高齢の親族のために「スマホじまい」ではなく「子名義の新契約」をネット完結で行なうのがオススメ

昨日、スマホを外に持ち出すのは基本嫌がっている母親のスマホ代(契約は私名義)の請求額確定のメールが届きました。今の時代、やはりスマホがあって多少は使いこなしてくれないと、逆に色々なことが大変な世の中になっているということはこのブログでも何回も書いてきました。

元々、母親は自分でスマホを契約していなかったので、私がその使い方に合わせて色々なMVNOの契約をし、スマホ自体は新品ではなく比較的新しい中古品を、これもネットで購入して使ってもらっています。今使っているスマホは、いわゆる高齢者向けスマホではありませんが、とりあえず自分で電話を掛けたり受けたりできるような代替アプリを入れ、モバイルSuicaとマイナンバーカードの電子証明書をスマホの中に入れ、現在はマイナポータルサイトに入るにはマイナンバーカードをかざさなくても良いように(暗証番号の入力は必要)しています。

どちらにしても難しい操作はできないので、外に出る時にスマホを使ってバスや電車に乗れるように現金チャージ(コンビニ端末から現金チャージはできます)をして、あとは電話を掛けられれば、他の本人には難しいことはこちらが端末を操作してやってあげるような形にしています。

最近は、親戚との電話はLINEを使って発信の手続きをしてあげているので、通話料金もそれほど掛からないのですが、それでも外に出て一人で友人に電話する場合にはLINEが使えないので電話代だけは請求が来ます。ちなみに、色々ありつつもこんな使い方の人間には十分だと自分が判断したのが日本通信の「合理的シンプル290」プランです。名前の通り、基本料290円で高速通信が1GB付きますが、母親の使い方では今月請求分でもデータ通信は0でした。代わりにかかったのが通話料ですが、ドコモ本家の半額の30秒11円なのでそれほどかかりません。以前、親族の集まりの連絡で電話をこちらから掛けた時は結構長い間話しをしていて料金を心配したのですが、それでも千円までは行かず、今回の請求も通話料が130円くらいで、請求額合計も500円以下で毎月推移しています。

スマホも1万円くらいで買ったものなので、ほとんどスマホを使うコストというのは掛かっていないのですが、母親と同じくらいの年齢の方が一人でキャリアショップへ行って自分で回線プランの相談に行ったらどうなるのでしょうか。最近、自分で判断することが難しい高齢者に対しても、昔のような光回線とのセット、後で外せば良いと言いながらてんこ盛りのオプションを付けて、ほぼ使わないのに毎月の通信費およびスマホの代金を合わせた月額負担額をかさませるような契約を結ばせる事例が多くネット上では報告されています。まあ、向こうも商売ですから、できるだけ利益を確保したいのはわかりますが、なけなしのお金を使わないのに負担させられているような状態はあまり良いものではありません。そこで、私から一つの提案があります。

まず、一緒にキャリアショップに行って現在の契約を確認し、単に必要のないプランや光回線・無線インターネット機器の契約だけでなく、スマホ自体の回線も解約させるようにするのです。これは、親本人が契約名義になっている場合です。今は元気でも、年を経るうちにだんだんと判断力が鈍ってくる中で、キャリアショップに一人で出掛けて、さらなる端末(最近はタブレットやパソコンのような案件もある)を売りつけられたりして今よりもさらに通信費の負担が増えるよりは、ここでもう大手キャリアとの関係を切るという決断が必要なところもあるのではないでしょうか。ただ、その前にやっておくことがあります。

まず、ガラケーやスマホに入っている電話帳のリストを書き出します。そしてお付き合いのある人に対して、こちらが協力しながら電話番号に直接ショートメール(SMS)で、「近々携帯電話の番号が変わります。番号が変わりましたら改めてまたメールを送りますので番号の変更をお願いします」というようなメールをまずは送っておきます。その作業をしながら新しい契約先について目星を付けます。

その際、できれば親御さん本人が契約をするのではなく、お子さんや若い親族の方が契約し、ネットで完結する方法で契約するという事をおすすめします。そうすれば、年配の親御さんはもはや自分ではショップへ行くこともなくなり、わからないことがあれば、契約者のお子さんを通じて問い合わせることになります。

では、新しい契約はどこが良いのかということですが、私の親の場合は電話をするだけで自宅には光回線があるのでスマホの設定やアプリ管理は自宅で行なうようにすれば、月1GBだけの高速データ通信でも何とかなるので、とにかく安く毎月の通信費を抑えたい場合には、日本通信の「合理的シンプル290」プランがおすすめになります。

もし、毎月の通話料込みの価格が常に1,000円オーバーになってきた場合には、オススメの乗り換えプランには2通りあります。ドコモ回線が大事だという場合には同じ日本通信で手数料無料で乗り換えられる「合理的みんなのプラン」(1,390円)に乗り換えることを検討してみましょう。これは無料通話70分、高速データ10GBがセットになっているので、自分から長電話するのが好きな人でなければ、通信費はこれ以上かからなくなります。

もう一つは、楽天モバイルに乗り換えるというものです。楽天モバイルの料金は、使用する高速データ通信によって3段階に変わってきますが、ほとんどデータ通信を使わなければ3GB未満の場合は月額1,078円になります。通話については専用のIP電話にはなりますが、「Rakuten Link」を使えば無制限掛け放題で、さらにSMSも無料で送信できます。電話番号が変わった事を通知するにも追加費用がかかりませんし、年配のには比較的電話よりもショートメールを良く使う方が多いので、電話はしないがショートメールは良く出すというならば、Androidスマホで楽天モバイルというのは悪くない選択かな? と思います。

また、月70分以上電話して、日本通信の「合理的みんなのプラン」でも超過通話料が請求され、さらに「Rakuten Link」からの電話ではうまく聞き取れないような場合は、思い切って通話無制限の中では最安のau回線を使っている「povo2.0」にしてしまう選択肢もあります。

povo2.0の「通話かけ放題」は月額1,650円です。データ通信は遅くて使いものになりませんので、必要に応じてトッピングをする必要はありますが、ほとんど通話とショートメールだけなら、かなりヘビーに使っても一ヶ月2千円以内で収まります。また、もう一つの可能性として、知り合い同士がほとんどLINEを使っているなら、LINEの利用についてはデータフリー(高速クーポンを使い切っても写真をアップするようなトークだけでなく、LINE電話・ビデオ通話まで普通に使える)で使える、LINEMOのミニプラン(月額990円)という選択もありますね。高速クーポンは月3GBありますので、日々ちょっとスマホを使う分には問題ありません。子供や孫との連絡を自分からLINE通話できるなら、こうした選択もできます。

重要なのは、ここまで紹介したMVNOやサブブランドのプランは無店舗で、ネットを使って契約するので自分の必要としない押し売りなどは決してしてこないということです。通信費は親の分を払ってあげるのも良いですし、親の方で気にされるなら、請求が上がった時点でその金額を現金でもらうようにしても良いでしょう。どちらにしても、今までキャリアに払ってきた通信費とのあまりの違いに驚かれるのではないでしょうか。

長くなりましたが、それだけ多くの年配の方がキャリアに搾取されているのではないか? と個人的には思っているので、その解決策ということで書かせていただきました。もしこうした話を振った時、スマホの使い方を教えてくれる人がいないからと言われたら、それについても代替え策はあります。最近は地方公共団体において、高齢者のためのスマホ講座を行なっているところがあります。お住まいの地域の公民館などで、そうした講座が行なわれていれば、余分なプランや新契約を勧められることなく、スマホの扱い方を教えてもらえます。そうした講座がない場合でも、パソコン教室などで有料のスマホ講座というのもあります。こちらも、受講料以外に法外な物を買わされたりとかはないと思いますので、今後も大手キャリアの抱合せ商法が続くようなら、早めにキャリアとの縁を切ることで、通信費にかかる費用を別のものに回して豊かな生活を多くの人に楽しんで欲しいと思います。

最後になりますが、もしこうした事がなく、大手キャリアのショップが気軽に行くことができ、スマホ講座を開くにしてもパソコン教室並みの受講料を取って光回線・無線インターネット・様々な必要のないオプション付けを排除するならば、キャリアショップが日本のスマホ利用者増加の助けになると思うので、あえて契約を止める必要はないと思います。業界の歪みが正され、転売ヤーを儲けさせ従順な契約者(主に高齢者)から多く取るようなビジネスモデルについては、きちんと是正されることを祈っています。


カテゴリー: モバイル関連コラム | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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