキを間違えて突っ込んだのだと思ったのですが、内容は違っていました。実は別のショッピングセンターの駐車場で人との接触事故を起こし、そこで気が動転してしまい、勢いよく近くにあったファミリーレストランの駐車場に入り、そのまま店に突っ込んだという、かなり運転者の行動に問題がある状況での事故だったようです。

私自身、ネットニュースの記事で読んだだけなので人とぶつかったりお店に突っ込んだ時にどのくらいのスピードが出ていたかはわからないものの、日産の売れ筋であるノートe-Powerという車の安全装置はどうなっていたのかと思わざるを得ません。

今回の運転者があえて運転システムでカスタム可能な所をいじっていたとは考えられませんし、普通の運転をしている分にはメーカーが主張するだけの安全装置があり、それが問題なく動いていたと考えるのが普通です。

今回事故を起こしたノートも車載カメラがあるでしょうし、前方の車両や歩行者はもちろん、道路上の白線などを検知することはできたと思います。さらに、2015年7月からノート全車種でエマージェーションブレーキが搭載されていると思うので、2016年から登場したe-Powerもそうした装備が付いていないということは考えられません。

となると、こうした最新の安全装置の限界が人間の想定を超えた行動のもとに起こり得るということも考えなければならないわけで、最新の装備があるから大きな事故は起こさないだろうという事も、素直に信じることができないのではないかと思えてきました。

自動運転の時代になれば、人間がパニックを起こして予想に反した運転行動を取らない分、安全装置がうまく機能しないで事故を起こすことはあっても大きな事故は生まれないのかも知れませんが、例えば踏切が閉じている中に強引に進入するようなことを運転者が行なった場合、そこまで強烈に安全装置は機能せず、今までと同じような大きな事故が起こることも出てくると思った方がいいのかも知れません。

と同時に思うことは、もし今回の事故を起こした運転者が、最初に歩行者と事故を起こした際に、車を止めてまずは怪我人の救助と警察への連絡という運転者の義務を果たしていれば、全国ニュースになるほどの事故にはならなかったろうということです。事故を起こして頭の中がまっ白になったとしても、安易に車を移動しようとしないでその場に留まることの大切さというものを改めて思います。

今回の事故でも一連の事故として一つとカウントされるのではなく、複数の人や物とぶつかったものはそれぞれ一事故としてカウントされるので、保険で賠償金が出るにしても、無事故等級が一気に下がってしまい、翌年以降の保険料負担が重くのしかかってきます。改めて「事故を起こした場合は逃げずにまず停まる」ということを意識することが大切だということを肝に銘じたいと思います。


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