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実はかなり奥が深いアルコールストーブの自作による個体差

キャンプ用のアルコールストーブというのは真鍮製のトランギア、チタン製のエバニューなど有名なものがある中で、最近ではスノーピークも製品を出してくるなど、キャンプブームの中で注目が集まっているように思います。燃料を運ぶのに燃料用アルコールは爆発的に燃えるので危険ではあるのですが、ガスボンベのように車内に放置することで大爆発の危険があるものと比べれば、取扱いさえ間違えなければ普通に使えますし、いわゆるドラッグストアに行けば全国どこでも購入できますので、燃料の現地調達も可能です。

何より、アルコールストーブは構造が簡単なので小さく、自作することも可能です。私は過去には市販品オンリーで使っていたのですが、以下のリンクにあるように、アルミ缶を切って作るにしては簡単な製作方法でも市販品に負けない実力を発揮する「グルーブストーブ」に出会ってからは、アルコールストーブを作るために飲物を選ぶようになってしまったほどです。

製作費はほぼ工具代だけ?アルコール燃料を使用するGroove Stove簡易版

上のリンクのようにして作ったグルーブストーブは、拙い工作で作っているものだけに、その品質は一定になりにくいという問題があります。同じ量のアルコール燃料を入れて燃やしてもその燃焼時間にはずれがあり、そのため目的別にアルコールストーブを選びたい場合(お湯の沸騰や炊飯など)、ちょっとした燃料の消費量の違いでうまく沸騰しなかったり、ご飯の炊き加減がイマイチというようなことも起こります。

私が基準にしているのは、エバニューのチタンアルコールストーブで、アルコール燃料を20ml入れ、点火してからだいたい40秒くらい本燃焼するまで待ってから直接クッカーを乗せると、だいたい12分くらいは燃え続け、水なら500mlを沸騰させ、お米一合の自動炊飯がうまくできます。ただ、このアルコールストーブはしっかり作られているのは良いのですが、本燃焼が始まるまで待たなければならないことと、小さく湯沸かし・炊飯セットを全てスタッキングするには少々本体が大きすぎるので、最少セットでない余裕を持って調理のできるセットの中に組み込んでいます。

個人的には何とかこのエバニューのチタンアルコールストーブのクッカー直乗せと同等の性能のあるグルーブストーブを作りたいと思っているのですが、ちょっとした精度の違いで火力が強くなり、20mlのアルコール燃料で10分弱ぐらいで燃料を使い切ってしまい、500mlの水を沸騰させる前に火が消えてしまうのです。

上のリンクの写真のものから幾つか作ったものの中で、明らかに火力が少ないものが偶然できまして、それは12分くらい燃え続けるのですが、少し火力が弱くて自分的にはまだ納得がいかないものの、性能的にはかなりエバニューのチタンアルコールストーブに近いものになってはいます。今後はまた同じように製作を続けながら、より性能の良いものに取り替える形でアルコールストーブのグレードアップを計っていこうと思っています。

ちなみに、私が使うアルミ缶は、自販機で100円で売っている(スーパーではさらに安い)コーヒー缶のサイズのものです。今後はアルミ缶の種類によっても差が出る可能性もあると考えているので、熱中症予防として購入した飲み物を使って自分にとって最高のアルコールストーブをコロナ自粛期間のうちに作りたいと今は思っています。


非常用の湯沸かしセットは主に一人用の湯沸かし専用と考えると最小構成でも十分

もし日本でも大きな地震などの天災が起き、避難生活を送らなければならない中で電気ガス水道というライフラインが使えない場合、自力で温かいものが食べられるように色々考えておきたいものです。普通の方は、カセットコンロやカセットガスを使うキャンプ用バーナーと鍋(キャンプ用クッカー)のセットがあれば、比較的安価で燃料の備蓄をしながら、いざという時に湯沸かし炊飯調理と何でもこなせるので便利だと考える人もおられるでしょう。

ただ、普通に考えて水道が使えないという場合には手間を掛けて料理を作るというよりも、数々あるうちの食器とパッケージが一体化されたもの(アルファ米のパッケージやカップめん)を用意しておいた方が洗い物が出ず、鍋は湯沸かしのみで何度も洗わずに使用できますのでそうしたものをいくらか用意しておくと、通常時で賞味期限切れ寸前でもおやつとしていただけると思いますので、個人的には最低限のものでも良いと私は思っています。

その際、こうしたものをお湯で作るためにはどのくらいの量が必要なのかということが問題になります。アルファ米では尾西食品のものが有名(100g)ですが、うるち米の場合約160ml、おこわの場合は約110mlで美味しくいただけるようです。一袋の容量は、お茶碗二杯分くらい食べられるそうで、効率は良いですがパッケージ一つの価格はカップ麺より高くなるのではないかと思います。

またカップめんの場合、通常のカップヌードルタイプ(78g)では300~320mlといったところで、ビッグサイズ(104g)になると400mlくらい必要になるようです。また、丼タイプのものだとどん兵衛や赤いきつねなど、普通の丼タイプ(96g)だと400mlくらい必要になるようですが、サッポロ一番の丼タイプ(74g)については約350mlと少な目で収まるというのが有難いです。というのも、実際の災害時にはどのくらい水を食事で使えるのかわかりませんので、もしカップめんを備蓄する場合には、一回につき500ml以上のお湯を沸かせるような装備があれば何でも良いですが、そうでない場合は、逆に一回につき350mlくらいのお湯を沸かすことのできる装備にすることで、持ち出し品として備える量を減らすことも可能だと思います。

私の場合には、一回の湯沸かしで約350ml沸かせれば、保温ボトルの中でもカップ付きの同容量のものを複数持っているので、いったん沸かしたお湯をボトルで保管しながら次の湯沸かしにかかることで、複数人いても順番に食事や飲み物のためのお湯をわかすことができます。沸かすお水の量を計る時にも、まず保温ボトルに満水になるように水を入れ、その水を沸かすようにすれば、確実に350ml前後の量を沸かせます。そんな中で私自身、「最小の湯沸かしセット」を再考しました。

多くの方が最小の湯沸かしセットのクッカーとして用意するのは、実は鍋ではなく金属製のチタンカップであることが多く、私もスノーピークの「チタンシングルマグ450」と、昔100円ショップで購入したマグカップのフタがスノーピークのマグにぴったりだということで、セットで用意しておりました。これなら350mlのお湯を余裕を持って作ることができます。

湯沸かしに使う道具については、全てこのカップの中に入るようなものを揃えています。ごちゃごちゃと詰まっていますが、全て入れた状態で問題なくフタが閉まります。中味を全て出してみると以下のようになっています。

・スノーピークチタンシングルマグ450
・マグ用蓋
・チタン製巻取式風防
・自作のアルコールストーブ(グルーブストーブ)
・ステンレス皿(グルーブストーブの台として使用)
・ファイヤースターター
・シリンジ(アルコール燃料取り分け用)
・折りたたみスプーンとフォーク
・アルコール燃料入れ(30ml)

基本的には燃料用のアルコールを使った湯沸かしになります。大きな音をさせず、350mlの水を沸かすのに(夏)、アルコールの量は15mlあれば10分ちょっとで自作アルコールストーブの上にマグカップを直飲せして蓋をすると沸かすことができます。いざという時にはこのセットに常備してある燃料用アルコールと、350mlを保温できる真空断熱ボトル(カップ付)と一緒に持ち出せば、しばらくは温かい飲み物や食べ物(事前に350mlのお湯で戻せるものを選ぶ必要はあるものの)を作るには十分です。

もちろん、お米を炊くようなクッカーや、ガスを使える環境も持っているものの、片手で持てるくらいの容量に収まるもので、湯わかしさえできればいいと割り切れば、限られた水を全て食べ物・飲み物に使えるという点からも、災害時の環境に適応するものであると思います。ちなみに、上記の品物はマグカップと蓋はきちんと購入した方が良いと思いますが、風防については工夫次第で自作も可能です。他のものはあらかた100円ショップで揃ったり、自作で賄えるものであるので、比較的用意しやすいのではないかと思います。

なおこのセットは、外で湯沸かしの出来るような場所へ行くような場合に持っていくのにも荷物にならないので、すでにキャンプ用の調理器具を揃えている方も、趣味の延長線上で作ってしまうのもいいかも知れません。


製作費はほぼ工具代だけ?アルコール燃料を使用するGroove Stove簡易版

ここ数年の新型コロナの感染者数増の影響により、キャンプに目覚めた方も少なくないと思いますが、私の場合ここ数ヶ月で様々なアルコールストーブを手に入れてその性能差を試してみています。

というのも、アルコール燃料を燃やすというと、小学校の理科の実験で使ったアルコールランプを思い出す方もいるかも知れませんが、構造が単純(言ってみれば揮発したアルコールに火を付けるだけ)なのでメンテナンスの処理がいほとんどらないだけでなく、アルミ缶を切ったり穴を開けたりして自分で製作することも可能なため、キャンプどうこうと言うよりも、自作アルコールストーブの製作にのめり込んでいる方もそれなりにいらっしゃいます。

今までは、こうした「自作派」の方々が作るアルコールストーブについては、「所詮製品版のアルコールストーブより低性能なのではないか?」と考えていたのですが、色々調べてみるとそう単純なものではないようで、自分の使っている鍋に合わせて作ることで、効率よく燃焼するようなサイズのものを作れば、市販品と比べても引けを取らないものも作れることを知りました。

ただ、今まで私が知っていた自作するアルコールストーブというのは、主にアルミ缶を切り出して穴を開けてとなかなかめんどくさい工程があるので敬遠していたのですが、最近になって知ったのが、穴を開けずに直接鍋を載せられるGroove Stoveが簡単に自作できるということでした。毛細管現象でサイドスリットに燃料を供給する構造なのですが、そのサイドスリットについては同じアルミ缶から切り出した筒を均一に16等分して折り曲げることで、外側から火が出て、私の持っているチタンマグカップ(モンベルのチタンカップ600で、スノーピークチタンシングルマグ450の底面口径75mmと同じ)でも効率よく湯沸かしのできる250mlのアルミ缶(口径約55mm)を使った作り方が以下のサイトで紹介されていたので、そのリンクで出ている通りに(実際は作業はかなり荒い)作ってみました。

http://little-bit-works.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-5ad2.html

いちばん大変だったのは、事前にスチールウールを使ってアルミ缶の塗装を落とすところぐらいで、あとは文具のはさみで切ってステンレスの定規をあてて差し込むための円筒を16分割して折り込み、あっという間に完成しました。
ちなみに、スチールウールは家にあり、今回のために購入したのはサンドペーパー(バリ取り用と塗装剥がし仕上げ用)、ステンレス定規(サイドスリットの部分を折り込むため)くらいで、アルミ缶を切るカッターとハサミは家にあるものを使い、肝心のアルミ缶はなかなかこういう小さいサイズのものは見付けられませんが、激安スーパーに一本39円であるのを発見し、ベースとしました。

そして、すぐに試してみたのですが、これが意外と高性能なのです。写真は右側が今回作ったGroove Stoveで、左側が今回アルコールストーブにはまるきっかけとなった、構造的には同じだと思えるLixadaのアルコールストーブ(約3千円)です。Lixadaのアルコールストーブは鍋の直乗せはできず、その実力を発揮するためには、ゴトクを用意しストーブと鍋の距離を調整することで、約20mlのアルコール燃料で500ccの夏の湯沸かしができるくらいなのですが、今回作ったGroove Stoveの方はゴトク不用で直乗せをした状態で利用でき、性能は20mlのアルコール燃料を入れてカップを乗せ、燃焼開始したら約10分燃え、燃料が無くなる前に見事外で(風防付き)沸騰させることができました。

Lixadaのアルコールストーブは室内など無風の場合でないと20mlのアルコール燃料で500ccを沸騰させるのは難しく、改めてこんなものが作れてしまうのかという実感でした。火を付けるとすぐに使え火力も高いですし、お湯を沸騰させる点においてはわざわざ購入した市販品を上回るくらいの性能を見せてくれました。

もし、こんな事が最初からわかっていれば、アルコールストーブを買わずに自作中心でも十分使えるものを作れたのではと思いますが、写真のサイズを見てくれるとおわかりの通り、Lixadaの中にGroove Stoveがすっぽり入るので、持ち出すアルコールストーブが一台増えることになったので、それはそれで便利になります。また機会ができたら、セットにする鍋の大きさに合わせたアルミ缶を探し、効率よく燃焼するものを防災用品の一つとして作っておいてもいいのではないかと思います。

数多くあるキャンプ用の調理火器の中でも、アルコールストーブは価格も安く、さらにこのGroove Stoveの燃費を見ていただければおわかりの通り、330円で売っている500mlのアルコール燃料で500mlのお湯を25回沸かせる計算になります。しかも、今回自作したGroove Stoveを作るにあたりかかった費用というのは、缶代の中味入り39円を入れても、工具代がほとんどなので、もし今回紹介したものが壊れたとしてもまた作り直す際の費用は缶代のみで済むことになり、かなりリーズナブルです。今回気軽に作ってみて、びっくりするような性能が簡単な工作(小学生でも十分に作れます)で作れることがわかりましたので、怪我に気を付けながらまず既製品を購入する前に自作してみることをおすすめします。メスティンでの自動炊飯はできるかちょっとわかりませんが、水を沸騰させたり単純に熱するくらいの調理であれば十分キャンプにも使えるクオリティがありますので、興味のある方はぜひ作ってみて下さい。


災害時に必要な熱源は日頃の生活の中で蓄えることでいざという時に役に立つか?

日本の関東や東北地方における停電の可能性というのは、まだ完全になくなったわけではありませんが、すでに自宅をオール電化にしている方は、何らかの対策が必要になるでしょう。

ただ、ガスの場合も給湯器は電源を必要とするので、全く問題はなくなるかというとそういうわけではなく、ガスコンロについても点火のための電池を必要とするなど、ガスが通っていればそれで問題ないということもないので、その点も注意は必要でしょう。

今回は電気のみが使えなくなるような状況ですが、大きな地震が来た場合は当然ガスも使えなくなります。暖房用や調理・湯沸かし用として災害用に何かを用意することは大切ではありますが、私の場合は主にアルコール燃料をストックしておき、炊飯やちょっとした調理はアルコールストーブを使って行なうつもりにしていますが、アルコール燃料を大量に貯蔵するというのも、考えてみればもしこぼした燃料用アルコールに火が付いたら爆発するように燃えると思うので、そこまで大量に用意はしていません。ある程度の量を工夫しながらやりくりし、単純な湯沸かしくらいなら別の燃料を使って行なおうと考えているのですが、いい機会だということであることを試してみました。

というのも、キャンプグッズとして少ない燃料でお湯を沸かせるグッズとして知る人ぞ知る「ケリーケトル」という筒状のヤカンがあるのですが、私は本家ケリーケトルは持っていないものの、お湯が湧いても直接素手で触ることができるように周辺にネオプレーンが巻かれていて、容量は本家より少なめの500mlという「mkettle」という商品を持っているのです。今までは固形燃料やアルコールストーブを熱源にして使っていたのですが、本来は小枝や松ぼっくりなど、キャンプ場で拾えるものを使って短時間でお湯を沸かすためのものなのです。

ただ、キャンプに行かずに自宅に置いているだけだと、なかなか小枝や松ぼっくりは落ちていませんが、都市での生活を続ける中で、燃料を自然と蓄えることができるのです。それが上の写真のものなのですが、これは牛乳パックを開いて乾かした後、写真の大きさに切ったもので、この量が1パック分になります。この牛乳パックには水をはじくように表面にロウが塗られているので、いったん火を付けると着火剤いらずで良く燃えます。薪を燃やす場合の焚付にするという手もあるのですが、ネットで牛乳パック1パック分をうまく燃やせば、500mlくらいの水ならお湯を沸かせるという記事を見て、ちょっとチャレンジしてみたくなりました。

自宅のベランダで実験を行なうにあたり、火事にならないようにケロリン桶に水を張ってもしもの場合に備えつつスタートします。牛乳パックは本体の下にある燃料スペースに少し入れておき、火を付けます。マッチの火を近づけて燃えきらなかったかと思ってもきちんと着火したので、かなり牛乳パックの紙は燃えやすい感じです。うまく火が付いたらその火を消さないように、mkettleの上の筒から紙パックを切った紙片を落としつつ、火の勢いをキープするようにします。

火の方は火元の窓から燃え方が見えるので、燃えカスが外に出ないように注意しながら進めます。だんだん水を入れたところから湯気が立ってきて良い感じだなと思ったところでこれ以上入れる紙が無くなったため終了しました。今回は沸騰まではしなかったものの、温度を計ったら90℃まで上がっていて、これなら一パックごとに輪ゴムでまとめておけば、いざという時に役に立ちそうです。

現在、私の使っているmkettleは入手が難しいようで、本家ケリーケトルは0.6Lタイプが定価1万円弱とそれなりに高額ではあるのですが、燃料を選ばずに本体だけでシンプルにお湯を沸かすという点では、災害対策用としては十分有りなのではないか? という感じがします。

まあ、こうしたグッズを持っていなくても、今の世の中では酪農家を職業として維持してもらうために牛乳を消費することの大切さが言われていますので、定期的に牛乳を買って飲み、いざという時の着火剤代わりに飲み終えた牛乳パックを切ってストックしておいても良いと思います。


電力ひっ迫警報が出て改めて家庭内の暖房や夏の過ごし方についても考えてみる

東日本大震災の後に起こった計画停電は、普通の生活をしている中では全くその足音も聞こえなかったものの、ロシアとウクライナとの間での戦争でエネルギー需要の状況が一気に変化した上に、東北で大きな地震が起きたことにより被災地近くでの火力発電所が運転を停止し、さらに天候が一気に変わり、太陽光発電からの電力供給が期待できず、その上で真冬並みの気温になったことで現実味を帯びてきました。

なかなかこれだけの悪い状況が重なるとは思えない中で、現実の事として電気は使えないものの家の中で温まるためには電気(エアコン)を使いたいと思う方は少なくないと思います。しかし、皆がそういう風に思って普段どおりの温度設定でエアコンを使い続けたとしたら、さらに最悪の状況をもたらしてしまうでしょう。思わぬ事がきっかけで広範囲での停電が起き、なかなか復旧できないような状況に陥ってしまう可能性も0ではありません。私の自宅は静岡県でも東京電力の管轄でなく、富士川より西にあるので中部電力の管轄ということで、今回の電力ひっ迫警報とは直接の関係はないものの、真剣に「暖房・冷房をどうするか?」ということについて考えることは大事だと思います。

たまたま昨日は祝日に出勤した代休のため自宅にいたのですが、家では昼間外から太陽光が入る部屋で過ごすことで照明にかかる電気は使わずに済むものの、問題は雨の影響もあり芯から冷えてくる冷気をどうやり過ごすかということでしょう。

これは、住んでいる地域によっても差は出てくると思います。私の住む静岡ではそれでも室内の温度は暖房を入れなくても窓を閉め切ることでだいたい20℃くらいをキープしていますので、厚着をすれば過ごせなくはないのですが、全身を厚着にはできないので、普段から使っている電気こたつの電気を入れずに一工夫しました。

といっても話はそれほど難しいものではありません。最近はあまり使っていなかった湯たんぽを引っぱり出してきて、それをこたつの中に入れて足を突っ込むと、時間が経っても湯たんぽは肌触りが良く、長く暖かさを保ち、上着を重ね着するだけで何とか過ごすことができました。ただこれは、氷点下の気温が続くような所では無理だと思うので、そうした地域にお住みの方は、電気を使わない灯油ストーブや、薪ストーブなどの燃料を燃やす系のストーブを使って電気を使わないようにすることで対処するしかありません。

また、体の中から温めるために湯たんぽに入れるお湯を作る時には、ふだんより多目のお湯を沸かし、それを真空断熱ボトルにストックしておくと、お茶やコーヒーを作って飲めますし、湯たんぽのお湯をつぎ足したりすることで、保温力の落ちた湯たんぽを復活させることも電力やガスの追加使用なしにできます。手がかじかむくらい冷たいような場合には手ぶくろにカイロを併用し、一昔前の冬の過ごし方を実践するというのも、十分にあるのではないかと考えます。さすがに普通の手袋だとキーボードが打てませんので、指が出るタイプの手袋を用意するなど、家の中で何をするかによって用意するものが増える場合もありますが、こうしたものをまとめておけば、計画停電の時だけでなく冬に大きな災害が起きた時にも使えますので、今回の状況になったことを機に、電気に依存しない暖房器具を入手してみるのも手でしょう。ちなみに、今回こたつの中に入れている湯たんぽは以下のリンクの商品になります。

これは、ウェットスーツの生地を使ったもので、タオルなどを巻かなくてもそのまま使えるようになっています。使わない時には小さくなるので、車中泊用にもかなり便利で、今回のようないざという時に活躍してくれます。他にも様々な種類がありますので、今後の購入も正直検討しているところです。

そして、今現在にはちょっとイメージしにくい夏の暑さを省エネで乗り切るというのは、エアコンを使った涼しさに慣れ切ってしまった私たちにはちょっと自信がありません。エアコンを使うことを前提にしつつも、暑さのピーク時のみに使うとか、設定温度を上げてサーキュレーター(DCモーター)と併用することで涼しい空気を循環させて使うぐらいで、エアコンを使わないことを前提にすると、水風呂に入って団扇で扇ぐといった、とたんに前時代的な貧乏くさいやり方になってしまうでしょう。

ただ、アイテムとしてDCモーターを使った扇風機やサーキュレーターはぜひ入手しておいて、日常的にエアコンの補助という感じで使っておくことをおすすめします。もし全面停電になっても、ACコンセントの付いたポータブルバッテリーを充電しておけば、しばらくは風を起こすことができますし、ポータブルバッテリーを太陽光パネルで充電することができれば、比較的長い時間停電になっても使うことができますので、家の中に風の通り道を使ってその中で使えば、外からの涼しい風を呼び込むことも可能かも知れません。どちらにしても、普通に電気が使えるという当り前の事ができない場合、相当大変なことにはなる事を考えながら生活をしていかないと、今後暖かくというより暑くなる気候の中で、絶望的にしかなりません。前述のウェットスーツ素材の湯たんぽは、冷水を入れると水枕としても使えたりしますので、スポーツ用に体を冷やす氷嚢なども用意しながら、電気のない場合での涼み方についても知恵を出していければと思っています。


飽くなき理想のキーライトを求めてGENTOS GK-002Bを購入してみる

昔からボトルとともにライトが好きで、様々なライトを持っています。車中泊用としては、手ぶらでも前を照らせるヘッドライト、車の中全体を明るくできる電池式LEDランタン、車のトラブルが夜中に置きた時に、強めの光で暗闇を照らせる懐中電灯型のライトなどを揃えているのですが、毎日携行するキーライトについては、なかなか満足するものに当たっていません。

このブログでも何度も購入時に報告していたのですが、100円ショップにあるストラップが付くライトの中で、単三電池が入るミニライトは使っているうちに接触不良が起きて点灯しなくなり、この辺の小さなライトについては安いものを中心に、そうした接触不良のトラブルが頻発する傾向にあります。

そんな中で接触不良のトラブルとは皆無で、2015年に購入して今も現役なのが、マグライトというブランドでおなじみのソリテール LEDライト(単四電池一本仕様)です。点灯消灯は本体先の部分を回し、さらに光の分散と集中も本体先を回すことによって調整できるというのは小さくてもマグライト共通の仕様になっています。これ以外のキーライトは、ほぼ接触不良で全滅状態だったのですが、今回久しぶりのリベンジということで、GENTOSのGK-002B(黒)というモデルを購入してみました。

キーライト用に作られたモデルで、明るさは15ルーメン、実用点灯時間は約12時間、エネループ対応ということになっています。こちらのライトはソリテールと同じく本体先の部分を回して締めることによって点灯し、緩めると消灯します。ソリテールと違って緩めすぎると中に入っている電池が落ちてしまいますが(ソリテールの方は本体底の部分を回して電池の入れ替えができるようになっています)、一部口コミであまりジャラジャラさせた状態で持ち運ぶとライトと電池が入っているところが離れて落ちてしまうという事もあるようですが、ポケットに入れておくようにすれば問題はないと思います。

大きさも、二つのライトではほとんど差はありませんしキーライトとしては必要十分の性能は持っていると思いますが、ソリテールの方は明るさ37ルーメンと明るいこともあり、カタログ上の連続点灯は約1.75時間と、こまめな電池交換が必要になるところがあります。多少暗くても長時間の連続使用ができるGK-002Bは、今後スイッチ部分の接触不良が起こるかどうかが問題です。逆に考えると、普通に車のキーライトとして使っていて全くトラブルが起きていない、ソリテールの安定感はすごいと思うのですが、単に私が当たりを引いただけという可能性もあるので、本質的な評価は難しいですが、やはりONOFFだけでなく光のコントロールまでできる機能性も優れているので、その辺はしっかりと評価しておきたいと思います。今回GK-002Bを購入したのは、アマゾンのセールで価格が3分の1以下で、自転車のカギのところに付けておき、車を使わない時にキーライトとして使いたいという思惑があるのですが、果たして耐久性はどうなのかということについて自分でテストしながら使っていきたいと思います。


市販の災害用食品でないところで考えたい備蓄可能な食料品にはどんなものがあるか

過去のブログにはまだ専用の品が主にカンパンやRitzぐらいしかなかった時に、新たに出始めた缶入りのお菓子や食料品を紹介したことがありましたが、こうしたものをずっと管理してキープすることは大変なものです。

そんな中で、新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るう中、一日中外に出なくても三食いただけるように、家庭内での備蓄食料を用意しておくことの大切さというものについて改めて考えています。感染症対策の備蓄食料ということで言うと冷凍食品の方がお手軽で味もしっかりしていますのでおすすめです。

最近は冷凍食品専用で冷凍庫を利用している方もいて、さらにカセットガスでも冷やせるクーラーボックスを持っている方なら、停電があっても備蓄してある冷凍食品を冷たいままキープし、食べ切るまで保管しておくことも可能だと思いますが、私の環境では冷蔵庫の冷凍室に入れた保冷剤を使ってクーラーボックスで一時しのぎをするしかないので、停電直後に食べる分くらいは買って置いておくものの、それ以上の備蓄は難しくなります。

ということで、改めて常温で保存できて日々の生活の中で食べられる個人的におすすめな備蓄食料について考えてみたいと思います。まず、基本的な「お米」「乾麺」「インスタント食品」「缶詰」などが挙がると思いますが、お米を炊く場合は、お米に水を吸わせる時間がかかるので、他の食品と比べても時間がかかってしまいます。お子さんのいるご家庭では、空腹を我慢できない場合もあり、それで缶入りのお菓子系の防災食品が喜ばれる傾向にあるのだと思いますが、例えばグリコのビスコなど、あえて缶入りの高価なものを購入しなくても、おやつ用に用意して古いものから食べるようにしておけばいいでしょうし、あえてお菓子にしないで、簡単に電気(主に電子レンジ)がなくても短時間で調理できるものを用意しておくのも良いと思います。

今の時期は、お正月用に真空パックに入ったお餅がスーパーで目立つ場所に置かれると思いますが、お餅は通年購入するようにし、おやつやそれほど量を食べたくない場合の食事用としてキープしておくと、砂糖(きなこ餅)や醤油(磯辺巻き)などで食べられ、さらにネットで検索すると様々なアレンジレシピが紹介されています。また、手軽なキャンプ飯の材料としてもお餅は優秀なので、色々工夫すれば飽きることなく日常的に食べられ、いざという時にも役立つ存在になるのではないでしょうか。

あと、最近になって感じるのは、比較的長い期間保存可能な乾麺(パスタ・うどん・そうめんなど)を調理する場合の「味付け」をどうするかということです。パスタの場合にはレトルトのソースもありますが、うどんやそばの場合は液体のつゆが多く、一度開封してしまうと早めに使い切る必要があり、備蓄という点からすると弱いということがあります。ありあわせの調味料で味付をして食べるというのもありではあるのですが、せっかくなら日常生活でも食べられるように、専用の味付けのできるものを用意しておきたいものです。

最近はそばよりうどんを多く食べるので、一人用に小分けされた粉末スープの「うどんスープ」をストックしています。これだと、人数分で足しながら使うことができ、一箱分のものを使い切れなくても、液体と比べて保存が効きます。パスタでも粉末状のあえるタイプのソースが売られていますし、こうしたものを用意しておけば、例えば災害時にはうどんにパスタソースをからめていただいてもいいですし、そうした組み合わせの中で普通の食事にも合うようなものができるかも知れないと思って、今試行錯誤しています。

粉末状のものというと、お湯を注ぐだけで食べられるスープやフリーズドライのお味噌汁もありますが、やはり災害時を考えるとコーヒーの類でも甘いカフェオレタイプのものや、他にも粉末タイプの飲み物も結構あるので、湯沸かしさえできればすぐにいただけるスティックタイプの飲料も日常的に飲みながら、いざという時にもとりあえず冷えた体を温めたり、甘いものを飲むことで体の疲れを取ったりする効果も期待できたりします。

ただ、複数の飲料を今試している時なので、現在行なわれているブラックフライデーセールで売られているスティックタイプ飲料の安売りだと一本ずつの単価は安いものの、最後まで飲もうと頑張っても残してしまうという事が多いので、スーパーで安い時に色々な種類のものを飲み比べします。夏にはスポーツ飲料の粉末タイプを用意しておくと、飲む時だけ消費することができるので、500mlにぴったりのサイズがあればいいなと思っているのですが、これは来夏に期待したいですね。


テレビの情報はしばしばスポンサーの意向で流れることもあるのであくまで自分なりの解釈を

一昨日、TBSテレビ系で全国放送された「マツコの知らない世界」では、このブログでも紹介している防災用品について紹介するセクションがありました。プレゼンターとして出てきた方はきちんとした防災グッズの紹介をしていて、ためになる部分も多かったのですが、そこはスポンサーあってのテレビ放送なので限界もあると思います。

その方が言っていたのは、防災に何を備えるかというところで大切になるのが「妄想力」で、実際に大きな災害があった時に何があると有難いのかということを考えながらグッズを集めるといいと説き、ラジオおよび災害用トイレを事前に用意することの重要性や、備蓄食料の賞味期限切れを防ぐために、普段食べるものをローテーションさせることの大事さを訴えていました。この点についてはまさにおっしゃる通りだと思いながら番組を見ていました。

さらに、防災グッズ集めの一歩として、お近くの100円ショップに行き、ヘッドランプやランタン、レインコートや空気で膨らむ旅行用まくら、マスクや衛生用品などを買い、だいたい一人3千円くらい(最近の100円ショップではリュックも売っているので、ちょっとした防災セットを入れて持ち運ぶためのバッグ込みでもほとんどまかなえます)と市販の数万円のセットを買うより安上りになると言っていたのはまさにその通りで、もしご自宅にダイレクトメールで防災セットの案内が来たら、その中に入っているものを参考に100円ショップで購入できるもので揃えてしまうことを個人的にはおすすめします。

と、ここまでは良かったのですが、スマホ充電用に単体で6万円もする足こぎ式発電器の「ケーターパワーボックス」を一般家庭に勧めてきたり、恐らくこれは出演者のマツコ・デラックスさんと過去のコマーシャル出演などで関係があるトヨタのプラグインハイブリッドのRAV4(番組でのテロップでは495万円)を防災用品として紹介してきたのには、ちょっとやり過ぎではないかと思ってしまいました。

もちろん、トヨタ以外でも車内コンセントから家電製品を災害時に使うというコンセプトの電気自動車やプラグインハイブリッドの車はあり、災害時の事を考えて導入されている方もいるでしょうし、実際に電子レンジも使えるようになるいざという時にはガソリンで電気を作ることのできる発電所(車)を手元に置いておける安心感は十分にあります。ただ、最初の方ではあくまでリーズナブルに防災用品を揃えようという話だったのが、全て見終えると「やはり防災対策にはお金がかかるなあ……」と思われてしまうような構成になっていたのは、逆に視聴者の方々に防災用品から興味を引かれてしまうのではないかとも思えてしまったのでした。

この番組には、過去にブログで書いたかも知れませんが、私が以前から知っている方がプレゼンテーターとして出演していたことがありました。その方は全国の桜を移動しながら追っていくことに命を掛けているような方で、最初の方は全国の桜の名所について解説していたのですが、なぜか後半は「花見のお供」ということなのか、大手コンビニチェーンが当時出していた花見時期のスイーツ紹介へと内容が変容し、その方ももしかしたら一部不本意な気持ちはあったのかも知れません。

スポンサーあってのテレビであることは確かなのですが、逆にそのスポンサーの思惑に全て乗っかって消費活動へと走らさせるような事も良いとは個人的には思えませんし、やはりこうしたテレビ番組は、役に立つこともあるものの、役に立つ部分だけを利用して全てを受け入れるような事については十分考えてからにした方が良いと思います。

ちなみに、私の考え的には、自宅や避難所にいながらスマホなどに使う電気を蓄える場合、まずは電気を貯めることができるポータブルバッテリーや自動車のバッテリーにインバーターを付けてAC出力やUSB出力をすることを考えます。テレビで紹介された「ケーターパワーボックス」は自動車用バッテリーへの充電も可能なようですが、町内会などでいざという時に交代しながらみんなで発電するにはいいものの、家庭で動かす人が一人だけというのでは大変ですし、何より非災害時になかなか使う気になれません。

私の自宅の場合、幸いにして朝から太陽が窓から入ってくるので、ベランダの物干し竿にそれほど重くないソーラーパネルをかけることで、それなりにバッテリーの充電ができるので、バッテリーを複数用意し、一つのバッテリーを使っているうちに別のバッテリーをソーラーパワーで充電することを繰り返すことによって、何とかスマホの電源くらいは確保できるのではないかと思っています。価格については、セール時に通常価格より安くなった時を狙ってバッテリーもソーラーパネルも購入しているので、その都度の支払いになるのでそこまで家計に負担はなく何とか自力で発電したものを使える目処は立っています。

それとは別に、手回し式の災害ラジオは、いざ電池がなくても自力で回せは一定時間ラジオを聞くことはできますので、蓄電先が充電池ではなくコンデンサーになっているものを用意しておくのは十分有りだと思います(充電池に蓄電するタイプの製品は、充電池の劣化が起こる可能性が高いため)。小型ラジオなら旅先で聞きたい場合にも使えますし、私の持っているものはLEDライトも付いているので、懐中電灯としての役目も果たしてくれるので、そういったものを用意しておくのはおすすめです。何しろ、世の中には様々な情報が溢れていますが、私のおすすめ品がピンと来ない方もいると思いますし、やはり大切なのは情報を入手してから後に、自分で考えてどうするかということだと思います。

災害時の過ごし方は一律ではなく、これを読んでいる皆様の中でも状況も違いますし必要とするものも違ってくると思いますので、このブログが様々な判断をする際の一助になればと思っています。


キャンプ用具の価格破壊「ダイソーフッ素加工メスティン」のコストパフォーマンス

2019年あたりからソロキャンプブームが起こり、最近ではCDショップのようなところでも特定のキャラクターのロゴが入ったキャンプ用品が売られるような、従来では考えられないような事が起きています。

さらに、ソロキャンプと100円ショップの相性が良かったのか、様々な価格破壊されたソロキャンプグッズが100円ショップに置かれるようになって現在に至っています。元々は100円ショップチェーンの中ではセリアが先行したように思いましたが、ダイソーがそれを追うようにして多くの製品を出し、キャンドゥなどは本格的にソロキャンプで使えそうな人気商品を出し、その製品が他の100円ショップで一部売られるような事も起こり、今やキャンプ用品を揃えるなら、まずは100円ショップ巡りをした方がコスト的には有利であるような状況になっています。

個人的にはもはやキャンプグッズは揃え尽くしたか、魅力的な商品が発売されてもなかなか材庫を見付けることが難しいので、普通に買えるまではと物欲を封印していたのですが、昨日家庭雑貨を買いに近くのダイソーに行ったら、話題のフッ素加工をほどこしたメスティンが置いてあったので、さらにキャンプ用品ではないのですがステンレス二層構造の丼と一緒に買って来ました。

ステンレス二層構造の丼は300円商品(税込330円)で、熱々のスープや氷を入れたそうめんを入れても外側は熱くも冷たくもならず、金属製なので落としても割れないということで日々の食卓で使おうと目論んでいるのですが、今回メインで紹介するのはその隣りにある1,000円商品(税込1,100円)の1.5合まで炊飯できる標準サイズの黒メスティンです。

フッ素加工していない銀色のメスティンも併売されていますが、そちらの方は800円商品(税込880円)と、220円しか違いがないので、店頭で二種類のメスティンを見付けたら、黒メスティンの方を購入する方が幸せになれるのではないでしょうか。中にはダイソーの銀色メスティンと同じように、0.5合・1合・1.5合の米と水のところに目盛りが付いていて、計量カップ要らずになっているのが、持って行く荷物を減らすのに役立ちそうで、ダイソーのメスティン特有の良い点ではないかと思います。

標準メスティンと言いながら、若干サイズは違っているようで、標準サイズのメスティン用に折ったクッキングシートのメスティン折りの容器をダイソー黒メスティンの中に入れてみたところ、少々黒メスティンの方が大きいようです。ただ、このメスティン折りの容器は、フッ素加工を守るという役目もあるので、今後保管する場合には先にメスティン折りの容器を中に入れてからカトラリーなどの小物を入れていくのが良いと思います。

まずは、使う前に中性洗剤で洗ったのですが、どうやらこの「フッ素加工」は、メスティン内部だけではなく、蓋や外にも全て施されているようです。ですから、蓋をフライパン代わりにしての焼肉もやれそうですし、利用範囲はさらに広がるのではないかと思っています。

その反面、持ち運ぶ時にはそのまま運ぶと擦れてフッ素加工が剥げてしまう可能性があるので布の袋やタオルでくるんでからしまうようにした方がいいでしょう。全体コーティングをすることについてのメリットは、炊飯するとどうしても吹きこぼれが出てくると思うので、その後片付けの際もさっと全体を拭けば汚れが落ちるようになっているお手入れの簡単さがあると思います。

これは、実は災害用としてもおすすめで、水が不足していてちゃんとメスティンを洗えないような場合でも、少しの水を染み込ませたティッシュで拭くだけでも汚れを落とすことができるというのはかなり便利です。ウェットティッシュも使えると思いますので、フッ素加工が剥げないようにたまに使うだけにするというのも一つのやり方ではないかと思います。

今までのフッ素加工されたメスティンというのは、一部のアウトドアショップが既製品にフッ素加工を専門業者に依頼して作ったオリジナル製品として購入し使われている方も少なくないと思います。もちろん、キャンプの何たるかを知っているショップが専門の業者に依頼するので、このダイソーのフッ素加工の製品と比べてもかなりの耐久性を誇るものもあると思いますが、全国どこでも安価に買えるフッ素加工のメスティンが出てくるとは本当に思いませんでした。

裏を返すと、こうした製品はブームに感化されたにわかキャンパーが大量に買うことを見越して大量生産されていると思うので、今後ソロキャンプのブームが去ってしまったら、こうした製品は比較的早く廃盤になってしまって、今回紹介した1,100円で買うこと自体が難しくなってしまうだろうと思います。

今回紹介した黒メスティンは、ダイソーの究極のソロキャンプグッズであると思いますので、先に書いた災害用にストックしておくために買ってもいいのではないかと思います。発売からだいたい一ヶ月くらい経過しているぐらいで私の近所のダイソーにも普通に置かれるようになったので、興味ある方はぜひお近くのお店を覗いてみて下さい。


災害用食品を揃えるべきか 今ある食品を調理できるグッズを揃えるか

先日、テレビのニュースのコーナーで進化している防災用に作られた食品の特集をしていました。ワンパックでカレーが作れ、袋を容器として使えるタイプの食品は案の定アルファ米を使っていたので多少は割高ですが、お湯や水があればすぐに食べることができます。

私が知らなかったものとしては、お湯をかけて三分で「にゅうめん」が食べられる揖保乃糸の防災食が有りましたが、パックの中身だけで食事ができるようにしているので、8食で五千円と(オンラインショップ)と結構な値段がして、五年保存可能ということを差し引いても、企業や自治体がまとめて用意するにはいいとしても、一般のご家庭ではコスト的に合わないような気がします。
ちなみに、同じようにお湯があればすぐに「にゅうめん」が食べられるインスタント食品といえば、アマノフーズのフリーズドライのにゅうめんがあります。ただ、アマノフーズのフリーズドライのシリーズは各種お味噌汁や雑炊を含めて、容器は自分で用意しなければなりません。

ただ、キャンプや車中泊で野外飯を食べた経験がある方なら、落としても割れない金属製の食器は持っているでしょうし、個人的には100円ショップに売っているステンレスの食器でもいいと思うのですが、定番のシェラカップを揃えておくと食器としてもカップとしても使え、全体にラップを掛けてから使えば、容器を洗わなくても済み、貴重な水を無駄にすることもなくなります。

防災食でも開けてそのまま食べられるお菓子やパン、羊羹などは備蓄しておこうと思うのですが、お湯をかけるような手間をかけるなら、それこそ日常的に食べているお米や各種インスタント食品を防災食として活用し、お湯を沸かしたり簡単な調理ができる道具の方にお金をかけたほうがいいのではないかと車中泊をする目線では考えてしまいますね。

現在、外出時に持ち出すバッグの中には小物入れ代わりに携帯飯盒のメスティンを代用品として使い、ポケットストーブと、その中に入る小型アルコールストーブをセットにして入れています。

これで、メスティンを食器として使ったり湯沸かし炊飯にも使えるので、災害時に温かいものが食べたいときには主にアルコールストーブを使って行えます。自宅で避難生活を行う場合は、手持ちのキャンプ用の調理キットがほとんど使えますから、お米や乾麺・パスタなどがあればしばらくお店で買物ができなくても食つなぐことはできるのではないかと思っています。

最近100円ショップにおけるキャンプ用品の充実ぶりは凄まじく、ダイソーではついにメスティンの「レギュラー1.5合」「ラージ3合」のサイズの販売が始まったということですが、レギュラー880円・ラージ1,100円と、かなりお手軽になり特にラージは単なる飯盒としてだけではなくいろいろな調理に使えそうです。このように、最近では高いお金を出してキャンプ用品を買わなくても安く済ますことも可能なので、例えばラージメスティンのなかにアマノフーズの各種インスタント食品を入れておくだけでも、立派な防災食の備蓄になります。興味のある方はスーパーに売っている食品を防災食として流用できないか探してみるのも面白いのではと思っています。