ここのところ、マイナンバーカードを健康保険証として使うことに様々な意見が出ています。先日テレビニュースでこの話題が取り上げられていた際、あるお医者さんが指摘していたことに、個人がどんな病院に通い、どんな薬を処方されているかがわかってしまうため、例えば歯の治療に来た人がそこで保険証代わりのマイナンバーカードを提示したところ、もし過去に精神科の通院歴や入院歴が見られてしまうのではないかと思うことで、それこそ精神的な負担になり、ゆっくり時間を掛けて行なってきた精神科での治療がまたやり直しになるか、あるいはもっとひどい症状になってしまう人も出てくるのではないかというような話が出ていました。
当然、あらゆる可能性を考えた上での事だとは思いますが、個人が感じる不安についてはどれだけきっちり事務が行なわれても無くならないということはありますので、個人的にはマイナンバーカードの保険証化というのは今まで通りの保険証でも利用可能にするような形で、慎重に行なって欲しいところです。もちろん、今はスマホに電子証明書を入れることでスマホ単体で色々な情報を自分で管理できるのは私にとっていい部分もあります。この点について、病気の予防という点については過去に行なった健康診断の数値をデータ化して常にパソコンやスマホで見られるようになってくれると嬉しいなと思っていたら、実は私の勤務先ではそうしたデータ提供を行なっていたようなので、詳細は省きますが自分のIDを登録してその内容を見てみました。
会社からもらった案内の書類にあった専用サイトにログインすると、過去に会社で受けた健康診断の結果をパソコンの画面で見ることができ、その結果から自分の健康に対して何が問題なのか、どんな病気になるかも知れないのかということを見ることができます。基礎的な体重などのデータも一年ごとの変化がわかるので、以前から気になっている数値についてもここ数年で良くなったのか悪くなったのかがわかるようになっていました。
さらに、実際に体質を改善する場合に何をしたら良いのか? ということもサイト内で紹介しているので、これは会社独自に作られたものではなく、会社向けのサービスを提供するところが作っているようなものらしいので、パソコンの前でその内容を読み込むだけでもそれなりに得るものがあり、今後の健康診断の数値がどのように反映されるかというようなところまで見ていくことができます。
私自身、スマートバンドを日常的に付けて生活するようになったことで、睡眠時間の把握や毎日の行動における歩数、さらに心拍数の変化などをたまにではなく毎日意識して生活できるようにはなっていると思います。ただ、今までは毎年健康診断を受けてその結果を紙でもらっても、いつの間にかその紙をどこかにやってしまって、毎年の比較ができないことが不満だったので、このような仕組みが自分の周りにあったことに感謝したいですし、こういった健康診断の結果比較や重大な病気を予防するためのアドバイスなどを、意識しなくても誰もが見られるようになると良いのですが。ちなみに、現在は各保険者が登録作業をしないと見られないようで、現状では私も、私の家族も受けたはずの特定検診の結果はマイナポータルから確認することはできませんでした。
ただ、見られたとしても現在使えるようになった会社のサイトと比べるとその情報量は少ないですし、結果の数値を活用して健境に役立てるようなことまでできてこそのものだろうと思います。健康に関する情報は実にデリケートで、すぐに国民みんなが使えるようにならないかも知れませんが、データを見比べて自分で常に気を付けられるようになる社会を目指して欲しいものです。