月別アーカイブ: 2012年9月

Panasonic ミニクッカー SR-03GP

 災害時に家電製品というのは電源が確保されないと使えないのですが、最近では外からのエネルギーを入れずに全て自前の機材で最低限の電力を確保するための機材も自前で用意できるようになってきました。具体的には太陽光パネルを使い、自動車用の鉛バッテリーや持ち運びのできるポータブルバッテリーを充電するシステムなどです。

 車中泊の装備を揃えている方は、走行中に充電ができるようにしたサブバッテリーシステムを組んでいらっしゃる方も多いと思いますのでいざという時に家電製品が使えるメリットは大きいと言えます。しかし、東日本大震災の時の事を思い出してみると、ガソリンの供給がほとんどされず、車を移動目的以外のためにアイドリングしてサブバッテリーの充電をするという事は難しいかも知れません。それなりに充電が可能な太陽光パネルを装備したとしても、使い過ぎたバッテリーを一日で急速充電というのはなかなか難しく、その日のお天気頼みということもあります。

 そんなわけで、できるだけ電力消費量が少なく、できることの多いものというのを防災用電源セットとともに用意しておくのがまずは災害時に使える家電製品を選ぶポイントだと私は思っています。そうなると電子レンジという便利なものは論外になりますが(^^;)、いろいろ探していけば面白いものはあるものです。

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 写真のパナソニックが現在も販売しているミニクッカーSR-03GPは、写真のように昔からある電気炊飯器そのものです。もちろん、基本はお米を炊くためのもので1.5合までお米を炊くことができます。せいぜい2人までが使える量と言えるでしょう。

 こうした電気炊飯器は最近色々出ていて、新しいものだとご飯を炊きながらおかずを温めることができるランチボックスのような形状のものの方が魅力的に映るかも知れません。しかしながら、私がこの製品を紹介するのには少なからず理由があります。まずはカタログ値の消費電力が200Wと、他の小型炊飯器よりも、さらに旅行用ポットよりも少ない消費電力を誇るということです。これは最初に紹介したように限りあるバッテリー容量を節約しながら使わなければならない場合に大きなポイントとなります。特に炊飯している場合は途中でバッテリー切れを起こして止まってしまったらどうしようもないわけです。また、バッテリーをコンセントから出力できるようにインバーターを入れる場合、消費電力が少ないほどインバーターの能力に余裕ができます。これなら大型のインバーター経由でなくても、ポータブルバッテリーに内蔵されたインバーターで動くものもあります。利用するバッテリーやインバーターの範囲が広いということがまずは大きなポイントだと言えます。

 そして、どう見ても電気炊飯器とは言いながらメーカーが「ミニクッカー」とうたっているように、この製品はご飯を炊くことだけしかできないということではありません。構造はいたってシンプルで、なべに入れているものの水分がなくなるとスイッチが切れる構造になっているということで、他の電気クッカーのように空炊きしてしまう心配がありません。もちろん水を沸騰させることもできますし、汁物を温めることや簡単な調理も可能です。レシピについては炊飯器を使った料理のレシピを参考にすれば、それこそ数多くのバリエーションがこのクッカーでできるでしょう。もっとも、サイズが極端に小さいので(容量0.27l)作る分量に限りがあります。あくまで1人用程度のものであることはご留意下さい。なべにはテフロン加工が施されていますので剥がれないように注意しながら、これも特徴の透明なガラス蓋でなべの中を確認しながら行なえるというのも便利です。

 今後の課題として、こうした便利な家電製品が普通に使えるように外からのエネルギーに依存しない自家発電のシステムを組み、いざという時にご飯を炊いたりおかずを作ったりするだけの電力を確保することができるかどうかということですね。太陽電池だけでは毎日使うことは難しいでしょうが、晴れの日にバッテリーに充電し、野外で火を使った調理のできない雨の日に使うというような形なら何とか災害時にも役に立ちそうな感じではあります。どちらにしてもシンプルな構造で使い方も簡単、日常生活においてもそこそこ使えるものを防災用品として持っておくのもいいのではないかと思います。


ウィルコムの迷惑メール対策について

 このブログでは携帯電話についてのレポートでほぼ全てのキャリアをカバーしてきてしまいましたが、それは今改めて考えてみると、私が最初に使い始めた移動電話の会社がウィルコム(旧DDIポケット)であったことが大きく影響しています。というのも、携帯電話とPHSは似て非なるものであり、私は携帯電話よりも早くからデータ通信やスマートフォンの発売を始めたPHSの方をメイン回線として使ってきたので、必要に応じて携帯電話のサービスを利用するためにはサブ用途としてできるだけ毎月の基本料が安いプランで契約してきたからと言えるかも知れません。

 現在は通話はウィルコムで、データ通信や同じキャリア同士の無料通話をする際にはサブ用途の携帯電話を使いますが、長い年月の間にデータ通信ならPHSだったのが、今ではデータ通信用としてはほとんど使っていないというのは実に時の流れというものを感じますね。

 今回はあえてそうしたウィルコムへの苦言ということで書かせていただきたいと思います。携帯電話でのインターネットが当たり前になる前、メールを利用してのコミュニケーションが主だったように思いますが、携帯電話でメールを使うことの問題がありました。それは、メールの送受信によるデータ量に応じて課金するというもので(現在のソフトバンクの場合はメールヘッダを含めた一定のサイズのメール通知については無料ですが、全ての内容を見ようとすると同様に課金されました)、単なる文字だけのメールを受信する場合はそれほどかからないものの、大きなファイルの写真や動画が送られてきた場合、そのファイルを受信しただけでかなりの金額が課金されてしまうということです。今ではメール送受信については定額というプランや、ネット接続そのものが定額というプランがあるのでそれほど気を付けなくてもいいでしょうが、メールのやりすぎで毎月の料金がかさむならパソコン経由のメールで十分だと思ったものでした。

 そんな中、早くからメールのやりとりが無制限でできる定額制をうちだしてきたのがウィルコムでした。そのため、日々メールを送らないではいられないようなヘビーユーザーには朗報でしたし、当時はそうした端末でのメール送受信無料のメリットを享受しようとパソコンのアドレスに着いたメールをウィルコムのアドレスに転送することで自分のところに来たメールを早く確認できるようにしました。もっともそのため、私の設定したウィルコムのメールアドレスは知り合いにも知らせることはなかったので今から考えるとよかったのですが、今でもウィルコムのメールアドレスを告知して使っている方については悩ましい問題が今もあります。

 というのも、どんなアドレスにもやってくる迷惑メールですが、ウィルコムはこの対策として電話機から設定できる迷惑メール対策はもっているものの、着信拒否のドメインを手入力で20までしか設定できないようになっています。元々携帯電話の会社と比べれば迷惑メールの数も少なかったので、こうしたメールサービスを開始してからこの仕様は全く変わっていないのですが、困るのは定期的に大量の迷惑メールがかなり多くのユーザーに向けて一定期間発信され続けることです。

 実は一昨日からそうした迷惑メールが深夜早朝を問わず入りはじめ、巧妙にドメインを全て変えているのでいくら対策をしようとしてもすぐに制限の20を越えてしまって実質的な対策が打てないのが現状です。それ以前には今年(2012年)2月から3月にかけて迷惑メールの大きな波があり、その間はメールの到来に対する何ら有効的な手段を行なうことはできませんでした。

 私自身はそういうこともあって、ウィルコムのメールを全く使っていないので現在はメールの自動受信をオフにして、迷惑メールを確認しながらまとめて受信しているので日中や深夜にメールの音で驚かされることはありませんが、メインでウィルコムのメールを連絡用に使っている方はそうはいかずに大変でしょう。

 今までもウィルコムはこのような批判があるのにも関わらず何ら即効性のある対策を打ち出してきませんでしたので今回も対応してくれる望みは薄いでしょう。しかし現在は最低料金500円未満でデータ用SIMカードを購入すれば、ドコモの白ロムのスマートフォン上でGmailを使えます。Gmailは迷惑メールのフィルターが強力で、そうしたフィルターをすり抜けてくるメールがあったとしても手動で設定すれば同じところから来たメールはきちんとシャットアウトできます。ウィルコムの誰とでも定額に入るとメールの送受信も無料になるのでこのサービスに魅力を感じている方もおられるかも知れませんが、迷惑メールが来だしたらあきらめるか(^^;)、上で書いたようにメールは別のサービスに振り返るようにしないとかなりのストレスになるかも知れません。携帯電話を持っていてメールを含めた通信をウィルコムに乗り換えようと思っている方は、こうした迷惑メール対策の甘さがウィルコムにはあるということを十分承知の上でどうするか決めることをおすすめします。


SIGG スチールワークス サーモマグ

 先日、茶こしの付いたモンベルのステンレスサーモボトルを紹介しましたが、同じように茶こしの付いたサーもボトルがあるのを見逃しておりました。それが、軽量アルミボトルが中心のSIGGが出したサーモマグだったのでした。

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 サイズは250mlと320mlがあり、しっかりと茶こしが付いています。写真のような感じでパーツが分かれていて、それぞれ分解しての洗浄ができるようになっています。私は購入しなかったのですが、写真のように一通りどういう構造になっているかは確かめなくてはと思い店頭にあった見本品で確かめてみました。

 モンベルのステンレスサーモボトルと違う点は、茶こしの付いた飲み口の部分はねじ込み式ではなく差し込み式になっています。また、飲み口の部分の仕切りは広くて、直接飲むならこちらの方がいいかも知れません。というか、すでにモンベルのものは販売終了扱いになっていますので、現状で急須の代わりに茶葉から煎れたお茶を飲むためには、このボトルが唯一ということもあり得るので、登山用品店などSIGGボトルのバリエーションが豊富なお店で一度確認してみることをおすすめしておきます。個人的にはSIGGの出したサーモマグということで保温性能ということでは国内の会社からすると隔たりがありそうなのでノーマークだったのですが(^^;)、SIGGのサイトにある商品説明を読むと、18/8ステンレス使用を強調し、その耐久性をうたっています。茶葉を日常的に使っていくとどうしてもパッキンの部分が劣化してきますので、常にこのボトルの消耗品が登山用品店で手に入るのであれば嬉しいです。それもこれも、このシリーズが成功するか否かにかかっているとも言えるわけで。

 とりあえず私の場合は先日購入したモンベルのボトルを使っていきますが、買い替えの時期になった時点で、このシリーズが残っていてくれると有難いです。


保存食はアルミ包装か缶入りタイプか

 このブログで保存食を紹介し始めた頃には、なかなか店頭で長期保存ができる食料が売られていることは少なく、私の周辺でも防災の日近辺の日以外にはほとんど見掛けることはありませんでした。仕方がないので最初に紹介したグリコのビスコ缶はメーカーのオンラインショップに注文して入手しました。

 それが今では、これを書いているのが防災の日のある9月ということもあり、このブログで紹介していないものも含め相当たくさんの種類が様々な企業から発売されています。基本は賞味期限5年を実現するために缶入りになっていますが、最近ではアルミパックに入っているものについても5年の賞味期限をうたうものもあります。

 非常用持ち出し袋を用意しており、いざという時に背負って逃げる場合、持って逃げるものは食料だけではありません。袋の中に何を入れているかによりますが、あれもこれもという風につめていくと、かなり重いものになってしまうでしょう。そうした場合は缶入りのものではなく、アルミパックの食料の割合を増やして行った方がいいかも知れませんね。

 私の場合は非常用の持ち出し袋という形では食料を用意していなくて、自宅の棚の中や車の中に放り込んでいる場合が多かったりします。その場合、状況によってこれらの食料を持って逃げることができない場合も多いでしょう。もし大きな地震によって家や車に被害が出た状況になったとしても、缶入りの食料の場合は缶そのものが破けない限りは何とか中味を食べることができますので改めて自宅周辺に戻ることができた場合、食べられそうなものをピックアップするようなこともできるのではないかと思っています。

 また、お菓子が入った保存缶の場合は中味は別のパッケージに入っているので、缶を空けた後、缶そのものをすぐにコップや食器などに転用して再利用ができるというメリットもあります。普通の缶詰の場合、缶の中味が直接缶の内部に触れているので、再利用のためには水などで洗浄する必要があります。災害発生後には極端な水不足になることが予想されますので、食べた後も利用できる缶タイプのものも置いておくといいですね。

 個人的には以前なら缶入りの氷砂糖入りカンパンくらいしか選択肢がなかった非常用食料のバリエーションが増えた故の悩みかとも思うのですが、それぞれのパッケージにはそれぞれの特徴があり、用途に応じてバランス良く用意することが大切だと思います。


5-6 極小ドライバー

 常に必要ではないとは言うものの、いざという時にないと困るものというのは意外とあるものです。これはあくまで私の場合ですが、以前から小型のモバイル機器を使っていて、本体のメモリーを保護するためにボタン電池の使用が不可決であり、そのセットと交換のためには小さなビスを取り外さないといけません。

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 そのため、以前はメガネ用のドライバーを持ち歩いていたのですが、最近では100円ショップへ行くとさまざまな極小ドライバーが売られるようになりました。写真のドライバーはさまざまなサイズに対応し、+-が揃ったドライバーのセットのうちの一本ですが、こんな小さいものでも結構役に立ちます。

 車関連ではまずキーレスエントリーの電池交換が思い浮かぶでしょう。私の場合は歩数計を持ち歩いているので、電池交換のマークが出たらすぐに交換して計測を続けたいので、予備電池とともにドライバーがないと本当に困ってしまいます。写真のように小さいので持ち運びにはほとんど支障はなく、むしろいざ必要だと思った時にどこへしまったかわからないと意味がないので(^^;)、すぐ出すことのできるペンケースに一緒に入れています。

 ペンケースに入れるならという事で、文具について少々調べてみたら、ボールペンにドライバーがセットされた「Lindauer テクニカル・ペン」というものを見付けました。

http://www.pen-house.net/detail/detail09596_012.html

 さらにこのボールペンには、水準器と正確に刻印された7センチまでの長さ表示があり、物差しとしても使えるという物欲を刺激する一品ですが、残念ながらこのドライバーは極小という感じではないですね(^^;)。今使っている品の電池交換に適したドライバーを100円ショップでゲットして常備しながら、私のようなニーズに合うような品物がないか今後も見ていきたいと思っています。


KINGJIM SHOT NOTE ツインリングタイプ A7 No.9120

 スマートフォンを手帳代わりに使っている人は多いと思いますが、逆にシステム手帳を主に使っている人からすると、スマートフォンは電池がなくなれば入力した情報を引き出すことすらできなくなってしまうだけでなく、落下や水没などのトラブルでもそれまでためておいた情報の全てを失い、すぐに必要な情報を出すことができないという極めて不安定な情報管理の仕方とうつるかも知れません。

 ただ、日々の予定についてはアンドロイドの場合Googleカレンダーと同期することにより、もしスマートフォンが壊れたりしても他の端末やパソコンからGoogleカレンダーにアクセスすることができれば、入力したデータを改めて確認することができます。しかしそれでもスマートフォン一台しか常に持ち歩かない方がほとんどだと思いますので、すぐにデータにアクセスできない状況そのものが問題であるということも言えるでしょう。

 そこで、手書きと電子データの橋渡しをする文具というものが意味を持ってきます。メモとして普通の筆記具で書いたメモをスマートフォンで撮影し、メモ全体を画像ファイルとして保存できるメモを併用することによってさまざまな状況に対応できるようになると言えます。

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 こうしたメモについては、以前紹介したコクヨのCamiAppがありますが、今回紹介するキングジムのショットノートの場合、CamiAppのような簡単な分類だけではなく、通し番号および日付けの記入欄があり、OCRによってスマートフォン内で日付による分類がアプリ上の処理で直接できてしまうという特徴があります。検索する場合に日付指定すれば、その日に書かれたメモをすぐに呼び出せるというのはやはり便利です。もっとも、数字をスマートフォンのカメラで撮影して読み込むので、カメラ自体のスペックの要求が大きく、私が持っている端末の中では第4世代のiPod touch(70万画素)や、Garaxy Tab(320万画素)の両方でカメラの読み取り性能不足のアラートが出てしまいました。手持ちの端末で数字やメモがうまく認識されないような場合は、CamiAppの方を使われた方が無難でしょう。

 メモを撮影し保存するための専用アプリにはスマートフォンにデータを取り込むこととは別に、特定のメールアドレスに送ったり、evernoteやdropboxに自動でアップロード可能という特徴もあります。メモの中で重要だと思ったものについては積極的にこうしたサービスにアップロードしておくことで、スマートフォンもメモ帳も失われてしまうような極限状況にあってさえ、メモの内容を後で確認できるようになります。個人的にはここまでできれば、スケジュールやアイデアのメモなど手帳でできることはほとんどスマートフォンとショットノートで代替できるような感じですね。

 ショットノートにはさまざまな種類があり、ノートタイプや卓上メモタイプ、ルーズリーフなど用途に応じていろいろありますが、スマートフォンとセットで使う場合は小型のメモタイプで気軽に切り離して渡せるツインリングタイプが個人的には使いやすいです。大きさについては、ほぼスマートフォンと同じ大きさのA7サイズの方が同時に持ち運びしやすいですね。タブレット端末と併用される場合はもう少し大きめのものの方がいいかも知れませんが、複数の大きさのノートを使ったとしても画像ファイルの形では統一して保存しておけるのも結構便利だったりします。

 複数の会社から出ている製品をそれぞれ試そうと思っている場合、アプリもその分インストールしなければなりませんが、用途によって読み込むメモとアプリを分けるといった利用の仕方もできます。例えば、スマートフォン本体に保存するのではなくdropboxに転送して保存する場合、SHOT NOTEとCamiAppで各々独自に名前を付けたフォルダを作ってくれますので、仕事用とプライベート用で使うメモを分けてそれぞれアプリケーション経由でdropboxに保存するといったやり方も面白いと思います。ともあれ、全てをスマートフォンだけで完結させるのには不安があると思われる方にとっては、単なるメモ帳としても使えるこうしたデジタル文具は使ってみる価値があると言えるでしょう。


iPhone5 よりも 第5世代iPod touch ?

 まず最初にお断りしておきますが、私がスマートフォンやタブレット端末を使ってデータ通信を行う際、NTTdocomoから回線を借りている格安の事業者が提供するSIMカードを使い、それをスマートフォンなどにセットして使っています。そうした使い方ではWi-Fiによる接続を除き、iPhoneをドコモのSIMカードを使うためにはSIMフリーのiPhoneを高いお金を出して買うしかありません。ちなみに、国内で販売されているsoftbankやauのiPhoneは当然docomoのSIMカードは使えないので、今のところあえて私はiPhoneを購入しようとは思っていません。そうした観点からの記事になりますので、現在softbankやauの契約があって新しいiPhoneにしようと考えておられる方とは若干認識のずれがありますので、その点をご理解の上お読みいただければ幸いです。

 まず、新しいiPhone5は4インチに画面が大きくなり、高速通信LTE対応になり縦長・薄型・高速ときっちりと進化している印象があります。新しいシステムソフトiOS6になってマップの機能をGoogleとは別にするそうで、そうなるとGoogleが採用しているゼンリンの地図が使えなくなる事で貧弱になるのではないかという危惧はありますが、これから新たに買われる方にとっては魅力的に映ります。しかし、現在iPhoneを使っておられる方にとってはちょっと気になる変更もあります。それが、従来のmicroSIMカードからさらに小さくなるnanoSIMカードへの変更です。

 元々、携帯電話に入っていた通信カードは私が今も使っている通常サイズのSIMカードですが、アダプタを付けて互換性を確保しているものの、iPhoneの登場からそのままではお互いに差し替えて利用することのできないmicroSIMをセットするスマートフォンも増えてきました。当然格安のデータ通信を提供する事業者もmicroSIMカードを合わせて提供していますが、今後docomoが新しいiPhoneと同じnanoSIMタイプのものを出してくるのかどうかということがまずは注目されます。出ないようだと最初に書いたように、あえてdocomoのSIMカードでSIMフリー化したiPhone5を使おうと思っている人にとっては危険を承知でmicroSIMカードをカットするしかなくなります(現状ではこれらSIMカードに互換性があるのかどうかわからないで書いていますので、安易にカードを加工する事については十分に注意されることをおすすめします)。もっとも、ほとんどの方はこういった通信カードの問題は考えないで携帯電話会社が提供する通信カードを使われているので、データ通信定額プランでの料金や使い勝手に不満を感じていないようならばそれほど導入に悩む必要はないと思います。

 しかしながら私のように通信費を安く上げながら新しいiOSを使いたいと思っている方には、Wi-Fiによる通信のみの第5世代iPod touchの方が魅力的に映るのではないでしょうか。画面の大きさはiPhone5と同じ4インチでGPSは搭載されないものの、何といってもカメラの性能が上がり500万画素での撮影が可能になりました(第4世代機は70万画素)。アプリによってはカメラの性能が低いと満足に使えないものもあったりするので、これでさらにiPhoneに近づいたのではないかと思えます。

 ちょっと前に前世代のiPod touchを買ってしまった身からすると実に残念ではありますが、その分メーカーが価格改定した後に買っていますので、その点については後悔はありません(^^;)。新しいiPod nanoでも動画閲覧はできるようですし、価格が安い点から購入者はばらけそうではありますが、個人的にはiPod touchの価格がこなれてきたら購入候補に挙がるかも知れません。その前に今のiPod touchの稼働率をもう少し上げたいところではありますが。


ソニー ステレオポータブルラジオ SRF-18

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 普段持ちの小型ラジオはどれがいいのかという問題は私の中でなかなか解決しませんが(^^;)、基本は単三電池2本で動くスピーカー付きのラジオがいいのではないかと思います。あくまで災害時を想定すると同じ電源で長時間聞き続けることができるものが良いということになるかも知れませんが、世の中にはさまざまなニーズがあり、単純に電池の持ちがいいから良いということにもなりません。

 私が今寝室で便利に使っている単三電池2本で動く小型ラジオにSONYのICF-M260という型番のラジオ(現在は販売されていません)があるのですが、このラジオはスピーカーで聞き続けられる時間は短めなのですが、よく聞く放送局をプリセットで一発選局できることと、60分のスリープタイマーが付いているので寝ながらそのままにしてしまっても自動的に電源を切ることができるようになっていて、毎日便利に使っています。このラジオは小型ながら聞きやすい音でラジオを楽しめるので、現行で売られていればぜひ紹介したいものなのですが、今回はその代わりとしてソニーがちょっと前に発売した同じく単三電池2本使用のポータブルラジオSRF-18を紹介します。

 アルカリ電池の場合、スピーカー使用でだいたい50時間と、同社のICF-P21やICF-9などと比べると半分以下の持続時間になってしまいますが、ステレオスピーカー搭載でFMはステレオ放送を楽しめます。その上で、このラジオの最大の特徴は外部出入力端子が全て付いていることです。

 普通のラジオにはヘッドホン端子しか付いていないのですが、このラジオにはそれ以外に、音声入力端子と音声出力端子の2つが付いています。ヘッドホン端子の使い方はおわかりかと思いますが、音声入力端子にミュージックプレーヤーを繋げ、本体のスイッチを切り替えると小型の外付けスピーカーとして使い分けることができます。スピーカー自体の性能はそれほど高くはありませんが、カタログ値ではアルカリ電池で80時間ほど使えますので、音楽プレーヤーだけでなくパソコンのスピーカーの代わりにして動画を見る際に臨場感ある音で動画を楽しむなど、旅先でもそれなりに役に立ちます。

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 また、音声出力端子というのはボリュームによって出す音の大きさが変化するヘッドホン端子と違い、一定のレベルの音を出力してくれますので、ICレコーダーとつなげれば適正な録音レベルでラジオ番組を録音することがこれ一台でできます。個人的にはICレコーダーをミュージックプレーヤーとして使っていることもあり、このラジオとICレコーダーとのセットはある意味最強の組み合わせと言えます。写真は、本機を車にセットし、microSDカードに録音しておいた音楽をICレコーダー経由でスピーカー出力する組み合わせですが、これはどちらも乾電池による長時間駆動が可能なので車が動いている時だけでなく止まっている時でも同じように音楽を聴き続けることができます。

 ラジオのチューニングはアナログ式で、最初に紹介したICF-M260のように一発選局もスリープ機能も付いていないのが残念ですが、単三2本での電池持ちとのバランスが取れないのかも知れません。今後、SRF-18とICF-M260の機能が合体したような小型ラジオが出てきたらまたそれを買ってしまいそうですが(^^;)、現状でもラジオとしてだけでなく単体では音が小さくて聞き取りづらいものに繋いで大きな音で聞ける外付けスピーカーを別々に持ち歩かなくても済むので、両方使いたい人にとっては便利に使うことができるでしょう。ケーブルは本体に付属していますが、小さいものなので別々に保管しておいてなくすようなことがないように注意が必要です。できれば、ケーブルを収納できるスペースがラジオの中にあるとさらによかったですが。

 色々と書いてきましたが、とりあえずの一台としてこのラジオは結構お勧めではないかと思います。感度や音質に満足ができずに買い替えをするとしても、コンパクトなサイズで用途も広いので、接続コードとイヤホンを加えて非常用持ち出し袋に放り込んでおいてもいいですし、災害時のテレビ視聴手段がワンセグの携帯電話しかないような場合、外部スピーカーの機能が意味を持ってきます。そうした利用法を視野に入れている場合は、携帯電話のイヤホンが付くコネクタに通常のヘッドホンプラグをつなぐことができるアダプタも用意しておくことを強くおすすめします。


いよいよセブン・イレブンが四国へ その影響は?

 私が車中泊の旅をよくするようになったきっかけとなったのが実は四国の八十八ヶ所めぐりでした。長い休みが取れないということもありお遍路を一気に回ることは不可能なので、とぎれとぎれの休みを利用して今回はここまでといった感じで効率よく車で回っても思い立ってから数年かかってしまいました。それぞれのお寺で御朱印をいただける時間が午前7時から午後5時までということで、時間ぎりぎりまでお寺を回り、そして翌朝に早くからスタートをするためには車中泊をしながら回るというのが一番効率が良かったのです。

 その頃からうすうす気付いていたのですが、四国にはさまざまなコンビニエンスストアがあるものの、大手の中でセブン・イレブンがないのがなぜかというのは疑問に思っていました。現在でもよく利用する銀行のカードがセブン銀行のATMで利用できているので、四国に入ったとたん現金を引き出せなくて困ることもあったのですが、セブン・イレブンがない地域なら諦めざるを得ないと思っていました。なぜセブン・イレブンがないのかという事については、報道によると今までは会社の方針として都市部では売り上げが上がるものの地方(というか田舎(^^;))では都市部のような収益が見込めないので、最初から地方への出店をしないという事だったようです。

 それが、先日のニュースでいよいよセブン・イレブンが四国に物流センターを作り、店舗も今後増やしていくとのこと。これは、現在他のコンビニがシニア向けの店舗として展開しているような、野菜を充実させたり一人用のお惣菜を置くなどして地方の一人暮らしの人にも利用しやすくした店舗の成功をにらみ、地方でもそれなりに収益が上がるビジネスモデルができたからということらしいですね。

 私が四国へ行って感じたことに、例えばローソンは四国の店舗にはカウンターで讃岐うどんが食べられるようなスペースを置くなど、それほど地方で収益が見込めない時分から細々としてでも営業努力を続けてきて今があるということもあると思います。それをいきなり進出してくるということですから、地方での顧客をひきつけるきちんとした展望があるのだろうかという疑問はありますね。地方の人が困るのが、鳴り物入りで大々的に進出してきても、業績がちょっと落ち込んだだけですぐに撤退してしまうことだろうと思います。最近のニュースでイトーヨーカドーが正社員を減らすということがニュースになっていましたが、大企業が進出してくることによって地元の小規模な商店を駆逐するような側面もあるわけですから、責任を持って進出してほしいとまずは思います。これは、地方の人たちだけではなく、人里離れた所に行きがちな旅行者に関しても言えるわけで、カーナビにコンビニのマークがあるので勇んで向かったところ、あったのはそれらしい店舗跡のみだったということになるとどっと疲れますし、あてにしていた買い物ができなくなって途方にくれることも出てくるでしょう。新聞報道では現在四国でコンビニを経営しているところがセブン・イレブンに鞍替えするような動きもあるかも知れないという話も出ていますが、売上の状態が良い優良店を取り合うようなことが起こる反面、山間部などの不採算店が一気に整理されるようなことが今回のセブン・イレブンの地方参入によって加速されることはないのかという不安もぬぐえません。

 今後のコンビニのあり方を見ていく中で、ATMが設置されているということだけでなく、カウンターで公共料金の支払いができることもあり、コンビには銀行の機能もデフォルトで持っていますので、その土地のライフラインを担う部分も出てくるように思います。せっかく進出するのなら、すぐに撤退するような進出の仕方ではなく、細くであっても長く営業を続けられるような店舗の形で進出して欲しいものであります。


避難経路は実際に歩いて計る

 私自身の話で恐縮ですが、もし近くで大きい地震が起こった場合に津波の被害を受ける可能性がある地域に住んでいるので、東北で起きたことがそれ以上の状況で起こり得る可能性を考えておかなければならないことを実感しています。東日本大震災が起きてから1年半が経ち、さまざまな検証報道がなされていますが、釜石市の小学生が率先して津波から逃げて周辺の大人たちの命を救ったという実例をもとにしたテレビ番組を見ていたら、そこに出てきた「避難三原則」というのが出てきました。

●想定にとらわれるな
●最善を尽くせ
●率先避難者たれ

 たまたまこの番組を見た後に伊良湖経由で伊勢神宮へフェリーで行こうと出発し、車で走行中に高さ50センチという津波注意報が出たので、早速この教えに基づいて海のそばから離れた所で車中泊し津波注意報が解除されたのを待って移動しました。注意報では50センチといっても、実際はそれより高い津波が来るかも知れず、また50センチ程度と思っていても、足元をすくわれてしまうだけの波が50センチの津波であっても来るかも知れません。幸いにして何もなくて良かったですが、自宅周辺で地震が起こったり警報が出た場合にどうするかということで、想定にとらわれずに最善を尽くし、率先して避難するにはどうしたらいいのかという事も考えておくべきでしょう。具体的には自宅周辺の避難場所や高台への距離について調べ、実際に普通に歩いてどのくらいの時間で到着できるか確かめてみることにしました。

 私の自宅から一番近い避難場所は近くの学校なのですが、だいたい普通に歩いて5分くらいで入口まで到着できる距離にあります。ただ、校舎の屋上に上がったとして、津波が屋上すら越えてくる可能性というのは東北の津波の威力を見るにつけ、まさかここまでは津波がやってこないだろうとは以前のように軽口を叩くことはできなくなったように思います。地震の震源がごく近く、すぐに津波がやってくるような場合には仕方がないかも知れませんが、東日本大震災の時のように地震発生時から30分くらいの時間的な猶予が見込めるような場合はもっと高いところまで避難したいところです。

 ちなみに、自宅からだと人工物でない丘とか山のような高台もそれほど遠くない場所にあります。自宅から少々近いもののそれほど高くないA地点と、A地点より少々時間はかかるもののA地点よりさらに高いところにあるB地点が津波による避難場所の候補です。今回、休みの日を利用してまずはA地点に向かい、B地点に移動してから自宅へ帰るまでの時間をそれぞれ計測しました。

 どちらかというとゆっくり目に歩いた結果、A地点まではだいたい20分、B地点までは30分ぐらいでたどり着けることが今回初めてわかりました。歩く前はもっと時間がかかって距離があると思っていたのですが、これくらいの時間で避難できるなら状況によっては最善の選択として高台に上がる選択肢も持っておきたいところです。今のところ、地震が起きてすぐに津波がやってくると予想される場合には近くの避難所に行くようにし、すぐには来ないが確実に来そうな事が予想される場合は津波警報による到達時間から逆算して、今回上ってみた避難場所のどちらかに逃げるための判断をしようと思っています。すでに周辺の避難場所と避難経路を把握している方は問題ないと思いますが、あまり詳しく知らない方は、ぜひこの機会にでも周辺の地理をチェックし、安全な場所に逃げられるような計画を立ててみることをおすすめします。