観光地にこそ公衆無線LAN網が必要かも

 自民党の観光立国調査会ということろが、「観光立国の実現による日本経済再生に向けた提言」案を出したというのがニュースになっていました。日本が海外から観光客を迎えるにあたって何をすべきかという話ですが、これは私たちが海外旅行へ行って何があると嬉しいかということを考えてみるといいかも知れません。

 提言案の中で私が注目したのは、「宿泊施設における無料公衆無線LANの整備」を盛り込んでいることでした。ただ、宿泊施設だけ公衆無線LANが無料で使えれば観光客は満足するのかというと、やはり外でも使いたいというのがあることでしょう。私たちが海外へ行く場合、現地のスマートフォンに入っている通信カードを差して使える、いわゆるSIMフリーのスマートフォンを持っている人はほんのわずかでしょう。多くの人は海外ローミング可能なスマートフォンで高い利用料金を払って通信せざるを得ないのですが、無料で使える公衆無線LANが張り巡らされていれば事情は全く違ってきます。

 例えば観光地にある商店街や名所周辺、公共施設内外で無線LANが使えれば、地図を表示してナビゲーションもできてしまいますし、その場で必要な情報(名所自体の情報なども)をネット上から入手できるので全く行ったことがない場所のことを調べながら効率的に観光ができます。また、母国との連絡も高速のインターネット通信が安定して使えれば、それこそ現地と母国との間でIP電話が使えるなら、直接話をして相談しながらお土産の算段までできてしまいます(^^)。さらに、観光地内の情報にとどまらず、現地の人が気付なないような日本の観光に関する大切な情報についても、観光客の方で勝手にネットにアクセスすることで入手できてしまうので、観光地側の説明の負担を減らすことができるというのも大きなポイントでしょう。

 日本にやってくる観光客の多いところで特別な用意なしにいつでもWi-Fi経由でスマートフォンが使えることになれば、限られた期間と範囲で観光するルートを決める際に、Wi-Fiが使えるエリアを盛り込んで効率的に観光しようと思う人は多いでしょう。現在でも無料で使える「Free Spot」のような仕組みはあるのですから、簡単な設定で誰でも使えるような仕組みを作り、それを公の立場で応援してくれれば、旅行者へのインパクトは大きくなるだろうと思うのですが。

 こうしたインフラの整備は、ハコモノをお金をかけて作るよりも安く、すでに使っているインターネット回線を開放するなどの方法を使えば、観光地周辺に住む人の協力によって実現可能ではないかと思います。私自身が有料のものではありますが公衆無線LAN網を使えるようになって、結構いろんな所で使える事に感動していますので、うまいことインフラの整備が進んでいってくれないかなと思っています。


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