クレーマーと思われないクレームの入れ方を考える

 兵庫県の女性が、全国の食品を扱う商店に、主に中に髪の毛が入っているというクレームを入れ続け、逮捕されたというニュースが話題になっています。こういう人がいると、正当性のあるクレームであっても、言い方によっては店側にクレーマーとして認定されてしまう可能性が出てきてしまいます。近所のスーパーとかならある程度は知った間柄なので大事にはならないでしょうが、旅先のお店でそんなことがあったら、限られた時間の中でどうすればいいのかとも思えます。今回は、自分の受けた気持ちをしっかり主張する方法について考えてみます。

 実際に食品の中から異物が出てきたとして、まず必ずやっておきたいのが本当に中から出てきたのか確かめるということです。先のクレーマーの場合、クレーム原因のほとんどが髪の毛だったということですが、場合によっては自分の髪の毛が抜けて食品の上にのってしまうことも考えられます。食品の中から出てきたということなら、その時点でまずは写真を撮るなどして、しっかりとした証拠を残すということも大事です。

 そして、食品自体を間違いなくそのお店で購入したことを証明できるように、レシートは購入した食品を食べ切るまではきっちりと保管しておき、いつ購入したかの説明ができるようにしておした方がいいでしょう。

 そうして、実際にお店に行くなり電話をするということになるのでしょうが、最初から喧嘩腰で行くと相手も警戒しますし、店に脅しを掛けるのが目的ではないのですから、クレームの前に、こちらは何を要求するのかという事を明確にしてから行くのがいいでしょう。購入分のお金ほ返金してもらうのか、同じ品物と交換してもらえればいいのか、それとも異物入りの食品を食べたことで気持ちが悪くなったので実際にかかった医療機関の治療費まで含めてお話をするのか、しっかりとした要求を持った上で行った方がいいと思います。というのも、普通のお店では食中毒に備え、賠償責任の保険を掛けているところが多いと思いますので、きちんとした筋道を持って、購入の事実から異物が入った状況を含めて説明すれば、普通のところならわかってもらえるはずです。ただここで気を付けたいのが、交渉する相手に、きちんとその場で責任の取れる方を指定するということです。一番の責任者でなくても、保険の請求に携わる人の方がノウハウをわかっていると思いますし、話も早いでしょう。くれぐれもその場で怒ったり、お金自体を要求しているという風に相手に取られないように気を付けましょう。

 このように考えると、一口にクレームと言ってもきちんと行なうには結構大変なことだということがわかるでしょう。残念なことですが、実際には店側が悪くないのに難クセを付けるような形でクレームを入れてくる人も少なくないため、どんな人がクレームを言いに来ても、店側の方が身構えた様子で最初の対応をされることはある程度は仕方がないと思わなければ、単に怒りを増幅させて自分のことをクレーマーだと多くの人に思わせるようになってしまいます。店側の対応が元々悪く、そうした態度を含めて許せないというような場合は、大手なら本部やテナント元の方に連絡を入れるという手もありますが、個人経営のお店の場合は、そのようなお店はどうせ長続きしないだろうと思って、それ以上相手にしない方がいいのかも知れません。楽しい旅の際中にそうした問題に関わってしまうというのはあまり気分のいいものではありませんが、実際にクレームの声を挙げるかどうかというのはすぐに決断せず、しばらく経ってもどうしても怒りが収らない場合のみにするとか、クレームを入れたおかげで家族や同行者との雰囲気が悪くなる場合もあることも同時に考えておいた方がいいですね。


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