旅行・交通関連ニュース」カテゴリーアーカイブ

車の旅だけにこだわらず、旅全般の面白いにゅーすがありましたらこちらで報告します。

大阪~埼玉間の夜行バスが京都で運転を打ち切った事に関して旅行者が考えるべきこと

この文章を書いている2022年9月は台風シーズンで、台風が日本にやってくる前に鉄道などが計画運休を行なうような事も考えられる中、事前に計画した旅行が台無しになる可能性が高くなります。

そんな中、私はネットの騒動を先に知ったのですが、大阪を出発して京都を経由して、最終的には埼玉県まで行く夜行バスが、車内エアコンの故障という、いわば運行側の都合によって京都で運転を中止し、深夜の京都駅に乗客を降ろしたまま運転手が立ち去ったということについてバス会社がけしからんという流れで盛り上がっているのを知りました。先日いわば後追いでテレビ局がこのニュースを報道していたのですが、格安な夜行バスなだけに、目的地までへの運賃とともに、直後のホテル代まで含めた金銭負担をバス会社に保証させるというのは、かなりの経営負担になり、そんな補償のやり方が定着してしまったら、中小のバス会社は夜行バスの営業から撤退してしまうのではないかと思ったりしました。

ちなみに、この会社の大阪(梅田)から埼玉(大宮)までの片道料金は5,800円から7,000円(四列シートで車内装備により料金が違う)と、新幹線と比べると格安です。今回の運行中止によるバス会社の対応策として出してきた条件は、京都駅までの運賃返還及び、京都から東京までの新幹線代として後日15,000円を振り込むというものでした。

ちなみに、新幹線の京都~東京は自由席で13,970円です。京都発6時14分の「のぞみ200号」に乗ると8時23分に東京に着きます。東京で夜行バスを降りた場合と比べると2時間くらい到着が遅れることになり、翌日に仕事や学校がある人であれば、ぎりぎり間に合わなくなることも予想されます。

夜行バスが車の事故ではない、車内冷房の故障という事で運転中止になるということはめったにあるものではありませんが、かなり正確に運行する新幹線と比べるとバスの場合は渋滞に遭遇した場合にはむしろ新幹線の始発に乗って行った方が早く東京に着くような事も有りえます。だから、新幹線と比べると半額という運賃で成り立つのだろうと思いますが、今回のようなトラブルが起きる可能性は0ではないので、帰ってそのまま会社や学校に行くような計画を立てるのはあまりおすすめしません。

ちなみに、翌日を休みにしてあれば翌日夕方くらいまでに目的地に着ければ良くなるので、今回のバス会社から支払われる15,000円を以下のように使うことで、騒ぎの原因の一つとなっていた「現地までの交通費とは別に京都でのホテル代を支払え」という条件もクリアできていた可能性があります。

もし私が翌日休みで京都駅に深夜に降ろされた場合、東京までの新幹線代を15,000円出してくれる目処が付いた時点で、翌日の朝に出発する昼行便の京都~東京行の高速バスをネット予約します。JRバスの便を調べたら午前9時10分京都発、東京着17時7分のバスが4,700円と5,800円の席がありましたので(最安の3,500円という席もありますが、恐らくその時点では売り切れていると思うのでこの金額での試算はいたしません)。最高額の5,800円の席が取れれば、残りはホテル代として9,200円まで充当できます。

運が良く5~6千円のビジネスホテルが取れれば、到着時間は遅れるものの、深夜2時くらいから朝8時くらいまで(現場では深夜1時過ぎまで騒ぎになっていたそうなので)は寝られ、当面の自己負担は出るものの後から全額回収してお釣りが出るので、高速バスの休憩中の昼食代や、うまく行けばお土産代まで自己負担なしということになっていくでしょう。

また、バス会社の方で提案したと言われるインターネットカフェの利用であれば(今後の事を考えるとバス会社は運転を中止した最寄り駅から近いネットカフェのリストを本社から送ってもらい、それを印刷して乗客に手渡しすることも対策の一つになるのではないかと思います)、ナイトパックを使えば2~3千円で鍵のかかる個室が使え、シャワーも利用可能だと思いますので、ビジネスホテルよりは居心地が悪いものの、深夜2時から新幹線の始発のある6時くらいまでは何とかやり過ごせます。最近ではインターネットカフェもスマホから個室の予約ができたりしますので、もはやバスの運行が中止になることがわかった時点でそうした予約を入れ、そこからバス会社の対応を聞き、その内容に沿って、いつまでも抗議をするのでなくとっとと次の行動を取るというのが安旅を行なう場合の基本だと私は思います。

もちろん、相手に全く誠意が感じられず、チケット購入時に確認した事項すら行なわない悪質な業者であることもあるでしょう。ただその場合でも、現場でどのような提案がなされ、一連の行動がわかった時点できちんとその証拠を固めた上、一旦はその条件に沿って自分の帰りの心配をしなければなりません。抗議をするのは自宅に帰った後でもいいわけで、ゴネることが逆効果になったりすることもありますので、その点には注意して欲しいと思います。

新幹線がストップすればそれがニュースになりなぜ予定通りに帰ってこないのか理解が得られやすく、JRでは車内を開放してくれて「列車ホテル」のように使え、夜食や朝食を出してくれたり、特急料金を払い戻ししてくれます。また大手航空会社であれば、自然現象ではなく自社都合による欠航・遅延であれば、自宅までのタクシー代や翌日までのホテル代(私が経験したトラブルでは北海道から何とか代替機が飛び、羽田に代替機が到着したのが終電が終わった後だったので、羽田空港内にあるホテルを取ってもらえました)を負担してくれる場合は確かにあります。しかし、決して大手ではないバス会社であれば、運行中止をした分の運賃は負担してくれても、本来の目的地までへの費用までは出してくれない場合も十分に考えられます。LCCなどの航空会社も、代替便の手配すらしてくれず航空券の払い戻しのみで対応させられることが普通です。航空機の場合は、一部の「国内旅行傷害保険」のオプションで宿代(代替交通費は不可)を実際に支払った場合に宿泊代を保証するプランがあるので、そうしたオプションを含めた旅行保険への事前加入というのも必要になる方もいらっしゃるでしょう。

いちいち自分で全てやりたくない場合は、パックツアーの利用や、やはりしっかりと乗客のその後を考えてくれる、大手の交通機関を選択し、格安旅を考えるなら先行割などで、あくまで大手路線から選び、格安業者は考えないようにすべきでしょう。トラブル対応のために高めの運賃を払っているという側面もあるのです。逆に安い運賃や宿泊を基本にする旅を計画する場合には、常にトラブルが起こった時にどうするかということを考えておくことが大事になります。今回紹介したように、今の時代はスマホを使ってトラブルになっている状況の中でも次の行動のための予約をすることができるので、トラブルを後から笑い話として語ることができるくらいの気持ちでいることが、旅を楽しむためには必要なのではないかと個人的には思うのですが。


車を運転中横断歩道上で道を譲られても進入せずに道を譲った方が良い理由

ここ数日のニュースの中で、自動車を運転していてよく感じることについての問題提起をするようなニュースがあると、つい反応してしまいます。今ではほとんどの車にドライブレコーダーが付いていて、テレビやネットの動画として見られるので、ニュースソースの事柄について、図や口、文章で説明するだけでなく、実際の現場で何が起きていたのかということを理解しながら考えることができるので、より自分の事として考えやすくなっている傾向になっています。

今回取り上げたいのは、横断歩道上にいる歩行者の通行を自動車が妨害した場合に「歩行者妨害」という違反で行政処分を受ける事についての話です。普通車でこの違反を犯し、警察官に指摘されると反則金9,000円、点数2点の減点になる地味にドライバーにとっては痛い違反行為です。ちなみに、自動車だけでなく原付のようなバイクでも摘発されると反則金の額は変わりますが(二輪は7,000円、原付で6,000円)、点数は2点のまま変わりません。

今回のニュースは、運転者にとっては「あるある」ではないかと思うのですが、駅のロータリーらしいところにある横断歩道において、渡り始めたものの車の存在に気付き、歩みを止めて手まねきで車を先に行かそうとした男性の行動を見てから横断歩道に侵入し通行した車がその直後に警察官に交通違反キップを切られたことに対し、「歩行者の意志で止まって手まねきをしているため通行妨害には当たらないのでは?」としてドライブレコーダーの映像を公開したものがニュースで取り上げられていたということになります。

この事例は、今後裁判にかかってくると思うのですが、反則金の額を考えると、このドライバーはそれ以上に納得がいっていないのだなあと思うのですが、こうした自動車と歩行者との関係については、どうしても「歩行者保護」の名目のもと、車やバイクを運転している方が違反で摘発されてしまうことが多いのではないかと思うので、このブログ的にはこの事例で違反を取り消されるかという点については一旦置いておいて、いかにしてこうしたトラブルを防ぐかという観点で考えてみたいと思います。

同じような事例として、自分が右折しようと待っていたところ、パッシングなどで正面の車や二輪車に同じように道を譲られるような場合があると思います。ただ、そうした意志に応える形で、その交差点を抜けようとしたところ、横断歩道を渡っていた歩行者や自転車がいるのに気付くのが遅れ、道を譲ってもらったがために事故を起こしたり、それこそ歩行者妨害の違反に問われるような事も起こる可能性は高くなります。

これはあくまで個人的な見解ですが、私が同じように手招きで「先に行ってくれ」というようなジェスチャーをされたとしても、その歩行者が横断歩道を歩いたり、横断歩道上にいれば、法律的には車は停まらなければなりません。その事を歩行者の方が知らない場合も考えられるので、こちらからジェスチャーをして道を譲るか、それでも同じように道を譲られようとした場合、窓を開けて正直に「車は歩行者が横断歩道にいると進んだら反則切符を切られるのでお先にどうぞ」というような声掛けをするしかないかなと思います。その事でもし揉めて(歩行者だけでなく後ろから来る車のドライバーとのトラブルも考えられます)しまったとしても、その事自体は反則金や点数とは関係ありませんし、ドライバーの側としては歩行者に対して弱いものの、自分が違反になる事についてはしっかりと主張して理解を求めるべきだと思います。

逆に自分が歩行者の場合は、もし車がなかなか横断歩道のある道を通ることができずにもたもたしていた場合は、横断歩道に決して足を踏み入れない状態で、できれば渡りたいと思っていても渡ろうとする意志を車に悟らせないようにするでしょうね(^^;)。自分のせいでドライバーに違反切符を献上させるような真似は、同じドライバーとして決してしたくないので、横断歩道を渡りたいと思っていても、近くの車の動きに気を配り、逆に車が横断歩道の前で止まっているならさっさと渡ってしまうこともドライバーのためになりますので、曖昧なゼスチャーでドライバーを結果的に陥れることのないように気を付けたいと思います。


まさに浦島太郎の世界だった東名高速道路日本坂PA上り線のリニューアル

このブログでは度々紹介していた、東名高速道路の日本坂PA上り内にある、焼津のお魚を楽しめる「焼津さかな工房」について、新型コロナで全く出掛けることができず、ようやく先日になって買い物の帰りに訪れてみたのですが、まさかの「焼津さかな工房」および、今まで広い焼津の海産物を売っていたスペースを使って新たなテナントに変わっていることにちょっとショックを受けています。

写真のように、2022年1月から豚丼メインで養老乃瀧が運営する「豚肉専門 高速特急トントン」と、全国チェーンのカレー専門店「100時間カレー」が同じスペースで営業をしています。座席も多くなり、肉やカレー好きな人には確かに良いとは思いますが、新鮮な焼津のトロカツオのお刺身や、マグロを使ってのステーキやカツも定食のメニューにあった「焼津さかな工房」が消滅したのは正直言って悲しいですね。

元々、焼津港に近い日本坂PAは大きなSAやハイウェイオアシスのような施設に人が集まる中で、通り過ぎられてしまう宿命があったように思います。お昼時に行ってもスムーズに座ることができるという点は、裏を返せば集客が通常期間でも厳しいということも言えたかも知れません。そうした状況の中で新型コロナの流行によって県またぎの移動が自粛される中、経営が厳しくなってしまったという事は想像できるのですが。

それでも、多くの交通機関では「通過するだけの県」という認識をする人も多い、静岡県としては、車の移動中のちょっとした休憩時間であっても、その地域の名物の中で最高のものを提供する場所でサービスエリアはあってほしいのですが、それ以上に経済的な効率の方を向かざるを得ない今の社会の状況が恨めしくもあります。

高速道路を利用される方は、上りならもう少し走って富士川SA(道の駅富士川楽座が併設)まで行って食べれば良いのではと思う人もいるかも知れませんが、やはり焼津港と田子の浦港とは同じ静岡県であっても違いますし、最近は漁協のカツオ横流し事件でかなり印象が悪くなったものの、やはり焼津へ行ったらカツオやサバを高速道路を降りなくてもしっかり食べられるような場所はあって欲しかったですし、それが地方のSAPAの魅力なのではないかと思います。

こうなってくると、全国にあまたある地のものを売っている古めのSAPAも、売上げが思うように上がらなければ、その地域とは関係ないような新しいテナントに入れ替わり、結果として旅行に出掛けても通過するだけではその土地の名物は食べられなくなるような状況が来てしまうんだろうなと思います。

こうしたことは、私が思ったところで変わることはないでしょうが、最初に書いた通り多くの静岡県を通過するだけの人たちは、その土地ではどんな食べ物が美味しいのか、そんなことは全くわからないままただ通過されてしまうだけになってしまうでしょう。地元民であれば代替施設については色々と考えられますが、そうでなく私自身が遠方に車で出掛けた時にはそうした名物があることも知らずに通過になってしまうのは何か残念な気がします。


2022年3月のJRダイヤ改正で「みどりの窓口」サービスが縮小される背景と今後への展望

いまだに国内を移動することが一部では自粛されている関係で、鉄道や飛行機などの公共交通機関を持つ会社の減益が止まりません。その影響だけではないとは思いますが、今月から改正されるJRのダイヤ改正では多くの列車の廃止によって鉄道旅行の自由度に影響が出る(ネットでは18きっぷを使って東京からの始発乗り継ぎで九州には到達不可能になるなど)という話が出ています。

それに加え、多くの駅では有人で対応する「みどりの窓口」が廃止される駅がかなり出るそうで、その代替措置としてよく金融機関にあるビデオ通話を使ってオペレーターとやり取りする設備や、指定席券売機を設置したりするところもありますが、全てのそうしたサービスを止めてしまうところもあるようで、駅まで出掛けて行ってきっぷを事前に購入してから乗車していた人の中には大変な思いをする人も出てくるのではないかと思います。

私自身はそうした変化も、もはや銀行の支店すら無くなっていく時代であるので驚きはしませんが、そうした変化をするのであれば、飛行機のように寝台列車の予約を含めて全てのきっぷを簡単な登録をした上でスマホ上でチケットレス決済ができるようになってくれればいいと思うのですが、その辺はまだJRは中途半端であるような気がするのが残念です。

といっても、実際にきっぷを買うところがなくなれば、国民のほとんどに普及する勢いのスマホ(QR決済・おサイフケータイ)を使ってチケットレスで使えるようにはなっていくと思いますので、JRには「みどりの窓口」を廃止するスピードぐらいで、全国で使えるネットを利用した予約・購入のシステムを整えていただきたいと思いますね。

私の最寄り駅である静岡駅ではすぐにそうした窓口の廃止はないようです。さらに、JRの東海道新幹線を安く利用するためには駅構内で営業している「JR東海ツアーズ」の「ぷらっとこだまエコノミープラン」、また山陽新幹線では関西・中国~九州間の新幹線を安く利用できる日本旅行の「バリ得プラン」という「ぷらっとこだまエコノミープラン」のようなプランがあるのですが、ぷらっとこだまエコノミープランの方は店頭で申し込み、受け取りもできますが、「バリ得プラン」はネット予約限定になるものの、チケットは今後増えてくると思われる駅の指定席券売機で受け取ることができるようになっているようです(ぷらっとこだまエコノミープランでもネット予約してJR東海の指定席券売機で受取可能)。それだと、事前にきっぷを持っていなくても、例えば私の場合、ぷらっとこだまとバリ特プランを使って新幹線を新大阪で乗り継いでも良いですし、夜行バスを使って早朝に大阪までたどり着いたら、事前に予約していた新幹線の切符は大阪の指定席券売機で受け取りそのまま博多や鹿児島方面へ格安で行けるようになり、全て自宅から予約が済んでしまいます(高速バスもネットで全て予約が完結するように今はなっています)。

今後は、このように自宅からだけでなくスマホを使って、JR各社の垣根なく、全国どこからでも予約、チケット発券(チケットレスでの乗車を含む)ができるようなシステムをスマホ上から使いこなせるようになっていけばいいのになと思います。すでにネット上で予約から利用までの流れが完結している他の充実した交通手段と比較しながら(上記の夜行バス+新幹線の組合せなど)利用者は賢く色々なプランを利用していくと思うので、今後のJRがどう変わっていくかということをシビアに見ていこうかなと思います。


軽自動車の「白ナンバー」はしばらく混乱を生むか? なぜ白ナンバーにしたのか

かつてのラグビーワールドカップや東京オリンピックが日本で開催される事に合わせ、なぜか日本の軽自動車用に記念ナンバーの交付が行なわれました(現在は終了しています)。レインボー柄などあったように思いますが、画期的だと思ったのが、普通黄色地に黒文字(普通車)、黒地に黄色文字(営業車)というように、ナンバープレートの色を見ればその車が普通車なのか軽自動車かがわかったのですか、ここまでかなりの数交付されたであろう白ナンバーの軽自動車は、かつての軽ナンバーのようにサイズの違いもなく、ぱっと見ても知識のない人にとっては、実は軽自動車であっても普通車と見なされてしまうことは今後ともあると思います。

政府が一時的にせよこうしたナンバーを交付したのは、以前はあった高速道路での速度制限の違い(軽自動車はかつて最高時速が80km/hだったのですが、現在は普通車と同じ100km/hで変わりません)が撤廃され、高速道路や多くの有料道路でETCによる料金徴収が当り前になったことから、目視で普通車と軽自動車とを意識して区別する必要性が一部なくなったことがその理由だと言われていますが、まだ今の日本では普通車と軽自動車を区別する場所があります。

それは、ETCの導入されていない有料道路で、なおかつ無人ではなく有人の料金所において、軽自動車と担当者が認識しないと、軽自動車のユーザーは知らずに普通車用の料金を払わされてしまう可能性があるということになります。すでに白ナンバーの軽自動車を所有しているユーザーは、細かいことかも知れませんが、有人の料金所では自分の車は軽自動車で、ちゃんと軽自動車用の料金を適用されているかどうかの確認が今後も必要になってくるでしょう。

また、日本の時間貸し駐車場はそれほど広いスペースが確保できない所があるので、軽自動車専用の駐車場や、普通車と軽自動車用のスペースが混在しているような駐車場も結構あります。私の場合は普通車と言っても小型車なので、サイズが大きくなった現代の軽自動車と同じくらいの大きさで、空いていたらつい軽自動車用のスペースに停めたいという衝動に駆られるのですが、さすがにそれを見とがめられて文句を言われるのも嫌なので、停車スペースの指示にはきちんと従っています。しかし、白ナンバーの軽自動車のユーザーは、車が軽自動車なので問題なく停められると思って軽自動車用の駐車スペースに停めたところ、その車を普通車と勘違いした人から咎められるような「被害」を受ける可能性も出てくるのではないでしょうか。

こうした事は、白ナンバー付きの軽自動車ユーザーに全く責任はなく、まさに制度的に軽自動車に普通車と誤解される白ナンバーを交付してしまったことによって起こる事だと思うので、こうしたトラブルを避けたいと思っている方は、軽自動車だけれど、誤解を受けるような場所に停めるのを躊躇することも出てくるのではないかと思います。

今後、多くのイベント(大阪の万博ではどうなるか?)が開催されるたびに白ナンバーを交付するならまだいいものの、今後軽自動車に白ナンバーを交付しないということになると、かつて政府が軽自動車に白ナンバーを交付したいきさつを知っている人が年を経るごとに少なくなり、誤解を受ける場面も増えてくるのではないかと思います。

今後、中古車で白ナンバー付きの軽自動車を見ることもあるかも知れませんが、購入する前に、軽自動車に見られない事の功罪についても十分に考えた上で白ナンバーのまま購入するかどうかの判断を考えた方がいいような気がします。ちなみに、購入時やその後に白ナンバーから黄色ナンバーに戻すこともできますが、その場合は番号が変わってしまいます。白ナンバーの番号が気に入っている場合には希望番号を申請するという手もありますが、いざ軽自動車を購入ということになったらナンバーに関する意志表示を早めにしておくのがおすすめでしょう。


ガソリン価格を下げるための政府の方針は暫定税率休止でなく元売りへの補助金だった

先日書いたように、近いうちに出掛けたいと思っている旅の計画を立てる中で電車を使っての旅をすることにし、車での旅を選ばなかったのは、ここのところのガソリン代の高騰があります。地域的には私の住んでいる静岡より、長野あたりまで足を伸ばした場合には現地での給油をすると相当ガソリン代の負担が増える可能性があるので、今のところ運賃が変わらない電車にしたというところもあるのですが、昨日になって政府の方でのガソリン価格安定のための方針についての発表がありました。

それによると、石油元売り会社に対してガソリン1リットルあたり5円下げられるだけの補助金を出すという形でガソリン価格を安定させるような方針だそうですが、政府が出すお金についての批判が少なくない中、今後このニュースが注目されるようになると、当然この方針についても批判が出ることは考えられます。

というのも、ガソリンに対する課税は、東日本大震災の前にはガソリン高騰時のための方策がそもそもありました。それが、正規のガソリン税に課されている「旧暫定税率(25.1円)」をガソリン価格が1リットルあたり160円を超えた場合にその分の課税をストップすることでガソリンの価格を下げるとした取り決めがあったのです。

それが、東日本大震災があってこの取り決めが止めになったのが今までずっと続いています。個人的には今後どこまでガソリン価格が上がるかわからないので、一気に25円を下げる(その分政府に入る税金は減りますが)方が運送業や営業などで仕事として車を使う事業者だけでなく、車を使って旅行をしたい人に対して平等に負担低減ができますし、税金が下がった分で、Gotoを発動しなくても有難いと思う人も多くいると思います。

現在の状況は、給付金を出すのにも所得制限や年齢制限で、実際に数千円の出費にも苦労しているような人がいたとしても、すぐには助けられないような状況になっています。給付金や補助金など政府がお金を出すということになると、それにともなう事務処理も大変で、書類の郵送や振り込みがあったりと直接関係ないところにお金が落ちてしまいますが、税金の課税金額(この場合はガソリン税の金額を安くすること)を変えるだけなら、石油関連の業者の財務処理の負担はあるにしても、政府が決めればその日から消費者の方は恩恵を受けられます。

ここまで書いた内容は、あくまで消費者の私の側から見た意見で、補助金を出すことについての正当性などがちゃんとあるのかも知れませんが、相場というのは一気にまた上がるかも知れず、5円ガソリン価格を下げたところでさらに利用者の負担が増えてしまう恐れがあります。その場合に、政府はさらなる補助金を入れるようになるのでしょうか。あまりにガソリン代が上がってしまうと、そこまで車を使う必要が日常の中でない人たちは車自体の利用を控えると思いますし、そうなると結局補助金がそこまでの効果を生まないのではないかとも思えます。

もちろん、現状で出ているのはあくまで今後の政府の方針だけなので、このニュースの対応を受けて状況は変わってくるのかも知れません。逆に言うと、この方針のままでガソリンが1リットルあたり5円下がるだけで終わってしまうのだったら、市場価格が落ち着くまではやみくもに車を使わない方が良いのかなと思ってしまいます。今後もこの件のニュースに気を配りながら、同時に近所のガソリンスタンドの小売金額にも注目していこうと思っています。


総選挙投票日に起こった電車内でのテロ事件は今後も起こるのか

昨日は前々日に衆議院議員選挙が行なわれて即日開票された結果が大きくテレビでは報じられましたが、たまたまあるワイドショーを見ていたらトップニュースは東京で起こった京王線車内での無差別テロとも考えられるような事件報道の方が先でした。

選挙のスケジュールがハロウィンと重なり、今回事件を起こした犯人はそれほど国政選挙の投票日であることをあまり認識していなかったのかも知れませんが(人が多く出ている時を狙った犯行であることから)、これだけ世間で注目を集めた選挙結果よりも大きな扱いで報道されるというのは、それだけ衝撃度が高かったからなのか? という感じがしないではありません。

先日、私は久し振りに電車を使って横浜まで行ってきましたが、横浜から桜木町方面に向かおうとしたところ、電車が止まっているということでしばらく待たされました。駅のアナウンスによると車内で緊急停止ボタンが押されたそうで、その時は車内で気分が悪くなった人が出たため、電車が出発を遅らせるためにボタンが押されたそうです。それは恐らく気分が悪くなった人を降ろすだけの事だったと思うので、私自身はそこまで待たされることはなかったのですが、いつどんな事が起きて自分が巻き込まれるか(その場から動けなくなるということを含めて)という事の不安はやはりあります。

地震や強風、大雨のような自然災害の場合は仕方ありませんし、事前に列車の運休が予想できるくらいの天候の場合には出掛けることそのものを中止することを考えますが、それ以外に人身事故の予想をすることは流石に難しく、一つの事故で復旧を待つためのタイムロスだけでも事前の旅行の計画が変わってしまう可能性はあります。今回は、人身事故以上に自分の身まで危うくなるようなテロに近い事件なので、こんなことが頻繁とは言わないまでも具体的な計画のもとに、私たちが忘れた頃に再び実行されるような事が複数起こるようなら、今後は何らかの対策を鉄道会社が取ってくれないと、安心して旅行にも出掛けられなくなってしまうような気がしています。

特に今回の犯人は過去に起こった小田急線での暴力事件を見て、刺激を受けて今回事件を実行したような供述も挙がってきています。また犯行の内容を見ると、車内で火を付ける際に、小田急の事件で燃えなかったものを使わずに、実際に火を出してしまったライターオイルを使うといった、過去の事件の内容をよく調べた上で用意をしているような事も供述しています。今後同じように閑散とした地方の鉄道ではなく、あえて人が乗り合って相当混雑する時期の車両を狙って同じような事を計画する人が現われたとしても全く不思議ではありません。交通機関が発達して便利になっている都市であればこそ狙われる可能性があります。

さらに言うと、政治的、宗教的な理由ではなく単なる個人の思い付きでこんな大きな事件が起こってしまうということは、危険と認識しているテロ組織を警察がいくらマークしていてもこうした事件を防ぐことは難しいということになってくるでしょう。この辺は日本が特殊なのかどうかはわかりませんが、安全な交通機関を守ることについて、今までのようにテロ集団をマークするのではなく個人に対しての対策を考えるなど、多くの人が様々な対策を考えて防御策を考えていかないとまずいでしょう。今回は普通の電車(特急運転)でしたが、より社会的な影響の大きい新幹線内での事件ということも想定されてしまいますので、鉄道の中での対策および、社会的な人々の不安を和らげるような政策も必要ではないかと思います。

今回の選挙の結果を受けて国内の政治の流れも決まっていくと思うのですが、政治家は票のコントロールはできても、こうした事件を100%未然に防ぐことは難しいと思います。選挙の開票中にこんな事件が起こったこともあるので、ぜひ政治の世界でも交通機関の安全対策および、教育や社会不安を少なくするような政策の実現をする中で、現状に不満を抱く自分勝手な実行犯を出しにくくし、安全に旅行を楽しめるような社会に向けて今回当選した議員の方々は奮闘指定ただきたいですね。


期間限定ながらJR西日本エリアが乗り放題の「JR西日本どこでもきっぷ」で現実的な旅のスケジュールを考える

何かと全国の方々から評判が悪い、JR東海との関係が最悪とも言える静岡県ですが(^^;)、大井川の水の問題は、やはり流域の人たちの生活を根本から変えてしまう可能性があるだけに、安易にリニアモーターカーを南アルプスの中を通していいものかと個人的には思います。あと、もし水の問題が無いとして同じような問題が挙がってきたことを仮定してみると、私の住む東海道線・東海道新幹線の通る静岡県というのは、他の地域と比べるとあまりJR東海からあまりいい扱いを受けていないのでは? と感じるところもあり、それでJR東海の希望だけを通せというのは、ちょっと感情的になってしまう可能性があります。

というのも、特に普通列車乗り放題の青春18切符を使って日本国内の長距離移動をされる方については、しみじみと実感されることだと思いますが、新幹線は静岡県内の駅に「のぞみ」が一切停まりませんし(ただし「ひかり」利用では東京駅まで約1時間ですが)、東海道線については列車編成の醜いことといったら、静岡県を通して乗った方には十分おわかりと思います。

東はJR東日本の入る沼津からなら直接栃木県宇都宮、群馬県高崎まで走る普通車グリーン車連結の列車が走っていますし、熱海から東京方面には快速も出ています。また、西では愛知県に入り豊橋からなら快速や新快速が出ていますが、静岡県内はほぼ快速運転がなく、乗り換えもそこそこにあるようになってしまい、在来線での長めの移動では他の路線がないとは言え、あからさまに静岡県民だけにサービスを減らしているのでは? と思えるくらいなのです。

まあ、今さら静岡県内の在来線のダイヤを見直して、また急行・東海(静岡から東京までの急行は急がないお出掛けには結構便利だったのです)を復活したところで、もはやリニア関連の話は進まないと思います(^^;)。また、静岡県とJR東海との間には、富士山静岡空港開港の際に新幹線駅を作るか作らないかで揉めたこともあり、この時にもJR東海は一切静岡県からの意見に耳を貸さず、静岡空港駅は作りませんでした。今考えると静岡空港に新幹線を停めないで良かったとは思いますが、今回のリニア問題というのは今までの静岡県とJR東海との関係抜きには語れない事も少なからずあるというのが個人的な見解になります。

改めて現実的に考えると、もはやJR東海は私の希望するような便利な列車や乗車券を作ってくれないのだから、お隣のJR東日本やJR西日本の駅まで何とかたどり着いて、そこから便利な列車や切符を使おうということになります。

ここで、今回の本題ですが、JR西日本が2021年10月8日~2021年12月18日までの発売で、同年10月15日~2021年12月26日まで2日ないし3日、指定されたJR西日本管内のフリー区間が乗り放題になる「JR西日本どこでもきっぷ」(JR西日本全駅3日間用・22,000円、ただし旅行会社のみで販売する2日間用だと18,000円)「JR西日本関西どこでもきっぷ」(関西ワイドゾーン2日間用・10,000円)を発売中です(価格は大人1人用の料金、小人用は半額ですが大人用と合わせての購入が必要になります)。新型コロナの自粛明けということで旅行に行きたい人がうずうずしているところだと思いますが、ガソリンの高値はどこまで続くかわからない中、東海道新幹線は使えませんが、山陽新幹線は自由席を利用でき、指定席は全行程で6回まで予約できて特急にも乗り放題というフリーきっぷは実に魅力的です。

詳しいエリアについてはJR西日本のページを見てもらうとして、静岡宅住の私としても、事前にこの切符をネットで予約し、JR西日本管内のみどりの窓口のある駅まで行って切符を受け取ることによって利用は可能です。JR東海の中では唯一お特な切符として存在するJR東海ツアーズが企画する旅行商品である「ぷらっとこだまエコノミープラン」とセットした場合、各駅停車の「こだま」利用にはなりますが、静岡~京都間は普通車指定席で通常期なら片道7,900円(1ドリンク付)になります。もちろん、期間的に青春18切符が使える時に使えばさらに安くJR西日本管内までたどり着けますし、帰りだったら大阪・京都から夜行バスも静岡には出ているので、宿をどこで取るかにもよりますが、かなり自由に西日本の色んなところを回る旅ができそうです。

こうした切符があると、フリーエリアまでの行程を含めていろいろな可能性を求めて架空の旅の日程を作ることができ、うまく休みが合えばその日程をそのまま実行することができるので、日程を考えるだけでも楽しいですね。漠然とした中でどうすればフリーきっぷをお得に使えるのかというのはダイヤとの戦いになりますので、紙の時刻表やネット上の検索サイトをフル活用することが必要になります。事前に細かく計画を立てた方が乗り継ぎもスムーズにできますので、自宅に籠もってイライラするのではなく、架空ではあってもこうした旅の予定を立てるというのも面白いと思います。

関西以外の方でも、関東や東北・北海道から大阪まではLCCの飛行機を使って移動することで、かえって私のいる静岡から新幹線を使うよりも安く関西に入ることが可能になる場合もあるでしょう。逆に言うと、こうしたお得な切符の存在しない東海エリアというのは、関東から近いとは言っても遠方からの観光客を呼び込むという点においては西日本に後れを取ってしまっているということにもなるでしょう。個人的にはJR東海にはあまり期待せず(^^;)、隣のエリアへの旅を中心に考え、もし使えるなら今回紹介した切符についても使って出掛けられたらと思っています。


まだ感染症を克服し切れていない中の社会的な負担軽減策は「ガソリン二重課税」凍結なのでは

2021年も10月になってすっかり新型コロナウイルスの患者も減ってきました。ただ、何故減ったのかという根本的な問題がはっきりと説明されたわけではないので、いつでも元の体制に戻ることができるようにしつつ、経済活動を戻していく感じになっていくのではないかと思っています。

テレビでは飲食店がお酒を出しての営業を再開したり、旅行に行きやすいような宿泊代金の補助などが実際に行なわれているようですが、それより前にやる事があるのではないかと思うことがあります。GOTOキャンペーンを再開するより前に、多くの国民の生活に影響する負担軽減という意味では、現在高値を付けているガソリン代を何とかすることはできないのかと思うのです。

全国的にはレギュラーガソリンが1リッターあたり160円を超え、地域によってはリッター170円を超えているところもあるそうなので、地元では安いスタンドを使って多少は負担を和らげていたとしても、旅行先のガソリン価格が高くなってしまうと、その分の旅行全体の負担は増す結果となります。

公共交通機関を使えば直接燃料代について考えなくても良くはなるものの、電車や飛行機ではやはり密が心配になる方もいると思うので、近場であれば家族揃って一台の車に乗り合わせて出掛けようと考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、車を使うということは、その分ガソリン消費を増やすということになり、トータルの旅行に関する支出を増やすことにつながります。また、現在はETCによる夜間・休日割引も凍結されたままです。宿泊費が安くなっても交通費が高くなるという事はなかなか大変です。

かつてはレギュラーガソリンの1リッターあたりの価格が160円を超えたら、ガソリンにかかっている暫定税率を止め、その分安く提供することで生活への影響を抑えるという政策はあったのですが、現在はそうした仕組みは消えているので、今後さらにガソリン価格が上がったとしても、私たちはその暫定税率とガソリン価格と税金の合計にかかっている消費税まで含めて払い続けなければならなくなっています。

個人的にはせめでリッター200円を超えたら暫定税率を止め、消費税はあくまでガソリンに関する税金がかかる前の原料価格に10%かけることに留めてほしいと思っているのですが、とりあえずは今回の選挙が終わるまでは決定すらできませんし、今後の政党の公約を見てみないとわからないところではあります。しかし、車の代わりに歩いたり自転車を使ったりすれば済む人はいいにしても、運送業の方々にとってはこの燃料の高騰と高速道路割引の取りやめはかなり経営的には厳しいと思いますので、手間と時間のかかる補助金よりてっとり早い支援として、税収や高速道路会社の収益が下がっても、高速料金や店頭売りのガソリン価格を下げるようにした方が良いと思うのですが。

恐らく、今後も中東における政治不安は続くので、なかなか安く原油を日本は輸入することは難しくなると思います。このままでは少し前の水準に下がることも期待できないのではないかと思います。そもそも論として、化石燃料の消費を減らすためにガソリン価格自体を上げ続けるということなら早めに言っていただかないと、今後多くの人が自家用車を維持し続けられるのかどうかということにも関わってくるのではないでしょうか。

今後は世界の流れに従うとなるとハイブリッド車自体も生産が終了する可能性があります。しかし、今の日本では電気自動車をガソリン車並に普及させるだけのインフラは整備されていませんし、電気自体も火力や石炭、天然ガスを燃やして作られているのだったらそれこそ本末転倒です。今回の感染症発生によって、家族単位での移動を安全にするためには、やはり自動車が家にあった方が良いことがわかっているのですから、まずはガソリン価格の安定が大事なのではないかと思うのですが、そうした話をしないまま選挙が始まってしまいました。今回の選挙については多くの人が色々と考えて争点を考えるとは思いますが、個人的にはまずこの高値が続くであろうガソリン価格について真剣に考えてくれるところに一票を投じようと考えています。


紙の回数券が無くなると駅前のチケット販売業者も無くなる方向に向かうのか?

JR西日本が一部の紙の回数券を廃止するということを発表したことがニュースになっています。すでに回数券以外の乗車券・特急券がチケットレスで利用される中で、紙を用意して印刷するコストなどを考えると仕方のないような感じもしますが、こうした流れというのはたまにしかJRなどの鉄道を使わない人にとっては実質的な値上げと感じる人も出てくるでしょう。

私の最寄り駅は静岡駅ですが、急に東京に出掛ける用事ができた場合、普通に切符を買うという選択の他に現状でできるのは、主に駅前にあるチケットショップに入り、新幹線の回数券をバラ売りしているものを購入すると、正規でチケットを購入するよりも安くチケットを購入することができます。前日までに予定が決まれば、JR東海ツアーズの旅行商品「ぷらっとこだまエコノミープラン」がありますが、こちらの方は安いもののこだま号利用で降りる改札口も決まっているなど自由度が少なく、通常のチケットを購入したのと同じように使えて、窓口で購入するより安く利用できる回数券バラ売りの利用というのは、新幹線を使う場合に利用する頻度が高かったのですが、恐らくJR東海やJR東日本でもその流れでチケットレス化に舵を切ると思いますので、これでまた普段の生活においての出費が増えることは間違いなさそうです。

ただ、これはチケットレス化によって乗車券などの発券を全て鉄道会社が管理できるようになる中では当然の話で、今後全国にあるチケットショップはかなり厳しい状況になっていくのではないかと思います。チケットレス化が進むのは鉄道だけでなく興行チケットなどにも及んでいけばいくほど、行けなくなったイベントのチケットについて、発売元の方で再販売するような仕組みができてしまうと、もはやチケットショップの入ってくる余地はなくなってしまう可能性もあります。

チケットショップ自体のあり方についても、決して真っ当とは言えないような状況があることも確かです。例えば、郵便局の局員の方がノルマで買わなければならない年賀状を売りに来る(実際は強要ではなく無言のプレッシャーを与えられて大量買いせざるを得ない状況に追い込まれているような所もあったと言います)場合に、少しでも大量購入した際のお金を回収するために売りに行ったりすることが問題になりました。また、新幹線の回数券についても、クレジットカードを使って回数券を買い、額面より買い叩かれるもののクレジットカードのショッピング枠を手軽に現金化するために使われていたという悪しき慣習が今でもあると思います。

こうした半ばグレーな商売が成り立つのは、やはりお金に困る人がいて行政を含め誰も助けてくれない人たちが編み出した世の中の仕組みを巧みに使っているからなのですが、ネットワーク社会というのは、こうした曖昧な仕組みというものを直接破壊することのできるものでもあるという事をしみじみ思いますね。今後、チケットショップに持ち込んで一時しのぎをしていた人たちがどうなってしまうのか、本来はそれを政治が考えなければいけないと思うのですが、このままではチケットショップ閉店のあおりを食って破綻する人も増えてしまう可能性があります。そう考えると、チケットを買う側の利便性については、いくらか我慢しなければならないところもあるのかも知れません。

もっとも、この感染症蔓延社会の中では、無理に出張して直接会わなくてもリモートワークやテレビ会議もできるわけですし、もしかしたら鉄道の利用がコロナ前に戻らないのではないかという気もします。そうなると、現在のシステムを変え、チケットショップを廃業に追い込んでも構っていられずまずは自社の生き残りを目指して鉄道会社が動いているという風にも取れます。今後さらなるチケットレス化が進むことによって、回数券のバラ売りしているものを買うより安く鉄道を使えるようになるのかはわかりませんが、その状況によっては自分で代替の交通機関を考えることも、利用者側の生活を守るためには必要になってくることでしょう。特に遠方に出掛ける場合は新幹線より飛行機を使った方が安くなるでしょうし、多少は時間がかかっても車での移動を選択するようなケースも出てくるだろうと思います。

実際、公共交通機関を利用することに躊躇する場合、車で移動して長時間停めても安い駐車場に停めるような事ができれば(全国的に空き地を広大な駐車場にして安い駐車料金を設定するところも少なからずあります)、公共交通機関を使わずに不特定多数の人と接近することなしに移動することが可能ですので、しばらくは新幹線よりも自分の運転する車での移動を選択する事も今後は考えています。ただ、たまにではあるものの以前は普通に電車に乗っていた人の鉄道に乗る機会が減るということは鉄道会社にとってもあまりいい事ではないと思いますので、チケットレスで利用する乗車券・特急券の新たな割引やお得なチケットレスな切符の販売を期待したいところですね。