ここ数日のニュースの中で、自動車を運転していてよく感じることについての問題提起をするようなニュースがあると、つい反応してしまいます。今ではほとんどの車にドライブレコーダーが付いていて、テレビやネットの動画として見られるので、ニュースソースの事柄について、図や口、文章で説明するだけでなく、実際の現場で何が起きていたのかということを理解しながら考えることができるので、より自分の事として考えやすくなっている傾向になっています。
今回取り上げたいのは、横断歩道上にいる歩行者の通行を自動車が妨害した場合に「歩行者妨害」という違反で行政処分を受ける事についての話です。普通車でこの違反を犯し、警察官に指摘されると反則金9,000円、点数2点の減点になる地味にドライバーにとっては痛い違反行為です。ちなみに、自動車だけでなく原付のようなバイクでも摘発されると反則金の額は変わりますが(二輪は7,000円、原付で6,000円)、点数は2点のまま変わりません。
今回のニュースは、運転者にとっては「あるある」ではないかと思うのですが、駅のロータリーらしいところにある横断歩道において、渡り始めたものの車の存在に気付き、歩みを止めて手まねきで車を先に行かそうとした男性の行動を見てから横断歩道に侵入し通行した車がその直後に警察官に交通違反キップを切られたことに対し、「歩行者の意志で止まって手まねきをしているため通行妨害には当たらないのでは?」としてドライブレコーダーの映像を公開したものがニュースで取り上げられていたということになります。
この事例は、今後裁判にかかってくると思うのですが、反則金の額を考えると、このドライバーはそれ以上に納得がいっていないのだなあと思うのですが、こうした自動車と歩行者との関係については、どうしても「歩行者保護」の名目のもと、車やバイクを運転している方が違反で摘発されてしまうことが多いのではないかと思うので、このブログ的にはこの事例で違反を取り消されるかという点については一旦置いておいて、いかにしてこうしたトラブルを防ぐかという観点で考えてみたいと思います。
同じような事例として、自分が右折しようと待っていたところ、パッシングなどで正面の車や二輪車に同じように道を譲られるような場合があると思います。ただ、そうした意志に応える形で、その交差点を抜けようとしたところ、横断歩道を渡っていた歩行者や自転車がいるのに気付くのが遅れ、道を譲ってもらったがために事故を起こしたり、それこそ歩行者妨害の違反に問われるような事も起こる可能性は高くなります。
これはあくまで個人的な見解ですが、私が同じように手招きで「先に行ってくれ」というようなジェスチャーをされたとしても、その歩行者が横断歩道を歩いたり、横断歩道上にいれば、法律的には車は停まらなければなりません。その事を歩行者の方が知らない場合も考えられるので、こちらからジェスチャーをして道を譲るか、それでも同じように道を譲られようとした場合、窓を開けて正直に「車は歩行者が横断歩道にいると進んだら反則切符を切られるのでお先にどうぞ」というような声掛けをするしかないかなと思います。その事でもし揉めて(歩行者だけでなく後ろから来る車のドライバーとのトラブルも考えられます)しまったとしても、その事自体は反則金や点数とは関係ありませんし、ドライバーの側としては歩行者に対して弱いものの、自分が違反になる事についてはしっかりと主張して理解を求めるべきだと思います。
逆に自分が歩行者の場合は、もし車がなかなか横断歩道のある道を通ることができずにもたもたしていた場合は、横断歩道に決して足を踏み入れない状態で、できれば渡りたいと思っていても渡ろうとする意志を車に悟らせないようにするでしょうね(^^;)。自分のせいでドライバーに違反切符を献上させるような真似は、同じドライバーとして決してしたくないので、横断歩道を渡りたいと思っていても、近くの車の動きに気を配り、逆に車が横断歩道の前で止まっているならさっさと渡ってしまうこともドライバーのためになりますので、曖昧なゼスチャーでドライバーを結果的に陥れることのないように気を付けたいと思います。