長野県の新そばまつりを訪ねる その2 長和町の「ダッタンそば収穫祭」

 長野県小海町のそば祭でそばをいただいて買い物をして、それなりに時間は経ったかなと思ったのですが、午前10時半に入って11時には次の場所に向けて出発しました。このまま松本へ行こうかとも思ったのですが、こじんまりとした地元の人たちの手作りイベントが思いのほか心地良かったので、とりあえず佐久から白樺湖方面に向かい国道152号線沿いにある長和町の「緑の花そば館」を目指しました。途中佐久市の道の駅に立ち寄り、長野県独特の食材を物色しながら約1時間で目的の緑の花そば館に到着しました。

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 会場では今年とれた韃靼そばや、その加工食品が置かれてはいたものの、その他のイベントが行なわれている気配がありません。写真のように会場に椅子が出ているもののそこには誰も座っていず、心なしか集まっていた人も少ないようでした。おかしいと思いながらもそのまま会場内を歩き回っていたらその原因がわかりました。何とイベントのスタート時刻は午後1時からで、終了時間も午後3時半という短いもので、イベント開催までまだ30分もあるということだったのでした。事前に開催時間を調べなかった私が悪いのですが、下手をすると午後に会場に到着した時点で用意されたそばが品切れになってしまうイベントも珍しくないのに、まさか午後1時からのスタートとは思ってもみませんでした。

 実はここで、このまま待って韃靼そばを食べようかどうしようか迷っていました。30分といっても一日のうちでいろんなところを回るのは大変なので、ここでのそばは諦めて松本のそば祭りに行くかどうしようかと思ったのでした。松本までの大体の到着時間はカーナビに目的地を入力することで計ることができます。松本城公園の周辺は混雑が予想されるため、無料のシャトルバスが運行する臨時駐車場までたどり着くにもこの通り行くかはわからず、さらにそば祭り会場に向かうシャトルバスの最終出発時間が午後2時ということで、カーナビが予測した松本市の駐車場への到着予想時間が同じく午後2時だということで(^^;)、無理に松本まで行って時間に間に合わなくなるよりもここで30分待つ方を選びました。すでにそばの試食のために多くの人が並び始めていたのでその列に並び、ようやくスタートの午後1時を迎えたのでした。しかし、それですんなりいかないのが地方のイベントの恐ろしさでした(^^;)。

 それまで長野県では栽培してこなかった韃靼そばを本格的に提供するため、地元農家だけでなく町や県、国の協力で今回会場となった「緑の花そば館」が作られ、現在その建物に隣接している更地にレストランを作る計画があるそうです。本当は昨年の段階で今年の収穫祭は新築なったレストランで行なう予定もあったとのことですが、結局完成しないまま現在に至るという事で、来賓からの挨拶でそのようなことを多くの関係者の方々が述べ、かなり長いことお預けを食らってしまったのでした。そうして、私たちが緑色の韃靼そばを食べられたのは1時半になってしまっていました。

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 肝心の韃靼そばですが、色が緑ということだけでなく、独特の苦味は少なくなっているというものの、普通のそばとは若干違う味わいがあります。提供してくれたそばにはミョウガが乗っていて、さらに辛味に差を付けた大根おろしを薬味として入れるようにしてくれていたのですが、肝心のつゆがしょっぱすぎたので、そばの風味を消してしまっていたのが残念でした。また、韃靼そばの実を入れて炊いた炊き込みご飯もいただきましたが、このごはんも薄く緑色に染まり、ごはん自体にも蕎麦の香りがするので、意外とこちらの方は好みでした。試食には韃靼そばを入れて焼いた食パンやクッキー、午後2時からはソフトクリームもあったそうですが、帰りの時間のこともあったのでそちらの方はパスして、炊き込みご飯用のそばの実だけ購入してその場を後にしました。

 収穫祭の開会式で来賓の方も言っていましたが、まだ長和町の韃靼そばは知名度も低いという事で今後、レストランの建設が急務だという事でしたが、何と昨年の収穫祭ではそば自体の提供がなかったという事でしたので、年を重ねるにつれて着実に進歩をしているのではないかと私には思えました。韃靼そば自体は栄養価も高く、将来的には期待できるものであることは間違いないので、現地に行ってそばを食べられるハードの整備とともに来年再来年のこの収穫祭がどう進化していくかというのも注目すべき点だと思います。ただし来年はできれば午前中から開催して、多くの人に有料でかまわないので韃靼そばを提供出来るだけの体制を整えていただければと思いますね。

 結局この日行けたのは2箇所のそば祭りだけでしたが、消化の良いそばとは言え多くの会場をはしごしまくると食べるのがきつくなって本来のそばのおいしさを味わうことができなくなると思いますので、これくらいがいいのかも知れませんね。それと、そばばかり食べているとその反動でご飯物も食べたくなってきますので、これから本格的なシーズンを迎える長野県のそば祭りに行かれる方はある程度場所を絞って行かれることをおすすめします。


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