KINGJIM SHOT NOTE ツインリングタイプ A7 No.9120

 スマートフォンを手帳代わりに使っている人は多いと思いますが、逆にシステム手帳を主に使っている人からすると、スマートフォンは電池がなくなれば入力した情報を引き出すことすらできなくなってしまうだけでなく、落下や水没などのトラブルでもそれまでためておいた情報の全てを失い、すぐに必要な情報を出すことができないという極めて不安定な情報管理の仕方とうつるかも知れません。

 ただ、日々の予定についてはアンドロイドの場合Googleカレンダーと同期することにより、もしスマートフォンが壊れたりしても他の端末やパソコンからGoogleカレンダーにアクセスすることができれば、入力したデータを改めて確認することができます。しかしそれでもスマートフォン一台しか常に持ち歩かない方がほとんどだと思いますので、すぐにデータにアクセスできない状況そのものが問題であるということも言えるでしょう。

 そこで、手書きと電子データの橋渡しをする文具というものが意味を持ってきます。メモとして普通の筆記具で書いたメモをスマートフォンで撮影し、メモ全体を画像ファイルとして保存できるメモを併用することによってさまざまな状況に対応できるようになると言えます。

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 こうしたメモについては、以前紹介したコクヨのCamiAppがありますが、今回紹介するキングジムのショットノートの場合、CamiAppのような簡単な分類だけではなく、通し番号および日付けの記入欄があり、OCRによってスマートフォン内で日付による分類がアプリ上の処理で直接できてしまうという特徴があります。検索する場合に日付指定すれば、その日に書かれたメモをすぐに呼び出せるというのはやはり便利です。もっとも、数字をスマートフォンのカメラで撮影して読み込むので、カメラ自体のスペックの要求が大きく、私が持っている端末の中では第4世代のiPod touch(70万画素)や、Garaxy Tab(320万画素)の両方でカメラの読み取り性能不足のアラートが出てしまいました。手持ちの端末で数字やメモがうまく認識されないような場合は、CamiAppの方を使われた方が無難でしょう。

 メモを撮影し保存するための専用アプリにはスマートフォンにデータを取り込むこととは別に、特定のメールアドレスに送ったり、evernoteやdropboxに自動でアップロード可能という特徴もあります。メモの中で重要だと思ったものについては積極的にこうしたサービスにアップロードしておくことで、スマートフォンもメモ帳も失われてしまうような極限状況にあってさえ、メモの内容を後で確認できるようになります。個人的にはここまでできれば、スケジュールやアイデアのメモなど手帳でできることはほとんどスマートフォンとショットノートで代替できるような感じですね。

 ショットノートにはさまざまな種類があり、ノートタイプや卓上メモタイプ、ルーズリーフなど用途に応じていろいろありますが、スマートフォンとセットで使う場合は小型のメモタイプで気軽に切り離して渡せるツインリングタイプが個人的には使いやすいです。大きさについては、ほぼスマートフォンと同じ大きさのA7サイズの方が同時に持ち運びしやすいですね。タブレット端末と併用される場合はもう少し大きめのものの方がいいかも知れませんが、複数の大きさのノートを使ったとしても画像ファイルの形では統一して保存しておけるのも結構便利だったりします。

 複数の会社から出ている製品をそれぞれ試そうと思っている場合、アプリもその分インストールしなければなりませんが、用途によって読み込むメモとアプリを分けるといった利用の仕方もできます。例えば、スマートフォン本体に保存するのではなくdropboxに転送して保存する場合、SHOT NOTEとCamiAppで各々独自に名前を付けたフォルダを作ってくれますので、仕事用とプライベート用で使うメモを分けてそれぞれアプリケーション経由でdropboxに保存するといったやり方も面白いと思います。ともあれ、全てをスマートフォンだけで完結させるのには不安があると思われる方にとっては、単なるメモ帳としても使えるこうしたデジタル文具は使ってみる価値があると言えるでしょう。


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