前回は、日本通信とドコモ本家(主にirumo)を比べてみましたが、今回はauが展開している「スマホスタートプランベーシック」を比べてみたいと思います。こうした比較を行なう前に、お断りしておきますが、日本通信に限らず、大手通信会社から帯域を借りて事業を行なっている業者(今回の場合は日本通信)と大手が直接回線を提供する場合との大きな違いは、平日のお昼や夜のゴールデンタイムなど、多くの通信が集中する時間帯にはデータ通信が遅くなったり、つながりにくくなる事は普通に起きるので、その分の快適さが価格差となって現れるということをご承知おきください。
ネットをウロウロしていて気になったのが、紹介したauの「スマホスタートプランベーシック(U22)」で22才以下で他社からの乗り換えでない新規契約の方が対象になるプランです。ウェブの広告では「1,980円(税込2,178円)」で毎月30GBのデータ通信が使えるようになるということですが、紹介ページを読み込んでいくと、この金額は様々な割引を適用した場合の「最大値」であることがわかります。以下、auのホームページからその概要を説明していきましょう。
まず、通信料詳細のところに、「1年間限定で2,178円」と書いてあります。学生でも一年後には同じ条件で3,916円になります。スマホ本体を分割で購入している場合、2年目から毎月の支払額が上がることになるのですが、そこはきちんと考えた上での契約が必要だと思います。
次に、元々の各種割引を一切使わないで契約した場合、元値がいくらなのかということも、ちゃんとウェブには書いてあります。その金額は5,203円で、ここから各種割引で毎月の利用料が安くなっていきます。見やすいように、ここから各種割引は箇条書きで書いていきます。
・家族割プラス3人以上でauの場合はずっと550円割引、2人の場合は220円引
・auスマートバリューでずっと550円引
・au Payカードお支払い割引でずっと187円引
・スマホスタート一年割で契約翌月から一年間1,188円引
・スマホスタート一年割ベーシック(U22)で契約翌月から一年間550円引
となります。なお、auスマートバリュー割を使う場合、ひかり回線の基本料金5,610円/月+オプション料550円/月の支払いが必要になります。
つまり、ご家族のスマホ契約(3人以上)が全てauで、料金はau Payカードからの引き落としで、光回線も割引に対応するものを契約している場合に、22才以下で初めての契約をする回線が最大の割引である2,178円に契約翌月から1年間だけなるというわけです。気を付けたいのは通話関連のオプションはこの金額では使えず、別に通話オプションを使うか、30秒22円の通話料を払うかということになります。
契約者が23才以上だったり、光回線は安い他社で契約していたり、そもそも光回線を使っていなかったり、家族割が使えない単身の方の場合はそもそもウェブで出ている最安の価格では利用できないということになります。
ここまでかなり長くauの22才以下限定の割引プランについて説明してきました。対して日本通信の同価格のプラン(合理的30GBプラン)は実に単純明瞭です。年令制限なし、各種割引は一切ないものの最初の料金でそのまま使い続けられる、ただし回線はドコモ回線で通信スピードについてはau回線より遅くなるという注意点を頭に入れておけば、解約したくなったらいつでも解約可能です。内容についてはこちらも箇条書きで示します。
・データ容量は月30GB
・通話料金は「5分定額」か「毎月70分の無料通話」から選ぶ(オプションではない)
・超過分の通話料は30秒11円(auの半額)
・データ追加は1GBごと220円
・毎月の料金は税込2,178円
ちなみにですが、auの場合の5分定額のオプション料金は月額880円なので、忖度なく二つのプランを比較した場合、auは割引前の5,203円に880円を加えて6,003円と2,178円の比較になると思います。それでも、全国に有人対応のできるショップがどこでもあること、回線の品質がauの方が良いことを考えると、このくらいの価格差になってしまうということなのでしょう。
前回も今回も、日本国内のMVNOに早くから参入している日本通信のプランについて紹介しましたが、使い方によっては日本通信でない他のMVNOの方が良い場合もあります。その場合でも、今回紹介した大手キャリアの割引内容よりも安く使えるプランは多くあります。この辺は本当に、「今までずっと使ってきたから」「大手で安心できるから」という意識によって変えられずに来た人が多いのかなという感じがします。これは何も通信会社の選択には限りません。今まで当り前だと思っていたことでも、自分で調べたり、詳しい人に色々聞いたりすると、その印象は変わる可能性があります。騙されていたとまでは言えませんが、もう少し早く知っていれば、無駄にお金を使うことはなかったと思うことは、この世の中に多くあるのではないでしょうか。
もちろん、価格が高くなったとしても大手との契約を継続するという方もいることでしょう。個人的には、毎月の通信費を少しでも安く抑えたいと思っている人がいるならば、ここ数日のブログ内で書いた事で、多くの方が自分で自分の契約を見直し、今までの行動を正しながらよりよい暮らしに変化していける人が増えることを願わずにはいられません。
てらさん、こんにちは。
自分の知り合いにも、大手の高いプランを使い続けている人が居ました。実生活では色々と節約しているのに、何故そこを見直さないのか不思議に思っていましたが、やはり変更が面倒なのと、実ショップで手続きが出来るのが大きいのかもしれないですね。「携帯にそこまで気を使いたくない」と言う事もあるかと思います。
auの「スマホスタートプランベーシック(U22)」は囲い込みが凄いですね(笑)。日本通信の30Gプランで、povoの年間プラン等を併用して昼間繋がりづらい時に使う、と言う方が良いような気がしますね。
自分は今は大体povoで満足しているので、すぐどうこうは考えていないのですが、au payでの#ギガ活終了等、今後も劣化する様であれば、乗り換え候補に考えようと思います。
では~ ahiru
ahiruさん コメントありがとうございます。
先日、日本通信の290円プラン(月1GB)を利用している母親のスマホで、地域商品券の支払いを行ないましたが、全く問題なく電子決済ができました。自分からほとんど電話せず、電子決済を使うくらいにしかネットを使わないなら、本当に月290円で何とかなります。現在は念の為、通話オプションの5分定額を付けていますが、付けても700円弱で回線を使えて、しかも通話も気がねなくできる(アプリで5分間経つ直前に自動で回線を切るようにしているので、通話料を余分に払うこともありません)ので、もはや他のプランは考えられなくなりました。
ずっと大手キャリアとの契約を続けている方というのは、何らかのしがらみを持っているのか、無関心なのかという感じがありますが、通信費が安くなるだけでなく、節約しているという事を感じることなく使えるので、こういう情報はもっと広まって、今の通信料金は高すぎると思っている人たちの多くに広がって欲しいと本当に思います。
知人に自宅のネットがTVも含めてJ-comと言う事でUQモバイルを勧めたのですが、家族がUQモバイルだと店頭でのサポートなども良くないとauショップの店員に言われたらしく反対されたと聞きました。
固定電話の長距離が高かった時代を経験している年齢層は通信料が高い事に疑問を感じないのかと感じています。
毎月の支出が大きく違ってくるのに自分で考えようとしない。そういう人たちには言っても無駄なのかもしれません。まあ肥やしになっていただき果実を食べれば良いのか。
個人的にはキャリアのオンライン専用プランがコストパフォーマンスが良いのではと思います。
海外旅行が趣味の自分にはahamo一択です。昨日までモンゴルツアーに参加していましたが、エリア的には問題は無かったです。地方の高速道路では2GのGSM地域もありましたが。
通話中心でほとんどネットはしないような人には日本通信の1G290円は良いですね。1,890円で通話定額にもなる。以前のガラケープランより安い。
中高生には適しているのでは。使い過ぎ防止にもなります。ドコモのガラケーにしがみついている人にも良いと思います。ただこう言う人たちは聞く耳を持たないので説得が難しい。
一連の話を書き込んでいて、ふと選挙での投票行動と似ているのではないかと思いました。もちろん、じっくり考えて投票している人もいますが、何にも考えないで棄権する人や、人に頼まれたからと自分にとってふさわしい候補か考えることなしに投票している人が多いように感じてしまいます。今と同じ結果になるとしても、少なくともじっくり考えてから動く人が増えれば、もう少し世の中も変わるのではないかと思うのですが。ちなみに個人的には保守革新、極右極左など、思想信条だけで選んだり、人の評価をするということはありません。ただやはり悪いことを裏でやっている人には退場して欲しいと思っていますが。
中高生のモバイル通信については、例えば通信費込みの毎月のお小遣いを決め、親の都合ではなく子供に回線を選ばせるということをやると、かなり状況は変わってくるのではないでしょうか。親は定額の小遣いから、通信費を差し引いた額を毎月与えるようにすれば、子供はいかに安く便利に使える回線はどこかを考えるでしょう。お小遣いが1万円だとしたら、モバイル回線を大手キャリアにすると半分以上は通信費で消えてしまいますが、日本通信やIIJmio、Mineoやpovo2.0うまく使えば、毎月使えるお小遣いが増えるだけでなく、一人暮らしになったときの金銭感覚も鍛えられますね。