水分補給のための温度管理

 先日、ショッピングセンターのマイボトルコーナーで、日本のボトル3大メーカーの1つ、サーモスの作った水分補給に関する冊子が置かれていたのでもらってきました。一年中で一番気温が上がるのが8月中旬と言われているので、熱中症予防のためにいくらかでも役に立てばと思って中を見てみました。

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 表紙には「5℃-15℃プロジェクト」とあり、この範囲まで冷やした飲料を飲むことで体の中から効率的に冷やすことができると書いてありました。外で運動している場合や、室内でもクーラーを使わないで暑さを我慢しているような場合も常温ではなく冷やしたものを飲む方がいいとのこと。

 さらに冊子の中を見ると、気温31℃および35℃の環境下で異なる水温のスポーツ飲料を飲んだ時の身体状況を比較した実験結果として、その後のパフォーマンスの良い順番は、(10℃>22℃>2℃)となったとあります。詳しくはサーモスのホームページで確認していただければと思いますが、これでわかることは、暑いからと言ってキンキンに冷えた飲み物をがぶ飲みすることは体にとっては逆に悪い影響を及ぼす可能性があるということでしょう。

 冊子ではこのことから、5℃程度に冷やした飲み物をサーモスの水筒に入れておけば、飲みながらでも4時間くらいまでは15℃以下の温度を保てるので、自社製品を買いましょうという宣伝で終わっているのですが(^^;)、果たしてこの小冊子で述べられていることが全て真実なのかどうか疑ってみました。というのも、冷やしたものよりも常温の水分補給の方が理想的とされていると述べられているころもあるので、本当に冷たいものの方がいいのかと思いつつ、ネットで調べてみました。

 すると、「冷やしていない常温」という記述のあるページの中で、具体的な温度は、10℃から15℃がベストと書いてあるのを発見しました。私が理解した範囲の中での話ですが、この「常温」というのが何℃を指すかというのがミソで、冬なら常温の範囲は下がり、夏だと逆にその範囲は上がるという根本的な状況をしっかり把握しておかないと対策もおかしなものになってしまうように思いました。例えば常温の範囲が上がる夏場では、特に車の中に飲み物を放置しておけば逆に熱いものが常温になってしまうわけで(^^;)、いつの季節でも常温がいいというのは間違いだということになりますね。

 ただ、クーラーボックスに飲み物を入れて冷やしたものを飲む場合、状況によっては5~15℃より低くなってしまう場合も出てきます。その際、少々の工夫で温度を調整するだけでなく、体も冷やすことができます。

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 写真は、私の持っている銅に錫をメッキしたフリーカップですが、この夏は冷たい飲み物をこのカップに入れて飲むようにしています。熱伝導率がいいので、冷たい飲み物を入れただけでカップも冷え、手に持っただけでひんやりして気持ちいいだけでなく、冷たすぎると感じた場合、ちょっとそのままにしておけば、比較的短時間で入れた飲み物の温度をぬるくすることができます。容量もそんなに大きくないので飲み過ぎも防止でき、必要な分だけ水分補給できます。さすがに運動中にこんなカップでは飲めないでしょうが(^^;)、車の旅のお供に、銅製の小さめのビアカップなどを持ち出すなんてのもいいのではないでしょうか。そのカップでビールを飲めれば言うことないのですが、運転が伴う方はノンアルコールの飲料でくれぐれも我慢しましょう。


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