生命を守るための情報を入手するために必要なこと

先日車の中でラジオを聞いていたところ、広島の原爆投下に関するラジオドラマを放送していたのを聞きました。こういう話をすると、原爆の悲惨さと戦争への憎しみというテーマのゴリ押しに終始しているのではないかというような感想を持つ方もいるかも知れませんが、実際に原爆の直撃を受けた中で生き残った方の体験談を基に構成された番組は、現代に生きる私達にとっても有益な情報が含まれていることがあるので意外と侮れません。

というのも、番組の内容を聞いていてちょっとした知識のあるなしで生死が分かれる状況というものが普通に存在することを改めて感じたのでした。主人公で当時13才の女の子がとある橋のたもとで被爆したのですが、同じように橋の近くにいて原子爆弾にやられた人々はひどい火傷を負ったということから、我れ先にと水で体を冷やそうと川に向かって殺到したのだそう。その女の子は、その川は小さい頃遊んでいたことで知っている大切な情報がありました。この川は時間によって潮の満ち引きにより大人でも背が立たないほどの水量になるというのです。

女の子は川に向かって進む多くの人達に、大声で川には入るなと叫んだそうですが、原爆投下直後でパニックになっていたり、とにかく体を冷やしたいという多くの人の流れに乗ることによって反対方向に引き返す人はほとんどなく、その女の子が成長し、被爆の体験を多くの人に伝える語り部となっても、その後に起こった悲惨な光景を忘れることができないということでした。

これと同じような状況というのは、戦争でない場合でもしばしば起こっています。東日本大震災よりかなり前に東北地方を襲った1960年のチリ大地震による津波が来る前に、東北のある地方では一時的に引き潮になったことで海岸で貝類が面白いように獲れたことから多くの人達が貝を拾いに集まり、結果的に避難が遅れて多くの犠牲者が出ました。また前年の1959年に日本に上陸した伊勢湾台風についても、大きな台風ではあったにしても、停電によりテレビ・ラジオが使えなかった事により警戒情報や避難勧告を出しても多くの人に届かなかったり、実際に大きな被害があった場所に住む人たちに、事前にこの地域で大雨が降ったり台風がやってきたら高潮にやられるというような危険の周知徹底ができていなかったことが被害を広げたのではないかと言われています。

さすがにテレビ・ラジオだけでなくインターネットでも情報収集するためのツールが多くある現代ならこのような情報が入らなかったり無知による人的被害は起こらないのではないかと思われるかも知れませんが、情報伝達ツールが発達した現代の災害ではtwitterによるデマのツイートによって多くの人がそのニセ情報に踊らされて、最近でも熊本地震の時にはライオンが動物園から逃げ出したというフェイクニュースを信じていた方も少なくなかったのではないかと思われます。これから起こるであろう災害で直接的には被害を受けなくても、その後の情報のやり取りによっては直接の自然災害によるものではなく、誤った情報を受けた人間が起こした行動で命まで危険になる状況というのは当然考えられますので、単なる情報収集だけではなく情報の取捨選択をどうするのかという点についても考えておく必要があるでしょう。

最初に紹介した広島の女の子の場合は、自身が身を持って感じていた経験からの情報であるので十分信頼性に足る情報であるものの、小さな子供の言う事だと受け流した大人が多かったことが悔やまれます。非常の時にはパニックになっている大人よりも冷静な子供や学生の方が正しい判断のできる状況もあるかも知れませんし、とにかく自分で納得できるだけの情報を元にして、あくまで自分で考えた上で動きたいものです。

そんな中、ちょっと気になる話が起こったのが先日に沖縄本島の東にある東村に不時着した米軍の大型ヘリの墜落炎上に関するニュースの中で報道された情報です。米軍のヘリのプロペラの中には、羽が破損したことを乗務員にいち早く知らせる装置として、昔のヘリコプターを中心に一本一本の羽の中にストロンチウム90という放射性物質が仕込まれているのだそうです。実際にプロペラが破損した場合、常時測定している装置の中の放射線量が変わることで異変を乗務員に知らせることになっているのだそうです。

今回墜落した大型へりにその装置が付いているかどうかはわかりませんが、過去に沖縄国際大学の校舎に墜落したヘリコプターにはこの装置が使われており、実際にいくらかの放射能が大気中にばらまかれたのだそうです。沖縄国際大学の事故の時にはやってきた米軍関係者がとにかく現場にいた日本人を警察官を含め追い出した映像をそのインパクトの強さから覚えているのですが、今から考えると近くにいる人が被爆する恐れがあるので追い出していたのだとようやく理解したのですが、残念ながらその時には放射能云々という話は私が見たり聞いたりしたニュースの中にはありませんでした。こうした事実を知ったのは、それこそ今回の東村での墜落事故の報道の中であって、かなりの長い間事実誤認をしていたわけです。

今回、新たな情報を得たことにより考えることは、米軍ヘリの演習場の近くで生活をしていたり、観光しているような場合にそうした事故に遭遇したら、決して近くに行かない方がいいですし、家族や知り合いと一緒だったら決して近くには行かせないように促すということです。実際にヘリコプターの墜落に遭遇した際の行為は、風向きの状況もあるかも知れませんが、最悪の場合には煙と一緒に飛散してきた放射線を口や鼻からまともに吸い込んでしまい内部被爆して、重い後遺症に苦しむ事になってしまうかも知れません。まずはその場から離れる事がいいと思いますが、ある程度の安心が確保されたと思って遠巻きに見ているだけでも安いマスクだけでも用意していつでも使えるようにしておくことぐらいはやっておいた方がいいのかも知れないと思うほどです。何しろ実際の事故直後でも個別の案件について直後には詳しく報道されることがなく、重要で極めて大切な真実が後出しで出てくるような状況なだけに、事故のニュースなどを見ていても、なかなか公に情報公開されないものに対しては、特に神経質に情報収集をして危いものには近づかない方向に進むのがいいだろうと思います。

このように、過去に報道されている事実があったとしても、受け取る側が見逃すなどして大事な情報を入手しないままその危険に遭遇するような事は避けたいので、今後も気を付けて日常生活や旅行で出掛ける際の危険について、日常的に手に入る情報を見逃さないように追って行きたいと思っています。


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