土日休日高速1,000円の終了にあたり

 駆け込みで昨日一昨日と高速に乗って遠出をされた方は多いかと思います。渋滞もゴールデンウィーク並みだという報道もあり、いろいろ問題視された政策ではありましたが、気軽に車で旅行したいと思っていた人たちにはそれなりに支持された政策ではあったと思えます。特に今回の政策で最も影響を受けたと思われる四国へ渡る3本の橋を利用していた方たちは、今後フェリーを使ってでも四国へ行きたいという人はどの程度いるのかということも気になりますが。

 本日から罹災証明を受けられた東北の方々は高速道路を一部自由に通行することができるようになり、そうでない人たちはETC利用者に限り休日は30%から50%の割引に変わります。その他通勤時間割引や深夜割引などは平日でも行なわれます。実感としては以前の状況に戻るだけなのですが、その恩恵を受けてきた私を含む多くの人たちが肝に銘じなければならないことがあるように思います。

 千円で高速乗り放題となり大渋滞が現実にゴールデンウィークや年末年始、お盆の時期に発生しました。ある程度交通集中が起こるので渋滞は仕方ないにしても、あれだけの渋滞がなぜ起こるのかというと、あまりの渋滞に離脱し、高速を降りる人たちが極端に少なかったということがあります。かくいう私もそうなのですが、静岡から九州まで行く際、大渋滞に遭遇しても、途中で高速道路を降りることでまた新たに高速道路に乗ると千円が追加でかかってしまうことが許せなかったのでした(^^;)。一回降りても十分に従来の料金と比べれば安いのですから、大渋滞区間は下の道を行った方が所要時間は少なくて済んだかもしれませんし、何よりも全く動かなくなった道路上でストレスを溜め込むことはなかったはずです。しかし、私を含めた多くの車が頑なに車を高速道路上に留まり続けさせたことであれだけの渋滞が発生したということになります。これは今考えると自己中心的な発想で多くの人に迷惑を掛けたという風に思います。少なくとも、改めて高速道路は何のためにあるのかということをこれから考える契機になればと思います。

 ただ、元々民主党の主張してきたのは全国の高速道路の無料化で、インターチェンジの料金所をなくすなんてことも言っていたわけですから、これが実現していれば高速道路が国道や幹線道路のバイパスとして利用されることを意図されていました。そうなれば車中泊などしたくない人たちは眠くなったら高速道路を降り、駐車場の確保されたビジネスホテルに泊まることができます。食事についても24時間営業していない不便なサービスエリアで仕方なく自動販売機から食べものを得なくてもファミリーレストランや地元の旬の食材を置いている食堂を利用すればいいはずでした。

 不幸なことに、これから高速道路を使って旅をしようとしている人たちは、今後は高速道路上で商売する人たちの都合に合わせて計画を立てるしかなく、そうしたことに対するわずかばかりの反逆が、事前でいろいろ用意して車中泊をするような旅のスタイルではないかという気がします。私自身、今後の旅の中で、安全に車中泊できそうなところが見付からない場合は一区間だけ高速道路に乗り、車が少なそうなパーキングエリアで車中泊をするような事はあるかも知れません。高速道路の料金がそこそこかかったとしても、ホテルを取る料金を考えた場合、その分を車中泊でカバーしようと思う人が増えれば、これからはもしかしたら車中泊をする車は減らないで、むしろ増えてしまう可能性も考えられますね。今後、私のような車中泊を前提に旅に出るスタイルを行なっていた人がどうなるかということについても、実際に旅に出ながら見ていきたいと思っています。


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