私がこのブログを書き始めた頃、車中泊における調理ということでは、まず選ぶのは「カセットコンロ」という選択肢になっていたと思います。当時、車内で家電を使う場合にはシガーソケットにインバータを付けて使える家電を使っていたのですが、それだと当然使える家電は限られてきます。今でも売っている「タケルくん」「ワクヨさん」のような、車のシガーソケットに差した電力でも使える湯沸かしポットや炊飯器は当時からあったものの、最大100Wくらいの出力しか得られないので、炊いたり沸かしたりするまでにひどく時間がかかるだけでなく、車のバッテリーにも影響を与えかねません。
その頃は、キャンピングカーにサブバッテリーシステムを組んで、家にいる時と同じような家電を使っている方もいましたが、自分でシステムを組むにしても結構な費用(車代も入れて)がかかるので、私自身はより使う電力が少なくて済む、乾電池で動くグッズを色々探し、調理についてはカセットコンロを持ち込むという考えでいました。
しかし、どんな災害でもそうですが、いったん自分の回りでインフラが使えなくなった場合、間違いなく今までと同じようにお店でグッズを入手するのが難しくなります。個人的な事で言うと、大雨被害で私の住む市内の別地域で大規模な断水が起きた時、ペットボトルの水だけでなく給水車が来た場合に水を入れるタンクすら近くのお店から消え去りました。カセットコンロを備蓄したりこれから鍋の季節に向けて使っているご家庭も少なくないと思いますが、今現在家庭内で備蓄している分のカセットガスが無くなったら、しばらく新しいものを入手するのは難しいと思われます。カセットガスを使った器具は増えていて、ガスストーブや冷蔵庫、発電機もありますが、問題はいかにカセットガスを入手できるかという事があるので、私はこうした品については自分で購入する選択肢から外しています。
カセットガスについては火事の危険だけでなく、使い終わった後の処理についても災害時にどうなるのか不安になります。ですから、現在はカセットコンロ自体はあるのですが、これを災害対策用として使うことを止めました。小容量のポータブル電源を購入し、車のシガーソケットよりは大きな電力を使えるようにし、200~300Wくらいの電力(当然小さなポータブル電源の出力に見合ったもの)で動く炊飯器や電気鍋を購入しました。これで、お米と水さえあれば温かいごはんを食べ、ちょっとした調理ならできるようになりました。ただ、普段遣いの家電と比べると著しく利便性は劣るので、その点は我慢するしかないと思っていました。
それが、先日の電気ポット導入で状況はさらに変わってきました。ポータブル電源は何とかリフトアップさせれば定格1000Wまでの家電が使えるようなものを買いました。完全にフルパワーでは使えないものの、IH調理器も何とか使えるような環境が整ってきたのです。
そうなると、あえてカセットコンロに執着することなく、手持ちのポータブル電源で動く調理器具をカセットコンロの代わりに使うようにすれば良くなったのです。
今の世の中の状況は、あらゆるものが値上りして生活するにも大変な事になっていますが、事ポータブル電源に関しては、性能が上がった上に値下がりしています。最初に書いた自作で車の中にサブバッテリーシステムを仕込むより、大き目のポータブル電源に専用のオルタネーター(走行中にシガーソケットからよりも充電ができる)を設置するだけで、自宅と同じように家電を使え、走行するだけで充電が十分できる環境が完成します。本格的なキャンピングカーでなくても、中古の軽バンにDIYで居住空間を作る中で、調理器具だけでなくエアコンの設置も現実味を帯びてきます。その点では良い時代ですね。
私自身は車にオルタネーターは設置しないと思いますが、容量1000Whクラスで出力が家庭用コンセントと同じ1500Wあるポータブル電源を1つ増やすことで、1400WのIH調理器や電子レンジも短時間ではあるにせよ使えるようになるので、その分の発電がベランダに吊り下げた複数のソーラーパネルで効率的にできれば、何とか災害時に自宅内避難も行けるようになるのでは? と思っています。