スマホのカメラが高性能になると気を付ける点も増える

最新のiPhoneのカメラ機能はどんどんデジタルカメラに近づいていて、ズームレンズが機能上付けられないという所はあるのですが、そこを強引に画角が違うレンズを3つ付けています。つまり、単焦点のレンズ3本を付け替えて撮影するのと同じようなハードが搭載されており、本体にはアプリを利用すれば画像の編集・加工ができますし、さらにGPS情報を付けることで撮影場所を後から特定できます。そして元々電話として作られたものであるので、撮った写真をすぐに誰かに送ったりSNS上にアップすることができるようになっています。

本当にこんなものが一般化したおかげでコンパクトデジカメを好んで購入しようとする人はいなくなり、日本というより世界のコンパクトデジカメ市場の様相が変わってしまったわけですが、こうした一般の人が普通にスマホで写真を撮りそれをネットにアップするようなことが普通になったことで、新たな問題が起こっています。

こうしたことは十分承知な方もいるとは思いますが、昨日、夕方のテレビニュースでとあるアイドルがSNSにアップした写真を解析されて住所を特定されたという実際の事件を紹介しながら写真のアップロードをする場合に注意する点について報道していたのですが、なかなかそういう事を全てクリアにして問題を回避することは大変です。

というのも、最新の注意をして周りの風景や場所を特定させるような建物や標識を排除して撮影されたもののようでしたが、その写真で住所を特定するために解析されたものは、そのアイドルの「瞳」に映った建物の画像だったのです。そのアイドルの方は、スマホで撮った画像をフルサイズのままアップしてしまったようで、普通に等倍で見れば瞳に何が映っているかはわかりませんが、スマホといっても一昔前のiPhoneSEでも1,200万画素もあります。

この画素数をフルに使って撮った写真を拡大すると、瞳に映ったわずかな画像であっても、その場所がだいたいどこかを特定する建物を認識できるだけの情報になってしまったのでした。実際はその写真からそのアイドルの最寄駅(写真説明から自宅の最寄り駅であることはわかっていたそう)を特定し、その駅前を張っていたところ本人が現われたので尾行して住居を突き止めたということなのだそうです。さらに、これは少し前に話題になった話ですが、手のひらを正面にして撮った写真をアップすると、指の指紋を拡大し解析されて指紋認証システムを騙してしまうという手法についても同じような危険だと言えるでしょう。

普通の人ならいくら好きだと言っても(逆に好きならこそ止めるべきですが)連日他の事もしないで画像を解析し、ストーカー行為をすることはありませんが、今の世の中では別にアイドルや有名人でなくても、たった一枚のネットにアップされた写真から自宅がばれてしまう可能性は十分にあることをまずは認識すべきだということです。

日々SNSに写真をアップすることが普通になっている方は、まずは自宅のそばで撮った写真をアップしないようにするというのがテレビでの対策として放送されていたのですが、もう一つの注意点は、スマホで撮った写真をそのままアップしないで小さくてもウェブ上では十分にわかるくらいまで写真のサイズを縮小してからアップするということも大事です。そしてもちろん、スマホカメラの設定で、GPSを「切」にしてから撮影するということも撮った場所を簡単に特定させないためにも注意して設定を考えるべきです。

私の場合は、スマホの写真を直接アップすることはまずありません。スマホで撮影した写真はGoogle Photoに自動的にアップロードされる設定にしているのですが、実際にこのブログで紹介する写真は、そうしてパソコン上でも共有したスマホ撮影の写真をいったんダウンロードして、その画像をリサイズするだけでなく、あらゆる画像ファイルに記録されている詳細な情報をパソコンの画像閲覧・加工ソフトの「irfan View」(Windows用のフリーソフト)とそのプラグインセットをインストールすることで利用できるようになる「Web用に最適化する」というメニューからリサイズとGPS情報を含む様々な画像ファイルに残ったデータを消したものをアップしています。

さらに「irfan View」には「画像効果」を付ける機能もあり、一部名前を出したり顔を出したりしたらまずそうなものが写っていたときのために「モザイク」で直接その物を覆うことで問題のない写真としてアップすることもあります。もともと、スマホで文章を書くよりもパソコンのキーボードで書いた方が早いし正確なので、画像についてもいったんパソコンで加工してアップすることを徹底しています。

そうした事はブログだからできることなのかも知れませんが、スマホの写真を直接アップする場合、安全ということを徹底するなら、アプリが使えこなせないなら一枚はカメラアプリの設定で「640×480」(ケイタイメールサイズという名称で出てくる場合もあり)のサイズ設定があればその最少サイズで撮り、そちらの方をアップするようにするというような一手間を掛けることも大事だと思います。もちろん、撮影時に自宅のそばを避けることも大切ですし、地域が特定できる建物は写り込まないような撮影をし、さらにあからさまに他人が写り込まないように気を付けるなど、自分で楽しむための写真と、ネットにアップする写真とを分けて考えることがこれからは必要になってくるのではないでしょうか。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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