軽自動車の「白ナンバー」はしばらく混乱を生むか? なぜ白ナンバーにしたのか

かつてのラグビーワールドカップや東京オリンピックが日本で開催される事に合わせ、なぜか日本の軽自動車用に記念ナンバーの交付が行なわれました(現在は終了しています)。レインボー柄などあったように思いますが、画期的だと思ったのが、普通黄色地に黒文字(普通車)、黒地に黄色文字(営業車)というように、ナンバープレートの色を見ればその車が普通車なのか軽自動車かがわかったのですか、ここまでかなりの数交付されたであろう白ナンバーの軽自動車は、かつての軽ナンバーのようにサイズの違いもなく、ぱっと見ても知識のない人にとっては、実は軽自動車であっても普通車と見なされてしまうことは今後ともあると思います。

政府が一時的にせよこうしたナンバーを交付したのは、以前はあった高速道路での速度制限の違い(軽自動車はかつて最高時速が80km/hだったのですが、現在は普通車と同じ100km/hで変わりません)が撤廃され、高速道路や多くの有料道路でETCによる料金徴収が当り前になったことから、目視で普通車と軽自動車とを意識して区別する必要性が一部なくなったことがその理由だと言われていますが、まだ今の日本では普通車と軽自動車を区別する場所があります。

それは、ETCの導入されていない有料道路で、なおかつ無人ではなく有人の料金所において、軽自動車と担当者が認識しないと、軽自動車のユーザーは知らずに普通車用の料金を払わされてしまう可能性があるということになります。すでに白ナンバーの軽自動車を所有しているユーザーは、細かいことかも知れませんが、有人の料金所では自分の車は軽自動車で、ちゃんと軽自動車用の料金を適用されているかどうかの確認が今後も必要になってくるでしょう。

また、日本の時間貸し駐車場はそれほど広いスペースが確保できない所があるので、軽自動車専用の駐車場や、普通車と軽自動車用のスペースが混在しているような駐車場も結構あります。私の場合は普通車と言っても小型車なので、サイズが大きくなった現代の軽自動車と同じくらいの大きさで、空いていたらつい軽自動車用のスペースに停めたいという衝動に駆られるのですが、さすがにそれを見とがめられて文句を言われるのも嫌なので、停車スペースの指示にはきちんと従っています。しかし、白ナンバーの軽自動車のユーザーは、車が軽自動車なので問題なく停められると思って軽自動車用の駐車スペースに停めたところ、その車を普通車と勘違いした人から咎められるような「被害」を受ける可能性も出てくるのではないでしょうか。

こうした事は、白ナンバー付きの軽自動車ユーザーに全く責任はなく、まさに制度的に軽自動車に普通車と誤解される白ナンバーを交付してしまったことによって起こる事だと思うので、こうしたトラブルを避けたいと思っている方は、軽自動車だけれど、誤解を受けるような場所に停めるのを躊躇することも出てくるのではないかと思います。

今後、多くのイベント(大阪の万博ではどうなるか?)が開催されるたびに白ナンバーを交付するならまだいいものの、今後軽自動車に白ナンバーを交付しないということになると、かつて政府が軽自動車に白ナンバーを交付したいきさつを知っている人が年を経るごとに少なくなり、誤解を受ける場面も増えてくるのではないかと思います。

今後、中古車で白ナンバー付きの軽自動車を見ることもあるかも知れませんが、購入する前に、軽自動車に見られない事の功罪についても十分に考えた上で白ナンバーのまま購入するかどうかの判断を考えた方がいいような気がします。ちなみに、購入時やその後に白ナンバーから黄色ナンバーに戻すこともできますが、その場合は番号が変わってしまいます。白ナンバーの番号が気に入っている場合には希望番号を申請するという手もありますが、いざ軽自動車を購入ということになったらナンバーに関する意志表示を早めにしておくのがおすすめでしょう。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

コメントを残す