まさに浦島太郎の世界だった東名高速道路日本坂PA上り線のリニューアル

このブログでは度々紹介していた、東名高速道路の日本坂PA上り内にある、焼津のお魚を楽しめる「焼津さかな工房」について、新型コロナで全く出掛けることができず、ようやく先日になって買い物の帰りに訪れてみたのですが、まさかの「焼津さかな工房」および、今まで広い焼津の海産物を売っていたスペースを使って新たなテナントに変わっていることにちょっとショックを受けています。

写真のように、2022年1月から豚丼メインで養老乃瀧が運営する「豚肉専門 高速特急トントン」と、全国チェーンのカレー専門店「100時間カレー」が同じスペースで営業をしています。座席も多くなり、肉やカレー好きな人には確かに良いとは思いますが、新鮮な焼津のトロカツオのお刺身や、マグロを使ってのステーキやカツも定食のメニューにあった「焼津さかな工房」が消滅したのは正直言って悲しいですね。

元々、焼津港に近い日本坂PAは大きなSAやハイウェイオアシスのような施設に人が集まる中で、通り過ぎられてしまう宿命があったように思います。お昼時に行ってもスムーズに座ることができるという点は、裏を返せば集客が通常期間でも厳しいということも言えたかも知れません。そうした状況の中で新型コロナの流行によって県またぎの移動が自粛される中、経営が厳しくなってしまったという事は想像できるのですが。

それでも、多くの交通機関では「通過するだけの県」という認識をする人も多い、静岡県としては、車の移動中のちょっとした休憩時間であっても、その地域の名物の中で最高のものを提供する場所でサービスエリアはあってほしいのですが、それ以上に経済的な効率の方を向かざるを得ない今の社会の状況が恨めしくもあります。

高速道路を利用される方は、上りならもう少し走って富士川SA(道の駅富士川楽座が併設)まで行って食べれば良いのではと思う人もいるかも知れませんが、やはり焼津港と田子の浦港とは同じ静岡県であっても違いますし、最近は漁協のカツオ横流し事件でかなり印象が悪くなったものの、やはり焼津へ行ったらカツオやサバを高速道路を降りなくてもしっかり食べられるような場所はあって欲しかったですし、それが地方のSAPAの魅力なのではないかと思います。

こうなってくると、全国にあまたある地のものを売っている古めのSAPAも、売上げが思うように上がらなければ、その地域とは関係ないような新しいテナントに入れ替わり、結果として旅行に出掛けても通過するだけではその土地の名物は食べられなくなるような状況が来てしまうんだろうなと思います。

こうしたことは、私が思ったところで変わることはないでしょうが、最初に書いた通り多くの静岡県を通過するだけの人たちは、その土地ではどんな食べ物が美味しいのか、そんなことは全くわからないままただ通過されてしまうだけになってしまうでしょう。地元民であれば代替施設については色々と考えられますが、そうでなく私自身が遠方に車で出掛けた時にはそうした名物があることも知らずに通過になってしまうのは何か残念な気がします。

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