車中泊用の寝具について その2 布団に寝袋、真夏はどうする?

前回のエントリーで車中泊における寝床の大切さがおわかりいただけたと思いますが、その上でさらなる寝具を考えた場合、やはり大事なのが自分の車にどれくらいの積載スペースがあるかということになります。それとは別に、特に冬期にホワイトアウトで遭難も考えられる地方にお住みの方は、一年を通して使い古しの毛布を車の中に入れておくのが、心ならず車から出られなくなった場合に大事な気がします。毛布は雪道や泥道で車輪が空回りした時にも役立ちます。

話は車中泊のための寝具の話に戻しますが、本当にスペースがなかったり、またはできるだけ荷物を置かず、車外から見られる所に出しておきたくないというような場合は、ミニマムの容積でも暖かいダウンのマミー型(エジプトのミイラのように顔だけ外に出して寝るもの)シュラフを持って行くのがいいですが、小さく収納できる分、価格的には高いですし、その形状から慣れないとなかなか寝付けないかも知れません。

車の中で寝るのだし、ある程度かさばってもいいなら、同じ寝袋でも封筒型のものを使うといいと言われていますが、やはり羽毛の方が暖かいのでいっそ羽毛布団を持って行くというのも車中泊なら有りでしょう。普段はお客様用に用意しておいて、車中泊の時だけ持って行くなら費用もかかりません。春先や秋口など、そこまで冷えないような時期なら、まずは家にあるものを使って、どうしても不安が出たら新しく買うような感じでいいのではないでしょうか。

しかし、あえて厳冬期に車中泊する際の寝具についての私の考えはちょっと違います。寝相を心配する方は布団のように蹴飛ばしてしまう必要のない寝袋がいいでしょう。車内がどの程度冷えるかにもよりますが、予想される車内温度の倍くらい耐えられる性能のある寝袋を購入して持って行った方が快適度は高まります。

予算の関係で性能の高いものが使えない場合は、シュラフの上から毛布をかけるなり、寝袋の中に湯たんぽを入れるとか、ある程度着込んで寝袋に入るとか、自分が寝ていて寒くならないように、実践の中で工夫する事も必要になってきます。

また、古典的な方法として新聞紙を上着と下着の間に詰めて空気を逃がさないようにするなど、寒さを凌ぐ方法はいろいろありますので、自分なりの方法を考えてみましょう。そうした方法の一つとして、使い捨てを含むカイロを寝袋の中に入れて寝るという事がありますが、下手に使うと低温やけどをしてしまう危険性もありますのでご注意を。

そんな中で、季節を問わず一つ用意しておいた方がいいのではないかと思える寝具が一つありますので紹介しましょう。布団でも寝袋でも車中泊で使う場合は、使うことによって汚れが気になる方もいるでしょう。布団ならカバーがかかりますが、寝袋の場合はいわゆるシュラフカバーというものはあるにしても、内側をカバーするものではありません。お風呂に入れないまま寝るようだとマットも汚れる可能性がありますし、車中泊用という事で袋状のシーツの用意をおすすめしたいところです。

このシーツは袋状の中に入って寝ることで、主に海外旅行などで直接ホテルの寝具に体を付けたくない場合に重宝しますが、車中泊の利用でも夏ならこれ一枚で大丈夫ですし、寝袋や布団と併用する場合でも中のシーツだけが汚れるように使えば、寝袋の管理も楽になります。

ここまで一通り車中泊用の寝具について書いてきましたが、夏の車中泊では裸で寝ても暑くて寝られないケースもあるので、むしろ暑さ対策の方が大変かも知れません。私自身はそうした場合は標高を上げることで気温が下がる所まで行くようにしたり、割と大き目の電池式扇風機を回しながら寝るという手段を使います。私が持っているのはリンク先のものの一つ前のもので、電源が電池だけのものですが、単三電池を単一電池用の機器で使えるようにするスペーサーを100円ショップで8個買ってきてエネループで動かしましたが、就寝時から朝まで電池だけで動かすことができました。

ただし、扇風機を回したまま寝てしまうことは、明け方にかけて冷えるような場所ではかえって体調を崩す元になりかねませんが、平地で朝まで暑いような状況ならこうしたものの利用もいいでしょう。ただ、その前にシミュレーションとして、エアコンを止めた状態で扇風機だけで夏の暑い夜を過ごせるのかどうか試してみることも大事です。

とても扇風機だけでは夏の夜は寝られないという方は、車中泊よりもホテルのエアコンの効いた部屋で寝た方が翌日の運転に向けての体力を蓄えられるので、あえて車中泊しないという選択をした方がいい場合もあります。何が何でも車の中で寝るという決め付けをするのも、疲れを体に溜めるだけという結果になってしまうこともありますので、あまりおすすめできません。ともあれ、無事に帰ってこられることを考えながら、いかに体の疲れを取るかということから車中泊の環境について考えていただきたいものです。


カテゴリー: 車中泊のための道具考 | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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