月別アーカイブ: 2017年12月

ガステーブルの動作についての意外な盲点

自宅のライフラインというのは、現在上下水道と電気・ガスがあります。電話については有線だけでなく携帯電話もあってお互いにバックアップ体制が取れるのでそんなに心配していませんが、水道・電気・ガスというのはやはり使えなくなると困るので、車中泊で出掛けるための準備をしつつ、災害時にも転用可能なものを用意しているのですが、つい先日、一つの盲点によってちょっと困ったことがありました。

自宅の調理にはプロパンガスを使っていて、過去大きな地震が周辺で起こった時でも、ガス管が外れていたり亀裂が入っていないことを確認した後で緊急停止したプロパンガスの利用をリセットにより再開し、例えば停電になっていてもガスだけは使えるような環境にあるのですが、先日急にガステーブルが点火しなくなりました。

昔の、ひねってガスを出すガス台であれば点火装置が使えなくても学校の理科の実験で扱ったガスバーナーを点火する要領で、マッチやライターを別に用意しておけば使うことができますが、最近のガステーブルはそのような事は安全のためかできないようになっていて、点火装置を使うためには単一の電池2本が必要になります。しかし、その日は朝起きてからお湯を沸かそうとしたらスイッチを押しても全く点火する状況ではなくなってしまったのです。

この時点で朝の7時頃で、単一電池を買いに行くのにコンビニを目指せば何とかはなったのですが、その前に大量に溜め込んである単三の充電式のニッケル水素電池に単一用のカバーを被せ、ガステーブルに入れて試したのですが、充電池の1.2Vという電圧と関係があるのか、満充電しているはずのエネループを使っても点火ができませんでした。

こうなると、やはりガステーブルが使えなくなった時にすぐに動かすための、単一電池のストックが必要になってくるということを実感しました。ガステーブルには単一アルカリ電池使用との表記がありますが、緊急避難的にはマンガン電池でも点火することは自宅のガステーブルでは可能でした。100円ショップに行くと、大体100円で購入できる単一電池はアルカリ電池で1本、マンガン電池で2本というところですが、基本的にはアルカリ電池を使いつつ、いざという時のためにマンガン電池も2本セットで用意しておくと石油ストーブの点火装置や電動の灯油ポンプ用にも流用できますので、常に単一電池のストックを2本用意しておくことは、多くの家庭にとって無駄ではないように思います。

今回は朝7時からしばらく耐え、近所の100円ショップが開く10時まで待って買ってきましたが、もしかしたらガステーブル自体が壊れているのではないかと思うほどいつもはできている点火ができず、疑心暗鬼にもなってしまいました。

今回は普通の生活をしている中でのトラブルだったため、あえて100円ショップの開店を前にしばらく待ちました。当然、自分が何も急く必要がなければそれれでいいいわけですが、災害時にはこうした電池のようなものは最初に市場から消えることが予想されるので、備えておく必要というものはあると思います。

ちなみに、今使っているガステーブルでは専用の鍋をせっとすると自動炊飯が行なえ、炊き上がったら自動で火が消えてくれる機能があります。電気炊飯器と比べると短時間で炊きあがり、味も火力のせいかいいような気もするので、もし停電時でも使えれば使いたいところです。もちろん、カセットコンロやキャンプ用のコンロも用意はしてありますが、毎日自動炊飯でお米を炊いていると、やはり鍋に付いて火加減を変えながらたくというのはけっこう大変です。
私の場合と同じように、自動炊飯が可能なガステーブルを使っていらっしゃる場合には、停電時でも使えるガスの優位性を生かすためにも、電池のストックは切らさないようにしていざという時に備えることをおすすめしておきます。


スマホカーナビの地図更新を信用しすぎるべからず

最近はずっとカーナビとしてスマホのアプリとして無料で使えるカーナビアプリを使っているのですが、先日ちょっと面食らう出来事がありました。目的地の名称についてうろおぼえだったので、複数のキーワードで入力したところそれらしい場所が出てきたのでその場所に向かったら目指す建物はあったものの、そこは目的の施設ではありませんでした。

その場所には以前来たことがあったのをそこで思い出したのですが、中に別の会社が入っていたのです。つまり、どういうことかというと今回利用した無料のカーナビアプリの地図は最新ではなく、過去の施設情報が残ってしまっていたようなのです。そこで改めてGoogle Mapを開いて同じことをしたところ、何とか最新の情報を入手することができて移転した場所がわかり、無事に目的地に到着することができました。

改めて思ったのですが、オンライン地図を使うカーナビアプリは常に最新の地図が使えると思いがちですが、例えば月ごとに更新が行なわれるような場合、翌月までは新しい内容があったとしても地図の内容は古いままになってしまうので、出掛ける目的地がオープンしたての施設だったり、移転をしたばかりという場合には、まず正確な住所を入手してからカーナビを使って住所検索をするなどして、安易にうろおぼえの知識のまま検索した結果を元にして出掛けない方がいいと思います。

今回の私の場合は、目的地が移転していたことを知らなかったので、だいたいのキーワード検索で大丈夫だろうと思ってカーナビの案内通りに進んだものの、案内を終了したにも関わらず目的の場所に着けず、目的の場所が移転したことすらその場所に着いてから気付いてしまったということになりました。ただ、実際に移転した場所からそう遠くないところに移転した目的地があったので再度調べ直して事無きを得ましたが、そうでなく目的地の移転した場所が目的地として入力した場所と全く反対方向で、それまで走ってきた距離がまるまる無駄になってしまうような移転の仕方をされていたらと思うと、事前にしっかり調べてから出掛けるようにしないとまずいと思いました。

さらに、スマホのカーナビについても、常に複数のカーナビアプリを導入しておいて、うまく目的地に着かなかった場合には病院のセカンドオピニオンではありませんが、すぐに次のアプリで調べられるようにしておくのも大切ではないかと思いました。

今回の私のケースでは通信費はかかるものの使用そのものには料金の掛からないカーナビアプリの「Yahoo!カーナビ」と「TCスマホナビ」では同じ誤った場所を案内されたものの、最後に残ったこれはAndroidスマホには標準で付いているGoogle Mapナビで正確な場所までナビしていただけました。ただ、これら全てのアプリを使い回しても、本当にできてすぐのお店や公共の施設についてはすぐ地図に反映されているとは考えない方が良いとも思えます。

カーナビに示されている地図は、ある意味完全に実際の道路状況を正しく示している場合だけではありません。冷静に考えれば当り前の話ではあるのですが、スマホで通信しながら地図を表示していくタイプのカーナビについて、「常に最新の地図である」という思い込みで私自身使っていたことも確かなので、今後はそんな事があるということも想定しながら便利に使わせていただこうかなと思っています。


ガジェット好きには「Apple Watch」と「wena wrist pro」に注目

先日詳細の発表があったソニーのスマートウォッチ「wena wrist pro」のコンセプトは、いわゆる時計好きの心をくすぐるようなものになっている気がします。というのも、時計本体にあえてスマートウォッチ機能を組み込まず、バンドの中に組み込み、リストバンドに有機EL液晶を組み込んでスマホからの情報を見ることができ、電子マネー機能や歩数計など使って便利な機能を盛り込んでいます。

さらに、時計本体は別売りとなっているのでSONYが用意したソーラーバッテリーの時計や機械式の時計をセットで購入してもいいのですが、現在使っている時計のベルトを外して「wena wrist pro」に付け替えるような使い方もできるようになっています。これは、スマートウォッチを使うことで今まで気に入って使っていた腕時計を流用できるということで、うまく自分の時計に合うような「wena wrist pro」と合わせられれば、他のスマートウォッチのようにそれほど目立つことなしに便利な機能を使うことができるようになります。

さらに、本体の充電はずっとスマートフォンと接続をしている状態で約1週間というのも実用的です。旅行の時などなかなかこの手のものを充電する機会がないまま使えなくなってしまう心配をせずに旅行に出られます。特に海外旅行やホテルを使わない長期キャンプに出掛けた時などは、万全の用意をしていてもスマホ優先に充電をしていれば、どうしてもスマートウォッチの方の充電は後になってしまい、気が付いたら電池が切れてしまったということになるかも知れません。この「wena wrist pro」はそのような心配がない分、今までこまめに充電しないとという強迫観念がある方でも使ってみたくなる製品であるとも言えるでしょう。

ただ、あくまで「wena wrist pro」はスマートフォンとセットにすることで実用になるので、出掛けた際にスマホを置いてきてしまった場合は使えなくなります。さらに文字表示についてもリストバンドの液晶表示部というのは小さいので、限られた情報しか表示できないということを十分理解した上での購入をしないといけないでしょう。

そうしたディメリットの項目を重視する場合、すでに先行してスマートウォッチとして一定の評価を得ていると思われるApple WatchもSeries3のコンセプトは魅力的に映るかも知れません。その点は「wena wrist pro」とは違います。
Apple Watchは最初こそiPhoneとの連携で使うことを想定されたものですが、現行機では本体の中に電子化された「eSIM」を導入することで大手3キャリアのSIMを使えばiPhone搭載SIMと同じ電話番号が使え、単体でネット接続ができるので(国内)、まさに腕時計大のスマートフォンというものが実現しているのです。GPSや電子マネーの機能も搭載されています。ただ当然ながら一日中使い続けようとするとカタログ値では18時間と1日ギリギリという感じになっています。何回も使って液晶のバックライトを付けるだけでも電力を消費するので、ヘビーユーザーほどこまめな充電をすることが必要になります。あまりにApple Watchに依存せずに適度に使うことが望ましいのではないでしょうか。

ただし、先述の通り「wena wrist pro」の場合はスマホと常に連携が取れていないとダメなので、ちょっと外に出る時にスマホを忘れてきてしまったような場合でも電話や歩きナビなどが使える(大手3社での購入および申込みが必要)Apple Watchの方が役立つ点もあります。もっとも、現在はeSIMにより通信機能を使えるようにしている関係上、いわゆる格安SIMの会社のカードをiPhoneに入れてもApple Watchとの電話番号の共有はできない仕様になっています。今後を考えるとApple Watchの使えるMVNOが出てくる可能性はありますが、あくまで格安SIMでということになれば「wena wrist pro」を導入しながらスマートウォッチの使い方に慣れておくという考えも十分ありかなとも思ったりするのです。

また、両方の機能をまんべんなく使いたいと思われる方については、Apple Watch Series3のバンドを「wena wrist pro」に付け替えて、2つの製品を同時に使う、ある意味究極の機能を持つスマートウォッチとして使えば、単なるメールやSNSの確認についてはApple Watchを使う必要がなくなり、結果的にApple Watchの電池持ちも良くなるという好循環が期待できるということもあります。ただし常に「wena wrist pro」とリンクする必要があるので、iPhoneも常に傍らに用意しておく必要はありますが、これこそ未来の何でもできる道具ではないかとしみじみ思ったりします。


NHKの受信料についての最高裁判決は将来の混乱を引き起こすか

先日、注目の裁判がありまして最高裁判所がNHKが徴収する受信料制度について、憲法が保障する「契約の自由」に反するかどうかが争われた裁判で「合憲」の判断が出ました。

今まではテレビを設置しているような家庭でも、強制でなく任意だからと言う理屈で受信料を払っていないケースがありましたが、これからはNHKはそうした人に対して裁判を起こし、NHKの主張が認められた場合、その世帯がテレビを設置した日までさかのぼって受信料を請求されるようになるそうです。今後はこの判例を根拠に裁判を起こすと言われると、なかなかNHKの主張が覆ることがないと思えば、受信料の支払いを拒めなくなる可能性が出てきます。

今の段階では家の中からテレビとアンテナを撤去し、普段使用しているガラケーやスマホにテレビのワンセグ電波を受信する機能がなければ受信料の支払義務は起きないと思いますが(ワンセグのみの所持の場合はまだ議論の余地はあるそうですが、これもワンセグは受信機だと裁判で認められれば受信料を払う対象になり得ます)、さらに今後NHKはインターネットによる常時同時配信(地上波)を計画しているということなので、本格的にインターネットによる同時配信のサービスが始まった時点で、自宅でのインターネットだけでなくインターネットのできるスマホを持っているだけでも受信料を徴収する根拠が生まれるので、テレビを持っていないという理由でも受信料の請求を断わることはできなくなるということも十分に考えられます。

実は先日の裁判ではネット配信に受信料支払い義務があるのかという点については踏み込んだ意見が裁判官からは出なかったそうです。実は先日まで私の思考というのは今後インターネットによる同時配信が行なわれた場合、もし世帯にテレビもアンテナもなく、スマホにワンセグ機能も付いていない場合、インターネットを引いている家庭に全て受信料の支払い義務を課すことになってしまうのではないかと思っていました。しかし、そもそもインターネットはNHKの同時配信を見るためのものではなく、単なる通信手段であるだけで放送とは関係ないとも言えると思います。したがって、将来ネットを引いているから受信料を払わなければならないというのはちょっと無理があるのではないかと考えることもできます。

となると、NHKは今までの「テレビが有る世帯には受信料支払いの義務がある」という理屈だけではPCモニターにインターネット環境を入れてネット放送だけで生活するような人から受信料を取れなくなってしまうので、そこから一歩進んで、必ずしもテレビがなくても全ての世帯から一律に受信料を徴収できるように放送法の改正をしようとしているのではないかとすら思ってしまいます。現実的には今受信料というのはNHKを見なくても徴収され、その際に受信料を払う根拠となるのが、NHKが公共放送であることから国からも特定の企業からも圧力を掛けられないように、税金や広告費に頼らず日本全国で放送が見られる安定した経営基盤を作るための資金として必要だというのです。

そのような理屈では地上波の民放が東京と比べて極端に見られるチャンネル数が少なくても、とにかくNHKさえ見られるようにすれば、特定の思想や企業論理によらない放送を作るために受信料を請求しているという理屈が通ってしまいます。おそらくNHKの本音としては、少子化による世帯数の減少をにらみ、今後一人暮らしで家に何もなく、ネットも引いていない世帯からも自分達の活動基盤を守るために強制的に受信料を全世帯から取りたいということなのでしょうが、そこまで強制的にお金を取られるのが本当に問題ないのでしょうか。

上下水道や電気代のような人間が生きていくのに必要な「ライフライン」というものでも使わなければ料金は発生しません。今回の判決というのは、テレビを見る手段がなくとも「NHKに公共放送事業を行なわせるための資金」として衣食住とは直接関係ない受信料を強制的に日本で生活する人全員から取るという事について、道筋を付けたものではないかと心配するところがあります。

最近NHKは東京に新しい放送センターを作ることが決定し、実は私の住んでいる静岡でも静岡駅から歩いて行ける立地のいい場所に新放送局を作っており、もうすぐ完成する運びになっています。全国でこうした新しい施設や設備投資をし、技術的なところでは4Kや8Kの高解像度での放送を実用化するための研究、そしてテレビがないという言い訳が通らないようにするためもあるのでしょうが、インターネットによる常時同時配信をストレスなく見られるようにするための回線の整備なども受信料によって行なわれていることも忘れてはいけません。

もちろんテレビを毎日見ている人にとっては、新しい技術が確立して便利になるのは嬉しいですし、今後を考えると必要なところもあるでしょう。しかし、テレビを見なくても生きていくことはできますし、車の旅でテレビが見られない環境になったことをきっかけにしてあえてテレビのない生活を選ぶ人もたりします。そんな人達からも将来には毎日テレビを見まくるような人と同じ負担を求めるような方策は何かテレビを見ない人にはただお金を取るだけになってしまいかねず、今後のNHKの動向によっては相当受信料を払わない人とNHKとの間で現場が混乱して荒れる状況が生まれる懸念が出てきます。

車での旅行をすることが多いと、私の場合は車を運転しながらラジオを聞いたり、山の中に入るとワンセグの電波が届かない事が多いので、旅先の夜はテレビと離れた生活になり、意外とテレビを見なくても大丈夫だとも思えたりするのですが、自宅に戻るとついテレビを付けてしまいます(^^;)。そんな中、先日道の駅に停まっているいかにも車中泊しながら日本一周しているような軽のワンボックスを見ましたが、その車の屋根にはしっかりと地上波デジタル受信用のきっちりとしたアンテナが立っていました。

もし自分が生き方を変えようと断捨離を行ない、今まで暮らしてきた家を引き払い、とりあえずは車の中を仮の宿として次の人生の目標を求めて日本一周に出掛け、車にアンテナを立てながら地上波とBSのテレビを見る事も可能なくらいな移動する居住スペースの中にテレビがどこでも見られるような環境を作ったとしたら、果たしてNHKは移動中の車の中まで受信料を払えと追ってくるのでしょうか(^^;)。さすがに今の私にはそのような事を試すだけの度胸も気合いもありませんが、NHKは全国組織ですからすぐさま自分の車の写真が全国に回されて、要集金リストに入ってしまうのかも知れませんね。


新ATOKを使い続けるためには毎月の支払いが必要に

ジャストシステムは日本語ワープロの新製品「一太郎2018」とこれも新たな日本語入力システムとなる新「ATOK」の詳細を発表しました。現在店頭でも販売されている「ATOK2017」については今後もパッケージ販売は続けるとのことですが、機能を強化した新しいATOKについては、2018年2月1日からパッケージ販売を止め、販売方法を月々払の定額制「ATOK Passport」という形で提供することになるそうです。使ううちは必ず料金が発生するということで抵抗を覚える方もいるかも知れませんが、複数のデバイスを持っている方については常に最新の「ATOK」をWindows、Mac、Android搭載のデバイス10台まで利用できるサービスなので、料金さえ折り合えばかなりお特に日本語入力システムをATOKに統一できます。また「ATOK Sync AP」という仕組みを使えば、キーボードの機能振り分けなども複数のデバイスで統一できます。

価格については、「ATOK Passport[ベーシック]」が月額286円(税別価格 以下の表示についても同様)で、前のバージョンと比べるとミスの修復率を35%向上したとのことです。上位版の「ATOK Passport[プレミアム]」は月額476円でベーシックの機能に加え「広辞苑 第七版」を加えて、広辞苑から検索や意味の確認などができるようになっているとのことです。

最初に書いた通り、現バージョンは追加料金が発生しないパッケージ販売が継続されるということなので、日本語入力システムにこれ以上お金は掛けたくないという方は、今のOSがサポートされるまではパッケージ版を使い、サポートが終了した後に次の方法を考えるということでいいと思います。それよりも、ATOKがないと日本語が書けないという方にとっては、毎月少ない投資で最新のATOKがマルチデバイスで使え、問題が起こってもすぐに対応してくれるような体制になってくるわけですから、むしろ歓迎するという方も少なくないのではないでしょうか。

私自身、最初に購入したパソコンがMacだったこともあり、Macに標準で搭載されている日本語入力システムが合わず、複数のパッケージ販売されていた日本語入力システムを購入した上で導入し、色々試した中ではやはりATOKの変換効率の良さが気に入ってしばらくは使っていました。当然有料なわけですが、当時はOSに付いてくる日本語入力システムが貧弱であり、そんな中で優れた製品であったりきめ細やかなサポートを得るためには対価が必要だと思っていたので、数千円かけても自分に合った日本語入力システムを使おうと、さらにこの手のソフトを買い続けました。最終的には「WXG」という自由なカスタマイズが可能なソフトに落ち着いたのですが、残念ながらこのソフトは開発が中止されて今では安心して使えなくなってしまいました。

ジャストシステムは製品のシェアもかなりありますので、簡単に開発を放り投げることはないでしょうし、今回の発表についても安定した経営基盤の構築のために出した方向性だと思っていますので、パソコンの日本語入力と言えばATOKだと思っている方は、素直にジャストシステムの提案に乗るしかありません。実のところ、今がニュースで言われているように本当に景気のいい状況なのか悪くてどうしようもない状況なのかわかりかねるところもあるのですが、少なくとも継続してソフトを作り、さらにバグ対策やセキュリティーホールを塞ぐなどの作業を続けるためには費用がかかるわけですから、トータルの出費は例えばMVNOの乗り換えなどで少し安くすれば、月々の負担感もそれほどなく、常に最新で快適な日本語入力システムを使い続けることができるようになります。

私自身としては、現在ATOKはカスタマイズの自由度が制限されているため使わず、日本語の入力方法も日本語入力システムに頼ることなく自分の責任で決めるような入力方法を使っています。とにかく、ATOKでは私が常用している癖の強い入力方法を使えるようにセットすることが今だにできないため、その点が改善されない限りは今後もATOKに乗り換えるつもりはありません。唯一メジャーな日本語入力システムで私のわがままな入力方式に対応してくれているのが、誰でも無料で最新のシステムが使える「Google日本語入力」です。そのため私の持っている全てのパソコンには「Google日本語入力」を入れて使っています(Linux環境ではmozcというアプリになります)。

無料のソフトなのでいつ開発が終了と言われても文句は言えませんが、さすがに今のGoogleが日本語入力システムを提供しなくなるということは当分ないと思えますし、Googleは割とジャストシステムと違って少数者の意見も開発に反映してくれるような気風もあるので、個人的にはほとんどショックはありません。むしろジャストシステムが月額利用の形で日本語入力システムを採用した事で、今までは取り合ってもくれなかった独自の入力方法への対応についても聞く耳を持ってくれればかえって嬉しいですし、もし今使っている入力方法をATOKでも使えるようになったとしたら、お金を払ってでもしばらく使ってみて今後も使うかどうか考えてみたいとすら思っています。

果たして今回の発表によってジャストシステムはユーザーの声をどこまで聞いてくれるのか、しばらくはGoogle日本語入力を使いながらじっくりと見てみたいと思っています。今後「ATOK Passport」の月額負担で新しいATOKを使おうと思っている方も、果たして毎月の費用と、その使い勝手との間にバランスが取れているのか、料金以上に使えるものになるのか、単に料金を取られると感じるだけなのかしっかり判断をしながら使われるのがいいのではないでしょうか。そうした事はまだしたくないという方はパッケージ版の方を入手されるべきだと思います。


無人コンビニは普段買いにくい物が買えるメリットも

深夜のコンビニのバイトというのは仕事自体が大変ということだけでなく、強盗の標的になるというリスクもあります。あまりに日常の生活パターンからかけ離れた勤務だけになかなかシフトで入ってくれる人がなく、オーナーが仕方なくシフトに入って体も心も消耗していくという状況もあります。

そんな問題を一挙に解決してくれそうなのが、ローソンが首都圏の一部の店舗で深夜のみという限定で始める「無人店舗化」への取り組みです。先日テレビのニュースで入店から決済をして退店までの流れを見ましたが、スマホに専用アプリを導入している人以外は利用できないということで、サービス開始時に混乱はあるかも知れませんが、スマホの扱いに慣れた人ならそれほど買い物が難しいこともありませんので、主に繁華街で他にも深夜営業のコンビニ(有人店)があるところだったら地方都市でも十分に商売としては成り立つのではないかと思います。

まず、入口でアプリを起動した時に出たバーコードかQRコードを入口のセンサーに読み込ませることでドアを開け、商品を購入する場合は商品に付いたバーコードをスマホのカメラで撮影することによってアプリ内のカートに追加されます。インターネット通販と同じように、画面の操作で商品を削除して戻すことも可能になっています。購入する品物が決まったらレジにあるタブレットにスマホをかざして「LINE PAY」などの電子マネーによる決済を行なえば完了になります。

無人とはいっても裏には人が詰めていて、商品をかごに入れたものの精算しないで強行突破をしたり、スマホアプリの扱い方が良くわからない人がいた場合には裏から出てきて機械ではできない仕事をやるようになっています。

そうしてみると、この店舗というのは同じ店員のいない店舗としては早くから営業を行なっているセルフスタンドの中でも車を整備したりする人のいない店舗と同じような感じで営業をするという感じになるでしょう。同じバイトで出るにしても、いつどこで誰が見ているかわからない中でレジに立ったり品出しを行なっているよりも、少なくとも外からの監視がない状態でモニターを見たり、警告が出た時のみに出るだけなので、人も少なく済み集まりやすいと言えるのではないかと思います。

さらに、利用する側にとってもお店が無人であるということは、それなりのメリットを感じる方も多いかと思います。普通にレジを通す場合にはとても恥ずかしくて買えないというような精神状態の方でもゆっくり自分のペースで買い物ができるという事は、これまでになかったことですし、有名人が自分の行動をばらされることがないというメリットもあります。

先日、テレビのバラエティ番組を見ていたら、テレビにも良く出ているコントを主にやる方々のメンバーが名指しされ、自分がバイトしているコンビニに来て、いつも20円引きになった菓子パンを買っているとバラされていました(^^;)。これは恐らく、名前の挙がった有名人がお笑い芸人であったことから、放送前に本人に確認を取ってそのまま流された方が今後テレビでいじられる事を考えるとテレビ的に「おいしい」という判断の元で出た話だと思いますのでここで紹介しましたが、ツイッターなどではそうした確認など全くない状態の中ですぐ、自分のバイト先に芸能人の誰が来てこんなものを買って帰ったというように、その人の個人情報を平気でばらしてしまうバイトの人のツイッターが炎上するような事も多く起こっています。

このシステムの中でも裏でモニターを見ているバイトの人から情報が流出するリスクはあるかも知れませんが、そこはあくまでモニター越しなので、本当に本人なのかというのはわからないですし、いろんな事情で人のいる時間に誰とも合わないで買い物をしたいという人や物のニーズは結構あると思います。今後無人店舗の売れすじを見ていく中で、買い物を深夜にしに行く人たちの本音が見えてしまうのではないかという恐さはあるものの、今後はもしかしたらどうしても対面でレジを通して買えないものをすぐに手に入れるため、地方からでも無人店舗まで遠征するような人も出てくるのではないかと密かに思っています(^^;)。


ETCの「不正通行」は住んでいる地域により意識の差がある

普段高速道路を使わなくても、帰省の時期に高速道路を久し振りに使うという方もいるかも知れませんが、本来の通行時の事故やあおり運転をされた場合の対応とか、実際に走るところで気を付けなくてはならない事は多くありますが、ある程度事前に考えておいた方がいいと思うのが、ETC車載器およびカードの確認と言えるでしょう。

昨年2016年において、高速道路からETCレーンを使って出る際に、お金を払わないでそのまま出てしまう「不正通行」の件数が31万件もあったのだそうです。なぜそんな事が起きるのか、地方在住の私にはちょっとわかりかねたのですが、この件を取り上げたネットニュースでは、不正通行の大半がカードの入れ忘れやカードを入れていても有効期限を過ぎていたという「うっかりミス」に端を発したものであるそうなのですが、実際のところ私にはピンとは来ませんでした。

記事によると無意識にレーンの強行突破をしてしまってもしっかりナンバープレートが記録されているので、車の所有者のところには高速道路会社から通知が入るのですが、その通知を見て初めて不正通行に気付く人もいるのだとか。
ただ、そんなニュースを読んでもどうやって無意識のうちに出口を強行突破できるのかがわかりません。私自身の事で言うと一度地元の高速道路で出場の際にバーが上がらなくて往生したことがありました。その時はカードは大丈夫だったのですが、車載器の調子が悪く、ゲート通過の際にうまく作動しなかったのですが、閉まったゲートを強行突破できそうな感じではなく、すぐにインターホンで有人のゲートと連絡を取り改めてクレジットカードで通行料を払ったのですが、その時に私の後ろに付いていた車の運転者の方には随分迷惑を掛けてしまいました。

そうした経験からしても、ゲートがあるのに強行突破するのはもうその時点で「確信犯」であって、後から知らぬ存ぜぬでは通用しないのではないかと思ったのですが、どうやらこの話はいつも使っている高速道路の出入口の違いによって何も解説しなくてもわかる人と、全くこれだけではわからない人がいるのだというのがわかりました。私はこの元ネタをネットニュースで見たのですが、恐らく首都圏にお住みの方ならこれまで私が書いていることの方がおかしなことであると思うかも知れませんし、地方の高速道路しか利用していない方にはここまでのように、なぜ強行突破できるのかちょっとわからないだろうと思います。どういうことかと言うと、首都高のような都市部の高速の出入口にはETCレーンはあってもゲートが付いていないのが普通だからです。

首都高速道路から出入りする場合は、確かにゲートがないので料金を確かに払ったかどうか確認しずらいということはあります。しかしその場合もETCの車載器によっては音声によってドライバーに料金を教えてくれたり、液晶で料金表示が出たりします。安い車載器の場合はそうした表示も確認できないので、やはりゲートのないETCをよく使う場合には購入費用をけちらずに車載器購入の際に料金を示してくれるものにするのがいいと思います。車載器をそういうものにしてしまえば、その場で通行料の表示や音声通知がされなければ何らかの機械の故障か、カードに問題があるということはわかると思います。

もしゲートを抜けた後で料金が表示されず、カード未挿入や有効期限切れのカードであることがわかった場合は、お早めに下記リンク(首都高のページです)にあるような伝達事項をメモした上で、通過した高速道路会社専用のコールセンターに電話して料金の確認をすることをおすすめします。音声による案内をしない古いETCをなかなか替えられなかったり、レンタカーに古いETCが付いていたような場合は、うまく動作しなかったと思われる場合は、しばらくはネット上でETCカードから決済するクレジットカードの利用状況についてチェックして通行料の分が計上されているかを確認することで自分が不払いになっていないかを見てみましょう。

http://www.shutoko.jp/fee/fee-info/noncharge/

高速道路の料金が未払いになってしまうと、後から連絡したり、さらに支払いの手続きまで考えるとかなり大変なことになってしまうことがわかるでしょう。もし私のケースのように何とか入場はしたものの車載器の調子が何かおかしいと思われた場合は出口ではできるだけ有人のレーンを選び、そこで改めてETCカードを係の人に渡して決済してもらってから出た方が、ETCレーンを通ろうとして出られなくなって後ろの車に迷惑を掛けることにはなりませんので、有人レーンから出ましょう。そして、そもそもの原因を絶つためには高速道路を使う前には必ずカードの有効期限については確認しておき、出掛ける際には必ずカードが車載器に挿入されているかどうか確認し、もちろん車載器にも問題がないか確認しておくこともしっかりとやっておきましょう。

カードの期限切れ対策については、新しいカードが来たらすぐに今まで使っていたカードは廃棄し、期限ぎりぎりまで古いカードを使うようにしないのがいいということと、ETCカードの場合、クレジットカードと同じタイミングで来るのではなく少し遅れて届くので、ETCカードの発行を依頼したのを忘れていて、クレジットカードの後に来た封筒を受け取っても中味を開けずにそのままにしてしまうと、つい古いカードを使っている間に有効期限切れになってしまう可能性が出てきます。そんなわけで、加入済みのクレジットカード会社から封書が届いたら、中味に心当たりがなくともすぐに中を開けて確認するということも大事だと思います。


出入りの激しい駐車場は路上なみに危ない

東北道の安達太良サービスエリアで悲惨な事故が起こってしまいました。東北へ出掛けた時にはこのサービスエリアを使ったことがありましたが、ごく普通のサービスエリアのように感じていたのですが、とにかくテレビのニュースでは観光バスが人を轢いてしまったという事故について、私の見たニュースでは主にバスの運転手がどのような勤務体系だったかとか、入社してどのくらいかという情報を流して終わりでした。

これだけ見ると、やはり車と人との事故ということでバス運転手の方に大きな過失があるという基本的な事実を改めて確認したということになりまして、バスだけでなく乗用車に乗っている場合でも駐車場周辺を歩いている歩行者に十分に注意して車を動かすことは忘れないようにしないといけないということになります。

こうした事を前提にして、さらにサービスエリアを利用する側として考えなければならない事も同じように考えてみます。高速道路のサービスエリアというのは休憩施設であるため、車を安全に駐車したら車から降り歩くことになります。車と歩行者との関係というのはどちらにも当てはまるわけで、特に車から降りた時にどうしたら安全に移動できるかということも考えておいた方がいいのではないかと思うのです。

というのも、今回の事故を報道したニュースを検索していたら、どんな状況で事故が起こっかたと言うと、被害者の方も別の観光バスに乗っていた人だったらしく、恐らく事故を起こした観光バスが駐車していた場所と近いところにその方が乗ってきた観光バスも停められていたことが想像されます。そして、もう一つ重要な情報を入手することができました。

というのも、今回被害に遭われた方はたまたま靴の紐がほどけているのを外に出てから発見し、その場でしゃがんで靴紐を結ぼうとしたところ、死角になったのかはわかりませんが、不幸にもバスの前でしゃがんでしまったことでバスを避けられずに轢かれてしまったということなのだそうです。観光バスが動き出してすぐに事故が起こったということを考えると、問題の観光バスの並びに被害者の乗ったバスが停まり、大挙してバスから降りていく中で人の流れの中ではなく、他のツアー参加者とは離れて移動する途中にたまたまバスの前でしゃがんで靴紐を直そうとしたことが予想されます。

ただ、それでも観光バスの運転手の方に安全確認義務があることは間違いありません。バスだけでなく車を運転するということはそれだけ責任が重いと言えるわけですが、いつも運転手が万全な安全確認をしてから発車してくれるという事でもないので、自分が歩行者になった場合の心掛けも必要だと改めて思うところです。

普通の駐車場の場合、大型の観光バスは入ってはこないので、乗用車の前でちょっとしゃがんでもお子さんでもなければ乗用者から見えにくいということはないと思いますが、やはり大型トラックや観光バスが出入りをすることが多い道の駅や観光施設に加え、高速道路のサービスエリアの駐車スペースに近いところでは駐車場内で立ち止まったりしゃがんだりしないで、とにかく段差のある歩行者用のスペースに移動し、そこで靴紐を直すなり同行者とおしゃべりするなりする方を選ぶ方がいいというわけです。

さらに、この事故の話を聞いて思ったことには、よくサービスエリアの駐車場が混んでいて、普通車の駐車スペースが見付からない場合、他の車が出るのを待たないで大型車の駐車スペースに停めてしまう際の危険さです。今回の事故が起きたシチュエーションがそのまま起こる可能性があることは十分におわかりかと思います。単に空いているから停めるということは、特にお子さん連れで旅行をしている場合、頻繁に大型トラックや観光バスが出入する所から歩いて移動することはやはり危ないので、やはりサービスエリアでは入口から指示される駐車場所に従って、小型車のスペースに空きを見付けて、どうしても空いていない場合は他の車が出るまで待ってから駐車するようにするのが基本だと思います。

ちなみに、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などサービスエリアの駐車場が混雑する場合には専門の誘導員が立ってくれることもあるので、現場ではそういう方の指示に従って駐車すれば、たとえ駐車場所が普段の駐車スペースと違っても安全性には考慮されていると思います。くれぐれも、普通車と大型車が混在するサービスエリアなどの駐車場は、その時の行動によっては危険な場所にもなり得ることを理解した上で十分に安全を確保することを心掛けましょう。


旅先からの通報で正確な場所を伝えるには?

先日ラジオを聞いていて、山で主に単独行による遭難をしてしまった方に取材して、同じような事故を防ぎたいという目的のもとに著作を書いておられるフリーライターの羽根田治さんを呼んでいろいろなお話をしているのを聞かせていただきました。

様々な話を聴く中で改めて道に迷った時の基本である「おかしいなと思ったら引き返す」ということと、出掛ける時にどの山へ行くのかを伝えるとともに実際に登山口まで来たら、「登山届」を提出するということの重要性を感じることができました。

よくニュースで遭難したものの無事に生還したという話はあるものの、もしどこに出掛けたかがわからなければ、どんなに立派な捜索隊がスタンバイしていたとしても出掛けようがないわけで、少なくとも当日どこへ行くかくらいは家族や知り合いに告知してから行かないと、車で出掛けてもその車がどこに停まっているか(つまりどこの登山口から登ったか)もわからないので、もし遭難して長時間生存していても捜索してもらえなければそれまでです。

車中泊を登山とセットで行なっている方はもちろんこうした過去に起こった遭難事故から学ぶ事は多いだろうと思いますが、一人で車中泊の旅に出る場合でも、誰にも内緒で出掛けるべきではないということで、ここで一つ提案をしてみます。

一番簡単なのはLINEで家族や友人とのやり取りをしているなら、左下にある「+」をタップして「位置情報」をさらにタップすると、スマホのGPSを入れてあれば地図上の現在位置に「この位置を送信」という表示が出ますのでそこをタップするだけで、住所の文字情報として簡単に送ることができます。その日の宿泊場所として何かコメントがあれば、改めて発言をすればいいでしょう。

LINEをやっていない場合にはアプリで自分の位置を住所化するアプリもあります。これはAndroid用のアプリですが、「現在位置住所検索」というアプリでは、起動すると自動的にその場の住所を表示してくれ、ワンタッチでクリップボードにコピーしてメールに貼り付けて送ることもできます。また、人気のない所で救急車や警察を呼ぶような場合に、携帯電話の場合自動で自分の位置を検索してもらうのは難しいので、こうしたアプリを使って出てきた住所を直接告げる事で命にかかわるような大事になってしまったような場合(車ごと崖から転落してしまったような場合)には有効でしょう。ただ、一台でデータも通話も行なっている場合は、調べた住所を何かに書き写してから電話を掛けるようにする必要があるかも知れませんが、ガラケー(ガラホ)とスマホ(タブレット)との2台持ちにするのも一つの手でしょう。

車で移動する場合、かなり頻繁に場所を移動するのでいちいち電話して自分のいる場所を伝えるのが面倒になるかも知れませんが、LINEやメールを使ってその日の最終到着地だけでも家族に伝える習慣を付けておくだけでも、何か想定不能の事故や天災に巻き込まれた場合、自分を誰かが探してくれるための最後の頼みの綱ということになるのではないでしょうか。


なぜ光回線の価格を下げることができないのか

2024年に今の固定電話がIP化されることに従い、メタル回線を使ってインターネット通信を利用するADSLのサービスのうち、NTTが提供するフレッツADSLが2023年で終了するという事が決まったことがニュースになっています。ただ、サービスの新規加入申込自体はすでに受付を終了し、今後緩やかにメタル回線を使ったインターネットは終焉に向かって舵を切っていくことになるのでしょう。

こうした流れにあらがっても仕方がありませんが、実は私のところではまだADSLを使っていて、せいぜい5~6Mbps程度しか下りのスピードは出ないものの、ビデオのオンデマンド再生やインターネットテレビの視聴で今後4Kや8Kまでの画質を望まないなら、十分に使えるクオリティを持っています。ただしADSLの場合は上りのスピードが遅いので、大きなファイルをアップロードする場合にきついものがあります。

しかし、例えば最近ではアップロードのみモバイル回線で行なう方法もありますし、スマホを大手キャリアからMVNOに乗り換えることが可能ならば、セットで指定されたXperia XZを同時購入することで、アップロードが高速無制限に行なえる「Xperia™限定 プレミアム帯域オプション」のあるnuro mobileのようなプランを提供しているところもあります(アップロードで使うデータについては高速クーポン消費の対象になりません)。

このオプション自体は月額2,000円(税抜価格 以下の料金も同様)と安くはありませんが、nuro mobileで使っている帯域とは別の帯域を使えるので、従来のnuro mobileの回線とは違って品質が良いだろうということと、アップロードはいくら使ってもいいという事が大きく、iPhoneよりXperiaを使いたくて、自宅がADSLでアップロードが遅いという場合には支払い金額はXperia本体の分割による支払いがあるうちはダウンロード2GBまで、通話は10分通話定額などが付いて3年の端末料金支払い期間中で最大でも6,780円(ベーシックプランの場合)と大手キャリアの請求額程度の支払いで済み(端末代支払終了後の月額は4,200円)、ADSLの上りを補完するプランとしてはなかなか面白い組み合わせと言えるでしょう。

nuro mobile

このように考えていくと、モバイル回線との補完ができるなら、まだまだADSLは使える回線だと思えるのですが、何もこのように考えなくても、本当はもう少し光回線の利用料が安ければ変えるのにと思う人は私だけではないはずです。ただ、何も今のクオリティのまま下げろというわけではく、帯域を規制する事で上り下り最大10Mbpsくらいが安定して出るものが今のADSL並の料金で実現できるのなら、乗り換える人も増えると思います。

それが、キャッシュバックのおかげで最初の2年間は実質の負担は減るものの、その期間を過ぎればADSLと比べても倍以上の料金がかかるというなら、まだADSLが使えるうちは使っておこうと思っている現状に不満のないADSLのユーザーがいるのではないかと思うのですが。

私個人の事で言うと、今のところ大量のファイルをアップロードするようなインターネットの使い方もしていないのですが、現在の光回線が高いのがまだ光ファイバーが引かれていない地域があるためだという話もあるので、光回線の価格が2023年になってきちんと整備されれば安くなる可能性はあるわけです。もしADSLが終了してもまだ光ファイバーの整備が進んでいなかった場合、その頃には帯域を絞ったモバイル回線の5Gが安くなっていると思うので(恐らくその頃には更に新しい高速回線技術が出ていることも考えられます)、必要に応じて複数回線を導入してフレキシブルに使うような方向でもいいかなと思っています。

また、IP電話化する今の固定電話についても、月額約千円で全国一律料金であるソフトバンクの「おうちのでんわ」より安くならないようなら(通話料金については全国一律化をIP電話転換の際に行なうとのことです)、こちらもあえてNTTとの契約は続けなくてもいい感じになってくると思われます。

この文章を書いているのが2017年ですのでADSL終了まで約6年ありますので、現在ADSLを使っている方は、あえてぎりぎりまで待つことで光回線が整備されてずっと安く使えるプランが提示されればそのプランに乗ってみるのもありだと思いますし、全面的にモバイルインターネットに変えてしまうという手段もありでしょう。

そもそも、ADSLが出てきた時にそれまでのISDN回線を利用したデータ通信定額と比べても早さも格段に早くなり料金も激的に下がった時に比べると、光通信のGbpsというスピードはなかなかピンと来ず、実質的にはADSLより少し早いくらいの速度しか出ていないケースもあるように聞いています。今後もそんな情報を収集しながら、ポストADSLおよびボスト光回線のデータ通信について導入を検討しながら考えていこうと思っています。