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車中泊のマナー問題に関する話

このページにネット検索でたどり着いた方の意図とはちょっと違った話になってしまうかも知れませんが、今回は「車中泊のマナー問題」について考えてみたいと思っています。インターネットで車中泊の事について調べていると、そのマナーについて様々な意見が書き込まれているのがわかります。

実際に車中泊する人が多いと言われている高速道路のサービスエリア・パーキングエリアの駐車場、道の駅、24時間開いている公共駐車場でマナー違反と指摘される行為は多くありますが、「車中泊」と一口に言っても、いわゆる車上生活で長期間居座るようなケースは論外としても、果たしてどこからがマナー違反なのかは議論の分かれるところです。

基本的には、現地では車中泊をしようとする土地の所有者・管理者の意向に従うことが無用のトラブルを避けるためには大事です。あえてそうした人の言うことに反発し、自分の都合で無理を通そうとする人が沢山出てくると、現地の人も態度を硬化することになり、結果、多くの人に影響を及ぼしかねない新たな規制が作られる可能性も出てきます。

自分の後にやって来る人のことなどどうでもいいといった考えは、これから車中泊をやってみようと思った人にとっては大変迷惑な事態を引き起こすかも知れません。基本は自分がいやだと思うことは旅先ではしない事に尽きますが、たとえ自分の正しいと思って取った行動について理不尽な文句を言われたとしても、その場で喧嘩になってしまっては収集が付かなくなりがちです。

決して自分が悪くないと思うのに一方的に非難されるのは気分が悪いでしょうが、その土地独自のローカルルールというものもあります。一般的には間違っていない論理でも、その土地の考えからすると間違っていると言われれば、そこまでして土地に根付いて生活している人と争っても仕方がないですし、そこまでしてその土地に留まる理由もないでしょう。個人的には楽しむためにやってきた先で最悪な気分になりたくはないので、現場でマナーについて注意された場合はその指示に従うことになると思います。

ただ、車中泊のマナーの話は現地の対応だけでは済まない点もありますので、この点についても注意しておくべきでしょう。友人や家族てワイワイと知らない土地に行って楽しかった様子をこのようなブログやツイッター、フェイスブックにアップし、その書き込み自体やネットで報告した行動を写した写真がマナー違反の行為だと後からネットで指摘されるケースというのもあります。

ネットへ書き込んた内容については、現地で起こったことをより多くの人に楽しく読んで欲しいがために話を盛ってしまったりすることもあるでしょう。実際は全く問題がないことでも、そんなサービス精神のおかげで「不謹慎だ」などと指摘を受けたとして、もし指摘が誤解だったとしても自分の正当性を主張しすぎることでネット炎上を引き起こしてしまうパターンも起こってしまうかも知れません。

ですから、現地での行動に気を付けるというだけではなく、その様子を現地ですぐネットにアップしたいと思っても仲間うちだけてやり取りできるグルーブライン程度にとどめ、その場ですぐに写真付きの投稿を拡散させてしまうツイッターや、その日の様子をすぐにブログにアップすることは控えた方が無難でしょう。

昔と比べて、いろんな事を考えながら行動しないといけなくなったと嘆く方もいるかも知れませんが、車中泊に限らず何についても今ではネットと繋がることでその内容が拡散されてしまう事が普通にニュースになっています。さらに、自分自身がネットを全く使っていなくても、誰かからネット上に困った行動が晒されることもあるので、公共の場所ではあまり羽目を外さないように気を付けたいものです。

マナー違反の行動の内容について、年とともに厳しくなりがちではないかと憤慨する方もいらっしゃるかも知れませんが、自分がやられて嬉しくない事は旅先でも行なわないようにすることがやはり大事です。少なくともここを読まれている方々がそのようなトラブルに巻き込まれないような行動を取りながら楽しい旅ができることを願っています。


夜間の避難準備について

本日熊本県内で起きた最大震度7強の地震は、九州全土でも大きな揺れがあり、大きな余震も起きているということで、現地の方々は不安な夜を過ごしているのではないかと思います。

報道によると津波の心配はないということですが、いざという時の事を考えて、避難する準備をしている方もいるのではないかと思います。ただ、夜間になりますので、詳しい状況がわからない中で外に出て動くことが危ないということもあります。水が出るうちに飲料水やトイレを流すための水を汲み置きしておきましょう。ガスの元栓は閉めて、火気の使用も控えましょう。非常用持出袋を用意している方は近くに置き、ヘルメットもあれば一緒にしておき、靴下をはきスリッパも用意しておきましょう。落ちて割れたガラスや陶器の破片を踏んで怪我をすることを防げます。

とにかく大切なのは正確な情報の入手だと思います。電気が通っている場合はテレビも見られると思いますが、放送されている内容は全国で一律のものという可能性もあるので、各チャンネルの「文字放送」をチェックして下さい。テレビリモコンの「dボタン」を押すと画面が小さくなり文字放送のメニューが出てきます。その中に有益な避難情報が出てきましたら、その内容を紙にメモしておきましょう。インターネットで県や市町村のページのチェックができるなら、そちらからの情報入手できる可能性があります。NHKのデータ放送から「安全・安心ポータル」のメニューを選ぶと、災害情報や避難指示・勧告、避難所開設情報を表示するメニューが出てきます。もしデータ放送を使えるような方はリモコンで操作してみてください。

また、ラジオがありましたら電池のチェックをして、夜通し付けていられるように準備しておいて下さい。合わせる放送局は放送していれば地元の情報を流してくれやすいコミュニティFM局に合わせましょう。

とりあえず、こちらで思い当たる点について書かせていただきましたが、基本的には本震の後の余震は本震より大きくはならないと思われますので、落ち着いて朝になるのを待ちましょう。今夜は大変な夜になるかと思いますが、くれぐれもお気を付けて。

(2016.4.16追記)

元発言で、本震以上の余震はないと書きましたが、実は本震と思われていた最初の大きな地震が16日未明に起こった地震の前震だったという気象庁からの発表がありました。

私自身が専門家ではないため、報道で発表された内容に基づいて書いたため、結果的に誤った情報を発信してしまい誠に申し訳ありませんでした。現状では当初の熊本を震源とする地震だけではなく周辺を震源とする地震も起こっているようですので、今まで起こった最大級の地震に匹敵するくらいの揺れに見舞われる恐れもあります。地震自体のエネルギーは小さくても震源の深さや場所によって大きな揺れに見舞われる恐れがありますので、頭上の安全を確保して今後に備えていただけるようにお願いします。

そして、雨の対策は身の回りだけではなく、土砂崩れの危険性も考えた上で行動するようにして下さい。


車中泊の旅をする上での危険について

現代の日本は「治安のいい国」というイメージが強く、そのためにどこで車中泊をしても安全なのではないかという風に考えている方が多いのではないかと思います。ただ、きちんと管理されたキャンプ場内に宿泊するのと違って、国および他人の土地に車を停めてそこで夜を明かす事についてのリスクは存在します。

まずありそうなのが、車中泊の時だけではないですが、車の中に入っているものを狙って車上荒らしの被害に遭うリスクです。車中泊でなくても車を使って旅に出るということになると、車の外から見えるような形で様々なグッズを残したまま車を離れることがあると、そこを狙われる可能性があります。完全にこうした犯罪を無くすことは不可能ですが、貴重品は身につけて行動するということと、荷物が外から見えないようにしたり散らかしたりしない事がまずは大切です。

そして、意外だと思うでしょうが結構あるのが車自体の盗難です。ちょっと用を足すだけだからとキーを付けたまま車を離れる人というのは今でも少なからずいて、その心の緩みが車ごと盗まれた後になって気が付いたりします。どんなに急いでいてもきちんと施錠し、窓も開いていないか確認してから車を離れるようにしましょう。

そして、車を停める場所についても注意した方がいい場合があります。特に寝場所を探す場合には、ゆっくり寝られるように人目に付かない場所を選びがちになりますが、公共の駐車場で人や車の出入りがあるような所では、ある程度人の目の行き届く所に駐車しておかないと監視カメラの死角になるなど、助けを呼んでも気付いてもらえなかったり、犯罪被害に遭っても対応できず泣き寝入りになるケースも出てきます。

周りに車が多くいて、その中にアイドリングを続ける大型車があったり、車の外へ出て延々と大きな声で話し合う人たちがいたりと、人や車の出入りが多い駐車場内の車の中ではストレスを感じる状況に列挙の暇がありません。しかし、そういうものから離れたいとい事ならば何があっても自分の責任で人がやってこない場所に移動するか、きちんと管理の行き届いた所に泊まるしかありません。

深夜にやってきた集団が騒いでいるならば誰かが警察に通報して対応してくれるかも知れませんが、客観的にみてそこまでひどく騒いでいるわけでもないと見なされればどうにもなりません。そのために自分で騒音や光を何とかするため、車の目隠しだけでなくアイマスクや耳せんなどのグッズも使いながら、自分の睡眠時間を確保する必要はあるでしょう。

そして、夜に寝ていたら、自分の車を目的にして暴行されそうになるという究極の場合もあるかも知れません。幸いにも私はそういった経験はありませんが、何かの事情で深夜でもその場所からすぐに逃げなければならない状況というのは、大雨でがけ崩れの恐れがあり、その場に留まるのは危険な場合も当てはまります。そんな究極の場合にも備えて、運転席は寝床にせず何かあった時にすぐに運転できるようなシートアレンジにしておく事は、特にリスクを感じながら休む時には特に必要になってくる心掛けでしょう。

そして、これは全ての人に押し付けることはできませんが、駐車場内の移動するだけならそれほと考えなくてもいいでしょうが、車の中で寝ていてある事情でその駐車場を出て公道を走って移動する必要に迫られた場合の事を考えると、車中泊で寝酒をする場合は、一行の中に免許があっても飲まない人を作っておくか、ノンアルコール飲料にとどめておくという選択も出てきます。

酩酊状態で運転した場合はそこにとどまっていた方がましなぐらい車の事故によって起こる危険度が増しますし、そうした事になるのがいやなら、お酒を飲んだら朝まで移動しないとたかをくくるか、飲まないでいざという時に逃げる算段をするかの二択になると思います。

この判断というのは実際なってみないとわからない点もありますが、常に移動しながら旅をする車中泊の旅では、自分の回りで起こるリスクについては常に考えながら行動をすることが求められる場合があります。ハンドルを握っているだけでも責任が伴うのが自動車を運転するということでもあるので、様々な事を想定して車中泊の旅に出ていただきたいと思っています。


各種ニュースをまとめたカテゴリーを新設します

新しいブログとして再出発したということで、読まれる方がこのブログに辿り着いた場合にいかに効率良く見てもらえるかということを考える中で、どうしてもブログ全体を見にくくしていたものに、各種ニュースの扱いがあります。

主にこのブログで扱う題材は「車関連」「車中泊」「モバイル」「防災」「旅行」などですが、日々のニュースというのはどうしても古くなりがちで、同じカテゴリーに置いていると目指す情報が探しにくくなるという問題が前のブログではありました。

新しいサイトになったことで、一からブログの設計を行なえるということで、各種ニュースについてはこのカテゴリーに集めることで、ニュースになったものと普通の情報と分けられるようになりました。もちろんニュースになったものの中でスタンダードになったものについては改めて解説する予定なので、見たり後から確認したい場合に利用しやすいような形になるのではないかと思います。

今後は、日々のニュースで面白い話題を見付けたり、新たな製品やプランが出たことを報告するのはこちらの方で行ないますので、どうぞよろしくお願いします。


車中泊であると便利なもの その2 単三・単四の充電池で動くもの

前回紹介したUSB出力からスマホなどをくまなく充電できるモバイルバッテリーの他に、充電可能で様々な家電に入れても使える単三・単四のエネループのような充電池はたくさん用意しておいて車中泊の旅に持って行くと便利です。過去に紹介した電池式のランタンや、車の中でアイドリングをしなくても楽しめるようにポータブルラジオを使うために私は使っています。ラジオについてはそれ独自にまとめる予定ですが、大きめのスピーカー付きのラジオがあれば、よほど山の中で電波が届かない所でもない限り、安定して放送を聞くことができます。

車中泊用ということで言うと、オートオフ機能が付いているものの方が枕元に置いて寝てしまっても自動でスイッチが切れるので、そうした観点からおすすめのラジオを紹介すると、例えばですがソニーのお風呂用ラジオICF-S80あたりがスペックにおける機能を見ると面白そうです。

お風呂で使えるくらいの防水性能があり、車の窓を閉め忘れたり外に置いたままにして雨が多少かかっても(水の中につけたり土砂降りの雨にさらすのはダメですが(^^;))大丈夫でしょう。電池は単二電池3本となっていますが、100円ショップで単二電池を使った製品を単三電池を入れても使えるようにするアダプターを手に入れれば、問題なくエネループなどの充電池でも使えます。また、FMはAM同時放送に使われるワイドFMの範囲を聞けるので、AMが聞こえにくい地域でFMによる同時送信の放送があればその放送を聞くことができます。今すぐに使える機能ではないかも知れませんが、今後の事を考えても安心でしょう。

私自身も災害ラジオとして今なお復活させて欲しいという声の高いソニーの防災ラジオICF-B100をお風呂ラジオとして使い、車中泊の旅の時に車に積んで出掛けますが、ICF-S80も普段はお風呂やキッチンで使いながら旅行の時や災害時に活用するというのがいいと思います。そうして、テレビとは違うラジオの良さを感じとっていただけると幸いです。

他にも電池が使える車中泊の旅に意外と便利なものとしておすすめしたいものがあります。男性の方専用になりますが、朝の身だしなみに便利な、単三電池2本で使える髭剃りの中でも性能に妥協していないフィリップスのPQ208です。

また、同じく車中泊の旅の時には外でする事の多い歯磨きを素早く行なうため、電動歯ブラシの中でも安くて単三電池1本で動くハピカに、水だけでもきれいなるイオンブラシ付きのものもおすすめしておきます。

まだまだおすすめしたいものはありますが、それはおいおいここで紹介していくつもりです。今回は最低限のものということで考えてみましたので、車中泊の旅をこれからしてみたいと思われた方は参考にしていただけると幸いです。


車中泊であると便利なもの その1 モバイルバッテリーを充電して使うために

前回お話した通り、車の電源をあてにして車中泊のための品物を選ぶのは、車内活動用にサブバッテリーを用意するくらいの事前準備がなければ避けた方が無難でしょう。車のアイドリングをしなくても、車内の夜を十分に楽しむことができます。ここでは主に乾電池やモバイルバッテリーで動く品物について紹介します。

その前に、車内でのスマホの充電に使え、なおかつ走行中に充電が可能なモバイルバッテリーとシガーソケットから充電のためのUSB出力を取り出せるグッズはきちんと用意しましょう。私が狙い目としているのは、新製品を安い値段で売り、徐々に高くしていく中で利益を得るような感じで売っている「Anker」のものです。ただこれは私の主観も入るかと思うので、実際購入しようと思われ方は、あくまで参考程度にお考え下さい。

商品リンクのもの自体が古くなっている場合もあるので、このエントリーを参考に購入しようと思っている方は、リンク先から改めて同社の製品でスペックが上の製品がないか確認の上で購入した方が後で後悔しないで済むかも知れません。

まずは、モバイルバッテリーですが、できればiPadなどでも充電できるパワーが有り、さらに電池の容量も大きいものということで、20,000mAh以上のものを選んでいます。昔はもっと大きくて容量も少ないものしかありませんでしたが、車でない旅行でも使える大きさでも高容量のモバイルバッテリーが増えてきましたので、以下で紹介している製品を叩き台にしてより良いものを選ばれるのがいいでしょう。

ただ、モバイルバッテリーだけを持って行っても充電をしないと中味が減るだけですので、車のシガーソケットからUSB出力を出せるアダプターも一緒に用意しましょう。

割と高出力のUSBポートを3つ持つカーチャージャーですが、3つあるうちの一つを大容量モバイルバッテリーに繋いで常に充電しながら走行することで、常にそこそこの容量を確保することができます。もちろんスマホやタブレット端末、デジカメを直接繋いで充電しながら走ってもいいのですが、車の場合家のコンセントと違って電流が安定しないことがあったり、細かな充電と休止を繰り返すことによって本体の電池の寿命を短くしてしまう恐れもあります。

何かの拍子でスマホの電池が殆どなくなってしまった場合は仕方ないでしょうが、普通に使っている場合には夜にモバイルバッテリーから充電して昼にはバッテリーの方を充電するような形でも十分でしょう。
その他、こうしたモバイルバッテリーを複数充電しながら運用することで、モバイル関連の利用だけでなく、USBで動く扇風機を夜通し回すのに使ったり、LEDライトをつなげてスタンドのようにも使えます。また、USB関連の製品では加湿器やドリンクウォーマーなど、おもしろそうなUSB関連グッズは列挙に暇がありません。

そうしたものも、しっかりとしたモバイルバッテリーがあれば動くので、車中泊で便利に使えそうなものがあったらぜひ探してみてください。個人的に皆さんに紹介したいものが出てきた時には、改めてここで紹介させていただきます。


車中泊空間を演出するグッズ その2 車内の明かりは複数あると便利

車中泊のために車を停める場合、注意したい事があります。多くの駐車スペースにおいて、アイドリングをしたまま長時間駐車することを環境保護の観点からその地域の条例で禁止されている所が少なくありません。つまりは、夜通しアイドリングをしながら駐車しているだけでトラブルの種になってしまう可能性もあるということです。

車内の灯りを使うためやラジオ・テレビを見るためにエンジンを掛けたくなりますが、寒さで凍死してしまうかも知れない緊急の場合はしょうがないでしょうが、雪の降る地域の場合は、エンジンを掛け続けていて雪がマフラーを詰まらせて一酸化炭素中毒という別の危険を生み出す恐れもあります。基本的には車中泊ではアイドリングはしなくてもいいような対策をした上で出掛けるのがいいと思います。

では、具体的にはどういう対策をしたらいいかと言いますと、寒い夜を過ごすには寝具の工夫をするとして、他に車のバッテリーを消費しない電池を入れるタイプのライトや、ラジオも電池式のものを持ち込み、車内の活動を全てまかなうように心掛けることが大切です。

まず考えたいものとしては、車内をくまなく照らす明かりとして、電池式の小型ランタンをおすすめします。ランタンの大きさは室内の大きさに応じて変わってきますが、小型車や軽自動車なら小さいものでも十分です。

私がメインで使っているのはこのGENTOSの単四電池4本で明るく光る小型ランタンですが、充電して使えるeneloopも使え、照度を最少にするとキャンドルモードになってかなり光が強くなったり弱くなったりするものの、電池持ちは恐ろしく良くなります。最大照度では明るくなり過ぎるきらいがあるので、数日間だけの使用なら、中間にセットして使うのもいいかも知れません。

こうしたランタンは例えば前回紹介した目隠しのための光を反射するサンシェードの所に置いて使うと、その光をサンシェードが反射して車内全体を明るく照らしてくれます。もちろん上から吊るせるフックがあれば室内灯のように上から全体を照らすこともできます。この種の電池式ランタンをまずは用意すれば、室内で過ごすのにまずは不自由はないでしょう。

ただ、車内で物を落としてしまったような場合にはスポットライトのような明かりも必要になる場合もあります。いわゆる懐中電灯のようなものです。懐中電灯を用意すればいいのですが、あくまで車中泊といっても野外で寝るということを考え、手に持つだけでなく頭に付けられるヘッドライトを一つ用意しておくと便利です。

なぜ懐中電灯よりヘッドライトの方が便利かと言うと、頭につけたり首にかけたりすることで両手を自由にしたまま動けるので、もし移動中の夜間にトラブルに見舞われた場合でも作業がしやすくなるだけでなく、普段の備えておけば防災用としても使えるからです。ヘッドライトは使う電池の違いも大きさの違いもありますが、私が持っているのは単三電池1本で長時間使えるものです。

このヘッドランプは白色だけでなく電球色でも光り、単三電池1本にしては最大60時間も使える燃費の良さがあります。もっと明るく、便利なものもあるのですが、最初の一本としてはおすすめのものだと思います。車内で本や雑誌などを読む場合もヘッドライトを使った方が細かいところがはっきり見えますし、探し物をする場合にも目線の先に光が当たるので、私自身は頭にセットした方が見やすいです。

なお、使用する電池については、旅に出る度に破棄するのも勿体無いので、充電のできるeneloop、EVOLTAのようなニッケル水素電池を利用しています。普通の場合は旅先で電池が切れることはないでしょうが、長期の車中泊旅行で必要があれば車内のシガーソケットから充電のできる充電器も持って行くようにすれば、まず車内の明かりに困ることはないでしょう。

具体的な充電器について、一応電池のメーカーでは自社以外の充電器で起こった事故による責任は負わないというスタンスであるのでとりあえずここでは紹介しませんが、ネットで検索をすれば色んな製品が見付かると思います。こうした充電器の使用で、万が一にも電池が破裂するような事があったら、あくまで自己責任になってしまいますので、そこまで気にする方は車内での充電はしないという選択も有りです。その場合予備の電池を持って行ったり、ホテルなどで純正の充電器から充電すればそれで十分という場合がほとんどでもあるでしょう。

とにかく、電池を入れて使えるランタンとヘッドライト、そして念のための予備の電池があれば、夜の車内でエンジンを掛けなくてもそれなりに過ごせる環境は作り出せます。車内でいろいろな事をやりたいという方はもう少し用意するものが増えますが、車内で寝床を作ったらすぐに寝てしまうなら、これに情報収集用の電池で動くラジオを持ち込むだけでも大丈夫でしょう。


車中泊空間を演出するグッズ その1 外から見られないよう目隠しを作る

寝床を作ることについてここまで紹介してきましたが、それだけて車中泊の旅に出掛けると困ることが起こるかも知れません。なぜなら、特に人や車の入れ代わりの激しい場所で車中泊をする場合、外から車の中を覗かれる可能性があるということです。

車には前後左右に窓があり、後方の窓に黒いフィルムが貼ってある車もありますが、それだけでは外から中の様子を見られてしまいます。車中泊グッズを売っているところでは汎用のカーテンや目隠しを売っているところもありますので、興味のある方は見てみるのもいいのではないかと思います。

専用品は場合によっては車種ごとに合ったサイズで用意されているところもありますが、出来合いの製品というのは高値になりがちなので、それほど車中泊の旅に出掛けないが目隠しが欲しいという場合には自作をするのが一番手っ取り早いでしょう。

そんな中でも、車に一からカーテンを付けるような本格的なDIYは、好きな方なら見ばえもいいですしやってもいいかと思いますが、普通車や軽自動車で、そう手間を掛けたくないような場合は、カー用品と簡単な工作を組み合わせることによっても十分な目隠しが作れます。

まず、車のフロントについては、夏の日差しをさえぎるサンシェードをセットすることにより十分目隠しになります。サンシェードは何でもいいとは思いますが、私が使っているものは光を当てることによる消臭効果があるという製品です。実際に効果のほどがどこまであるのかはわかりませんが、値段が変わらなければ付加価値を見い出して購入するのもいいでしょう。購入時には車のフロントガラスのサイズに応じたものを手に入れましょう。

そして、サイドの部分の目隠しについて、私は多少厚みのあるキャンプ用の銀ロールマットを切ってはめ込んでいます。車を買い換える都度作り直しにはなりますが、材料の銀ロールマットは安くホームセンターで購入することができますので、失敗しても簡単に買い足すことができるでしょう。参考までに紹介すると、具体的には以下のリンクのようなものです。

自分の車の窓にぴったりはまるように作るには、この銀マットを直接切らず、まずは新聞紙を窓の枠の形に合わせて切り、そうして作った型紙の上から少し大きめに切り出し、窓にはめながら少々の事では外れないくらいにぴったりとしたサイズになるように微調整をしていくのがいいでしょう。休みの日に銀ロールマットを買いに行くことから始めても1日あれば十分作れるくらいの作業量ですので、まずはこの方法で目隠しを作ってみることをおすすめします。

最後に後方の目隠しですが、私の場合は小さ目のサンシェードを吸盤で付けるようにして目隠しの代わりにしています。車によってはきちんと付けなくてもある程度大きなサンシェードを立てかけるだけでも目隠しになるように置ける場合もあります。吊り下げることのできる所が最初から付いていたり、後からでも付けられる場合は、ゴザとかロールスクリーンを利用して目隠しにする方法も取れます。

このような感じで目隠しが作れたら、外から覗かれる心配もなく車の中でまったりできるようになります。さらに車内での活動を快適にするためのグッズについては稿を分けたいと思います。


車中泊用の寝具について その2 布団に寝袋、真夏はどうする?

前回のエントリーで車中泊における寝床の大切さがおわかりいただけたと思いますが、その上でさらなる寝具を考えた場合、やはり大事なのが自分の車にどれくらいの積載スペースがあるかということになります。それとは別に、特に冬期にホワイトアウトで遭難も考えられる地方にお住みの方は、一年を通して使い古しの毛布を車の中に入れておくのが、心ならず車から出られなくなった場合に大事な気がします。毛布は雪道や泥道で車輪が空回りした時にも役立ちます。

話は車中泊のための寝具の話に戻しますが、本当にスペースがなかったり、またはできるだけ荷物を置かず、車外から見られる所に出しておきたくないというような場合は、ミニマムの容積でも暖かいダウンのマミー型(エジプトのミイラのように顔だけ外に出して寝るもの)シュラフを持って行くのがいいですが、小さく収納できる分、価格的には高いですし、その形状から慣れないとなかなか寝付けないかも知れません。

車の中で寝るのだし、ある程度かさばってもいいなら、同じ寝袋でも封筒型のものを使うといいと言われていますが、やはり羽毛の方が暖かいのでいっそ羽毛布団を持って行くというのも車中泊なら有りでしょう。普段はお客様用に用意しておいて、車中泊の時だけ持って行くなら費用もかかりません。春先や秋口など、そこまで冷えないような時期なら、まずは家にあるものを使って、どうしても不安が出たら新しく買うような感じでいいのではないでしょうか。

しかし、あえて厳冬期に車中泊する際の寝具についての私の考えはちょっと違います。寝相を心配する方は布団のように蹴飛ばしてしまう必要のない寝袋がいいでしょう。車内がどの程度冷えるかにもよりますが、予想される車内温度の倍くらい耐えられる性能のある寝袋を購入して持って行った方が快適度は高まります。

予算の関係で性能の高いものが使えない場合は、シュラフの上から毛布をかけるなり、寝袋の中に湯たんぽを入れるとか、ある程度着込んで寝袋に入るとか、自分が寝ていて寒くならないように、実践の中で工夫する事も必要になってきます。

また、古典的な方法として新聞紙を上着と下着の間に詰めて空気を逃がさないようにするなど、寒さを凌ぐ方法はいろいろありますので、自分なりの方法を考えてみましょう。そうした方法の一つとして、使い捨てを含むカイロを寝袋の中に入れて寝るという事がありますが、下手に使うと低温やけどをしてしまう危険性もありますのでご注意を。

そんな中で、季節を問わず一つ用意しておいた方がいいのではないかと思える寝具が一つありますので紹介しましょう。布団でも寝袋でも車中泊で使う場合は、使うことによって汚れが気になる方もいるでしょう。布団ならカバーがかかりますが、寝袋の場合はいわゆるシュラフカバーというものはあるにしても、内側をカバーするものではありません。お風呂に入れないまま寝るようだとマットも汚れる可能性がありますし、車中泊用という事で袋状のシーツの用意をおすすめしたいところです。

このシーツは袋状の中に入って寝ることで、主に海外旅行などで直接ホテルの寝具に体を付けたくない場合に重宝しますが、車中泊の利用でも夏ならこれ一枚で大丈夫ですし、寝袋や布団と併用する場合でも中のシーツだけが汚れるように使えば、寝袋の管理も楽になります。

ここまで一通り車中泊用の寝具について書いてきましたが、夏の車中泊では裸で寝ても暑くて寝られないケースもあるので、むしろ暑さ対策の方が大変かも知れません。私自身はそうした場合は標高を上げることで気温が下がる所まで行くようにしたり、割と大き目の電池式扇風機を回しながら寝るという手段を使います。私が持っているのはリンク先のものの一つ前のもので、電源が電池だけのものですが、単三電池を単一電池用の機器で使えるようにするスペーサーを100円ショップで8個買ってきてエネループで動かしましたが、就寝時から朝まで電池だけで動かすことができました。

ただし、扇風機を回したまま寝てしまうことは、明け方にかけて冷えるような場所ではかえって体調を崩す元になりかねませんが、平地で朝まで暑いような状況ならこうしたものの利用もいいでしょう。ただ、その前にシミュレーションとして、エアコンを止めた状態で扇風機だけで夏の暑い夜を過ごせるのかどうか試してみることも大事です。

とても扇風機だけでは夏の夜は寝られないという方は、車中泊よりもホテルのエアコンの効いた部屋で寝た方が翌日の運転に向けての体力を蓄えられるので、あえて車中泊しないという選択をした方がいい場合もあります。何が何でも車の中で寝るという決め付けをするのも、疲れを体に溜めるだけという結果になってしまうこともありますので、あまりおすすめできません。ともあれ、無事に帰ってこられることを考えながら、いかに体の疲れを取るかということから車中泊の環境について考えていただきたいものです。


車中泊用の寝具について その1 エアーベッドかマット・コットか

車中泊といえば車の中で寝ることは外せませんので、まずは車内で使う寝具を考える時、まず大事なのはいかに車の凸凹を普段寝ているようなフラットで凸凹しないようにするかということです。キャンプのように地べたに直接寝るということはないので、必ずしもキャンプ用の道具を使わなくても、家で使っているマットレスで快適になるならそれも十分な車中泊用の寝具と言えそうです。

また、車中泊のブームに乗った車中泊用のグッズも作られていて、カー用品店だけでなく、高速道路のサービスエリアで車中泊用のマットが売られている場合があります。そうしたマットを利用してもいいですし、ことさら汎用でなくても、ニトリの6つ折りマットレスを車中泊で使っている方が少なからずいます。そのマットレスは、ホンダのNBox+で車中泊をする際に推奨されているコンパクトにまとまる3センチ厚のマットレスです。何もキャンプ用品でなくても、近所のホームセンターを物色して自分のスタイルに合ったものを見付けることも可能です。

自分の車にマットレスと布団を敷けるスペースがあり、そうした大きな荷物が十分収納できる大きな荷室があれば悩む必要もないのでしょうが、そうでない場合には色々と工夫する必要が出てきます。フラットな床がシートアレンジで作れない場合、考え方としては2つの方法があります。

ひとつは、大きなエアマットを敷き空気の力で凸凹を解消することです。大きなマット状のエアマットはキャンプ用品を扱っている所ならどこにもあり、手に入れやすいというメリットがあります。さらに、最近の車ではスペアタイヤを乗せない代わりにパンク修理剤を積んでいますが、そういう車に必ず用意されているものに車のタイヤを膨らますエアーコンプレッサーがあります。そうした用意のない場合は空気入れも同時に用意しておきましょう。そういったニーズを見越して電動ポンプ付きの商品もあるようです。参考までにご紹介しておきます。

電動ポンプが一緒なら電源は車のシガーソケットから取れ、エアーベッドも合うアタッチメントさえあればすぐに膨らますことができます。ただし逆に空気を出して畳む場合には時間がかかりますのでその点は十分に了解の上で使うようにしましょう。そして空気を入れて使うものの宿命的な問題として、思わぬ時にパンクしてしまうというリスクもあります。

空気でふくらませるマットに不安を感じる場合、パンクの恐れのないマットを利用することになるでしょう。先述のニトリのマットレスのように、家用に作られているものでも載せるスペースがあれば十分使い物になります。キャンプ用の専用品を使うことのメリットは、車でなく徒歩での移動にも持って行けるように考えられているものなので、軽くて収納場所にも困らないというメリットがあります。私がキャンプ用のマットとして車に入れているのはパタパタたたんで収納でき、パンクの心配がないサーマレストの「Zライト」です。

価格は決して安くなく、2名分そろえると結構な金額になってしまいますが、安心して使うことができるだけでなくキャンプにも持って行けますので個人的にはおすすめの一品です。さらに車中泊の場合シートが収納できないなどしてこうしたマットだけではどうにもならない場合はパイプで組み立てるキャンプ用の簡易ベッド「コット」の利用も考えておきましょう。私も使っているおすすめのコットはAmazonの商品リンクにはないため、「B24.cot」というキーワードでネット検索してみると、どんなものかということとおおまかな金額がわかりますので興味のある方はキーワード検索を行なってみて下さい。

こうしたマット・コットだけではどうにも寝心地が悪いというような場合、一人寝のサイズに合いそうな長座布団やキャンプ用のマットをその上に敷くという併用もおすすめですが、まずは体に異物感を感じさせない寝床の処理方法をどうするかということを考えた上で、選ぶ道具も予算の範囲の中で決めていくのがいいでしょう。基本は車に載せる事ができればまず家のマットレスで試してみてはいかがでしょうか。