2019大河ドラマの視聴率が低迷していると言われますが

今年2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」は、いわゆる時代劇とは違った明治の物語で、さらに2020年に迫ったオリンピックに関わる物語であるため、一般的には今まであまり知名度がなかった金栗四三という人物をメインに据えた物語が展開されていますがそのためなのかどうか確認はできませんが、発表されるテレビ視聴率は低迷を続け、そこまでオリンピックやスポーツを好む人たちが大河ドラマを見ていないのではないかという風にも思われているようです。

金栗四三(歴史的な人物ということであえて敬称は略させていただきます)という人は箱根駅伝や富士登山駅伝などにその名が残る日本のマラソン界黎明期に活躍したランナーで、長生きをしたことで長きにわたって日本のマラソン界に影響を与えた人物として今までは知る人ぞ知る存在でした。しかしながら、今回金栗四三を大々的に取り上げたことでネットで調べても大河ドラマ関連の情報しか検索では出て来ることがなく、決して明るい展望だけではなかった日本のマラソン史についても、歴史を振り返った今となっては強力なリーダーシップは時には負の影響を与えた事もあったのでは? という疑念について、ほとんど出てこないのが気にかかります。

個人的には金栗四三という人物の事は、最初にオリンピックに参加し、現在これだけ人気のある箱根駅伝という途方もない大会を実現した事だけでも素晴らしいと思いますが、箱根駅伝がお正月の一大イベントになってしまったことの弊害を指摘する声も挙がっています。具体的には箱根駅伝から人気ランナーになった人に興味が集中したり、さらに箱根で活躍した人気選手が大学卒業して実業団に入っても、人気の駅伝大会にエントリーをし続けなければならずにマラソンランナーとしての育成が阻害されるような傾向を作ったというのも、あまりにも箱根駅伝が世の注目を集めたことの結果起こってきたこととも言えます。また、注目度が上がり多くの人の声が入るに従って、過去のオリンピックにおけるマラソン競技の代表選手選考について、問題が度々起こったことも記憶に新しいところです。

今回の大河ドラマでそもそも扱われるかはわかりませんが、古くは戦前のベルリンオリンピックで、国内の選考会は終わっているのに改めて現地で本番のマラソンに出場する選手を選ぶ選考会を行なうような、大会の前に練習に集中したい選手にとってはとんでもない選考をしたことも日本のマラソン界にはあったのですが、そうした人間の本性に則った様々な失敗を重ねた上で今があるのに、都合の悪い事実をもみ消すようなドラマの展開にならないかと、個人的には視聴率云々よりもそちらの方が心配になってしまいます。

このブログで紹介している車中泊についても、過去の記述を改めて見直していると、今の基準からすると常識自体が変わっているような事もあり、ブログを始めた頃の「おすすめの車中泊の方法」と今のそれとではかなり違ってきています。当然、ブログの内容はそのまま残っているわけで、書かれている内容を読んだ時に自分で恥ずかしい事もあるわけですが、あえてそのまま残ってしまっているところも存在します。もちろん、具体的に誤りを指摘していただき、その内容について明らかにこちらの誤りである点については直接直すか、コメント欄に注釈という形で残す形になるかはわかりませんが、読んでいる人が誤解をしないような記述に直すことはやっていきたいと思っています。今回の内容には関係ありませんが、いい機会なのでもし過去に遡って明らかな誤りなのでは? と思うことがありましたらご指摘いただければ幸いです。

当然、スポーツの世界においても「失敗は成功の母」という言葉は重いと思いますし、あえて多くの人が見て、ライブラリ的にも残っていくであろう「大河ドラマ」の中で、上で書いたことおよび過去の日本で行なわれてきた選手への過度な期待が選手自身を苦しめてきた歴史(マラソンの円谷幸吉選手やテニスの佐藤次郎選手の悲劇など)もしっかり描くことで、未来のオリンピックに向けた新しいスポーツとの向き合い方というものを、ドラマでは見たいと思っているのですが、果たしてどんな物語がこれから展開されていくのか、そんな観点から楽しみに見たいと思っています。


カテゴリー: ノンジャンルコラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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