サンワサプライ 電池式FMトランスミッター 400-FMT003

 車のオーディオを使って満足している方にはあまりなじみがないかも知れませんが、最近ではラジオやCDだけでなく、持っているミュージックプレーヤーやiPhoneなどスマートフォンに音楽を集約しているため、車の中でも特別な用意をすることなしに音楽を楽しみたいと思われる方も多いのではないかと思います。

 カーオーディオの中には外部入力端子を装備していて、直接ケーブルでつなぐことができるものもあります。しかし、車に標準で付いているオーディオはそこまでの機能が付いていないものが多く、そのためだけにオーディオを買い換えるのも手間とお金がかかります。お金を掛けてオーディオを買い換えたとしても、車を交換した場合にまた同じようにオーディオを新しくしなければならないことにもなりかねません。

 そういった煩雑さをなくし、さらに取り回しの面倒が増えるケーブルを使わないワイヤレス接続を利用する製品があります。昔から一般的なのはFMラジオの空き周波数を利用して電波を飛ばすことでカーオーディオを使うFMトランスミッターでしょう。カーオーディオを扱う用品店へ行くと、さまざまなFMトランスミッターが置いてありますが、そのほとんどが車のシガーソケットに差して電源を取るものです。

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 電池などを用意する必要がないということで、このタイプのものが多くあるのは仕方がないにしても、特にサブバッテリーを走行充電するなどしてソケットが埋まってしまう方も多いと思いますし、貴重なシガーソケットをトランスミッターで埋めてしまうのはもったいないと思われる方も多いでしょう。今回紹介する400-FMT003は、電源に単四電池(エネループなどの充電池も対応)を使っているトランスミッターです。サイズは単四電池よりも少々大きいくらいで手の小さな方でも手の中にすっぽり入るくらいの大きさです。車の中でも写真のようにどこでも収まりが良く、気軽に使えます。カタログ値では使用時間はアルカリ電池で11時間となっていますが、使用頻度にもよりますが早めに電池交換が必要になるので、充電地での運用をした方がいいでしょう。

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 周波数はデジタル表示で、4つの周波数をプリセットできます。とりあえず私は普通のFMラジオで受信できるぎりぎりの90.0MHzにセットしていますが感度は良好です。微弱電波を発信するもののため、大きな車の後部座席からだとちょっと電波の飛びが悪くなるかも知れませんが、その場合は写真のように100円ショップでも買えるヘッドホン用の延長コードをつなげると若干遠くまで良好に入感するようになります。プレーヤーなどの音源と接続している場合、ミュージックプレーヤーから音を出すことでFMトランスミッターのスイッチが数秒後に入ってくれる仕様になっているので、FMトランスミッターにセットした周波数をラジオ側でもセットしておけば、手間もかからずにすぐに音楽を楽しめます。また、プレーヤーから音が出ない状態にして10分間で自動的にトランスミッターの電源が切れます。音楽を楽しみながら車を停めるような場合でも、プレーヤー側のスイッチだけ気にすればいいわけで、効率的に電池の消耗を防ぐようになっています。

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 他の方のレビューも見ながら購入したのですが、ラジオから出てくる音は意外と結果が良く、個人的に十分満足が行くものでした。ただ、使用する携帯電話・スマートフォン・ミュージックプレーヤーによってはイヤホン出力が元々小さいため、ミュージックプレーヤー側の音量を最大にしてもまだ小さい場合はラジオの方のボリュームを上げるなどの手間がかかります。その手間はいいのですがラジオ放送と切り替えて使う場合、急にボリュームが上がったり下がったりするのはちょっと困るので、イヤホン出力が大きいと思われる音楽レコーダーのDR-05を使ってみることにしました。結果は実に良好で、音の大きさはラジオ放送とほとんど遜色ないほどの音の大きさになりました。このレコーダーの特徴として、本体の設定でレコーダー本体のスピーカーから音を出さない設定に変えることができます。スマートフォンなどの場合はスピーカー内蔵なのでコードが外れたらいきなりプレーヤー本体から大音量の音が出てしまいますので、そうした恐れはなくなります。DR-05は元々音を録音するためのものなので、再生のための環境はそれほど優れているとは言えませんが、画面でフォルダごとに分けたファイルを連続再生するくらいはできますので、CDアルバムをじっくりと聞き込むような用途で使ってみようかと思っています。

 電池があれば車の電源に依存しないことから、例えば手持ちのFMが聞けるラジオと組み合わせて、車を停めて車中泊の状況に入っている時に使えばあえて外付けの専用スピーカーを使わず適度な音量で音楽を簡単に楽しむことがもできます。自分の車が使えないような場合も音楽を同じように楽しめるという技も使えますので、昔からある技術ながらなかなか侮れないものであると思いますね。


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