月別アーカイブ: 2016年7月

BUNDOK プライベート テント UV NT-51UV

私が大きな災害に遭遇したとして避難所へ行くかどうかを決める場合、これまで少しずつ買い足した防災用グッズが何とか無事に使えるかどうかにかかっているところがあります。今までコツコツと揃えてきたものの中には車中泊のできるものの他、車の中に入り切らない場合に備えて個室としても使えるツーリングテントが複数ありますので、夏に車内での睡眠が難しい場合にはテントに避難することができるようにしてあります。

避難所にいないと情報がわからず、配給の品も手に入らないのではという問題もあるのですが、その分自由な行動は制限されますし、避難した当初はプライバシーも保つことができないでしょう。そして、何より困るのがトイレの問題です。
恐らく行政はいざという時のために簡易トイレは用意するだろうと思うのですが、多くの人が使うことですぐに悲惨な状況になることはわかり切っています。避難時の健康を考えた時に、むしろ食料より大切なのが排泄の処理をいかにやるかということです。

ポータブルトイレ各種

実はかなり前に将来の車中泊のためにポータブルトイレの必要性を実感し、先にポータブルトイレを購入してあるのです(^^)。ポルタポッティ345という手動ながら水洗機能の付いたカセット式のトイレで、長期の車中泊旅行だけでなく災害時にも役に立つと思われます。ポータブルトイレについては予算および大きさによっていろいろなものがあります。写真のものは先日訪れたキャンピングカーの展示会で出ていたものですが、1万円台から選べるようになっていますので、単にキャンプ用としてではなく検討してみるのもいいでしょう。

ただ、このようなポータプルといれを災害時に使うには一つ問題があって、私の車ではこのポータブルトイレを車内に入れて使うことは困難なので外に出して使う必要があり、その場合に目隠しをどうするかという事を先送りにしてきたのですが、今回ふと思い立って簡易トイレとしても使える、写真のようなよくあるコンパクトに折りたたみできる着替え用テントを購入することになり、この「BUNDOK プライベート テント UV NT-51UV」に決めました。何でもいいということもあるのですが、これにしたのは様々な便利な仕掛けがあるということが決め手になりました。

NT-51UV その2

まず、夜間利用の場合に電池式のランタンを吊るせるフックを付けることができ、さらにそのフックの付近に小物を入れるポケットが用意されています。スマホなど落として困るものはこのポケットに入れてからトイレを使用するようにすればいいでしょう。

NT-51UV その3

さらに、野外で使う際に考えなければならないのは、トイレットペーパーをどこに置くかということがあります。このテントの場合は紐を通すことでトイレットペーパーホルダーになる仕組みがあり、写真のように穴の開いたトイレットペーパーをセットできます(トイレットペーパーを通す紐は自分で用意する必要があります)。普通のトイレでも側面にトイレットペーパーが設置されていることが多いので、テント内をトイレ空間として使うには便利だと思います。

さらに底面が広く、底に敷くシートも用意されているので、トイレ本体だけでなく汚物入れを別に地面に直に置かないようなセッティングも可能です。ポータブルトイレを使う場合、トイレットペーパーは一緒に流さない事が大切です。処理をする際に異物が残ってしまうときれいにならず、臭ったりするのですでに用意している携帯用のおしり洗浄器とペーパーを併用し、紙はこれも事前に用意した紙袋に入れてたまったら燃やして処理できるように汚物入れの中に紙袋を常備することも考えています。

テント自体は折りたたみ式で簡単に設営ができるので、本来の目的の着替え用に使ってもいいですし、中に普通の椅子を入れて夏の日除け代わりに使うのもいいかも知れません。あとやはり、いざという時に中にポータブルトイレを入れて使えるというのは精神衛生上すこぶるいいということもあります。

基本的にこのテントはキャンプ用のものだったり大規模災害に向けた用意だったりするわけですが、実は大きな災害でなくてもポータブルトイレに頼らざるを得ない場合もあるかも知れません。というのも、2016年の夏は大規模な水不足が起こるのではないかという心配がされています。夏にかけて水源地付近で雨が降らなかったら長時間の断水というのが現実的になってきますが、断水しているということは水洗トイレが使えないということですから、ポータブルトイレが有ると無いとでは、断水時にトイレを我慢できない場合にはその差は明らかです。いざという時にトイレが使えることで水分補給を躊躇なくすることができるので、熱中症による脱水症状の危険も回避できるかも知れません。

既に自宅介護用やキャンプ用にポータブルトイレを持っている方にとっても、トイレを設営するためのテントについては私のように後回しにしている方がいるかも知れません。その場合には、やはりトイレとしての使い勝手を向上させる製品を選ばれるのがいいと思います。一つこの製品のウィークポイントを挙げると、室内の換気を優先させたために、常設した場合の雨が降ってきた場合に困る(メッシュ仕様なので雨が入ってくる)ということがありますので、常設したい場合にはこのテントの上にシートを張るなどするか、最初から屋根のあるところに設営するかという事も考えながら使うのがいいでしょう。


Eye-Fiカードの一部サービス終了に関して

旧ブログを書いていた時に雑誌の付録で入手したのがSDカード自体にWi-Fi経由で画像をアップロードできるEye-FiというSDカードでした。このカードは対応するデジカメに入れるとカードの抜き差しをすることなくネット上にアップロードできるということで、私自身便利に使ってきたのですが、先日メーカーの方よりメールが来て、サービスの終了が急に宣告されることになりました。

これは、多くのEye-Fiカードを高いお金を出して購入していた人からするとあまりに唐突な発表で理解に苦しむところもあるかも知れませんが、デジカメ自体がスマホのカメラに取って変わられ、さらにデジカメにWi-Fi機能が付くに及んでは、あえて割高なSDカードを買わなくなったということが今回の発表の裏にあるのではないかとも思えます。

また、私の使っていたEye-Fiカードは最近調子が悪く、コンビニにある写真プリント用のカードスロットに入れても中味を読み込んでくれなくなったりと、カードとしての耐久性についてもどうかという事があったので(Wi-Fiによるデータ転送はできていたのですが)、今回思い切って普通のSDカードに買い替えることにしました。48MB/Sという高速転送のできる32GBのSDHCカードを購入したのですが、一枚千円弱で購入できてしまうのですからEye-Fiカードが売れなくなるわけですね。

さらに、写真の保存についてEye-Fiカードに影響を与えたことには、写真・動画専用の無料で無制限に利用できるクラウドが出現したこともあると思います。それもネット界の巨塔であるGoogleとAmazonがサービスを提供しているのですから(Googleフォトは誰でも無料で使えますが、Amazonはプライム会員だけの特典)、もうどうしようもないと言えるかも知れません。

私の場合ですが、SDカードをパソコンに接続すると自動的にそれらのクラウドにアップロードされるように設定してあるので、アップロードが完了すればSDカードの中味を消してしまってもGoogleとAmazonのクラウドに保管することで別に保管しなくてもいいかなということで写真の保管はクラウドに頼ってしまっています。

もちろん、デジカメがなくても直接ネットに繋げる事ができるスマホで撮った写真なら、設定さえしてしまえばその後は全く意識することなくクラウドにアップロードすることができるので、最初からEye-Fiカードの購入など考えなくても済んでしまうというのも時代の流れかと思えます。

今回のアナウンスではMobi, Mobi Pro とEyefi Cloud の製品およびアプリケーションは対象外となっているとのことで、それ以外の製品をこれから購入する方は十分にご注意下さい。


ボディバッグで常時持ち運ぶグッズ その5 あると便利な様々な小物など

ここまで紹介したグッズはボディバッグの中に全て入りますが、普通の人と比べるとバッグがふくらんでそれなりの重量感を感じるので全ての方におすすめできる組み合わせではありません(^^;)。でも、最少限のスペースの中にいろんなものを詰め込もうとするとどうしてもこのようになってしまうということはご承知おきいただきたいと思います。
そんな、ある程度膨れたボディバッグの中にさらに入れておくと便利なものということで、私の場合についてさらに紹介します。

まず、スマホでもタブレットでも外に音を出さずに自分だけで楽しむためのヘッドホンは用意しておけば使う場面があるグッズです。私自身はパナソニックの千円弱くらいの安いHJE150という型番のものを一つ用意していますが、有線のものは絡まる事がしばしばあるので、Bluetoothで接続できるマイク付きヘッドホンと2つ用意しています。Aukey bluetooth スポーツヘッドセットEP-B13という防水機能もあるワイヤレスヘッドフォンです。

ヘッドフォン二種

ヘッドフォンの大きさの関係から、電源としては内蔵の充電池になるのは仕方ないところがありますが、モバイルバッテリーから一般的なmicoUSBケーブルで充電が可能なタイプなので、電池が切れた時には有線接続で、そうでない場合はワイヤレスでという使い分けをしていきたいと思っています。

なお、このヘッドフォンについては、将時発売されるであろうiPhoneには今までのようにイヤホンジャックが付かないのではないかという話もあるので、今後の事を考えると安いものでも一つ用意しておけば使う機会は出てくると思います。私が用意したAnkeyのスポーツヘッドフォンは多少濡れても大丈夫だそうですし、しばしば値引きされて売られることがあるので、同様なセールのタイミングをとらえて購入するのが賢い方法かと思います。

三洋電器充電器

あと、あえてこのバッグの中に入れているものに、主にエネループをUSB経由で充電できるかつての三洋電器が出していた充電器があります。ただ、残念なことにこのタイプの充電器は現在は販売されていません。

この充電器はUSB端子から充電でき、単三と単四を1本から2本同時(単三と単四の混在は不可)まで充電できます。バッグの中に入れているものの中で、Bluetoothキーボードは単四電池を2本使うので、いざという時に電池切れになってしまった時のためにモバイルバッテリーから直接充電できるように持っています。こうしたタイプの充電器は、災害時の事を想定すると、いつでも入手できるようにしていただきたいのですが、これだけコンパクトになっているUSB充電器はなかなかお目にかかれないのが残念ではあります。

私自身、手持ちのエネループを充電する充電器は電池を傷めないタイプのものを使っていて、この充電器を使うのはどうしても外で使う場合に限られるのですが、それでもUSB端子に差せばACでもパソコンからでもモバイルバッテリーからでも定形の電池を充電できるこうした製品というのは持っていたいと思う人は少なくないと思うので、エネループ事業を三洋電器から引き継いだ会社にはぜひとも復活させて欲しいと思うのですが。

ここまで色々なものを紹介してきましたが、さすがにこれ以上のものを詰め込もうとすると、バッグが膨れ上がってしまい見てくれにも問題が出てくるので、これ以上のものを増やしたい場合には今まで紹介してきたものの中から何かを減らすような風に考えるようにします。

人によってはスマホだけでネットが完結するならタブレット端末関連の荷物は必要ありませんので、もう少しすっきりすると思いますが、私の場合はこうした機器は普段使いのスマホのバックアップ的な要素でもあるので、多少の重さは気にせずに、しばらくはこのセットを持ち運ぼうと思っています。他の皆さんの多少なりとも参考になれば幸いです(^^)。


ボディバッグで常時持ち運ぶグッズ その4 7インチタブと合うキーボード

身軽な中にもいざという時にパソコンに近いネット接続が使えるようにしたいということで、7インチのアンドロイドタブレットを持ち歩いています。このタブレットはドコモの白ロムということもあり、ワンセグだけでなくフルセグのテレビ放送が内蔵アンテナだけでも市街地なら十分楽しめるので、一人でなく2、3人でテレビを見たいような場合でも十分使えます。

ただ、このタブレットをパソコンの代わりとして活用したいと思った場合、本体だけだとスマートフォンが大きくなっただけなので、確実で早い日本語入力を実現するためにはキーボードを持ち歩きたいものです。ただ、バッグの中に外付キーボードを入れるというのはいろいろ大変です。

スマホやタブレットに繋いで使うキーボードは、色々な種類がありますが、打ちやすいものになればなるほどサイズが大きくなってしまいます。キーボードというのは手になじむものという事で選ぶともしかしたらバッグより大きなものになってしまうかも知れないのですが、ここではあえて打ちやすさより収納サイズにこだわることにしました。

シリコンキーボードとタブレット

このエレコムのTK-FBS035Eというキーボードは単四電池2本で動くBluetoothキーボードで、基本はiPhone,iPad用ということなのですがアンドロイドでもちゃんと動きます。両手でタッチタイピングするようなわけにはなかなかうまくいきませんが、それでも画面をタップしながら入力するより早く確実に入力することが可能です。電池が切れた場合は最悪コンビニに飛び込めば何とかなりますし、画面をタップしながら文字入力をするよりもブログの更新もスムーズにできるようになるでしょう。

シリコンキーボードの収納サイズ

このキーボードの最大の特徴は、キーボード部分が全てシリコン製なので、写真のように小さく丸めて持ち運ぶことができることです。現状を考えると持ち運びができるキーボードのうちで、これ以上に小さくなるキーボードというのはなかなか見つかりにくいということもあり、ボディバッグを持ち出す時にはこのキーボードをバッグの底に入れて、いざという時に使えるようにしておこうと思っています。


ボディバッグで常時持ち運ぶグッズ その3 モバイルバッテリーは多機能品を

私が日常的に持ち歩いているモバイル機器は、スマホとガラケーの他、ボディバッグの中に7インチタブレットもあります。一日使う分には電池の心配をすることもないのですが、うっかり充電を忘れてしまったり、知らないうちにスマホのカメラやLEDライトを付けたままにしておいたりすると、とたんに電池残量が気になります。

モバイルバッテリー

そうした時にでも慌てず騒がずに充電できるように、モバイルバッテリーを持ち運ぶことはやはり大切でしょう。バッテリーと言っても色々ありますが、小さくて高性能のものが便利だと分かっていても、小々大きいUSB出力の2つあるモバイルバッテリーと付属のACアダプタはバッグに入れています。

シリコンカップでランタンに

古いものなので商品リンクは載せませんが写真のバッテリーは12000mAhのもので、USB出力は2つあり、LEDライトも付いています。このLEDライトはいざという時には懐中電灯としての使い方の他、白色のレジ袋をかぶせることで光が広がってランタンとまではいきませんが周辺も含めて照らせるようになります。また、写真のように前回紹介した折りたたみ式のシリコンカップを上から被せれば、これらだけでもランタンのように使うこともできます。不幸にもこのバッグしか持っていない時に災害に遭ったとしても、しばらくは明かりに困ることはないだろうと思っています。

また、ACアダプタも持っていると出先でもバッテリーを充電できるようになるので、ちょっとした空き時間を使ってバッテリーの充電することもできるようになります。今ではUSB出力のバッテリーがあればモバイル機器の充電はたいていのものに使えるので、バッグの中に入れて使うものもこのバッテリーで充電できるものという風に揃えるように心掛けています。

将来的にノートパソコンも充電できるACコンセントからでも出力できるモバイルバッテリーが安く提供されるようになれば、そのバッテリーを主に携帯するかも知れませんが、まだこのバッテリーは使えるので、使えるうちにはスマホやタブレットの充電に活躍してもらう予定にしています。


郵便局での格安スマホ販売が開始 肝心の郵便局への影響は?

格安スマホを使いたいと思っていても使えない原因の一つには、身近な場所に有人店舗がなくネットからの購入に二の足を踏んでしまうということがあると思います。そうした状況をビジネスチャンスと捉えたのだと思いますが、いよいよ満を持して郵便局での格安スマホの販売が2016年8月1日から始まります。

とりあえずはまず東海地方(岐阜県、愛知県、静岡県、三重県)からサービスを始め、店舗にあるカタログを入手し、電話かカタログに付いているハガキから申し込み、申込が完了したら設定済みのスマホとSIMカードのセットが送られてくるという販売方法ということで、郵便局はカタログによる販売の仲介をするという感じで、郵便局が主体で店頭で販売するわけでも、アフターサービスの窓口になるというのでもないようです。

さて、郵便局で格安スマホを売ることのできる業者はIIJmioなのですが、その内容というのは、月々2,980円(税別価格 以降も同じ)でスマホが持てるということを売りにするようです。2,980円の内訳は以下の通りです。

・スマホ代(24回の分割払いの場合の月額) 1,380円
・音声通話SIM(高速クーポン3GB付) 1,600円

ちなみに、提供されるスマホは新しく発売になる富士通のArrows M03という個人的にはおすすめの機種で、防水防塵・ワンセグ・おサイフケータイが使えるので携帯大手三社と比べても決して引けを取りません。

また、端末補償オプションが欲しければ、2,980円にプラス月額380円が必要になります。契約時には初期費用が3,000円かかります。端末代は一括購入も可能で、その場合の価格は32,800円になりますので分割で購入するよりは少しお買い得です。なお、セット販売についての特段な割引もないようです。

この内容というのはMVNOの中でいろんなプランを見ている中で、きわめて冷静になって言わせてもらえば、プランが基本すぎてあまり面白味がないというのが正直なところです。上記プランではデータ通信についてはそこそこなものの、音声通話については30秒20円として紹介されているだけなのて、何の対策もなしに使っていると、通話分は使った分だけ青天井でかかってしまうので、通話をそれなりにしたいという場合には別の選択の方がいい場合があります。

というのも、スマホとセットで利用できるプランが楽天モバイルで「コミコミプラン」として新たにサービスされており、同じArrows M03を選んで加入する場合、データ通信の高速クーポンが4GBと多く使え、さらに5分間までは定額の「楽天でんわ」利用での定額プランがセットになっています。楽天モバイルのコミコミプランにスマホはArrows M03にして加入した場合の月額は端末代を一括払いすると(一括32,800円という価格は同じです)毎月の通信にかかる料金は2,613円となり、特に最初の1年間は1,000円引きで利用できるので(つまり、楽天のプランでは24ヶ月通しで利用することで12,000円端末代を値引きしてくれるようなものだと言えます)、開通してから12ヶ月間の月々の料金は1,613円となります。

24ヶ月の合計で比べると、電話の発信を全くしなければ郵便局のプランの方が安いですが、毎月の通話料が500円を余裕で超えるなら楽天モバイルの方がお得という結果になるでしょう。全国津々浦々に営業拠点のある郵便局の事業の中に入り込むことのできるIIJmioの営業力はさすがという他ないですが、郵便局での格安スマホの売り方だけを見るとスマホの使い方がわからないような人が直接郵便局の窓口に押し掛けてきた時の対応は郵便局内でどうするのかと思います。

元々郵便局のサービスは杓子定規的なものではなく、郵便局という場所自体が地域のコミュニケーションを担うこともあるので、無理を言ってスマホに替えてもらったお年寄りが職員の方を頼ってスマホの使い方を教えて欲しいと来た場合、無下に断わることもできないでしょう。そうした細い事が重なっていけば、結果的に現場で働く郵便局員の仕事を増やすだけなのではないかという心配もあります。

また、今回の郵便局での格安スマホはそれなりに売れるとは思いますが、売り上げにノルマを課したりしたら、以前に問題化した職員に年賀状のノルマ的な購入を強要したのではないか? という疑惑が出た時のような問題が起こるのではないかとも考えられます。2016年の年末にかけて、明らかに郵便局で購入したと思われるArrows M03の新品白ロムが市場に大量に流出するような事にはならないで欲しいと願わずにはいられません。

個人的に思う事で言うと、大きい郵便局の中に専用のカウンターを置き、窓口での受け渡しやアフターサービスの受付を専任の社員がやるような形でないと、ユーザーも困りますし、社員もお金にならないスマホの使い方説明に時間を割かれ、ストレスがたまるだけではないかと思うのですが。

民営化して利益を上げなければならないということで今回のMVNO参入もされたのでしょうが、あまり何でもかんでも手を広げてやり過ぎると、都市部の郵便局はまだしも、地方にある郵便局はますます大変になるのではないかと他人事ながら大丈夫なのかと思ってしまいます。


過去の事例から旅の危険を予測する

バングラデシュのダッカにある主に外国人が利用するレストランの中で、イタリア・インド・日本国籍を持つ外国人が武装集団により殺害されるという大変ショッキングな事件が起きてしまいました。日本を離れた地で命を落とした方々については本当に無念であったと思いますし、悲しみを通り越すほどの感情がわき上がってきた方も少なくないのではないでしょうか。

私自身がそんな風に思うのは、今までは偶発的にその場に居合わせたことで犠牲になってしまう事件はあったものの、最初から日本人ということで狙われるということはあまりなかったように思うからです。日本人だから生命を狙われるという事がこれから起こってしまうのだとしたら、根元的なところで考え方を変えなければならないのかとも思ったりします。

ではなぜ日本人が狙われるのかということを考えた時、これは過去に日本政府が出した方針で、世界の中でIS(Islamic State)と対決するという宣言をしたことが改めて既成事実化しているのだとも思えてきてしまいます。国外に渡った日本人がこれからもISから狙われるということは良い悪いに関係なく仕方ないことだと思った方がいいのかも知れません。

私を含め日本国内で生活していると、海外で活動することについての危険をどうしても忘れがちになりますが、今後はもしかしたら自分も狙われるかも知らないという認識の上で海外へ出掛けるようにしないと、なぜ自分がこんな事件に巻き込まれるのかわからないという形で被害に遭う事が自分の身にも全く降りかからないとは言えないでしょう。

かつてアメリカが「ならず者国家」と呼んだ北朝鮮、イラク、イラン、アフガニスタン、リビアでさえも、ここまでひどく無差別にピンポイントでの攻撃を長期間続けることはなかったように思います。中東地域でない北朝鮮でさえもあからさまに犯行声明を出して継続的にテロ行為をすることもなかなかできないように思います。それは、攻撃した後にどんな報復を受けるかがある程度予想できるからではないかと思います。

今のISが直接的な心配なしに連続テロを起こし続けられるのは(もちろんピンポイントの空爆にさらされる危険性はありますが)自分達の事を国家と呼んでいても、実体がどこにあるのかわかりずらく、今までの「国家」というものとは違っている世界のどこまでつながっているのかわからない組識であるからと言えるかも知れません。さらに、今回の事件で特徴的だと思うのは、実行犯がバングラデシュにやってきた専門のテロ要員が起こしたのではなく、ISの思想に共鳴したバングラデシュの自国民の若者によって引き起こされたということです。

今回のような自国にやって来た外国人を狙った自国民によるテロというのは、実はそんなに昔でない日本において、逆の加害者という立場で行なわれていたことがあるのをご存知でしょうか。いわゆる「攘夷」というのがそれで、国内の攘夷派と言われる人たちは、数多くの外国人に対する事件を引き起こしています。一つの例として挙げさせていただければ、1863年には皆さんも大河ドラマでよく御存知の長州藩の武士による英国公使館焼き討ち事件が発生します。高杉晋作・久坂玄瑞・伊藤博文といったそうそうたるメンバーがこの事件に関係し、その後も様々な今の基準で見ればテロ行為に等しいのではと思われる攘夷を実行に移していました。

テロ活動の恐いところは、後の新政府において中枢を任される伊藤博文でさえも、長州という組織の中で決められたことがあればその流れに抗しきれず、暴力を使った非道な実力行使に実際に加担していたいうことがあります。今回のダッカにおける実行犯も高学歴で家も裕福なエリートであったということですが、もしテロをしても自分達の立場は悪くなるだけだとわかっているような個人がいても、その流れを止めてまで襲撃や自爆テロを止めることなど不可能な極限状況にあったのではないかと、今回の事件が起こった原因について考えることもできます。

このブログではそうした国際テロの深い闇の中まで検証することはできませんが、過去の歴史から学ぶことで、良きにつけ悪しきにつけ、こうしたテロ活動の流れを急に止めるのがほぼ不可能である以上、時の流れが解決してくれるまで何とかして自分の身を守るにはどうしたらいいかを考えることはできるのではないかと思います。

かつての日本がそうであったように、いかに現代の日本人がその国のために役に立とうと思って仕事をしていたとしても、外国人にでかい顔をさせてはおけないという攘夷の思想を持っている人はどこの国に行っても存在します。そういった人の純粋な心を利用してテロの実行犯に仕込むということが普通に行なわれている以上、現地に旅行する場合は物事を安易に考えず細心の注意が必要になるでしょう。

基本的にはイスラム教徒自体を敵対する事まではないと思いますが、イスラム教徒のいる所にはISの拠点が作られている可能性があることは確かです。そうした国を旅行する時や仕事で行く場合においては、日本人が大きな顔をして闊歩していると勘違いされそうな行動は取らないようにすることと同時に、外出する時にもできる限り欧米人と日本人しか来ないような場所の出入りには気をつけることで、外国人を狙ったテロの危険から多少は逃げられる可能性はあります。

ただ、テロの中には外国人でなくても群衆が集まる市場やモスクを狙ったテロもありますので、それで身の安全が保証されるということでもありません。ちなみに、日本で明治という元号が使われたのが1868年と先に紹介した英国公使館焼き討ち事件から数えて5年という歳月がかかっています。日本でも開国派と攘夷派が競った中でこれだけの時間と人間が無駄になったのですから、ISのテロが世界に及ぼす影響というのはそれ以上の期間は簡単には止まないと思って対策するしかないでしょう。

こうした危機回避のための行動というのは、国内を旅行する場合でも大いに役に立つと思います。単に表面上の情報だけを頼りにして動くのではなく、常に次にどんな危険が起こるかを考えながら運転することで事故を避けることができるかも知れませんし、最悪の事態は防げるかも知れません。

今まで、この日本の中でも多くの人が犠牲になった事故はありましたが、その事故を追っていくことでわかることがあります。というのも、事故になることは仕方がないにしても、その中で最善を尽くすことができた場合は被害を最少限に抑えることができるケースがあるのに対し、大きな事故の場合はポイントポイントで行っては行けない方に舵を切ってしまって大惨事に至るケースというのは意外と多いのです。これも、過去の事故の原因を突き詰めていくなかで明らかになっていくことが多く、過去をひもとくことで危険を回避できる可能性は高まります。

今後も国内外に関わらずさまざまな場所での事件や事故のニュースが入ってくると思いますが、あまり対岸の火事だという風に考えず、そうしたニュースを自分の身を守るために活用するような気持ちで考えていって欲しいと思います。梅雨が明ければ夏休みになりレジャーには適したシーズンになりますが、くれぐれも楽しい旅が悲劇へとつながらないように願ってやみません。


ボディバッグで常時持ち運ぶグッズ その2 どこでも水分補給できるグッズ

この文章を書いている時期というのは梅雨の真っ最中なので、今後日々の水分補給が大事になってきます。私自身このブログでもボトルに関するカテゴリーを作ってしまうほどボトル好きなので(^^;)、自宅から飲み物を持っていく場合というよりも出先で水やコーヒーを買った時に入れ替えて飲めるように空のマイボトルを最少限の荷物の中にも携行しています。

夢重力ボトル

大きさ的には一番小さいサイズだと思えるタイガー魔法瓶の「夢重力ボトル」200mlの空ボトルを入れて出掛けています。スターバックスのショートが240mlなのでこのボトルに入れると溢れてしまいますが、コンビニコーヒーのレギュラーサイズは200ml弱なのでこのボトルにまるまる移し替えられます。また、水のボトルを買って余った分をこのボトルに入れておいて後で飲むようなこともできます。

ただ、このボトルは直飲みタイプなので、人によっては回し飲みするのに抵抗を持つ場合もあるでしょう。そうした場合も想定して合わせて持っているのが、シリコン製の折りたたみ式のカップ(ふた付き)です。

シリコンカップ

私の持ち運んでいるものは100円ショップで買ったものなのですが、フタがあることで持ち運んでいてもゴミも入らず衛生的です。その衛生面を考えると、夢重力ボトルに入れた飲み物を状況によっては直飲みにせずこのカップから飲むこともあると思います。また、よく旅先でありますが、湧き水のところに設置してあるカップが汚くてとても使えないと思った経験がある方はこうした自前のカップの用意があると便利です。折りたたみのカップには金属製のものもありますが、シリコン製の方が熱い飲み物もいけるので、安くて使い勝手のよいこうした製品の携行もいざという時には便利になるように思います。


ボディバッグで常時持ち運ぶグッズ その1 雨の日でも安心なグッズ

日々の行動の中で必要なものというものはそれほど多くありません。一応バックパックの中にはノートパソコンを含めたこれだけあれば何とかなりそうなグッズをモバイル機器中心に入れていますが、さすがに毎日背負って出掛けようとは思えない程重くなってしまいます(^^;)。

旅行の時にはバックパック一つあればどこでもブログが書ける環境を作ることができるのでノートパソコンなど関連グッズや数種類のボトルを持っていきますが、そうでない日は極力少ない荷物を有効に使って行ないたいものです。今私が日常的に使っているのはボディバックです。通販で購入したので届くまではどんなものかわからないまま購入したのですが、写真のようになかなか作りもしっかりしていて、普段使いにはちょうどいいという感じのものです。

ボディバッグ

これから何回かに分けて、このボディバックの中に何を入れて持ち運ぶかということについて私のケースを紹介しようと思います。お財布とか衛生用品とかは誰も入れると思いますが、私の場合はこのバッグだけでも最低限のモバイル通信を使えるようにというコンセプトおよび、日常生活の中で必要だと感じるものを入れてあります。最初の一品は、これからの季節、急な雨の時に役立つ折り畳み傘を紹介します。

世に小さく折りたたむ事ができる傘は多くあります。普通に考えると小さな円柱の形になりますが、私が使っているのは「ポケフラット55」という、折りたたむと平らな長方形になり、その厚さが2.5cmという折りたたみ傘です。

ポケフラット55

バッグの中に入れる場合、円柱の形になるタイプでも隙間に押し込めばそうバッグの中で場所を取りませんし、こういった特徴のある折りたたみ傘を購入する必要はないのではないかと思われるかも知れません。ただ、この形を見てひらめいた事がありました。私が以前に買っていた水を吸い取る機能の付いたsusuの傘ケースがあるのですが、もしかしたらこのサイズにぴったりはまるのではないかと思ったのです。実際に合わせてみたら本当にあつらえたようにぴったりはまりました。

susuの傘ケース

この傘ケースのサイズはバックパックの中にもぴったり収まるサイズで、体が当たるところにセットすればかなり体にフィットするので、入れっ放しにしても十分です。なお、この傘は90%UVカットという素材を使っているそうで、日傘の代わりとしても使えるというのがさらに便利です。

急な雨で体やバッグが濡れてしまっても傘ケースの中の水分の吸収性能は半端ではなく、タオル代わりに使うということもできます。一つの品物を多くの用途で使うことが、限られたスペースしかないバッグに入れるものとしては及第点を与えることができるのではないでしょうか。カラーバリエーションも揃っていて、雨の日だけでなく日差しの強い日でも使えますので、男女どちらでも便利に使える折りたたみ傘としておすすめしたい品です。


「超能力ショー」の舞台裏とSMSによる架空請求詐欺の類似性

以前、まだ地上波のテレビの規制がゆるかった頃、日本テレビに「木曜スペシャル」という番組がありまして、まるで縁日の見せ物小屋のようなアクの強い人を集めて今改めて考えると実にバカバカしいとも思える企画で人気を博しました。番組自体を知らない人にとっても、矢追純一ディレクターのUFO特番がこの番組だったということからも、その中味はうかがい知れるのではないでしょうか。

当時その矢追純一ディレクターが面白そうなネタとしてピックアップしたユリ・ゲラーという人物を1974年にまず「11PM」に出演させたことで、日本中に時ならぬ超能力ブームが起こります。それまでのマジックショーでは決して行なわれることがなかったスプーンを超能力で曲げるという実演に、真似をする子供が続出したということもありましたが、当時日本中のテレビを見ていた人をびっくりさせたのが、ユリ・ゲラーがカナダから日本全国に向けて念力を送り、腕時計を動かすという企画でした。

この企画が画期的だったのは、単にスタジオの中だけで行なうのではなく、テレビを見ている全国の視聴者に呼び掛けることで視聴者に番組を見ながら壊れた腕時計などを用意してもらい、それらがユリ・ゲラーの念力によって再び動き出したら電話を掛けて下さいと呼び掛けたことでした。普通に考えればカナダから日本への念力で時計が動くはずがないと思えますが、その結果はすぐに電話で日本テレビに寄せられ、多くの家庭で用意した時計が動き出したという報告がされたのです。スタジオの電話は鳴りっぱなしになる様子も放送され、ヤラセをやるにしてもさすがに番組に連絡してくる全ての家庭と打ち合わせをしておくことは無理な話ですし、日本全国のごく普通の家の中で時計が動き出すという事が、その夜の日本全国で続出したという事実が残りました。

テレビを見ている側の視聴者としては、実際に腕時計などを用意できなかった家庭でも、スタジオにたくさん用意された壊れた腕時計が再び動き出す様子を見るだけでなく、全国から届く自宅の壊れた腕時計が動き出したという電話による報告に、まさに嘘偽りのない超能力を間近で見ているという風に思い、超能力は実在すると思った人が続出したことでしょう。特に本当に用意した時計が動いてしまった家では、何やら恐ろしい気分になり、精神的な影響を大人だけでなく小さな子供にまで与えた可能性もあります。

その夜、テレビの中だけでなくテレビの前で現実に起こってしまった不思議な現象というのは、本当に超能力だったのでしょうか。この番組が放送された当初からそうした批判は存在し、様々な話を総合して考えてみると、実は種も仕掛けもない現象ではあったものの、人々の心象に入り込む計算されたテレビ向けのパフォーマンスだったという可能性も十分に考えられます。

まず、日本テレビに電話を掛け、スタジオの電話が鳴りっぱなしになった事について、実は時計が動いたという電話以上に、何も起こらなかったという抗議の電話も相当あったのだそうです。番組では当然都合の悪い意見を流す時間などなく、抗議の電話もその場限りになり、「テレビの前で動いた時計がある」という事実だけが大きく報道されることになりました。

ではなぜ動く時計と動かない時計があったのかということですが、当時の木曜スペシャルの視聴率から考えた時、約数千万人の人間がこの放送を見ていたと仮定すると、その中の十分の1の人がテレビの前に壊れた時計を用意したとしても数百万個の時計がテレビの前にあったと見るべきでしょう。1974年という年は、まだ腕時計は電池式のものは少なく、使い古しの壊れた時計というと機械式の時計がほとんどでした。

そうしたものの中には壊れたと思っていても実は壊れていないものもあったでしょうし、テレビを見ながらネジを巻いたり自動巻きのものなら揺すっただけで動く可能性のあるものも混じっていたことは十分に予想できることです。さらに時計の故障の原因として、機械を動かすための油がかたまってしまい動かなくなることもあったのだそうです。その時計を、テレビの前で手に汗を握りながら見ていた人がいたりしたら、手の温かさで中の油が溶けて、一時的に時を刻み出すということもあり得ます。何せそうして日本の家庭の中で用意された時計は数百万個以上もあるのですから、その1%が動いただけでも数万個になります。別にその数は問題ではありません、実際に動いた時計の数が数十個であっても、テレビの前に用意した時計が急に動き出したという現象が日本のどこかで確実に起こったという事実こそがテレビ番組を成立されるためには必要な事だったのです。

私自身は超能力を肯定する立場でも否定する立場でもありませんが、ユリ・ゲラーが念力を日本国内に送っていなくても、多くの時計が集まれば集まるほど不思議な現像のような事をその当時には超能力でなくテレビの力でも起こすことができたわけです。ここまでかなりの前置き話になってしまいましたが(^^;)、こうした人間の心象に深く入り込む手法を悪い事に使っているのがこれから紹介する詐欺の手法です。

先日私が使っているmineoのau回線を使ったデータプランのスマホにSMSのダイレクトメールが届きました。内容は以下のようなものです。

”(重要)有料動画サイトの未納料金があります。本日連絡ない場合、法的措置に移ります。至急ご連絡下さい(以下 電話番号と動画サイトの紛らわしい名称が書いてありますがこの部分は略させていただきます)”

これはいわゆる架空請求の詐欺で、このメールの最後に書いてある電話番号をネットで検索すればこれが架空請求の詐欺メールであることはすぐにわかるのですが、中には私のように考えない人もいます。SMSはパソコンや携帯のメールと違い、メールアドレスがわからなくても電話番号がわかれば届きます。となると、電話番号を知られた上でこうしたメールが届いたのかと慌てふためき、その日のうちにメールに記載された番号に電話してしまう人がいても不思議ではありません。

ちなみに、私のところに来たメールは自分自身ですらも電話番号を知らないSMSオプションの付いたSIMカードに付いていた電話番号あてに来ています。ネットショッピングなどで流出することは全くなく、そんな番号にまでSMSメールをピンポイントで送る業者の中にはユリ・ゲラーのような超能力者がいるのでしょうか(^^;)。

実は、このSMSは今回の私のように届く番号にだけ送られたのではなく、膨大な番号に向けて一斉に送られたものの一通である可能性が高いと言えます。何十万通何百万通送ったものの中にSMSが届く音声通話プランの番号やSMSオプションを付けたデータ通信SIMがあれば、そのSIMが入ったガラケーやスマホにはメールが届くことになります。

何百万通分かわかりませんがその中から相手先に届いたもののうち大部分は私のように既に架空請求メールだと気付いて無視されるでしょうが、中にはメールの内容を真剣に受け取り、つい明記されている電話番号に電話してしまう人もいるのでしょう。確率的には1%にも満たない数だろうと思いますが、その数はメールの数を増やせば増やすほど増える可能性があり、一人あたり騙し取れる金額は数万から数十万となれば、もし百人単位で騙せればかなりの稼ぎになります。何の努力もせずに向こうからお金を振り込んでくれるわけですからある意味おいしい商売でしょう。

そういうわけで、このメールの内容を真に受けて電話をしたら最後です。電話口でいかに抗議しても、こちらのパソコンにはお宅の電話番号が登録されているのでメールしたのだから、本人が使わなくても家族の誰かが使った事には間違いないなどと(もちろん、偶然届いてしまった事を巧妙な話術でごまかしているわけです)言われてしまえば、少しでも思い当たる事があった場合に逃げ場はなくなります。さらにこうしたSMSメールを使った詐欺では直接電話番号を使ってメールしているので、電話番号を業者に知られてしまったという負い目がある分、相手の言いなりになりやすくなるかも知れません。

ですから、もし今自分がメインで音声通話に使っているガラケーやスマホあてにSMSメールが来ても、相手が自分の電話番号を知っているとは思わずに無視した方がいいです。どうしても相手に電話をしたい場合にはまずは警察に相談することをおすすめします。間違ってもSMSが送られてきた番号を相手に知らせてはいけません。

スマホに直接送るというのは、一家だんらんの中で超能力実験を見るのとは違い、自分一人の中で抱え込んでしまう分、悪意を持った相手の思うがままに自分の行動をコントロールされてしまう危険性があります。一回電話しただけでカモと見なされて、自分の電話番号がリスト化されて回ってしまう可能性すらあるのです。今回のメールも家族の中でその存在を明らかにするには恥ずかしいという点も巧みに突いています。

今回私のところにきたメールが、たまたまSMSオプションが付いていた通話不可のSIMカードだったことで、ランダムに一斉送信されたことが推理できましたが、そんな事とは夢にも思わず、相手に電話するなどして自分の番号を知られてしまった場合、最終的にはその電話番号を変えなければならなくなるかもわかりません。とにかく、この種のメールや通知については無視をし、相手がこちらの心の中に入る隙を与えないよう心していただきたいと思います。