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「上野東京ライン」と青春18きっぷ

 2015年3月14日から変わるJRの新ダイヤでは、北陸新幹線の運行開始に注目が集まっています。北陸新幹線開通の負の側面として、新幹線と平行して走る在来線が第3セクター化されることによって青春18きっぷが使えなくなるのは残念です(富山~高岡間と、金沢~津幡間は、18きっぷでも途中駅で下車しない限り快速・普通列車の普通車自由席を通過利用することができる特例あり)。ただ、関東方面の方でないとなかなか新幹線開通についての恩恵を受けられないので、個人的にはJR東日本の宇都宮線と高崎線、常磐線が今まで上野発着だったものから東京駅(常磐線は品川駅まで)まで乗り入れるという「上野東京ライン」の開業の方に注目しています。

 というのも、在来線を乗り継いで首都圏を抜ける場合、1本の列車で連続して乗り継ぐことができれば、普通席での移動にもメリットがありますが、首都圏を走る普通列車のグリーン車を1枚のチケットで利用することができる仕組みがあるので、長時間グリーン車でゆっくりできるのが嬉しいですね(18きっぷでも普通列車グリーン券との併用ができます)。今までは国府津、小田原、平塚、大船あたりで東海道線から湘南新宿ラインで宇都宮や高崎方面まで乗り継ぐことができましたが、乗り換えを忘れて東京駅まで乗ってしまい、そこから山手線や京浜東北線を間に挟んで上野で乗り換えてしまうとグリーン券がもう一枚必要になってしまうという規定があったのですが、青春18きっぷと普通列車グリーン車を併用して安く快適に列車の旅を楽しみたい場合に、乗り換えなしで1本の列車で行けるようになり、利便性が上がります。グリーン車を使わなくても一度乗車して席を確保してしまえばずっと座って行けるので、この点は18きっぷ使用者には朗報でしょう。

 具体的にはすでに発売になっている紙の時刻表で確認できますが、品川か上野からになってしまう常磐線を除くと、静岡県から長い距離を走るものでは、沼津駅始発の宇都宮着、熱海駅発の宇都宮・黒磯・高崎・前橋着あたりが長い時間乗り換えなしで乗っていられるものでしょうか。最長にこだわらなければ小田原・国府津からも多くの始発が出ますし、伊東からも出ています。18きっぷでこの区間を利用する際、時間を合わせて計画を組めば始発からゆっくり座っていけますし、時間的にも東京~上野間のタイムロスがありませんので、ダイヤ改正前よりも余裕を持った移動が可能になるのではないかと期待しています。特に静岡県より西にお住まいの方が東海道線を使って東北・北関東方面に旅をする場合や、東北、北関東から東海道線を利用して西に行く場合に有利になります。

 このようなダイヤの更新によって18きっぷ利用の旅行者はどうなるかと考えた時、今までは金沢から富山、糸魚川、直江津、妙高、長野へ行けていたのが別料金の第3セクターになるということで、目的地を東海道線、高崎線、宇都宮線、常磐線沿線にシフトするような形で多くの旅のプランが出てきそうですね。18きっぷの利用者は最近ではシニア世代も多いですが、18才以下の人たちにとっても限られた予算の中で遠くまで出掛けられ、特に長期休暇中なら一枚のきっぷを連続して使い切るという18きっぷのメリットを享受できます。少々懐に余裕があれば、普通列車グリーン券を事前購入しての列車の旅が本当におすすめです(^^)。


東名富士川SA上りの「エクスパーサ富士川」に注目

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 東名高速道路の富士川サービスエリア上りといえば、全国的に知名度のある「富士川楽座」の名が通っていると思いますが、昔からサービスエリアにあった施設がリニューアルされたのが同じ構内にある「エクスパーサ富士川」です。この施設の中に昨日の12月20から静岡伊勢丹が運営する「エムアイプラザ富士川」がオープンするという話を聞きつけ、雨の中出掛けてきました。

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 エクスパーサ富士川の建物内は、テレビ朝日のドラマ「相棒」や朝の情報番組「モーニングバード」とコラボした出店や装飾が目立っていたためそれほど目だっていなかったのが残念でした(写真がエムアイプラザ富士川の全景です)。以前エムアイプラザのスペースにあった雑貨を扱うショップと比べて、かなり幅の広い品揃えになっているものの、ちょっと統一感が取れていないような感じではありましたが、デパートに置いてあるブランドのお菓子もここで購入できたりして、いい意味でサービスエリアらしくないショップになっているなと感じました。

 フードコートの奥には富士山をテーマとした品物が並んだショップがありましたが、そこに併設されていたのが登山用具メーカーのモンベルの品物が並んでいて、いわゆるアウトドアグッズはこの部分にまとまっていました。モンベルの品々はなかなか面白いものがそろっており、普段登山用品に触れたことがない方にはぜひ訪れて欲しいと思います。

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 そして、個人的におすすめなのが、同じアウトドア商品を扱うコーナーに置いてある日本野鳥の会の長靴がSサイズから3Lサイズまで種類も豊富に置かれていることです(上の写真の下の棚です)。価格は5千円弱と手ごろで、他の長靴と違い折りたたんで小さく持ち運べるという特徴があります。まさに、車の中に入れておいていざという時に使うにはベストの選択ではないかと思います。見本が飾ってあるので、実際に履いてみて自分に合うサイズを確かめられるというのがいいですね。高速道路の移動中で足場の悪い所に行くのに専用のシューズを持ってくるのを忘れてしまったような場合は、ぜひチェックしていただきたい逸品だと思います。

 個人的にはもっと旅の途中で役に立つ品物を多く取り揃えて欲しいと思いますが、リニューアルオープンしたばかりということもありますし、今後に期待したいところです。どちらにしても、これから東名高速道路で東に向かう方で東名富士上りSAで休憩を取る際には、ぜひ忘れないでエクスパーサ富士川にも訪れてみてください。


いつまでもあると思うな? その路線

 2015年3月14日からのJRダイヤ改正は、例年に比べるとかなりその様相が違ってくることになります。大きなニュースは北陸新幹線が金沢まで開通することと、いよいよ北海道へ向けて新幹線が運行される計画の中、最後のブルートレイン北斗星が廃止になるということです。これまでも新しい電車が走ることにより古い列車がなくなることは当然のこととして推移して来ましたが、個人的にまだ車での旅行など考えられなかった頃にお世話になった列車や路線はことごとくなくなってしまっていて、やはり寂しさは感じます。

 それこそ、車中泊という言い方が自動車を使って車内で寝るということでなく、夜行のバスや列車の中で座席に座ったまま寝ることを指すことが多かった時にはJR(旧国鉄)には多くの夜行列車がありました。関東から東北・北海道に安く行くためには今度のダイヤ改定で全てが廃止される運命であるブルートレインはあえて使わずに、急行料金がいらないミニ周遊券を使って座席指定のない普通の客車で深夜に走る急行「八甲田」「津軽」を利用して東北に行くのがお金もなく予約も全くしない学生にはありがたかったです(当時は「夜行折り返し」と言って、周遊券で急行が乗り放題になることをいいことに、あえて夜行急行の下りに乗り込んで、上りと下りが行き交うところで乗り換えて、翌日の朝に東北にとって返すという技で宿代を浮かす輩も存在しました)。その先は北海道ですが、青函連絡船は普通列車扱いだったので青春18きっぷでも乗れたので、安く乗り継いで北海道に渡ったのはいい思い出になっています。ただ、交通費をけちっていたあまり、ブルートレインとはなかなか縁がなかったことは本当に残念です。

 当時は青森・函館には青函連絡船の深夜便があったため待合室が夜中でも開放されていたので、とにかく最終列車で両駅にたどり着けば、青春18きっぷだけでも車中泊を続けて距離をかせぐことができました。当時の18きっぷでの旅行は、西の方面でも大垣夜行や、天王寺発新宮行きの普通列車の夜行があったりして、まさに行きあたりばったりでも何とか車中泊を続けて移動できる方法があったおおらかな時代でした。すでに周遊券という言葉も聞かなくなってしまっている中、行きあたりばったりに安い旅を楽しむためには、自分で車やバイクを運転して出掛け、必要に応じて車中泊やテント泊することが必要で、車やバイクを持たず、免許もない人には大変な時代になりつつあると感じます。

 今回の改定の中で、北陸を新幹線が走ることになったことで、並行して走る在来線が第3セクター化することが決まりましたが、一枚のきっぷで新幹線を使わない旅を選択する場合、第3セクターの区間が長野新幹線開通時からできたしなの鉄道の場合のように別に購入する必要が出てきます。18きっぷを使って旅を楽しんでいる人にとっては残念なことですが、そういった個人の都合ではどうにもならないところに、公共交通機関を利用せざるを得ない人のジレンマがあるのでしょう。

 ただ、このような傾向は時代の流れとともに決まっていくので、昔を懐かしんで反対しても今のままの状態が保たれるわけではありません。これからも日本全国に張り巡らせた在来線の鉄道やバス・フェリーの路線がいつまでもあると思わないで、行ける時に乗り行くことも、車でない旅を楽しむためには必要ではないかと思います。在来線と言っても、渋滞もなくそこそこの速さで進めば、高速道路を進むよりも早く行けるのが列車の旅の良さでもあります。予報で台風がやってきたり大雪が降るとわかっている場合にはおすすめしませんが、JRが運行しているうちに乗っておけばいい思い出になると思います。先日、モバイルSuica会員用にメールが来て、2015年2月に北陸新幹線の体験乗車会が開かれるようです。個人的には新幹線にはいつか乗れると思うので、一足早く新幹線に乗るよりも、ダイヤ改正でなくなってしまうJRの在来線やブルートレインを一通り乗り通しておいた方が思い出に残ると思うのですが(^^)。


紅葉を求めて行き着いた先は

 暦通りの休みのある方は三連休になっていると思いますが、私も紅葉を写真に収めるためにお出掛けをしてきました。とりあえず、紅葉が見頃になっている場所はどこなのか調べるというのが大切だと思い、近所の紅葉の名所を探したのですが、あまり近くだと面白味がないし、かといって遠すぎても大変だということで、富士山周辺の紅葉スポットにしぼってネット検索したところ、富士市の丸火自然公園が見ごろだとウェザーニュースのサイトに出ていたので行ってみたところ、何とすでにほとんどが落ちてしまっている状態でした(^^;)。ここまでやってきた時間と労力を返してほしいと一瞬思いましたが、せっかく出てきたので、次に向かったのは御殿場市の秩父宮記念公園でした。

 さすがに人の手が入った庭だけあって、入口にあるもみじは素晴らしかったですが、残念ながらこちらの方はまだ紅葉しきっていない感じでした。三連休は夜のライトアップもあるそうですが、これだとちょっと物足りないのではないかと思いますね。

 御殿場のインター周辺はプレミアムアウトレットがあるため、どの道も車が混んでいて、運転していてもかなりストレスが溜まります。昼食をどこかで取ろうかと考えたのですが、御殿場周辺はなかなかいいところがなかったため、手っ取り早く東名高速の足柄サービスエリアのレストランでいただこうと思って向かったのですが、規模の大きい下りのサービスエリアで実に思い掛けない光景にぶちあたりました。

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 足柄サービスエリア下りの一般道から入ることができるスペースは、2つあるドッグランのさらに奥にまとまった駐車場があるのですが、まずはそこから山の方を見る景色がなかなかのものでした。秩父宮記念公園は駐車料金も入園料もかかったのに、こちらにはじめに来ていたら、あえて車が混んでいる方に行かなくても済んだのにと本気で思いました(^^;)。

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 さらに、駐車場から施設のある方に上っていくと、施設側にある小型犬用のドッグランの脇がかなり紅葉していて、写真を撮影した場所にはベンチも多く設置されているので、お弁当をサービスエリアの施設で買ってきて食事をしながら見ている方も結構いました。さすがにネット上ではサービスエリア自体が紅葉の名所とは紹介されていないのでノーマークでしたが、この連休で東名高速を使われる方は、単に足柄下りのサービスエリアを質用するだけでなく、ちょっとドッグランの方向に降りてみるのがこの季節はおすすめです。


東名日本坂PA上り 焼津さかな工房「たっぷり鰹削節丼」をいただく

 高速道路のサービスエリアに出店しているお店の中で、私が一番良く利用する東名日本坂PA上りの「焼津さかな工房」の食事処を久しぶりに利用してきました。というのも、併設の販売スペースでマグロのお刺身やしめさばと同じ鮮魚コーナーで売られている鯖寿司が500円と安く、午前中に行って鯖寿司を発見するとそちらを買ってしまうことが続いていたため、なかなか食事をする機会がなかったからです。

 久しぶりに食事のメニューを見てみると、ここ数ヶ月の間に新しいメニューが加わっていました。それが、表題の「たっぷり鰹削節丼」でした。メインが白米の上にのった大量の鰹節削りということもあり、600円と他の丼物よりも安かったので、とりあえずどんな感じかということで注文してみました。

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 この丼の特徴としては、単にご飯の上に鰹節をのせたねこまんまというだけではなくて、中央にマグロの切り落とし(すきみ)が乗っています。さらに、これだけでは物足らないと思われたのか、温泉たまごが付いています。

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 ごはんにかかっている鰹節削りの量は結構多めで、中をかなりかきわけないとご飯が出てきません。個人的にはもう少しごはん多めにしてほしい感じもありましたが、かるくお醤油をかけて食べるご飯のうまさは格別です。さらに、わさび醤油でといたお醤油をマグロの切り落としに付けて食べるのもおいしく、カツオとマグロを一度に味わえます。

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 そして、温泉たまごには最初から味が付いていますので、意識的にご飯を残して最後にたまご掛けご飯のようにしていただきました。その際、ある程度の鰹節削りも残しておいた方がよりおいしくいただけるでしょう。

 この丼はおいしいですが、基本がご飯の上に鰹節削りを乗せて食べるものなので、いわゆるB級グルメに近いものだと思います。ですから、わざわざここまで来てこの丼だけ食べて帰るというのは勿体無い気がしますが、全体的に量が少ないので、それほどお腹が空いていない時でも地元の家庭の味というのを気軽体感できるものとして貴重かも知れません。


景気不透明の中での交通費節約術

 世の中は景気がいいのか悪いのか、実感まではできないものの、少なくとも私の周辺ではそれほど良くはない感じです。しかし、景気が悪いからとどこへも出掛けないというのも精神上良くありません。車で出掛けることが多い私としても、あの高速1,000円の時代は良かったとしみじみ思いますね(^^;)。

 ちなみに、私が高速1,000円の時代に静岡から鹿児島の枕崎まで行った時にかかった高速代は、大阪周辺の別料金区間は軽自動車の場合850円を別に払ったものの、高速道路を降りずに進めば片道1,850円で済んでしまいました。ガソリン代は別途かかりますが、これなら週末ごとに日本全国いろんな所に行きたくもなります。しかし、来年以降には消費税が10%に上がる可能性もある中でこんなことを言っていてもしょうがないでしょう。というわけで、こんな世の中でもできるだけ交通費を節約して遠くへ旅行する方法について考えてみたいと思います。

 日本全国を旅する場合、裏ワザでも何でもなく、複数の交通機関を乗り継いで両方のいいとこ取りをした方がいいのではと思うことがあります。通常より安い価格で乗れば乗るほど安くなるような手段として鉄道会社が出している乗り放題の切符があります。今回はこうした切符を有効活用してしまおうというわけです。ただ、お得なきっぷほど出発地が限定され、私が住んでいる地域では入手できないというのがつらいところです。

 しかしながら、移動に車も使えるとなると話も違ってきます。そのようなお得なフリーきっぷ(その日のみ有効のものが望ましい)が購入できる上使える入口前後の駅付近まで車で行き、24時間制でできるだけ安く駐車できる駐車場で車中泊の上、その日の始発以降にフリーきっぷを使って遠方へ移動して観光し、駐車料金が一日目の安い料金のうちに帰ってこようというものです。最初から電車で出発するのと違うのは、夜に出発し、できる限り高速道路を使わないコースで移動できれば、電車が走っていない時間帯に移動できるだけでなく、下道オンリーで走行可能なら交通費はガソリン代だけで済みます。観光地でたくさんのおみやげを買った場合、長い距離および駅から自宅までの間、持って移動すること自体が大変ですが、この場合は車のある駅までたどり着けば後は自宅まで荷物の心配をしなくて済みます。車で大人数での移動なら全ての行程が車でも一人あたりの交通費は安くなりますが、一人でガソリンも高速代もとなるとやはり全ての行程を車で行くよりも、夜間に高速を使わないでできるだけ遠くまで行き、その後は車を置いて移動するというのが安さの面で言えばおすすめのプランとなるでしょう。

 普通のフリーきっぷの場合は現地での購入が必要ですが、季節きっぷの「青春18きっぷ」と組み合わせれば、現地で切符を購入するというわずらわしさから解放されます。週休2日の方の場合、金曜日の夕方から夜に車で出発し、24時間制でできるだけ安い駐車場がある駅まで行くのですが、この駐車場の料金体系について、入庫時から24時間なのか午前0時から24時間なのかによって変わってくるので入庫前に十分に確認しましょう。どちらのタイプの駐車場でも対応できるのは、とりあえず午前0時前までは車で走ることを前提にし、0時を過ぎてすぐに駐車場に入れたらそこから始発の時間まで(行程によってはそこまでストイックにすることはありませんが(^^;))車中泊の上、土曜日は電車を使っての観光を楽しみます。18きっぷの場合、有効期間はその日の終電までなので、最大駐車場の一日料金がかかる範囲ならかなり広範囲の旅ができるのではないでしょうか。車に戻るのは土曜の深夜になりますが、もう少し早めに戻ってその日のうちに帰るもいいでしょうし、まるまる一日を有効活用してしまった場合は、帰る途中にもう一泊車中泊をしながら日曜日中に帰るのでもいいでしょう。

 18きっぷは金券ショップでレンタルし、一回分だけ使うなら約2,500円前後で済みますので、この金額で往復の高速代とガソリン代を比較した場合、車を途中で置いて電車との組み合わせというのは結構交通費を節約しながら遠くまで行ける方法だと思います。ある意味大掛かりなパークアンドライドのシステムと言えるわけで、こうした旅もやってみると面白そうですね。まずは通年利用可能で面白い利用ができそうなフリーきっぷをリストアップすることと、車を24時間限定で安く駐車しておける場所を探すことが必要ですが、どこから出発するかによって使えるきっぷや駐車場の条件が変わってくるので、できる限り安くというプランにするか、新幹線を使ってお金を掛けても遠くへ行くことを優先するのかなどのバリエーションも楽しめそうです。列車が止まって時間通りに帰れなくなった場合のリスクはありますが、近いうちにこんな旅も実現させてみたいと思っています。


東海道本線 興津~由比間の運行再開発表

 当初、2014年10月20日から再開の予定だった東海道本線の不通区間、興津~由比ですが、復旧工事が早く進んだとのことで、16日から運行を再開するという発表がされました。したがって、新幹線における代替および、富士~新富士間の無料シャトルバスの運転と、蒲原~興津間の代行バスの運行も15日をもって終了となる予定です。

 運行再開の前倒しについては工事関係者の方のご尽力とともに、先日の台風19号通過でも新たな土砂崩れが起こらなかったことで、これ以上の崩落の恐れは少ないと思われたことと、早いうちから国道一号線バイパスを車線規制し、大きな工事車両を入れることにより作業が進んだというような数々の理由の結果だそうで、また同じような災害が起きたとしてもこれだけ早く復旧するとは限らないと思います。それでも、この路線が止まることで人だけでなく物流についても大きな影響が出る恐れがある中、早めの復旧が行なえたことは実にありがたいことです。

 この復旧によって、東海道線を走る特急列車、身延線に入る「ワイドビューふじかわ」も、寝台特急の人気列車「サンライズ瀬戸・出雲」も運転再開が決まり、秋の行楽シーズンに向けて多くの関係者はほっと胸をなで下ろしているのでさないでしょうか。

 今回の災害による鉄道の不通という現状を経験して思うのは、普段使わないものでもバックアップの交通手段を用意しておくことも必要ではないかということです。私の場合は通勤通学に電車を使う環境にはいませんでしたが、今回のように公共交通機関が使えないようなことが起こった場合、頼りになるのは自分で運転して移動できる自動車やバイク、自転車の存在です。大都市に住んでいる方は車やバイクがなくても十分生活はできますが、状況によっては今回の台風19号に対するJR西日本の対応のように、とりあえず危険と判断したら全線運転中止なんてことになった場合、自力で移動できなければどこへも行けなくなります。車を持つか持たないかは別にして、今後はカーシェアリングやレンタカーなど、借りて使うような手段が都市で一般化してきた場合でも免許があれば、一定期間だけ車やバイク使うような状況も出てくるかも知れません。その時に免許がなければ最初からそうした選択肢はなくなるわけで、せいぜい自転車で行ける範囲でしか移動できなくなってしまいます。今後にかけて、さまざまな災害が起こるのではないかという話も出ていますが、そのような話が語られなくなった時に大きな災害が起こった場合、日常的にもしもの時のさまざまなバックアップ手段を持っているかどうかでその後の生活がかなり違ってきてしまうことが予想されます。今の自分の生活の中での公共交通機関への依存度が高い方は、改めて考えてみられることをおすすめします。


JR興津駅から蒲原駅まで 原付で現状確認

これを旅というかどうかはわかりませんが、昨日から代行バスの運行によって接続された東海道本線はどうなっているかということで、実際に行って確かめてきました。移動手段については、できるだけ現地で現場の人の迷惑にならないように、原付を使いました。

 

まず、朝のラッシュアワーを避けて昼過ぎに到着した興津駅ですが、代行バスが3台止まっていました。到着した時間は電車が来ていなかったためかそれほど人が集まってはいませんでした。まあ、島田から興津の間もかなり本数を減らして運転しているそうですし、土曜日ということで、元から利用者が少ない時間になってしまったのかも知れません。

そうして、今回の不通区間のあるところを通ることになるのですが、このラインは災害がなくても原付にとってはかなりきついコースになります。というのも、徒歩や自転車の場合は専用道路があるのでそれほど危険を感じないで済みますが、今回土砂崩れを起こした場所のところは併走する旧道が消え、あえて通ろうとすると江戸時代の浮世絵にも描かれている「さった峠」を歩いてぬけなければなりません。災害箇所周辺には関係者の車が数珠繋ぎになっていて、現場は崩れてきた土の匂いがしました。崩落箇所以外のところでも工事関係者が問題ないか確認作業をやっているようでした。

 

しばらく進むと、何とかバイクでも進むことができる江戸時代の東海道入口があります。通常の場合はそこからさった峠の展望台まで車やバイクで進めるはずなのですが、その入口にはバリケードがありました。残念ながら原付でも峠方面には入れないようです。

そこからまるで江戸時代の街道のような街並みをのんびりと走りながら由比駅に進みます。途中、東海道線と国道一号線バイパス、東名高速道路が併走する区間が見えたので、そこで小休止し写真を撮りました。こんな感じに併走しているところなので、大きな災害があったらひとたまりもないということを多くの方に理解していただければと思います。

 

由比の町は祭礼の準備をされているところもありましたが、今後の台風の動きによっては心配になります。由比駅の方もひっそりしていましたが、ここには代行バスが止まらないためか、複数のタクシーが止まっていました。もし何かで降りるところを間違えて由比駅から静岡方面に行く場合、蒲原駅まで戻る時間が惜しければタクシーを使う以外ありません。東海道線復旧以前にこの区間を移動する方はくれぐれも注意していただきたいと思います。

 

そこから国道一号線の旧道を進み、蒲原駅までやってきました。駅前のスペースはかなり広いものの、興津や由比と同じようにシンプルな構成の駅です。原付の方は奥にある専用のスペースに駐車させましたが、ほとんど自転車や原付を置いて駅を利用する人はいないようで、小さなスペースにも関わらずガラガラでした。

 

その分駅前の駐車スペースは広く、4台の代行バスが止まっていましたが、まだ十分余裕がありました。止まっていたバスのうち、よく見ると2台が山梨県のバス会社のものでした。手配する時間が限られている中、どのバス会社も運転手が足りない中でよくこれだけの体制を整えられたと個人的には思います。当然朝夕のラッシュアワーの時とは状況が違うとは思いますが、今回、恐らく代行バスが通るルートを原付で通ってみて、それほど時間的に遅れはしないのではないかと思います。というのも、東名高速の由比パーキングエリア付近に国道一号バイパスと国道一号の旧道を結ぶ高架があるのですが、以前はこの部分には信号があり、バイパスの流れを止めてしまってそれが渋滞や事故の原因になっていたのですが、信号なしの合流で旧道からバイパスに入るようになったばかりなので、旧道から合流する際に待たされることはあっても、ある程度ダイヤ通りに代行バスも動くのではないかと思います。

ちなみに、こちら静岡県地方は台風の進路になることが予想され、13日から14日にかけて風雨が強まることが予想されます。当然、その際には鉄道だけでなく高速道路も通行止めになることが予想されますので、十分ご注意下さい。


JR東海 東海道本線 興津~蒲原間の代行バス運行開始順延情報

 昨日紹介した東海道線の代行バスの情報ですが、早速新しい情報が入ってきました。まず、電車の方は10日から富士~由比間の折り返し運転が開始されます。富士方面から由比駅まで行かれる方は電車での移動が可能になります。詳しいダイヤについては、JR東海のホームページから情報を入手してみてください。

 代行バスが走る蒲原~興津間は10月11日からと1日運行日程が延びたようです。その際、注意したいことは、由比駅前のスペースの関係で、この代行バスは由比駅には止まらないそうです。ですから、興津駅から東海道線に乗り換える場合は富士から蒲原駅で降りて、代行バスで興津まで行くということになります。また、興津から由比に行く場合も、蒲原までバスで移動後、電車で一駅戻ることになるでしょう。

 なお、代行バスの運転に影響を与えるのでないかと思われた、国道一号バイパスの車線規制は10日の午前から解除される予定になっているそうなので、代行バスを利用した場合でもある程度は時間が読みやすくなりそうです。代行バス自体のダイヤについてはこれを私が書いている時点ではまだ発表がありませんでしたので、こちらの方もJR東海のホームページから情報を入手するようにしてみてください。

 あと、鉄道関連では貨物については静岡で貨物をトラックに載せて東京方面に振替輸送するパターンと、東海道線を避けて迂回するパターンを使いながら、何とか荷物の運搬に滞りは起きていないとのニュースをテレビで確認しました。もちろん元々JR貨物で運ぶつもりだった荷物を民間の他の運送会社で振り替えたところもあったと思いますので、とりあえず東名と新東名が大きな被害もなく動いていることが不幸中の幸いだったと言えるでしょう。

 しかし、昨日のニュースしか知らないで出掛けた場合、代行バスが運行されないことから由比駅から興津駅までの交通手段がないので、最悪の場合峠越えの行軍になってしまう人が少なからず出てしまうのではないかと少々心配になります。このブログで紹介している内容についてソースとしているのはJR東海の公式発表で、テレビのニュースで出たものもすり合わせて間違いができるだけないように書いています。それでも今回のように急に状況が変わってしまうこともあるわけで、出発の寸前まで新しい情報を確認した上で出掛ける重要性というのを今ひしひしと感じているところです。

 今回書いた内容ももちろん、時間の経過や台風の接近とともに変わってくる可能性がありますので、私の書いたブログだけの情報で出掛ける計画を立てるのは極力避け、常に新しい情報を確認することを常に意識していただきたいと思います。


JR東海 東海道本線 興津~蒲原間の代行バスは10日から

 台風18号による土砂崩れで架線ごと埋まってしまった東海道本線・興津~由比間の状況ですが、当初予想した通りすぐには復旧は難しいようです。昨日の発表では一応10月20日からの運行を目指すとしているようですが、今後の台風19号の進路によっては先伸ばしされる恐れもあります。それだけ大きな災害だったわけで、鉄道が使えない状況でどのような対策をJR東海が行なうのかというのは今後、同じような災害だけでなく、考えたくもないですが東海地震による寸断や、さらに考えたくない事ですが、日本の大動脈を寸断するためのテロの標的にされた場合などについても、普段使っている交通機関はどうなるのかということで、今回の災害対応を記録して備えることも必要だと思います。

 土砂崩れが起きたのが2014年10月5日で、当時は雨量計が規定の量を超えたため、全線運休中でした。災害による人的な被害がなかったのがせめてもの救いでしたが、翌日の6日、通勤客への対応は間に合わず、どうしても時間通りに富士~静岡間を移動したい人は新富士駅から静岡駅まで特急券分のお金を自己負担して利用した方かなりいたそうです。

 7日になると、不通区間の定期や回数券を持っている人について、富士駅と新富士駅を結ぶ区間にシャトルバスを走らせ、チケットの提示で無料で乗れるようにし、新富士駅から静岡駅までの特急料金を免除する臨時の措置が取られました。しかし、これだけでは富士駅より西から静岡方面に向かう人には余計に時間がかかってしまうだけでなく、新幹線に人が集中してしまってえらいことになることは目に見えています。

 そこで、10月10日より、それまで不通区間の興津~富士の間について、富士から由比駅まで電車を動かすものの、実際の不通区間である由比駅の駅前スペースは狭く沢山のバスを待機させることができないので、駅前にスペースのある蒲原駅から興津駅までを代行バスで繋ぐことが発表されました。

 これで一応、乗車券の提示のみで東海道を移動できるということになりますが、復旧工事の影響で興津~由比間の国道一号バイパスは相当混むと思うので、問題なく電車を使えた時にかかった時間よりはるかに長い時間をかけて移動することを迫られることには変わりがありません。定時までに通勤や通学をする場合には、通常の時よりも相当早くから動き出さないといけないでしょう。さらに、不通区間の関係でこの区間を走る寝台特急や甲府行きの特急は当分運行しないことになります。10月の3連休に寝台特急の予約をしている方は、払い戻しを受けるなり経路を変更するなりの対策が必要です。

 してみると、普段の便利な生活もひとたび何か問題が起こればひとたまりもなく崩れてしまい、自力ではどうにもならない状況に追い込まれることもあるということになるわけです。今の世の中では電車が発達しているので車はいらないという流れはあるものの、車もバイクもなく、運転免許も持ってない人は、いざという時はどういう手段で移動するのかを真剣に考えなければいけないでしょう。改めて思いますが、何でも一つのことが駄目な場合には次のプラン、それも駄目ならさらに次のプランぐらいまでは使えるようにしておくと、いざという時には役に立つように思います。私の場合は電車が駄目なら車を使い、車も駄目なら原付で移動するところまでは何とかできます。さすがに自転車で相当長い距離を移動することはやりたくありませんが(^^;)、大きな地震の後でガソリンも手に入らないような状況なら学生時代を思い出してかなりの長距離でも自転車で移動することになるでしょう。

 今回紹介した東海道線の復旧予定については、時間の経過とともに変わる可能性がありますので、正確な情報を入手したい場合には、改めてJR東海のホームページからご確認下さい。