光記録メディアから太陽誘電が撤退することの意味

 太陽誘電という会社の事は知らなくても「That’s」というブランドのCD-RやDVD-Rにお世話になった方も多いのではないでしょうか。その「That’s」プランドを展開していた太陽誘電が光記録メディア全般から撤退することがわかりました。

 光記録メディアが出てくる前は、磁気によるフロッピーディスクを使っていたわけで、簡単に扱えて多くのデータ容量を保存できるメディアの出現に革命的なものを感じたこともありましたが、特にディスクの品質について「That’s」ブランドには信頼性があり、他の海外製品が安く買えたとしても、あえて日本製にこだわって「That’s」の空ディスクを選んで購入していました。

 CD-RからDVD-Rと容量が上がったものの、その次に来たブルーレイディスクをあえてデータ保存用として私は使わないうちに大容量の外付ハードディスクやクラウド上に保存するようになると、その都度CDやDVDに焼く機会は減っていきました。私のところにもまだ昔に買った空ディスクが余っているくらいですから会社として生産を続けることは難しくなったのだろうと思います。つくづく時代の流れというものは恐ろしいものだと思いますね。

 さらに言うと、以前は音楽を車で聞くためにMP3に圧縮した音楽を空のCD-Rにコピーし、CD-R対応のカーオーディオで聞く(あくまで個人で楽しむために利用しています)ことをやっていたのですが、スマートフォンによる音楽配信が当り前になる中、あえてCDに書き出さないでスマートフォン本体に保存したものや、ストリーミングしながら音楽を楽しんだりする方が手間がかからないので、ますます個人で持つ記録メディアの必要性は薄れていっているように思います。

 今後、写真や音楽をクラウドに保管できるサービスが充実していけば、ますますメディアとしての光記録ディスクは影が薄くなってしまうのかも知れません。以前はパソコンにディスクドライブが付いていないと困ったものでしたが、今ではソフト購入もネットからダウンロードする形での購入方法が充実していますし、システムを飛ばした場合に備えてUSBメモリにリカバリデータをコピーしておいて万一に備えるようにできます。気軽に知り合いに写真などのデータを渡す場合に困るかも知れませんが、今後のパソコンはディスクドライブを搭載しないタイプが増えて行けば、ディスクでもらっても読めない人が増えていくという状況も意外に早くやって来るかも知れませんし、クラウドにアップロードしたファイルにアクセスして、ダウンロードすらせずに使うような流れになってくるのかなとも思ったりします。とりあえず、まだ光ディスクが読めるうちに、ディスクの中にしか残っていないデータをいつでも使えるようにどこかにアップロードしておこうかなと今回のニュースを聞いて思いました。皆さんのところで保存している過去のファイルは大丈夫でしょうか。


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