ここまで、ベル打ちでの文字入力設定とモバイルルーター経由のBluetoothテザリングができるところまで行ない、SH-01Jを使う前の準備についていろいろ書いてきましたが、ここからは実際に端末について紹介することにします。まず大きさは手に馴染む大きさですが少し大きめという感じです。ただワンプッシュオープンになっているので、開いて操作はしやすくなっています。また、オープン時の挙動をオープンしたらそのまま応答させたり、着信音を消したりする設定が用意されています。ただ、エニーキーアンサーの設定はないようです。
同じがラホのメーカーが違う機種、F-05Gと比べて便利になっている部分としては「タッチクルーザーEX」というノートパソコンのタッチバッドのようにカーソルの移動ができてクリックもできる機能が挙げられるでしょう。ガラホの画面はタッチパネルではない事を補うため、文字キーの付いている側全体をなぞるとカーソルが動き、文字キーを直接クリックしないようにどこかをタップするとクリックする動作ができるようになります。
矢印が出ていない時には通話ボタンを押すとほとんどの場合矢印マークが出て「タッチクルーザーEX」が使えるようになります。移動やクリックだけでなく、ドラッグやスクロール操作もできるように工夫されていますのでそうした機能の一切ないF-05Gでは使えなかったアプリも使えてしまう可能性があります。ネット検索をしてauのガラホについて紹介されているページの中で「タッチクルーザー対応」とされているアプリはSH-01Jでも使えると考えて間違いはないでしょう。
次に同じシャープの3Gガラホ「SH-06G」では利用できていたBluetoothでのテザリング子機になるのに加え、SH-01JではWi-Fiの電波をとらえ、スマホなどと同じようにテザリング子機として使えるようになるのは前回紹介した通りです。モバイルルーターとの接続だけでなく、自宅の無線ルーターのパスワードを登録しておけば、自宅に帰って画面のWi-Fi接続マークを確認できれば、LTEのデータ量を気にせずにネット接続が行なえますし、公衆無線LANに接続することも可能になります。Wi-Fiだけでは使えないサービスも有りますが、私の場合は家ではWi-Fi、外ではモバイルルーターとBluetoothでと状況に応じて接続の種類を切り替えられますので、個人的には嬉しい機能追加だと言えます。
アプリの面ではLINEがプリインストールされていて、アップデートもWi-Fiからできますので、この端末で実用的にLINEを使うことができます。この点でも文字入力をベル打ちできるようにした点が私の中では大きく、ある意味スマホでLINEをするよりもスムーズにやり取りができます。またLINEの音声通話についてはタッチクルーザーを使って受けたり掛けたりすることになりますが、操作はそう大変でもなく行なうことができています。そうしてガラケーで通話をする姿は、まさかこの端末でLINEをやっているとは思われないかも知れません。
数字キーの下には「1」「2」「3」の各キーがありまして、このボタンを2種類(直押しと長押し)の用途で都合6つの機能を合わせて使うことができます。アプリや便利機能を登録できるだけでなく、らくらくフォンのように特定の誰かに直接電話したりメールをする動作を割りつけることもできますので、好みに応じて使われるといいでしょう。直押しをした時にできる機能は画面に出しておくことができますので、どのキーにどの動作を割り付けたのか悩まなくても済むのは地味に便利です。
電話帳の移行にはBluetoothやNFCといった新たな技術だけでなく、赤外線通信も利用することができます(赤外線通信をする場合にはNFC機能を切る必要があります)。ガラケー同士の電話帳のやり取りをする場合には赤外線が対応する端末が多いことからも有利です。最近ではこうしたデータ移動についても有料で受け請うショップも少なくないですが、コツさえつかめば簡単にできますので、特にガラケーから乗り換える方はこのガラホの電話帳にもデータを移しておけば、すぐには通話用として使わないような場合でも、いざという時にカードを入れ換えればすぐにガラケーと同じように使うことができるようになります。
あと、特に操作の面で気付いたことは、スマホを使っていると忘れがちになりますが、メニューに番号が振ってある場合には文字キーの数字の部分とシンクロしていて、いちいちカーソルを動かしたりタッチクルーザーを使わなくても直接機能を呼び出せるという事があります。スマホと同じAndroid OSを使っているといっても、ガラケーらしい操作性を維持している部分で、操作に確実さを感じることができます。
さすがにずっと自宅でWi-Fiを使っていると電池は減ってきますが、使用に慣れてきて何でもガラホで行なうような事が少なくなればそれなりに電池は持つと思います。また、個人的に嬉しいことは充電用のmicroUSB端子は防水がありながらフタがないタイプのものなので、フタが取れることで防水機能が損なわれることを気にしないで使うことができます。F-05Gの方はフタを開けて充電するタイプなので、防水機能を維持するためには充電台を旅行にも持って行きたくなりますが、SH-01Jの場合はケーブルだけでもさほど気になりません。
使っているうちにまだまだ気になることが出てくるかも知れませんが、個人的には物理的な音量切替キーがないのが不満に思うくらいで、基本的には大きな不満点もなく、今後もその魅力を引き出したいと思える端末に仕上がっているのではないかと思っています。
※ドコモのガラホ「SH-01J」について書かせていただいた記事をまとめさせていただきました。興味がある方はどうぞリンク先の記事もご参照下さい。
・その1 通話専用でも安く本体を買うには?
・その2 オンラインショップで購入後開通手続き
・その3 F-05Gとの二台持ちにしたわけ
・その4 どのSIMを入れて使うか
・その5 まずは「ベル打ち」の設定を行なう
・その6 モバイルルーターとはBluetoothテザリングで
・その7 基本的な使い勝手
・その8 入れておくと便利なアプリ
・その9 一通り使ってみての感想
・その10 本体にnanacoをセットする
・その11 あえて通話専用SIMを入れる使い方
・その12 ソフトウェア更新でテザリング可?
・その13 アップデート試用結果も上々
・その14 単体使用およびテザリングの使い勝手
・その15 定期的なアプリのバージョンチェックを