時間に追われる旅から得る車旅の有り難さ

 今年最後の三連休の初日を利用して、青春18きっぷを使った普通列車の旅を楽しんできました。車の旅と違って自分で運転しないので寝ているうちに目的地に着いてしまう気軽さはあるものの、列車の時間に縛られて行動が制限されたり、悪天候や人身事故などで運転がストップしてしまったら待たなければならないという不自由さもあります。まあ、その辺は十分納得の上で出掛けているのですが、今回の旅はのっけから自分の思惑が外れたハプニングがありました。

 今回の旅のルートは東海道線を東京の方まで上っていき、そこから乗り継いで目的地に向かうことを考えていたのですが、旅の途中でこのようなブログのための文章を書くためには、よくあるクロスシートの雑然とした中ではなく、ゆったりとした普通車のグリーン車を使った方が快適度が違います。前にも紹介しましたが首都圏の中を走っている列車の中には普通車のグリーン車を連結しているものがあり、そのグリーン車には青春18きっぷであっても普通車のグリーン券を買えば乗車することができます。さらに首都近郊であれば目的地を指定することによって当日に限って複数の列車を乗り継ぐことができるので、かなり重宝します(この点については注意したいところがあるので、次のエントリーで紹介する予定です)。東海道線では、グリーン車連結の列車は沼津から走っているので、今回は沼津から高崎までのグリーン券を買おうと静岡駅のみどりの窓口へ行ったところ、何とシャッターが閉まっていました。

 営業時間のところをよく見ると、午前5時からとあったので、これはまずいと思いました。グリーン券は車内でも購入はできるのですが、事前に購入する場合と車内で購入する場合とでは購入金額にかなり開きがあるのです。もしかしたらホームに券売機があるのかも知れませんが、なかったら大変なので、沼津駅での乗り換え時間が9分あったこともあり、ダッシュで改札外のみどりの窓口を目指しました。

 ここまで読まれた方の中には、普通列車のグリーン券を買うには、直接窓口で買わなくてもおサイフケータイでも使える「モバイルSuica」を使えばいいのでないかと思う方もいるかも知れません。しかし、ここがまた問題であって、私もスマートフォンにインストールしてあるモバイルSuicaのアプリを使い、グリーン券購入を試したのですが、結局うまくいきませんでした。というのも、始発を沼津として購入しようとすると該当する駅がないとされてしまい、熱海からしか買うことができないようなのです。これは、JRが分社化され、熱海を境にJR東日本になっているためだと思われます。西の方から東海道線を使い、東京を経由して新潟や東北に行くため、普通車のグリーン券を買おうと思っている方はモバイルSuicaを過信していると沼津から熱海間をグリーン車で乗ることができなくなりますので注意しましょう。

 そうしてダッシュしてみどりの窓口に着いたところ先客がいてちょっとドキドキしながら順番を待っていたのですが、何とかグリーン券を購入してその足で待っている列車に飛び込み、何とかタイムロスによる乗り逃しもなく行程を続けることができましたが、もし大勢の人が切符売り場に並んでいたらどうなっていただろうと今考えてもぞっとします。

 もし事前にみどりの窓口の営業時間がわかっていたら、前の日に翌日分としてグリーン券をゲットし、もう少し旅に余裕ができていたと思います。それと改めて思うのは、事前にそれほどさまざまなものを用意しなくても、多少のハプニングがあって行程が中断されたとしても、車を使っての旅なら何とかなってしまうのに対し、公共交通機関を使った旅ではそうしたミスやハブニングが致命傷になったりするので、車の旅のようにのんきに構えすぎるのもよくないということです。車の中で寝られる環境さえ作っておけば、多少体を休めることでまた旅を続けられますので、車中泊の備えというのは私の旅にとってはやはり必要不可欠であることが今回の旅をしてみてしみじみわかりました。また、このように時間にシビアな旅も経験しておくと、車の旅であってもかなり先手を打つような形で楽な旅ができるように思います。私の場合は雪道の走行が心配な季節は車での移動は避けるようにしているのでこのような公共交通機関を使った旅が増えるのですが、うまくこうした体験を車中泊の旅でも活用できればと思っています。


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