月別アーカイブ: 2019年12月

「送料無料」が普通ではない。「送料を誰が負担するのか」が問題だ。

日本におけるネット通販が一般化されるにあたり、少し前までは実店舗との商品の価格比較を行なう場合、消費税込みの価格にプラスして「送料分」を追加して店頭価格と比べることが当り前でした。しかし、一部のネットショップで「送料無料」をキーワードとして一気に売上を伸ばしてきたということがあり、すっかりネット通販が広まりました。そんな中で、今まできちんと送料を取ってきたネット通販大手の楽天市場が2020年3月18日から価格が3980円以上(税込)の商品購入で送料が無料になるとぶち上げたことで、楽天市場に出品している多くの業者が組合まで作って反対するなど、「送料無料」という事について注目が集まっています。

ネット通販で送料無料を出し始めたのはAmazonではないかと思われますが、現在は一度に注文した商品の合計価格が税込2,000円以上の場合は送料は無料で(お急ぎ便などを利用すると追加で料金がかかるようになっています)、1,999円以下の場合は送料がかかります。1,999円以下の商品も送料無料にしたい場合、月500円を支払ってプライム会員になったら、Amazonが販売する商品については(Amazonが直接絡まないマーケットプレイスは対象外)送料無料が実現します。

他の大手ではヨドバシカメラの頑張りが目立っていて、大型商品や3,000円未満のデジタルプリントの注文には送料がかかるものの、他の多くの商品についてはほとんどが無料とされています。さらにびっくりするのが、東京・横浜・川崎・福岡など大都市限定のサービスですが送料無料に加えて「最短2時間30分以内」「配達時間を分単位でお知らせ」など、従来の物流の常識を破るサービスを行なっています。ここまでくると、もはや実店鋪よりもネット通販で十分だと思う方も増えることでしょう。

しかし、ここまで散々「送料無料」と書いてきましたが、実は送料が無料になるということは決してありません。普通に考えればわかると思うのですが、商品を通販で購入して届けるまでには、以下のような工程を通していると考えられます(あくまで物流のプロではない人間の予想することですので厳密に見ていくと違っている点があったらご容赦下さい)。

(1)販売店舗の作業

「商品ピックアップ(在庫がない場合はメーカー注文を依頼?)」→「梱包」→「発送」

(2)運送会社の作業

「荷物引受」→「配達先毎への仕分け」→「配達地域への輸送」→「配達先の仕分け」→「配送」→「不在の場合の再配達(不在が続く場合は荷物の保管期限まで自動ループ)」→「(配達できない場合)発送元への返送(当然その際も数回の仕分けが行なわれる)」

基本的に商品を裸で送ることはまずないので、販売先が中味を壊さないような梱包を行なうための費用と、運送業者に支払う運賃を支払うことになります。Amazonやヨドバシカメラの場合、自社の責任でこうした費用を出したり、運送会社との料金の折衝を行なっていると思います。特に紹介したヨドバシエクストリーム便については自社の社員が運送を行なっているため、送料に関わる作業がエクストリーム便については全て自社内で完結している部分もあると思うので、ヨドバシ側か出来る範囲で行なうのだと思います。しかし、今回問題になっている楽天の「送料無料」についての問題は、Amazonやヨドバシのように自社の販売する商品について「全て自社がその責任で送料を負担する」のとは違い、楽天市場に登録して楽天の名前を借りて営業している多くの業者に、加盟料とは別に強制的に注文された商品の送料を負担しなければならないような仕組みに新たにすると一方的に発表されたところに問題があるのです。

楽天を通して荷物を発送する場合、加盟料などとは別に送料もお店単位で負担しなければならなくなると、お店の経営に直接影響することになります。そのお店が店舗での販売および、楽天を通さないで直接通販を行なっている場合、お店としては直接取り引きをして通販で販売するような事になると、楽天の送料無料の条件をクリアした商品を購入する場合、直接取引をするよりも楽天を通した方が安く買えるという事になってしまいます。実際は楽天を通して買ってもらうより、直接お店に来てもらったり直に注文をいただいた方がお店としては経費がかからなくて有難いと思いますが、こうした矛盾が出てしまうと、消費者もあえて楽天を経由して買い物をするようになり、結果商品の価格に転嫁するような事も起こってくるのではないでしょうか。

例えば商品価格5,000円、送料720円の商品の場合、今までの楽天市場では送料は購入者側の負担でしたが、今後は送料が店舗側の負担にしないと楽天市場で販売することができなくなってしまいます。その場合、定価5,000円から5,800円に上げることができれば、送料無料(実際は値上がりしたので購入者側の負担になる?)を維持したまま楽天市場との取引も続けられるようになりますが、そうなると店舗や自前のネットショップでの同じ商品の価格を楽天価格と同じくらいにして「送料無料」にするようになるのでしょうか。ただ、多少利益が落ちても従来の価格のまま送料を無料で行く業者が出てきた場合、価格を上げたショップの売上に影響も出るかも知れません。

忘れないで考えて欲しいのは、送料として示されている金額の中で運送業者は倉庫やトラックなどの設備投資をし、交通費およびガソリン代を負担し、さらに荷物が通る所に人員が配置される人件費がかかるということです。運送会社の方も商売なので、ガソリン代や人件費が出ないほど発送料金を買い叩かれることを良しとしないでしょうし、運賃の交渉が決裂すれば、ネット通販側が今回の楽天のように出品者に送料負担を強いたり、採算を度外視した自社流通網を作るなどして他の運送業の業績を圧迫するような流れになることも考えられます。

今回の楽天の送料無料の対応については、このまま楽天側が送料のお店側負担を強行して実施した場合、今年あったコンビニのセブン-イレブンに対するような反応が出てくる可能性もあります。個人的には利用者側が送料を負担することについての拒絶反応はそれほどありません。現在、Amazonでは送料無料を維持するために再配達をしないで家の前に置いたり袋をドアノブに掛けて置いた時点で配達を完了する事の実験が行なわれていますが、「自宅までの手渡しなら有料」「ドアノブに掛ける置き配なら無料」「コンビニや営業所・専用ロッカーへ受取りに行くならなら無料」というような配達方法による料金の違いか出てきた場合は、状況に応じて選ぶことになるでしょう。

重い米や水をマンションの階段しかない高層階まで運ぶような場合はその分のお金は出しても手渡しを選ぶかも知れませんし、自分で持って運べるものなら、近くのコンビニや運送業者の営業所に取りに行くことが苦ではなければ送料節約のためにこちらから出向くというのも受け入れられるのではないでしょうか。来年はこうした話が色々出てくると思いますので、通販サイトの選択という事も含めて「送料負担の仕組み」に注目してみるのもいいのではないでしょうか。


モバイル利用にも便利なThinkPadキーボード

中古パソコンの交換にともない、キーボードの全体的な幅が若干狭くなったような感じになりましたが、代わりに右側にテンキーが付いたので、これはこれで便利になりました。ただ、これは富士通のパソコン全般に言えることなのかも知れませんが、こちらは普通にキーを打って作業をしているつもりでも、手首などがタッチパッドに触れ、その事によってポインタが飛ぶことがしょっちゅうで、こればかりは代替機でも同じ症状が出てしまい、この点についてはハード的な不具合というよりも富士通のパソコン特有の問題なのかなという感じになってしまっています。

この状況を根本的に改善するためには、「Fn」キーと「F4」キーの同時押しでタッチパッドの操作を無効にし、改めてマウスを接続してポインタの移動やドラッグなどはマウスにしてしまうことが一番楽なのですが、もう少し何とかならないかなと思っていました。

実は、前のノートパソコンに「S」のキートップが剥がれてしまった不具合が出た時、ある程度仕方ないということで、たまたま安かった時に買っておいたLenovoのThinkPadキーボードのBluetooth版を接続して使っていたのですが、このキーボード良さを改めて感じてしまい、現在も使うことが多いです。

別に富士通のノートパソコンの事を悪く言う気はないのですが(^^;)、新品価格ではそれほど他社と違いはないのですが、先述のタッチパッドの不具合についてもそうですが、きびきびと指を動かして速やかに文字を入力したいと思っても、自分の指の動きと頭の中の意志にキーがついていかないという感覚がはっきりしてしまったところがあります。早くキーを打てば打つほど、少しキーパッドの中心からずれてしまうこともあるのですが、そんな時にも確実にキーが押されて画面に表示されないと、そのところで次への思考がストップしてしまってストレスになってしまうのです。

これは、LenovoのThinkPadキーボードでは全く感じることのない感覚で、やはり昔から考えられて設計されたキーボードとそうでないものとの差を感じることになってしまいました。このキーボードはかなり薄いので、ノートパソコン用のバッグに一緒に入れて持ち運びすることもできるので、気合いを入れて長文を書く時にはノートパソコンのキーボードの代わりに使うことにしています。

LenovoのThinkPadキーボードのもう一つの特徴として、「G」と「H」の間にある「ポインティングデバイス」の存在があり、マウスがなくてもキーボードのホームポジションから手を離さずにほとんどの作業ができてしまいます。こちらの方は急にポインタが飛んでしまうような事はなく、本当に使いやすい道具という感じです。

キーボードの評価というのは人それぞれあるとは思います。私自身も様々なキーボードを試し、高価なHappy Hacking Keyboardも使ってみましたが、ワイヤレスでつながりマウスもいらず、ちゃんと自分の思考と入力速度に付いてくるだけの品質を兼ね備えたキーボードという意味ではこのキーボードは優秀です。もちろん、長くこのキーボードを使っていればキートップの部分が壊れてしまうこともありそうですが、その時にはまだLenovoがこのキーボードを出していれば半額セールの時にでも買い足してもいいですし、この製品は充電用の端子がmicroUSBなので、新しくType-C端子が付いたものが出ればその時に買い足して併用してもいいと思っています。

それにしても、今使っているノートパソコンは恐らく大企業か役所でリースされていて5年くらい使われていたと思うのですが、かなりの量が出回っているにも関わらず、私が感じたようなキーボードとタッチパッドについての不満が現場から出ていなかったのかという事については単純に疑問を感じてしまいます。たぶん長文を打つような仕事に使うことがほとんどないような使われ方をされる事が多いのかとも思いますが、富士通もかつては親指シフトという日本語入力システムを開発し、ワープロの世界ではそれなりのシェアを持っていたのですから、もう少し自社製品のノートパソコンのキーボードとタッチパッドに気を配った製品を出した方がいいのではないかと思ってしまいます。


新しいハードよりも今あるハードを便利に使う周辺機器選び

常に新しいハードが欲しいという事は普通にあるのですが、そんなに頻繁にハードを買い換える財力がないということは仕方ないと半ば諦めているのですが(^^;)、ただ現在便利に使っているハードが固まっている場合については、むしろ新しいハードを買わずに今あるハードを便利に使えるような周辺機器を何とかするという方法もあります。

先日、たまたまネットを見ていて先日購入したばかりのP30 liteで使えそうな、USB TypeCに直接接続して使うマイクが安かったので購入しました。この製品、サンワサプライの400-MC014TCは、写真のマイクの反対側にもマイクが付いていて、先日紹介したばかりのスマホの翻訳サービスや翻訳アプリを使う場合、このマイクを差して向い合って話すようにすれば、話すたびにスマホの位置を変える必要がなくなり、まさにP30 liteを自動翻訳機のように使えるというものです。もちろん、マイクなので向かい合った人との会話の録音に適しているので、人から貴重な話を聞くような場合には便利に使えるかも知れません。

説明書によると、特別なアプリとかは必要なく、差せばそのままマイクになるというものなのだそうで、こういうちょっとした周辺機器を揃えておくことで、旅行中に日本語を喋れない人と会った場合など、ちょっとした時に役に立つようなこともあれば面白いですね。

現在、旅行の際の懸案としてあるのが大きさと機動力では最新の能力を備えたノートパソコンより優れていると思っている、ASUSのTransBook T90chiという専用のBluetoothキーボードがセットされたWindowsタブレットについての事なのです。この機種の最大のウィークポイントは外部端子がUSB micro-Bしかないので充電するだけで端子がふさがってしまい、充電しながら別のアクセサリを使うことができないことです。一応microSDスロットはあるので、データの移行はmicroSDに移せば充電しながらでも可能なのですが、USBで接続できるような周辺機器を使いながら充電が素のままではできないことに、別のノートパソコンを持って行った方がいいのではと思ってしまうこともあったのです。

現在、多少大きくなっても色んな端子が使えてそこそこCPUの性能もいい、中古のノートパソコンの購入も考えているのですが、それはあくまで外で作業をやることがわかっている場合に持って行くと思うので、毎日持っていけるT90chiは手離せないのです。来年以降には外で気合いを入れて作業する時用のパソコンは改めて購入を考えるとして、今年のとりあえずの結論は、T90chiに接続して充電しながらUSB機器の使えるOTGハブを入手する方法でした。

こういう時、ネットで書かれた商品レビューやブログというのは役に立ちます。この種の製品は相性問題があるので、自分の使っているタブレットで動かないものを購入しても意味がありません。過去に出ている様々な製品の中からある程度実績のある製品を物色し、昨日注文を掛けました。価格的にも2千円弱と新たにパソコンを買うことを考えると安く、手持ちのハードを生かすことができます。

今回注文したのはUSB2.0対応ハブ 4ポート 充電機能搭載「RUH-OTGU4+C」という製品ですが、ネットでも使えるという口コミが複数のネット通販サイトで確認できたので、よもや使えずにゴミになることはないと思いますが、これで何とかタブレット単体でもできることの幅が広がるようになると思いますので、到着が楽しみです(^^)。

世間はボーナス商戦の中、魅力的な品物がいつもから比べるとお安くなっていることも多いですが、そうした買い物だけが楽しみではなく、旅行やイベントなど他の事にもお金を使うことが考えられる中では、バランスを取ってモバイル環境を強化するようなものの購入を考えるのもいいでしょう。さしあたって忘年会への行き帰りにはT90chiが活躍してくれるのではないかと思っていますので、現物が到着しましたらお出掛けの時にでもレビューとして書いてみたいと思っています。


テクノロジーの進歩で今後必要になるのは「修正力」か

スマホが高性能になるに従って、手帳の代わりとして使われていたものがゲーム機になったりカーナビになったりするなど、全てをスマホで済ませてしまうような状況がもう来てしまっているようです。

先日、Googleが同時翻訳が可能なアシスタント機能を発表しましたが、このサービスを使えば少なくとも海外旅行における意志の疎通ぐらいだったら何とかなりそうな気がします。さらに、まだ日本語では実現されてはいないものの、スマホのアプリとして自分が喋った言葉をテキスト化するようなレコーダーアプリについてもGoogleは開発しているようで(現在は英語のみで日本語にはまだ適応していないそうです)、もはや人間の知力で行なってきた仕事の一部がAIによって代行される未来も予想することができます。

特に私たちの話し言葉を翻訳したりテキスト化するという事で言えば、キーボードからの入力自体がいらなくなる状況も見えてきます。文字数が少なくつぶやくツイッターだったらあえてスマホのフリック入力をしなくても、今より迅速に発信することができるでしょう。

しかし、こうした音声認識の技術については、私たち人間の耳でも誤認識することが多く、AbemaTVでよく使われるAIによる字幕の内容を見ていると、まだ複雑な日本語をきっちりと認識し表示することは難しいと思われます。

ただし、そうしたAIの能力を最大限に使うことで、これからのパソコンに向かう作業を効率化することはどんどん可能になっていくでしょう。翻訳については、話す前に自分の中で内容を整理し、難しい言葉を使わないで易しい日本語で言い直すことができれば、それを翻訳するAIの能力に限界があったとしても自分の伝えたい事はしっかり伝えることができるでしょう。そういう意味では、現在の学習においても「国語」をしっかりやらないと、英語を含めた他の教科もうまくいかなくなることが予想されます。理系の方も論文を書くのに、あまり専門的な事がよくわからない人にどう説明するかということができなければ限られた人からしか評価が受けられなくなります。常日頃、他人に読んでもらうことを前提に文章を書くということの大切さというのを改めて考えてしまうところです。

パソコンに向かって文章を書くためには、キーボードの打ち方をきちんと学習しないとなかなか難しいという事がありますが、この点はAIの進化とともにキーボードを必要としない流れになればいいなと思う方も少なくないでしょう。かなりの精度で自分の発する言葉をテキスト化できるようになれば、ほとんどキーボードからの入力も必要としないで文章書きおよび修正までできるようになるとは思いますが、一つ問題があります。

日本語というのは「ひらがな」「カタカナ」の他に「漢字」があり、その読みによって多くの同音異義語があります。例を挙げると「対象」「対照」「対称」はどう使い分けるのか、「意義」「異議」「異義」はどうかなど、言葉の意味をきちんと理解していないと迷う場面というのは多くあり、さらにAIによる自動変換が行なわれると、AIをそのまま信じていいのかというところでもつまづくところが出てくるでしょう。

さらに個人の名前に使う漢字には普段私たちが使わないような漢字および読みが使われているものが少なくなく、これらを音声認識が全てやってくれるというのは相当に難しいと言わなければなりません。となると、必要な事というのは、一気に喋り通して長文を書いた後で、その内容に誤りや誤変換かないかをチェックし、さらにその違った部分を迅速に修正できる人間の能力を上げていく必要性があるのではないかということになってきます。

例えば「椙山」さんという人がいたとして、AIが「杉山」と認識して表示してしまったような場合、手書きなら「杉」を「椙」に書き換えるだけで済みますが、全ての作業をパソコン上から行なうとなると、「椙」という漢字を単体でどうして入力するのかと作業が止まってしまうより「すぎやま」と入力して変換する方が早く修正することができます。

現実的にはパソコンよりもスマホやタブレットを使い、手書き文字を一文字たけ認識させるような機能が付いたエディターが一般的になれば、今までの漢字の学習能力が無駄にならず、スマートに早く自分の喋った文字をキーボードで打つよりも仕上げることができるようになるでしょう。ただ、後から読み直して恥ずかしい間違いをそのままにしないようなチェックは必要で、さらに喋り言葉特有の表現に終始していないかなど、きちんとした推敲も今までより必要になってくるのではないかと思います。

それでも、AIの翻訳や音声認識機能を十分に使いこなし、人間の作業を修正をすることに絞り込んで行けは、会議の内容のテープ起こしやインタビューの文字化などの作業もかなり楽になることが考えられます。

私の場合はこのブログは全てキーボードからの手打ちですが、これが全て音声入力に代わるかというと、人が多くいるところではさすがにマイクに向かって大声でしゃべるわけにもいかないので、完全にパソコンのキーボードがなくなるということにはならないと思います。さらにキーホードを使い間違った漢字の変換方法についてもそれなりの経験を繰り返せば、人並みくらいの入力速度であっても音声入力との併用でさらなる高速のテキスト入力も可能になるのではないかと思っています。キーボード入力のスキルというのは今後も無駄になることはないと思いますので、様々な技術が話題になる時期だからこそ、基本的な国語力やキーボードの学習など、地道に覚えることの大切さというものを忘れないようにしたいものです。


夜行列車の利用が飛行機より難しい現実

今頃になって、月末の忘年会の日程が決まったのですが、横浜で平日の夕方からという静岡在住の自分にとってはかなりしんどい日程になってしまいました(^^;)。翌日が休みなら先日紹介したようにどこかに宿を取るか個室のネットカフェで夜を明かし、翌日の始発で帰ってもいいのですが、今回は自分の希望は後回しにして日程を決めてもらったので、決まった事になかなか文句も言えません。

そんな中で、ある程度の時間を現地滞在して帰るためには、様々な交通機関の利用を考えたのですが、かつては青春18きっぷを2日分使えば往復で、多少はしんどいものの東京からなら大垣まで毎日利用できる夜行列車の通称「大垣夜行」が使えました。電車はバスとは違って一度に多くの人を運ぶことができ、学生のお休みの期間は通路やデッキにまで人があふれる大変な混みようになることもあったのですが、何とか時間までに駅に行き、すし詰め状態でも列車に乗ってしまいさえすれば、静岡には午前2時前後には着くので何とか翌日の朝から動くことができるようになっていたのでした。

そのうち、こうした大混雑が問題視されたのか、自由席基本でグリーン車が連結されただけの大垣夜行がなくなり、その代わり全席指定の「ムーンライトながら」に列車が変わりました。当初は毎日運行していたので、18きっぷのシーズンでなければ指定席の入手は難しくなかったのですが、毎日運行でない18きっぷシーズンのみの臨時列車になってから状況は変わりました。ネットオークションで指定券が定価より高額で売れることが現実の事になるにつけ、以前は予定していた列車利用が中止になった場合には緑の窓口に指定券を返していたのが、そのままぎりぎりまでネットで売買されるようなことになってしまい、現在までそうした状況は続いています。ネットで席が全部さばければそれはそれで必要とする人の所に渡るので全てが悪いことだとは思えませんが、もしネットでも売れずにみどりの窓口にも返さなかった場合には、多くの列車に乗りたい人がいるのに座席は空で空気を運ぶことになってしまいます。

こんな状態なので、当然忘年会当日のムーンライトながらの指定席は、JRの「サイバーステーション」という空席照会のサイトで調べたところ(指定券の購入はできません)、全て売り切れていました。もちろん、急な予定があった場合はムーンライトながらの利用というのは使えない方法だということはわかっていたので、早々に新しいプランを想定する必要がありました。

そんな時、普通の人が考えるのは新横浜からの最終の静岡行きの新幹線に乗って帰るというものでしょう。改めて時刻表を調べたら、こだまの最終が午後10時30分新横浜発になっていました。これはこれで忘年会の方でもゆっくりと話もできそうですし、静岡着も23時22分と在来線の終電よりも早く着くので何とか翌日に影響を残さない事もできるでしょう。

このスケジュールは検索アプリで調べたのですが、他にも数パターンの内容が出てきて、一つは「ムーンライトながら」を横浜から静岡まで利用するプランだったので論外でしたが、もう一つのプランがなかなか面白く、今回は新幹線を使わずにもう一つのプランで帰ることに決めました。

そのプランとは、夜行バスを利用するプランで、関東から静岡までの夜行バスはそのほとんどが東京駅八重洲口かバスタ新宿発のものであり、神奈川県から乗るには東名江田バス停まで自力で行かなければならない東名ハイウェイバスが多いですが、唯一の例外が、横浜駅東口のYCATからバスに乗れる、今回予約を取った「ドリーム静岡浜松1号」でした。

忘年会の日の「ドリーム静岡浜松1号」については、「高速バスネット」というサイトで空席照会だけでなくクレジットカードを利用しての乗車券購入まで一気にできます。私がサイトを見た時にはたまたま残り座席2で、しかも東京発で多くの人が乗っている中で乗り込むには迷惑を掛けることが少ない通路側の席は1席だけだったので、これは買うしかないと速攻でネット購入してしまいました。ちなみに、静岡駅着は午前4時半ととんでもないですが(^^;)、何とか翌日の朝には帰宅できるので、その後の事はあまり考えないことにします。

このように、全ての手配が自宅にあるパソコンやスマホ上から完了する乗り物というのは急に予定が入っても交通手段をどこへも行かないで確保することができますので本当に有り難いです。最初に紹介した「ムーンライトながら」は新幹線のようにネットから予約ができませんし、その点だけでも鉄道より高速バスを選ぶ理由になってしまいます。

最近は、スマホアプリでもLCCを含めた最安の飛行機のチケットをネットから購入することが可能になるので、指定席の入手に手間取る夜行列車よりも、飛行機か高速バスを選んだ方が実際のところ楽になっている現実があります。電車の自由席なら予約不要なので手軽ではありますが、現代の夜行列車の敷居の高さというものをしみじみと感じているところです。


宇高航路が109年で終了するにあたって

2019年12月15日で航行を終了した「宇高航路(うこうこうろ)」ですが、もはやその存在を知らない方も少なくないのではないかと思います。岡山県の「宇野港」と香川県の「高松港」を結ぶフェリー航路なので宇高航路と言うわけですが、日本国内を移動する中で本州から四国に渡りたい場合には、まだ連絡橋がなかった時代には、船がいくらいやだと言っても使わざるを得ない重要な航路でした。

過去にはこの航路は国鉄が運営していて、本州から北海道を結ぶ「青函航路」とともに鉄道と同じ運賃で乗れ、今も存在する「青春18きっぷ」を使って追加料金なしで乗ることができました。私自身、初めて学生の頃に四国行きの周遊券を使って四国を2週間ぐらい回った時には、当時の国鉄が運営する宇高フェリーに乗って高松に入りました。高松は今も昔もうどんが名物ですが、少しフライング気味に連絡船の中で販売されている「連絡船うどん」をいただくのが常でしたが、このお店は現在高松駅構内にお店を移して営業を続けているので、少々趣は違いますが、瀬戸大橋経由で高松駅に入っても当時の味を求めて利用することは可能になっています。

その後、車で旅行するようになると、お金のない頃は高速道路に乗るお金がないということでぶっ通しで国道などのお金の掛からない下道を走り続けるような旅もよくやりました。そんな中で数少ないつかの間のオアシスのような存在が宇高フェリーでした。

というのも、まだ瀬戸大橋も明石海峡大橋もない時代には車をフェリーに乗せて移動するしか四国に渡る手段がなかったわけで、せっかく四国に渡るのなら神戸から一気に渡るのも有りだとは思いますが(直接四国へ入るには明石からの「たこフェリー」と大鳴門橋を併用することもやっていましたが)、四国に渡るまでの行程も楽しみたいということになると、あえて岡山まで行ってそちらの観光もしてから渡るということもありました。

その頃はかなり色々な場所を回ることを目標にしつつ、とにかく効率的に滞在費も節約したいということがあったので、宇高フェリーの船内にある長距離ドライバーのためのお風呂を利用させていただき、ずっと運転して溜まった疲れをリフレッシュするのが楽しみでした。高速道路を使う時代になっても、特に運転手にとっては移動するためにはずっと自分で運転しなければならず、移動しながら休憩が取れ、しかもお風呂まで入ることのできるフェリー航路というのは車での旅ということになると無くなってしまうと困る人も出てくるでしょう。

しかし、宇高フェリーをはじめとして国鉄の運転した連絡船で大きな事故が起き、尊い人命が多く犠牲になったことも有り、船を止めて陸路と直結する連絡橋やトンネルに交通が移行していくということは仕方のないところであるでしょう。さらに、一時期の政府の政策で高速道路1,000円による利用ができるようになって、多くのフェリーを運営する業者の経営を圧迫したことも確かです。しかし、その直後に東日本大震災が起こったことで高速千円政策は尻すぼみのように終了し、後にはフェリーの撤退が起こったものの高速道路料金は高いままという、あまり利用者にとっては好ましくないような流れのまま進み、その流れの中で宇高航路など、多くの民間のフェリー業者が撤退し、貴重な近距離フェリーが終了になってしまったということもあるでしょう。悪く言えば行政の政策のブレによって利用者の選択肢が狭くなってしまったということでもあるわけで、今となっては大変残念なことです。

とは言っても、同じ金額で利用できるなら、フェリーの時間を待たずに移動できる連絡橋の方が便利ですし、台風の時には通行止になりますが、フェリーのように衝突事故で海に投げ出されることもなく、交通ルールを守って運転するなら安全です。連絡橋を走る線路のある瀬戸大橋を利用する場合、列車での移動ならめったな事でないと事故になることもないでしょうし、あえて宇高フェリーを使うという鉄道利用者も多くはないと思いますので、近郊移動でのフェリーは消えさる運命なのかも知れません。

ただ、全くフェリーの存在意義が無くなったかというと、そういうものでもありません。まだ自動運転の技術が道半ばの中、運転手が休みながら移動できる交通手段はフェリーしか有りません。そして、夜行便ということで言うと、必ず予約が必要な夜行バスの利用をためらう人がいても、年末年始やお盆を除けばまず乗れない事は起こらない深夜便のフェリーは、宿代を浮かしつつ船中で休めるという、私のような廉価旅を楽しむ側にしては有難い存在なのです。

ちなみに本州と四国の移動手段については、まだ神戸と高松を結ぶ「ジャンボフェリー」も残っていますし、JRの運転が終了した後の深夜便もありますので、車での利用だけでなく青春18きっぷとの併用で東京方面からうどんを食べに行くツアーを組むなら、むしろ宇高フェリーより便利に高松に入ることができるので、もう少し暖かくなった頃には18きっぷとのセットで利用してみようかと思ってしまうほどです。

今の日本の状況を見ていくと、かつての高速千円のような政策というのはまず出てこないと思いますので、利用料金で比べれば高速道路と並走するフェリーにも利用する意味が出てくるでしょう。私の住む静岡県静岡市の清水港から出ている「駿河湾フェリー」も2019年は台風が多く静岡県に接近してきた影響でかなりの赤字になったという報道がありましたが、抜本的な運賃の改定や航路の幅を増やすことで生き残りを模索していますので、来年はそうした変化をふまえて私のようなユーザーが移動に利用をすることでフェリーを地域の足として残す助けにならないかということも考えてみようと思っています。


パソコンのメイン環境を簡略化する試みの先にあるもの

先日から何回も状況を紹介してきた、中古パソコン販売のリングローから代替機がやってきました。中古PC用の汎用らしい紙でできたケースを緩衝材を入れて大きなダンボールでさらに梱包するというかなり念入りな発送の仕方に好感が持てました。業者によってはパソコンの外箱自体に伝票を貼り、そのまま送ってくることも普通です。ノートパソコンの場合、液晶の部分が弱く変な積み込み方をされると(例えば縦でなく横に置いた上にみかん箱を置かれて運ばれたら最悪の場合液晶が壊れてしまう可能性もあるので)届いてすぐクレーム発生ということにもなりかねません。

中古のパソコンを商品として扱うということを十分考えた上で、普通に箱を立てて置くことができるような形で送ってくれることにまずは感謝し、中を開けたら元々購入したノートパソコンと全く同じサイズの製品が送られてきました。ただし製造年は1年新しいという話で、載っているCPUは世代が一つ新しいもののパフォーマンスはほとんど変わらないという話で、やはり損をしないように同じようなマシンをよく探してくるものだと思いました。

とりあえず行なったのは現行機の内容を確認した上で環境を揃え、その上で現行機の内容を初期化して返送するということになります。過去にはパソコンの環境を乗り換えるというのは、わかっていても様々なデータが色んなところに散らばっていたので、大切なファイルを移動しないまま消してしまうような失敗も多くあったのですが、最近は極力そのような事にならないように普段使いのデータをクラウドに逃しています。

どちらにしても、自宅内で使うパソコンと外出先で使うモバイルパソコンで同じファイルを扱えないと日常のモバイル運用がスムースに行きませんので、パソコンの中にインストールするソフトは極力少なくすることを心掛けています。具体的には、ワープロ・表計算か使える統合ソフトや画像を閲覧および簡易編集できるソフト、ウェブサイトのブックマークをパソコンだけでなくスマホとも共有するためのchromeブラウザと文字書きのために必須なテキストエディタ、そして私独自の日本語入力をサポートしてくれるGoogle日本語入力とその設定ファイルをインストールすれば、ほとんど前のパソコンと変わらない環境を再構築することができました。

実際、大変だったのはリングローに返すパソコンの初期化の作業の方でした。ブログを書くだけだったら日本語環境とテキストエディタだけをインストールすればいいですし、あとは自動的に写真がアップロードされているGoogleフォトを使えるようにしたり、各種クラウドの同期ソフトをインストールして、日々使っているデータに新しいパソコンからもアクセスできるようにしつつ、後日ファイルを開けないものがあったら、改めてそのファイルを開くためのソフトをネットから探してインストールすればいいわけで、新しいパソコンを使えるようにするためには数時間もあれば十分でした。

これは私のパソコンの使い方が大したことに使っていないからとも言えるのですが、このように特別な事をしなくても環境が復帰できるようにしていることで、心の余裕が生まれます。急に重い話になりますが、今この瞬間に大きな地震が起こり、津波から逃げるためにすぐ家を出なくてはいけなくなったとします。もしあらゆるデータをパソコンのハードディスクやフラッシュメモリに収めていて代わるバックアップがない場合、何よりもそのデータを保護するために大きくて重いパソコンを持ち出して逃げようと思うこともあるのではないでしょうか。

私の場合は今回の移行で改めて思ったのですが、もし全く何も持てないで逃げたとしても新しいWindows10が入っているパソコンとインターネットがあれば、今回新しくしたパソコンと同じ環境を短時間で再構築することができる自信が付きました。そうした心の余裕が何も持たずに逃げた場合の後悔をなくし、それが命を守ることにつながるのではないかと思うので、今後もこうした形でパソコンを家でも外でも使っていきたいと思っています。


災害避難に電動自転車という選択

ここのところめっきり寒くなってきましたが、太平洋側に属する私の住んでいるところは雨かほとんど降らず、これから空気が乾く季節に突入します。そんな中、今年一年の様々な事を振り返ると、台風が日本中で大きな被害をもたらしたことはまだ記憶に新しいのではないかと思います。

今年はたまたま静岡県では大きな台風による被害はなかったように思えますが、静岡県の特産物であるみかんの雹による被害が甚大で、例年だと事前に収穫して一定の時期貯蔵することによって甘みが増えることで人気のある「青島みかん」のうち、静岡県内のみかんの最大ブランド「三ヶ日青島みかん」の流通量が落ちているという話が聞こえてきました。台風の進路は予測できるとは言え、どこでどんな雨が降り、風が吹き雹が降るかということまではわかりません。今年はそんなわけでおいしいみかんがいただけずに残念ではありますが、来年以降の事を考えても、もし自分の住んでいるところに大雨が降ってきたらどうするのかという事を考えるために、地元の自治体が開いている水害対策の様子を展示する施設に行ってきました。

過去に私の住む静岡市でも大きな水害はありましたが、一番ひどかったと言われているのが1974年の七夕の日に降った雨による被害で、その時は台風が接近していたものの直接の被害ではなく、台風によって刺激された前線による長く強い雨がたまたま静岡市を襲い、堤防が決壊して一部の地域が水びたしになりました。ちょうど今年の長野県千曲市の被害に似ているような感じです。

川は急にあふれるのではなく、増水する状況は今ではテレビのデータ放送で見ることができます。基本的には自宅の近くを流れている川かあふれたら水はどのように流れてくるのか、地形そのものが関わってきますが、その点については地方自治体が作ったハザードマップで確認し、高い所に逃げるというのが基本です。地元にある施設では、何と担当の職員の方がマンツーマンで説明してくれまして、改めて情報を早めに入れて、逃げる時の判断の大切さを思い知りました。

ただ、台風や大雨の場合は情報を把握することで何とか避難することはできるものの、私たちが生きていく上でもう一つの備えなければならない災害についても言及しなければなりません。実際には起きて欲しくないですが、南海トラフを震源とする大きな地震に対する避難です。

大きな地震の直後には海の近くにいた場合、果たしてどのくらい大きな津波が来るかということを漠然と考えておくことが必要だと思います。近くに山などの高台があればそこへ一目散に逃げることになると思いますが、そうした高い土地がなく延々と平野が続くような場合、建物に入って垂直に避難するとして、果たしてどのくらいの高さまで上がれはいいのかということを考えないと、十分高いと思われた建物の屋上に逃げた人がさらに高い津波に飲まれてしまうということにもなりかねません。

ちなみに、内閣府が出した南海トラフ地震における静岡市の海岸線の一部では最大13メートルという予測になっていて、今回お邪魔した施設の高さは約9メートルということだったので、その場にいた場合に地震が起こったら、施設にとどまらずに少なくとも標高が津波の高さより高いところに逃げる必要があります。

その場合、地震直後に車を使っての避難というのは渋滞に巻き込まれたら進めなくなり、大切な道路の通行を妨げてしまうため、できれば車は使いたくないところです。さらに、一人で避難できるなら原付やバイクでの避難も有効でしょうが、家族が多い場合そうもいかないでしょう。

車が使えず、バイクで一人逃げられないような場合の事を考えると、やはり歩きより早く移動できる自転車でということになりますが、自転車だと高台に避難する場合には自力で登れないと歩いて登るよりも遅くなり、結果的に逃げ遅れてしまう可能性もありますので、やはり急な坂でも楽に登ることができる電動自転車を日常的に使い、常に充電しておくことの大事さというものを改めて感じます。ただ、やみくもに走り回るのではまずいので、事前に複数の避難経路を考え、実際に走って無理なくたどり着けるのか、さらに自宅からどのくらいの時間で避難場所にたどり着けるのかということをチェックしておくことも大事だと思います。

もちろん、高台がない場合はある程度の高さのあるビルやショッピングセンター、地域で用意されている避難タワーという人工物になると思いますが、避難した後の天候の変化ということもありますので、晴れていても雨具の類については常に自転車に装備しておくことも大事だと思います。季節的にはしばらくは大雨はないと思いますが、そんな時だからこそ、次の梅雨の長雨や台風シーズンを含めた様々な災害対策について考えておきましょう。


誰が買う? キヤノン「iNSPiC REC(インスピック レック)」

先日、キヤノンが新しく単焦点でモニターもない究極のシンプルなデジカメ「iNSPiC REC(インスピック レック)」を出すという話を聞き、専用サイトへ行って見てきました。こうした製品は流行り廃りがありますし、そのまま順調に売れれば製品も新たな展開に舵を切るようになるのでしょうが、ちょっと見た限り、かつてソニーが出していた単四2本で動く単焦点機サイバーショットDSC-U10からのシリーズを今さら持つような気がしてしまいました。

製品のコンセプトは主に小さなお子様向けというところがあり、あえて液晶画面を搭載しないことで、シャッターを押した瞬間何が写っているか、スマホやパソコンなどとリンクして確認するまでわからないワクワク感があるという話が紹介サイトには載っていましたが、今どきの子供でも撮ったそばから確認できた方がいいに決まっています。

ガラケーやスマホで写真を撮ることが当たり前になった現代、このようなコンセプトの製品が馬鹿売れするという風に私は思いませんが、スペックを見るとやはり最新のスマホにも劣るような感じがします。

ちなみに、親戚の小学生の男の子は普段は使わないながらも、お出掛けの際に両親からキッズケータイを持たされています。そのキッズケータイでさえ単焦点のカメラが内蔵されており、画面は小さいですが撮った写真を確認しながら自分で気に入った写真を撮ることができるようになっています。迷子になった時に電話したり、ショートメールで連絡を取ったりとインターネット未満の小さなお子さんでもそれなりに使いこなせるようになっており、カメラとしての単体の機能だけのものよりも親御さんとしてはキッズケータイの方を持たせた方が安心だしできることも多いので、iNSPiC RECを購入ということにはならないのではないでしょうか。ちなみに、私のおすすめとしては、キッズケータイよりも防水機能のある古いスマホに格安SIMのデータ専用プランで入り、利用制限はアプリから掛け、音声通話はLINE電話に統合するようにできれば、安いことはもちろんですが、電話を使わずカメラしか使わなくなった場合の解約がいつでもできる子供用スマホが作れます。

と、少々脱線しましたがiNSPiC RECが唯一ガラケーやスマホと比べて有利な点があるとしたら、ここまでディメリットのように書いた液晶画面を持たない事だと思います。これにより電池持ちや耐久性は少し上がると思いますし、あとシーン的には暗い中でも周りを明るくしないので(スマホやデジカメ全般は液晶画面が発光するので光を漏らしてしまう)、光の刺激に弱い生物を撮りたい場合にはいいかも知れませんが、1/3型CMOSで1300万画素というスタンダードスマホレベルのカメラなので、どこまで暗所が写るのかはわかりません。

スマホを持つのが当たり前になり、スマホのカメラ自体が高性能化しつつある中、新しいコンデジとしてキヤノンは「Multi functionale Telephoto Camera」(仮称)という100mmおよび400mmの望遠撮影ができ、手の中に収まるほど小さいデジカメもコンセプトモデルとして出しているのですが、個人的にはこちらの方はスマホで撮れないシーンに活躍させるために買ってもいいかなと思います。

先日、ラグビー日本代表がパレードを行ないましたが、そこで人々が構えているのがほとんどスマホでした。これでは遠方にいる席からでは全く選手の表情を伺うことができませんが、こうした望遠専用のミニカメラがあれば、いざという時のシャッターチャンスには確実に強くなり、さらにカメラを目的として高額なスマホを購入しなくても済みます(^^;)。ともあれ、スマホのお供になるような望遠専用のデジカメの発売を早めにお願いしたいと思いますね。


「廃棄」と「再利用」との間で中古パソコンを使い続ける選択

このブログで少し前に書きました、中古パソコン販売のリングローから連絡をいただき、何とか今のキートップの取れたノートパソコンの代替機を送ってもらえることになりました。基本的には保証書の類は無しでもパソコン本体にリングローが出荷したことを示すシールが貼ってあればサービスを受けられるのですが、その中で先方から言われたのは同社が多くの販売するパソコンにプリインストールして販売している「WPS Office」のライセンスについての問題です。

知らない方は全く知らないでしょうが、あえてMicrosoft Office(ワープロ・表計算・プレゼンなどの統合ソフト)を導入する予定はないものの、送られてきたOfficeファイルを開いたり編集したいと思っている人のために作られた安価でMicrosoft Officeで作ったファイルを違和感なく利用できることから、それなりに人気のある中国産のソフトが「WPS Office」です。

リングローからのメールでは、現在使っているノートパソコンにWPS Officeがプリインストールされている場合、「ライセンスカード」を本体とACアダプタと一緒に送って欲しいとありました。これはある意味当然の事で、出荷するパソコンにプリインストールして出すため、今まで同じようにして使っていたライセンスを返すことで「等価交換」ということになります。ただ、私の使っているパソコンは価格が安かったのを選んで購入したためか、WPS Officeがプリインストールされていなかったので(^^;)、ハードの内容はほとんど同じながら、追加購入しなくてもWPS Officeを使えるように配慮していただけるようです。

ただ、今売られているリングローの中古パソコンにはほとんどWPS Officeが入っているようですので、使わないからと即アンインストールした場合でもWPS Officeのライセンスカードだけはいつでも取り出せるところに保管しておき、いざという時には本体と一緒に返すこともあるということを覚えておいた方がいいと思います。

今のところ元のノートパソコンでも快調に使えているのですが、さすがに現在入っているWindows10のサポートが終了した後までのOSの保証は受けられなくなるようです。ただ、リングローでは中古PCを購入後2年後から「買いカエルサービス」というものがあるのだそうで、この場合は有料になりますが追い金を出すことで最新OSやスペックが年代に沿ったハードに変えられるというサービスを受けることができるようになるようです。

スマホの場合はその進化がどんどん進み、先日購入したファーウェイのP30 liteが素晴らしいと思っていたら、さらに多くのカメラレンズの付いたシャオミン(中国企業です)のスマホが日本販売になるなど5年以上前のスマホを現在も使うということは考えられませんが、パソコンについては最新のゲームや動画編集をやるのでもなければ、OSだけが最新であり、パフォーマンスもそこそこであれば我慢できます。

先日のサイバーマンデーセールの中で、新品でそこそこの性能を持つLenovoのThinkPad595がポイントバックの結果などを考えると、それこそ中古並みの価格で売られているのを目の当たりにして、こういうのもいいかなと一瞬思いましたが(^^;)、もし今回のような不具合が保証期間後に起こってしまったら、また新しいハードを買い替える羽目になります。別にパソコンを人に見せびらかすものでもなく、本当に必要な作業という意味ではストレスなく文章や書類を作ることができ、ネットや動画を見たりできれば十分な私にとっては、今回の代替機がハード的に寿命を迎えるような事になっても、追い金での交換をすることでパソコン本体をゴミにせず、無駄にパソコンを家に増やすことにもならないこのシステムに乗ってみようかなと思っています。