ノロウィルス対策はエボラ出血熱にも効くか

 テレビや新聞などでニュースを見ていないと大切な情報を見逃すことがあります。アメリカ・ニューヨークで陽性反応が出た人がいるというエボラ出血熱という病気は、現在治療方法がないということもあって、もし日本にやってきたらどうなるのかという不安がありますので、今後のニュースに気を付けながらもし日本で陽性反応を示した患者が出た場合にどうするかということを考えておいた方がいいのではないかと思います。

 厚生労働省のホームページを見ると、一般的に症状が出ていない患者からは感染せず、空気感染もしないとのこと。症状が出ている患者の体液等(血液、分泌物、吐物・排泄物)や患者の体液等に汚染された物質(注射針など)に十分な防護なしに触れた際、ウイルスが傷口や粘膜から侵入することで感染するとのことです。これならそうめったには感染しないだろうと思われがちですが、例えばこれからの季節患者が多く出てくるであろうノロウィルスが広がる仕組みを考えると、私たちの普段の行動の中に自分からウィルスを引き込んでしまう可能性が思い浮かびます。

 まず、改めて自分の手を見てみてください。キズがあるとウィルスはそこから侵入する恐れがあります。多く人が出入りする場所にあるトイレを使う場合、ドアの取っ手にウィルスが付いていた場合、運が悪ければ直接ウィルスが傷口から入ってしまうかも知れません。もし日本でエボラ出血熱の患者が出て、その人が繁華街をウロウロしていたということがわかった場合、道や電車内での嘔吐物を見付けたらいち早くその場から立ち去ることだけでなく、公衆トイレを使う場合には便座の消毒はもちろんのこと、用を足した後は念入りに手洗いを行なうことが重要になってきます。ただ、手洗いをすれば全て大丈夫かというとそういうこともありません。もし爪の手入れを忘れていた場合、少々の手洗いでは取れないところにウィルスが入り込む危険性が出てきます。手洗いでしっかり爪の中を洗える程度にお手入れをしっかりしておくことも合わせて実行しましょう。

 あと、これは子供さんに多いですが大人でもつい無意識のうちに汚れた手が顔の付近から目や鼻や口という粘膜のある部分に行ってしまう人がいます。男性の場合、髭剃りによって顔自体にキズが付いている場合もあります。手にケガをしていない場合でもこうした癖が元でウィルスを体に取り込んでしまうことは十分に考えられます。以前にもノロウィルスのことでこのブログで同じようなことを書きましたが、無意識に手が顔の付近をウロウロしてしまうという人は本当に気を付けないと、命取りにもなりかねません。もし家族の中でこのような行動を取る人がいたら、今まで以上に手洗いを丁寧に行なうことを確認するとともに、直接手を顔に持っていかないように意識させることは大切だと思います。

 これからの季節、ノロウィルスはともかくエボラ出血熱など日本には入ってこないよと思っている方も多いかも知れません。私も楽観的に考えられればいいと思いますが、すぐ日本にはやってこなくても、お隣の中国に入ってくることは十分に考えられます。というのも、中国はアフリカ諸国にかなりの投資をしていて、かなり多くの出稼ぎ労働者が中国各地からアフリカを行き来しているという事実があるからです。中国の国内状況はなかなか日本まで届かないこともあり得るので、中国から日本にやってきた人、あるいは日本の人が中国に行ってこうした人たちと接触して感染した場合、現状ではアフリカへ行った人はそれなりに調べられるものの、中国に行った人はそこまで調べられないと思うので、空港で感染したことを見つけられないまま日本国内で発症するという可能性は十分にあると言えるでしょう。ということで、これからの季節、特に旅行先で危険なウィルスに感染しないような対策を考えておくことが大事だと思います。冬の旅の予定を立てている皆様は、くれぐれも手洗いを徹底するなど気を付けて下さいね。


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