不信感の払拭には正確な情報提供が必要

私の住む静岡県でも、新型コロナウイルスへの対策の一つとして学校の臨時休校措置が行われていますが、特に静岡県の中学3年生にとって大変だと思うのは、県立高校の入学試験が3月4日と5日の二日間で学科試験と面接によって行われるということです。さすがに政府が小中高の一斉休校を3月2日から要請したものの、全国の多くの地域で高校入試が終了している中で、静岡県だけ入試を中止することはできないので、かなり現場は大変だと思います。しかしそんな中で、さらに教育現場だけにとどまらない状況が起きてしまいました。

すでにニュース報道でご存じの方も少なくないと思いますが、横浜港に停泊していた豪華客船ダイヤモンド・プリンセス号で長い間下船を許可されなかった乗客の中のひとりが静岡市在住の人で、その方は検査で陰性となったことで下船し、その後経過観察のために別の場所で留め置かれることもなく、公共交通機関を使って帰宅したという話を聞いた時になにか嫌な予感がしたのですが、その人が自宅待機中に体調を崩して静岡県では初の陽性患者になってしまったというニュースのあとでとんでもない続きの話があったことがわかったのです。

その方が帰宅したのが2020年2月20日でしたが、報道によると下船し帰宅したその日の夕方(スポーツクラブの発表によると滞在時間は17:44~18:19)に静岡市内にあるスポーツクラブの大浴場を利用し、さらに翌々日の21日11:10~11:50の間に同じ大浴場を利用したことが明らかになったのです。

スポーツクラブは会員制なので、お風呂屋さんや日帰り入浴施設のように濃厚接触者を把握できなくなるようなことはないのが救いです。それでもかなりの人が新型コロナウイルスの陽性反応になった人との接触があったわけで、もし接触者の中に中学3年生のお子さんをお持ちの方や、高校受験生に20日以降接触していた方にはとにかく早く名乗り出てもらって、早急に検査を行っていただきたいと思います。ただそこで新たな陽性患者が出てしまったらと思うと、ダイヤモンド・プリンセス乗客を公共交通機関を使って帰してしまうという判断をした方を含め、静岡市内の高校受験生にどうやって責任を取るのかなんてことも考えてしまいます。

ダイヤモンド・プリンセスの乗客の方が取った行動については、陽性反応が出なければ問題になるようなことはなく、それまでかなりのストレスが溜まる状況の中で過ごしていたことと、陰性ならそのまま隔離はせず自由に帰って良いと言われたことがあるので、軽率な行動ではあるもののそこまで糾弾されるべきことではないと思います。しかしそこで問題になるのが、「なぜ経過観察をしないでそのまま帰したのか」ということに残念ながらなってしまうのです。

静岡市内のスポーツクラブで接触をした人はすでに特定されていて、スポーツクラブのホームページの中では接触をしてから2週間は毎日保健所から連絡が入るそうです。その期間は3月7日で終わりますが、今まで接触者の中で本当に体調を崩した人が皆無なのかということを含め、隠すことなくその全容を公表してほしいと思っています。これは静岡市だけの問題ではなく、きちんとした情報公開のないまま時間が過ぎてしまうと、さらなるデマの拡散や、児童生徒の中でもパニックに陥るケースも出てくることが考えられます。今までの中で起こっている公への不信を払拭するためにも、今後は地域住民がどんな情報が欲しいかということをきちんと把握した上で出せる情報はきちんと出して欲しいものですが。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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