今後もあってほしい「駅弁大会」

毎年、正月明れの連休に近くのスーパーで行なわれる「全国駅弁大会」が開かれているのですが、今年はなかなか県をまたいでの移動が難しい中で、ゆいいつ他県に直接開かれた窓のような気がして、日々の買い物にちょっとしたアクセントを付けることができました。

私の出掛けている駅弁大会は、スーパーの規模に比べると、全国色々な名物駅弁がやってきていたのですが、なかなかお目当ての駅弁がやって来なかったり、量が少ないためすぐに特定の駅弁だけ売切になってしまうことがありました。今回はたまたまというか、久しぶりに出品された弁当に、鱒寿司で有名な源の富山駅の冬季限定弁当である「ぶりのすし」があり、さらに割と個数が残っていたので、本当に久しぶりに買って食べることができました。

このパッケージの大きさは「ますのすし」と同じですが、いきの良いブリのパッケージは見るからに食欲をそそります。中はますのすしのように全てがブリてはなく、かぶにブリの身がはさまれていて、生姜や人参、昆布が良い隠し味になっています。

見ためもちょっとあでやかで、昔はなかなか冬の富山まで行かないと買えない駅弁だったのですが、最近は東京駅で常時出ている駅弁屋さんで買うことはできたのですが、首都圏にですら旅目的で出掛けられなくなった今、こうした駅弁大会というのはなかなか貴重な存在だと思いますね。特に駅弁をいただいた昨日は富山市内では1mの雪が降っていて、大機なニュースになっています。現地の人たちが雪で大変な思いをしている中で富山発の駅弁をいただくには複雑な想いはあるものの、逆に富山のニュースが身近に感じられます。この辺も駅弁というものの魅力ではないかと思います。

ただ、こうした催事を見ていて思うのは、多くが弁当としての人気メニューである牛肉使用の弁当に殺到してしまい、その土地土地の名物ということを感じながら食べている人は少ないのではないかということです。今後はさらに旅行に出掛ける機会が減ってきますし、現地で買わずに駅弁大会で初めて食べるような事が普通になってしまっているのは、その土地の名物を食べることはできるものの、現地で食べられない歯がゆさが残ります。ただ、こうした駅弁イベントが続くうちは、自分が出掛けた時の事を思い出したり、まだ直接訪れていない場合には、いつかは駅弁の売られている会社に直接行って出来たての味を楽しもうと思ったり、再びやってくる旅の楽しさを想像しつつ、おうち時間を旅の空間に変えることもできます。

今後、全国に緊急事態宣言が出た場合も、日常生活に必要なスーパーマーケットは通常営業とは行かなくても、日本国内の流通が滞らないなら、ぜひこうした催しは続けていただき、家で過ごす中の楽しみを与えていただきたいものだと切に願います。


カテゴリー: 旅コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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