昨日のテレビのワイドショーでも、今後年賀状のやり取りを自ら止めてしまう「年賀状じまい」の具体的なやり方について特集的に取り上げられているのを見ていました。
時代はスマホ同士で連絡を普通に取るのが当り前となり、私自身もよくお付き合いがあって実際にお合いする方とは、今やメールではなくLINEのようなSNSを通じて連絡を取り合っています。そうした付き合いがほとんどだろうと思われる中・高校生であれば、あえて年賀葉書を一枚一枚書いて(あて名から)投函するような手間は非効率的と思うでしょうし、動画でもメールやSNSで送り合った方が合理的だと思います。
しかし、常に実際に一年を通じて頻繁にお会いできる人とだけつながっているわけではありません。それでも、大概の方がメールの他、フェイスブックやツイッターなどでアカウントを公開しているので、そうした連絡を頻繁にするか、何かあった時にそのアカウントにメッセージを送れば、年賀状は必要ないのではないかという事を私も最近まで考えながら毎年年賀状を書いていました。ただ、先日一通のハガキをいただいたことで、ちょっとその考えがゆらぎつつあります。
そのハガキは、以前は付き合いがあったものの昨今は没交渉になってしまった年長の私の先生とも言うべき方の奥様から届きました。その方は長いこと人工透析を続けていたので健康状態はどうかと思いつつ毎年年賀状のご挨拶は欠かさなかったのですが、奥様からのハガキによると今年の四月にお亡くなりになった旨の内容が記されていました。
その内容が書かれたハガキを読みながら、わざわざ連絡を下さった奥様に感謝するとともに、今まで散々お世話になっておきながらそのご恩をなかなか返せなかった後悔というものもありました。ただ、そうした事実を知らなかったら今だに見当違いの想いをその方に対してしていたかも知れないと思うと、やはり自分と相手の方の付き合いに一区切り付けるために、形に残るものとして一年に一回でも連絡をしておくことは大事だなと改めて思うこととなりました。
若い世代の方でも、突然自分の身内(父母や祖父祖母)が亡くなった場合、本人がどういった人と仲良くしているのかというのはなかなかわからないものです。ご遺族の方はまずご本人の残した物について整理をすると思いますが、そこに毎年来ている年賀状を見て、こうして年賀状を出してくれている人との関係を考えることができます。当然、そうしたデータはご本人が使っているパソコンやスマホの中にも入っているとは思いますが、そうしたデジタル的なデータの解析というのは優先順位的には後回しになるのではないかと思います。さらに、パソコンやスマホにロックがかかっていた場合は、ご本人が事前にエンドノートなどで連絡をしてくれと書いてくれていないような場合は、なかなか知人・友人まで連絡が行くことは無いと思われます。
少なくとも私の場合は、過去にお世話になった方とはきちんとお別れをさせていただきたいと思いますし、新型コロナ関連? と思われる有名人の訃報も少なくないので、年が多い人から先に亡くなるということもありませんので、同年代の友人であってもかなり濃密なネット(SNSやメールなど)での付き合いがない人については、年賀状を出して自分の生存証明を出すとともに、何かあった場合の連絡先を常に更新することは続けていきたいと思っています。