月別アーカイブ: 2019年7月

夏に向けた季節の車中泊の環境作り

夏の車中泊というのは冬と比べると、着込んだり暖房方法を工夫すれば電気を使わなくても(お湯をわかして湯たんぽを作るなど)何とか行なえるのではないかと思うのですが、夏の暑さの場合はクーラーを使わないとなかなか快適に車内を冷やすことは難しいように思えます。

実は先日、大阪朝日放送の深夜番組「ビーバップハイヒール」で、思わぬところで命を落とすケースというものを解説した放送をTVerで見たのですが、旅行中の若い女性が前日に普通に生活していたものの、翌朝起きて来ないと思ったらホテルの部屋で亡くなっていたという、かなりレアなケースだとは思いますが、その際の死因は何か? という風な形で番組は進行していきました。

恐らくテレビで紹介されるくらいなので実際にこのような形でお亡くなりになった方がいて、その状況を解説していたのだろうと思うのですが、この場合の死因が「エコノミークラス症候群」であるという事に、当初はちょっと納得が行きませんでした。

ただ、ホテルのベッドで普通に寝ていても何かの拍子で血栓ができる事は考えられますが、たまたま固い物の上に乗ったとかしないと普通のホテルのベッドのようなところで血栓ができるという事は考えにくいと思うのですが。ただ、番組ではホテルの部屋でかなりの汗をかいて水分が抜けたため体内の血がドロドロになってしまったということと、その女性がホテルの部屋であってもトイレに起きたくないと寝る前に水分を摂らなかったため、普段よりも血栓ができやすい状態になっていたという補足説明がありました。たとえ自宅であっても、寝相の関係で体を圧迫することで血栓ができやすくなった場合、十分な水分補給をしていないと命の危険もあるという事を改めてこの番組を見て認識することになったのですが、そう考えると改めて考えてしまうのがやはり真夏の車中泊の環境整備というところになります。

過去に言われてきた事に、単に車のシートを倒しただけの状態で寝に入った場合、ベッドで寝る場合と比べるとかなり不自然な格好で過ごすことになってしまうわけですので、まずは体の一部に力がかかり、血栓ができる事をできるだけ防ぐため、フラットな床にマットを敷き、体重を分散させるような寝床を作りたいですし、異様に汗をかいて体の水分が抜けてしまわないように風通しを良くするなどの工夫も必要になります。もちろん、水のペットボトルは常に枕元に置いて、喉が渇く前に定期的な水分補給を心掛けることも忘れてはいけません。

さらに、血栓予防に開発された「弾性ストッキング」を履いて寝るということも、エコノミークラス症候群を心配する場合にはやっておく必要もあるかも知れません。夏の車中泊については万全にしたつもりでもこのように危険があるものだと思っていた方が、いわゆる最悪の事態を避けられるというようになるのではないかと思います。

また、個人的にはここで紹介できるだけのノウハウはまだ持っていないのですが、水を入れて気化熱で冷たい風を起こす、USB経由で動く「冷風扇」は、水で濡らしたフィルターに風を当てることで多少の加湿効果もあると思うので、車内を乾燥させず、扇風機よりも涼しくなるのなら、気休めに過ぎないものかも知れませんが、夏の車中泊用に物色してもいいかなと思っています。ただ、どのくらい熱帯夜の中で使えるかということはわからないので(^^;)、今後の課題ということにしたいと思います。


大手キャリアが4つになる時代のMVNO選び

新しく「第四のキャリア」になる楽天モバイルが、他のキャリアとの顧客獲得に向けて動き出しました。安い回線を維持するためのプランを早くから用意し、安いデータSIMを提供してきた「DMMモバイル」を23億円で買収することを発表したのです。

最近のニュースでは、主に大手キャリアの料金プランや、端末を安く売る仕組み、さらには2年縛りについてまで現政権による「意見」が入り、その対応に大手キャリアは苦労しつつも極端なMVNOへのユーザー流出という話は聞かれません。そこには、「安いものの実店鋪のない(少ない)」MVNOよりも、「多少高くても実店鋪のある」大手キャリアや準大手キャリア(Y!mobileやUQmobile)を選ぶ傾向が出てきているのです。

私自身は日本通信が初めてSIM単体での販売を開始した頃からいわゆる「格安SIM」を使っていますが、昔も今もSIMの単体販売というのはスマホ選びから設定、その後の対応などユーザー個人が自分で問題が起こっても解決することが求められるので、多くのユーザーはそこまでするよりも、わからない事があれば教えてくれる大手キャリアを選ぶという傾向は変わっていないように思います。

今回の楽天モバイルの新規参入がこうした傾向にどんな影響を及ぼすかが気がかりですが、今の楽天モバイルはdocomoやauから回線を借りて事業を行なうMVNOですが、新たに自前の回線を使って営業を始めるようになってどうするのかというところが問題になります。サービス開始当初は多くの注目を集めるために魅力的なプランを出してはくるでしょうが、いわゆるほとぼりが冷めた頃、「釣った魚に餌をやらない」ようなプラン改悪がある可能性も個人的にはあると見ています。

大手キャリアは少なくとも端末を分割で売る際に2年から3年の長期契約を条件として持ち出すと思いますので、この期間が終わった後にプランの内容がどう変わるかというところに注目して見たいと思います。もっとも、他のサービスと違って携帯電話のサービスはその時点からの乗り換えはできますから、もし特定のキャリアでプランの改悪がされるなら、その時期に大手4社でない他のサービスに逃げるという方法もあります。

もっともその場合、一体どのMVNOに逃げればいいのかという問題は出てきます。単体のSIMカードさえ送られてくれば自分で設定から活用まで十分にわかっているなら悩む必要はないのかも知れませんが、一つあるのが小さなMVNOが今のままでは経営がうまく回っていかなくなり、それこそDMMモバイルのように他社の買収を受け入れるということもあるでしょう。各MVNOがくっついたりしてそれまで受けていたサービス内容が変わるような場合もあるかも知れません。そうなったことに納得できない場合はすぐに解約・乗り換えでいいと思いますが、果たしてどういったMVNOならいいのでしょうか。

現在、大手キャリア以外の準キャリアと呼ばれるところは「Y!mobile」と「UQmobile」があります。どちらも派手なテレビコマーシャルを流し続けていますが、回線は「Y!mobile」がSoftBank回線、「UQmobile」がau回線という親会社の回線を提供しています。サブキャリア2社についてはSIM単体でも契約できますが、通話定額オプション付きのセットプランを選ばれる場合は、SIM単体ではなくスマホとセットの割引があるプランを申し込む方がお得ではないかと思います。今後も安定して会社が維持されるという点については、この2社にdocomo関連のSIM単体でも契約ができるMVNO「OCN モバイル ONE」を加えた中で利用を考えるか、さらにSoftBankの小会社となった「LINEモバイル」を選択肢に加えて考えるのがいいでしょう。

また、今回楽天に買収されたDMMモバイルのプランが変更になり、格安でのデータ専用SIMが維持できなくなったような場合は、大手スーパーが系列にある「AEONモバイル」が、イオンモールに実店舗があるだけに安心して移ってこられるのではないかと思います。

他にもおすすめしたいMVNOは色々あります。「エンタメフリー・オプション」を持つBIGLOBEはインターネット接続の世界では老舗ですし、インターネットの老舗と言えば、やはり紹介しなければいけないのはIIJmioでしょう。

IIJmioはフルMVNOサービスを行なっており、個人的には気になっていたのですが、最近になってついに「eSIM対応のデータサービス」を2019年7月18日から開始するという発表がありました。eSIMには実体としてのカード郵送の手間もかかりませんし、iPhone XSなど、SIMスロットに挿入された既存のSIMとeSIMをデュアルで活用することが可能な機種や、最初からカードスロットがないノートパソコン単体でネットができるように、eSIMを今後活用する事も考えられます。IIJmioの新プランでは通話サービスの提供がないことなどからまだApple Watchでは使えないようですが、今後大手キャリアより安くiPhoneとApple Watchが使えるようになるなら、それだけでも十分に乗り換えする動機になるのではないかと思います。

どちらにしても、今回最初に紹介したようなMVNOが買収されたり廃業したりといった事はどうしても起きてくることで、たまたまそのキャリアを使っていたとしたら、いくら個人で騒いでもどうしようもない事だけは諦めるしかないでしょう。しかし人気の高いMVNOには、大手キャリアではできないサービスを行なっていたり、大手と比べてとんでもなく安いなど、それなりの良さはまだまだあります。そうした特徴あるMVNOが合併などによって消えないことを祈りつつ、状況に変化があったら改めてここで紹介することができればと思います。


急なトラブルだからこそ冷静に迅速な対応を

全国的にはどうでもいい話ですが、私の住む静岡市には「葵区」「駿河区」「清水区」という3つの区があるのですが、昨日の月曜日、「駿河区役所」の外線電話が突然使えなくなったのだそうです。静岡市にかかってくる電話は、交換器を経由して各区役所に分けられるようになっているとのことですが、原因は当日の夕方になってもわかっておらず、その対応として交換器への接続をしないようにして直接受けるような配線にすることで、何とか通話の一部は復旧したようですが、ニュースだけでは細かい内容はわからないものの、区役所のある地域で電話が使えなくなっているわけではないので、恐らく内部の機器の故障か設定変更による不具合という線が強いのではないかと思いますが、つくづくこうしたシステムに依存する社会というものは、何かトラブルが有ると恐いという事も感じてしまいます。

今回の市役所の場合も、かなり電話が使えないまま時間が経過したのだそうで、早めに電話が使えないという事実を重く受け取め、システムを根本から直すのではなく、とにかく応急処置をするような事ができなかったというのが残念です。これから同じようなトラブルが他のシステムで起こった場合にも、いかに早く「とりあえず使えるようにする」というプランを実行に移せるだけのスキルを持った人がリーダーシップを取らないと、さらに問題は大きくなるような気がします。

こうした点で、大きなシステム上の失敗を今も引きずっているのが、「みずほ銀行」の連休のたびにやってくるATM休止の措置ですね(^^;)。今月の土曜日を含む3連休についてもATMが使えなくなるようなので、平日のうちに現金を出しておくか、土日祝日でも手数料がかからずに出金できる銀行に預け替えをしておかないとまずいところもあるかも知れません。

私自身は出金の手数料がかかるので平日の手数料が無料の時間にお金は出すようにしていますが(ちなみにメインバンクはみずほ銀行ではありません)、状況によっては現金の用意がないのにお金を出さなければならなくなるような場面もないとは言えません。今回のみずほ銀行の発表によると、使えないのはATMだけではなくネットバンキングやデビットカードの利用もできなくなるようです。これだと、みずほ銀行一行でやり取りをしている場合には少なくともクレジットカードで後日決済できるような体制を作っておくべきでしょうし、平日のうちに何とかしておかないと大変だと思います。

個人的には自分でシステムを作っているわけでなく、人の作ったシステムを使っているだけなのですが、ネットや電話が急に使えなくなったらどうしたらいいかということも、こんな時だから考えるべきではないか? とも思います。そんな事を思いながらネット上をさまよっていたら、思い掛けない情報と出合いました。大きな震災が起こった後、6時間はインターネットを控えようというSo-netが作った災害用マニュアルの話です。

https://www.so-net.ne.jp/access/special/sony_so-net/measures_manual.html

従来の常識では、災害時には安否確認のため電話がつながりにくくなるのでネットの方の利用をという認識でした。ただ、上のリンクからたどれるマニュアルの内容を読むと、特定のサイトやサービスへのアクセスが集中するとサイトが見られなくなってしまう可能性がありますし、デマなどの情報を本当だと信じてしまうかも知れません。災害用伝言ダイヤルや、企業が用意した安否確認のためのサイトを利用しての情報発信は直後にしておいた方がいいでしょうが、災害の規模によってはネット自体が使えなくなったり、スマホの電池がどんどん減っていくとその事がストレスになるかも知れません。そういう意味では情報はラジオで得て、普通通りのスマホからの情報収集というのは控えるというのも考え方としては有りだと思います。

また、安否の確認が付いた人との連絡についてはそれこそ昨日のエントリーで紹介したLINEを使ったもので十分なのですが、中にはLINEアプリを入れていなかったり、そもそもガラケーなのでLINEが使えないというケースも、もし家族や友人にそうした人がいる場合には代替手段を考えておくことも必要です。直接電話がつながらない場合は、SMSを活用しましょう。ただ、SMSの送信には一通3円という料金がかかるので、せっかくのネット定額を生かすようなメッセージのやり取りのできる手段を取ることも有効でしょう。できれば早い時期に、大手3キャリア間ではネット通信を使って電話番号に向けて直接メッセージでやり取りできる「+メッセージ」のMVNO利用者へのオープン化を行なって欲しいと思っているのですが。技術的に難しいなら仕方ないですが、LINEを知らない人とでも電話番号だけでいざという時ネット通信を使ってやり取りできる方法というのは貴重だと思いますので、できるだけ早くオープン化をお願いしたいところです。


災害のためにご近所で「グループライン」という手も

大雨などの際、いつ逃げるか? という事は生と死を分けるような重大な問題なのに、まさか自宅が罹災することはないだろうという風に考える人がほとんどで、逃げるタイミングを失ってしまう事があるという警鐘が様々なメディアでは語られています。そんな中、ネットで見たレポートで、知り合いとSNSを使ったコミュニケーションによって自分のいる地域の危険を察知し、事前に避難することができた事例について紹介されていました。このようなSNSの使い方というのは大変に有効です。

具体的には、普段はほとんど使わずに放置しているようなご近所でのグループラインを先に作っておき、大雨で逃げようかどうしようかと考えている気持ちをそのグループにアップすると、すでに避難している近所の人が早く逃げた方がいいというアドバイスをくれるかも知れません。また、グループラインは時間を気にしなくても発信できます。電話をするのは気が引けてもラインには書き込めるわけですから多くの人がいざという時には参加しやすくなり、一度そんな形で活用ができると次に何かあった時にはかなり早いうちから情報交換が活発になることも考えられます。

あと、個人的に思うことは、もし地元に大雨が降り続くような事があって近くの学校が避難所として開放されたとしても、誰も避難してこないというパターンが過去にありました。そんな時に一家族だけ避難してきても話し相手もいないし、本当に避難してきて良かったのか? というような避難した事に対する後悔の念も出てきてしまうかも知れません。しかし、同じ避難場所を利用することになる近所の人たちとグループラインで意志の共有ができていれば、「せっかくだから皆で一緒に避難所に行きましょうか」という話になれば誰もいないかも知れない避難所に行くというような事にはなりません。もし何も起こらなかったとしても、色んなものを持ち寄ってテレビの気象情報を見ながら不安な気持ちを抑えつつ過ごすこともできるでしょう。もしお子さん同士がお友達関係があるなら、大人よりむしろお子さんの方が避難所に行くことを主張するかも知れません。

グループライン自体は大きな組織にする必要はなく、町内会単位というよりも近所で仲良くしているお友達で作っておくぐらいでも十分です。自分と直接関係がなくても、その中のメンバーの一人が「避難所に避難してきた」というメッセージを発信することで別の地域の住民にも広まるような形が取れれば、その地域の人全体が早めに避難することができるようになります。そうしたコミュニケーションツールとして、日常的には全く使わずにカビが生えるのではないかと思うほど(^^;)全くメッセージのやり取りのないラインのグループを作ることが、ひいては自分の生命を救うことももしかしたらあるかも知れません。

近所の人とのコミュニケーションというのは、嫌なところもあるので全ての人にお勧めできるわけではありませんが、何かあったらどうしても付き合いが出てきてしまうのもまた近所の人であることも確かです。もし作ったグループで頻繁にメッセージを発信する人がいてもそれほど気にせず、外で会った時に挨拶を返すぐらいの気遣いができるなら、特に小さなお子さんやお年寄りがいるご家庭は、いざという時のためにご近所ライングループは作っておいた方がいいのではないでしょうか。


東京オリンピックのチケットは完売するのか?

日本国内で大きなスポーツイベントが行なわれる際、気になるのが「実際に見に行けるのか?」ということになるだろうと思います。今後の大きなイベントとしては2019年の秋に開催されるラグビーのワールドカップおよび、その翌年に迫った最注目のイベント東京オリンピックへとつながっていきます。

最近のニュースの中で、東京オリンピックのチケット争奪戦の悲喜こもごもの話がニュースとして取り上げられています。まず、チケットを購入するための専用IDの取得が750万とものすごい数になったため、単にホームページから抽選のためのエントリーをするだけでもずっと待たされるというような事が起こり、そこまでして大量のエントリーをしても一枚も当たらない人がかなり多くいた半面、当たったものの高額なカテゴリーのチケットを取得するためにはお金の決済が必要なので、泣く泣くその権利を放棄して結果一枚も買えない人もいるという話もあります。

そうしたチケット当選の権利を放棄した人は除き、一枚も当たらなかったID登録者に対してチケットの敗者復活戦を行なうという事も最近になって発表されましたが、これを書いている現在では果たしてどの競技のどんなカテゴリーの試合が対象になるのかはわからず、口の悪い人によっては、普通の大会では買う人もいないような良席でないチケットを売りつけるための手段ではないかと思っている人もいるでしょう。

オリンピックの場合、単なるスポーツイベントではなく国民的な行事という認識で言うと、スポーツを単純に楽しむために見たいと思って特定の競技に絞ってチケットを欲しがる人と、競技自体はどうでも良く、単にオリンピックの雰囲気を感じたいからとのべつ幕なしにチケットに申し込み、どれか当たれば嬉しいと思って欲しがる人との2通りに分かれる状況があるのだろうと思います。

個人的には日本でオリンピックを開催することによる当事国の雰囲気を感じたいだけだったら、日本全国で開催されるであろうパブリックビューイングに参加し、日本チームや注目選手の応援に行くような事でも十分なような気がします。1年前にチケットが売り出されてもオリンピックが始まってから調子を上げ、それまでは全く未知の競技・選手が活躍するような事もあり(過去に日本で行なわれたオリンピックでは冬季長野オリンピックの女子モーグル・里谷多英選手の金メダルは完全に予想外でした)、逆に大いに期待されていた競技や選手が大コケしてしまうことも考えられるので基本的にテレビで見つつ、注目の競技を多くの人と見たいという場合には地元で開催されるパブリックビューイングに行くことで、十分その雰囲気は感じられるように思います。そんなこともあって私自身はまだ東京オリンピックのチケット購入用IDは登録していません。

さらに言うと、こうした注目のイベントで必ず起こるのが、直前になってないはずのチケットが出てくるという不思議な現象です。これは、オリンピックだけでなく音楽などのイベントでも良くある話ですが、かつてはあのビートルズの日本公演でも直前になって全て売り切れているはずのチケットが出てきたという話があります。それは、今回の場合と同じように、世間が大いに盛り上がっているからと関係者を通じてチケットを入手したものの行けなくなった人が多く出てその分のチケットがだぶつくという場合です。こういう事をされると、本来は直接見たくてチケットを欲しいという人がいても競技場に空席ができてしまうという、全世界に運営のお粗末さを流してしまう失態にもつながります。

2002年のサッカーワールドカップでもチケットが全く入手できず、当初普通席は全て売れてしまい、買えるのは数十万円もする特別観覧席だけだという話があったので、もはや興味の外だったのですが、開催直前になっていきなり無いはずのチケットがFIFAのホームページから購入が可能になり、私は地元開催の予選リーグ「ドイツ対カメルーン」の試合を7000円で見ることができました。さらに準決勝の「ブラジル対トルコ」のチケットも入手して見に行きましたが、こちらの試合は当日スタジアムに行ったら当日券が入手できた? という話もありました。今となっては確認することはできませんが、完売となったはずの日本開催の多くの試合でも空席が出て問題になったので、まさか同じような問題が東京オリンピックでも起こるかどうかはわかりませんが、個人的には今一つチケットについては「先に買ったら負け」というような想いがあることも確かです。

まだ来年の話だというのにこの時点でチケット争いが加熱する東京オリンピックのチケットについては、少なくとも大量買いで多額のチケット代金を払った人が後から有利な条件で買えるような状況に愕然としたり、どうしても見たいと思いつつチケットの入手ができなかった人が、実際の競技が行なわれる様子を見て会場の空席を見て唖然とするような状況は少なくとも起こして欲しくないです。スポーツに興味のない「関係者」はチケットを手配するのではなく、大人しくテレビ観戦で十分だと思って本当に見たいと思っている人に極力チケットが行き渡るように尽力してほしいものであります。


7Payは事前にどんなリハーサルを行なったのか

ニュースには、ネットで報じられるだけで収まるものと、そこから広くテレビや新聞を通して広がっていくものとがあるのですが、今回、コンビニエンスストア大手の「セブン-イレブン」で使える「7Pay」という電子決済サービスは、サービスの開始を待ってユーザーIDの乗っ取りを行なったグループによって、わずかな時間で5500万円というお金を騙し取られることになってしまいました。

7payはテレビコマーシャルでスマホに入れるとお得という広報をしている「セブン-イレブン」アプリに実装された決済機能です。スマホでQRコードを読むだけで決済ができてしまうのが売りですが、そのセキュリティについてはかなり甘いと言わざるを得ないでしょう。一度決めたパスワードを忘れてしまった場合、新しいパスワードを設定する仕様はどのサービスにもありますが、7Payではその際「生年月日」、「登録した電話番号」「会員ID(メールアドレス)」の情報があれば第三者がパスワードを変更でき、SMS認証のような特定の電話番号がなければ通知を受け取ることができない二段階認証も設定されていなかったそうで、これにはびっくりしました。

また、パスワードリセットのメールは、登録時とは別のアドレスに送信できる仕様だったため、海外の組織が様々な個人データの中でその人個人の「生年月日・携帯番号・メールアドレス」という形でまとまったデータを持っていたとしたら、いとも簡単にその人のIDを乗っ取って好き放題に買い物ができる状態にできたということになります。

今回被害を受けた方はそうした情報がネット上で回っていることが考えられるので、GoogleのIDやメールアドレスを変えた方がいいと思いますが、やはり問題は、そうした情報が知られていたとしても最後のとりでの携帯番号へのSMSによるショートメールを受け取った人しかパスワードの変更ができないようにしておかなかった事でしょう。その機能を付けていれば、ここまで大きな詐欺被害は出なかったのだろうと思われます。

今回のニュースが広く報道された背景には、やはりここのところのセブンイレブンの本部と店舗オーナーとの意識の違いから本部だけが儲かる仕組みで動いているということがわかってしまったことがあると思います。セブン-イレブンと今回問題を起こした7Payの経営母体とは当然違う会社ではあるのですが、セブン-イレブンの事業に関わるところでただ5,500万円という高額なお金を取られて泣き寝入りになるとしたら、強制的に7Payへの対応をせざるを得なかったオーナーが、本部への不信感をさらに増大させるような結果になったということになります。

一般的にはお店のオーナーは本部からの指示が来たらその通りに実務をこなし、サービス開始のその日から完全に全ての従業員が対応できるようにしなければなりませんから、恐らく7Pay導入以前の現場の慌ただしさはかなりのものだったと思います。それだけでも大変なのに、お店の不手際でも何でもないところで一部の7Payのサービスが中止になり、今後の展望も見えてきません。個人的には詐欺の犯人にそのまま渡してしまうくらいのお金があるなら(今回ID乗っ取りで使われた7Payは全て保証されるとアナウンスがあります)、今回の不手際をきっかけにしてオーナーへの負担を減らすような仕組みの導入の方は電子マネーより先に考えてあげた方が良かったのではないかと正直思うのです。

今回の事件では、事前に7Payのパスワードリセットの仕組みについての情報を早々と得た海外の大がかりな組織が、大々的に仕組んだ可能性もあります。そんな事も想定できずにユーザーや現場に迷惑を掛けたわけですので、早く謝らないとこの事態からさらに状況はこじれてセブン-イレブンはさらなる窮地に陥るような気もします。


意外とわからないトラックの積荷

現代の高速道路な様々な物品がトラックに載せられて日本全国を飛び回っています。車中泊の旅をしていると大型トラックがアイドリングをしたまま長時間休憩しているところに居合わせるようなこともあると、同じ場所に停めてしまうとなかなか車中泊がスムーズにできないと恨み節を言いたくなるような方もいらっしゃるかと思います。ただ、常温で大丈夫な荷物だけでなく、鮮度を保つために「冷蔵」「冷凍」された荷物を運んでいるドライバーについては、長時間エンジンを止めて荷室の温度が上がってしまっては品物の品質を疑われるようなことにもなり、長距離の移動の中でドライバーの交代ができないような場合は、運転手の労働時間の問題もあり、アイドリングをしながら車内で仮眠を取るということも仕方のない部分があります。

自分では冷蔵・冷凍された荷物を頼むことはなくても、スーパーの生鮮食品や外食店での食事についてはこれからの季節はトラックによる冷蔵・冷凍運送に支えられているということは必ずあるのです。食品の他には、医療関係の薬品や臓器など、常に搬送する際の温度を気に掛けながら運ばなければならないものもあるので、何が運ばれているかわからないトラックに対しては、個人的にはできるだけ邪魔にならないような距離を保って運転するような事を考えるようになってきました。

そんな中、昨日のニュースで高速道路上に大量の数の「カツオ」が散乱したということがニュースになっていました。この事故の原因は、本来はきちんと閉めなければならない後ろのドアが開くようになっていたということで、何らかの交通事故とは違うようです。しかし、今年のカツオはかなりの不漁なのだそうで、トラックの中味を全て卸業者に引き渡したとして、一体いくらくらいの商品価値だったのかということは下世話ではありますが気になるところです。
もし高速道路上で今回のような豪雨で流れが悪くなったり、止まっていたりすることに気付かずにトラックの後ろに突っ込んでしまったとしたら、事故の過失割合ということで言えばほぼ100%の責任を負うことになってしまいます。道路に散乱するくらいのものすごい衝突ではなくても、何かの拍子にトラックの保冷装置のところを壊してしまったとしたら、中味によっては一体いくらぐらいの損害賠償責任を負ってしまうことになるのか、ちょっと考えもつきません。

今の時代の自動車保険ではまず問題ないことだと思いますが、昔からの自動車保険を今まで事故を起こしたことがなかったからと同じ条件で続けている方は、改めてその内容を見直してみるのがおすすめです。自動車事故について、自分や家族の命は大切なものですし、お気に入りの車も大きなダメージを受けてしまいますが、降り掛かってくる問題は自分および家族の範囲の中での事になります(もちろん、そうした事が大変な事だと十分に承知した上での比較として書かせていただいています)。それが相手のある事故を起こしてしまい、人や物を傷つける事についてはさらに相手への交渉と賠償をしなければならないので、そういう事が大変なことだとわかって賠償保険に無制限を付けている方がほとんどだと思いますが、対人事故だけでなく物損事故についても無制限の補償にしているかということがポイントになることもあるかも知れません。

トラックの積荷としては高額なものということでは、「精密機器」「高級外車」「着物・毛皮」「パチンコ台(一台一台が精密機器)」「電車(踏切内での事故)」「工作機械」などが過去の高額賠償金のトップ10に入ってくるようなものになっていますが、今回の大量のカツオも結構な金額になるでしょうし、カツオより高く取引される本マグロ・ミナミマグロが満載されているトラックとの事故だったら乗用車一台でも冷凍装置を壊してしまうような事故が起きないとは言えません。やはりここは途中からでも物損の補償内容を無制限に変更してから車を運転するようにした方がいいように思います。

もし十分な保険を掛けないで大きな賠償責任をともなう事故を起こしてしまった場合、もはや自分の責任ではどうにもならないということになり、その後事故を解決するために費される被害者・加害者の心労というのはいくらばかりになるか本当にわかりません。気になる方は今すぐに自動車保険の証券を取り出して確認するか、ネット上で見るかしてまずは車を運転することに不安がない内容の保険内容かを知った上でハンドルを握るようにしましょう。


気になったら自ら主張することも必要

先日、無事に鉄道を使って横浜まで行って帰ってきたのですが、当初用事が済んだらすぐに帰る予定にしていたのですが、用事終わりで夕食を食べていこうということになりました。まあ、さっと食べてそのまま散会ということだったのでご一緒したのですが、やはりこうした場合様々な要因によって食事の時間が伸びてしまうということはあるものです。

今回は仲間うちの一番の年長者の方がお酒をボトルで注文してしまい(^^;)、それを飲み終えるまではお店から出られなくなってしまいました。結局、予定時間から2時間くらいかかって横浜から帰途についたのですが、その時間で当初予定していた在来線ではまだ何とか帰れたものの、帰宅が深夜になってしまうため、帰りは新幹線で帰ることにしました。

横浜から新幹線の止まる新横浜に行くためには、いったん東神奈川駅まで行き、そこから新横浜に行くというかなりめんどくさい乗り換えをしなくてはなりません。

ちなみに、乗車券は新幹線を新横浜から使うつもりは全くなかったので、横浜から東海道本線を使って静岡までという風に買っていたのですが、新幹線を使うという事になると追加料金を払わなければならないのではないかというのが気がかりでした。

そこで、新横浜駅の新幹線乗換改札のすぐそばにある(つまりは駅の構内)「みどりの窓口」に並び、かえりの静岡までの乗車券を見せながら新横浜~静岡間の新幹線特急券を購入しました。ちなみに、こちらから窓口の方に何か言うことはなく、向こう側からも何も言わずに特急券を売ってくれましたので、在来線のきっぷだけでも大丈夫なのかなと思って2枚のキップを自動改札に投入したのですが、この変の事情に詳しい方ならすでにおわかりの通り見事にゲートは開かずという結果になりました。

やはり、東海道本線を外れることでの「横浜~新横浜」間の乗車券を購入した上でないと自動改札を通れないという事を改札にいた駅員さんに説明されたので、改めて先程特急券を購入したみどりの窓口に戻って指摘された額の乗車券を買い足すことになりました(静岡駅に着いてからすぐ自宅へのバスへの乗り替えをするため、静岡駅で精算したくなかったのです)。

それでも、遅くなってもできるだけ早く電車で移動してきたので、2回もみどりの窓口へ行ってきっぷを買っても十分乗る予定の新幹線に間に合ったので良かったのですが、時間がない中でこんな事が起こったら、最悪乗れるはずの新幹線に乗り遅れてしまう可能性もあったわけです。

今回の事で大事だなと思った点は、口に出して説明しなくてもきっぷを見せればわかってくれるだろうと自分の判断で決めてかからずに、きちんと自分で疑問に思った事を訴えることによって、今回の私のような二度手間というのは防げたと思いますので、やはり不安に思った事は口に出して主張することが大事だという事ですね。

今回は、乗車券を見せて特急券を買えば、窓口担当の人が乗車券の内容を確認して、必要があれば不足する乗車券分を含めた料金の請求があると思ってしまった私が悪いことなのですが、基本は「不安があったら口に出して聞いてみる」という原則を忘れないで実行するということでしょう。一度そうした経験をしていれば、最初に訪れたみどりの窓口で足りない分の乗車券の購入の上で特急券を買うことができると思います。なかなか横浜から新横浜に移動してそこから新幹線に乗るようなことがなかったので、今回はいい体験をしたと思っています。今後は少しでも疑問があった場合は口に出して聞いてみることを最初にやるように心掛けたいと思っています。


すぐ避難するためには一通りの準備も必要

6月後半から7月初めにかけて、かなり多くの雨が降っている地域があるようです。特に鹿児島など九州地方では前線が停滞するという事で、いつ大きな長雨による被害が出てもおかしくない状況が続いているのではないでしょうか。
とにかく、山間部や川のそばに家のある方については、早めの避難をして特に皆が寝る夜までには避難所へ行った方がいい場合も出てくるだろうと思います。テレビやネットから情報を集め、避難を決めたらすぐに家族全員で避難するようにできるため、そのための準備について書いてみようと思います。

まず、下準備として逃げるために持っていくものを入れるバッグについて考えてみます。特に大雨で避難する場合には水が出てしまうと足をすくわれてしまう危険があるので、できるだけ両手を自由にできるように肩に背負うリュックタイプのものの中に用意しておくべきだろうと思います。大き目のものを選ぶと同時に、ぜひ確認してもらいたいのがリュック用の「レインカバー」についても同時に用意しておくべきだということです。

雨が強いだけではなく風も吹いてくるようになると、まともに背中にしょったリュックに雨が当たり、濡れて欲しくないものが全て濡れてしまうような事も起こります。登山用のリュックの中には標準でレインカバーが付いてくるものもありますが、フリーサイズの汎用のものを後買いしてもOKです。これがあるとなしでは、災害用としてだけでなく、歩きや自転車で買い物に出て急に激しい雨に降られたような場合でも安心できますので、今後災害用および旅行用にリュックを買おうと思っている方は、しっかりとカバーが付いているものや、同時にカバーを買い足すような事をしておくことをおすすめします。

リュックを完全に災害用にするような場合はタオルや着替え、救急用具や洗面・歯のお手入れ道具に加え、避難所でそうした自分用の身だしなみを整えるための用具を入れておくことをまずはおすすめします。爪切りやブラシ、男性のひげ剃りに女性用の化粧用具、さらに先日このブログで紹介した「水のいらないシャンプー」の代わりとしても使えるベビーパウダーも入れておくと何かの時には便利です。

避難先で使いたいものというのは個人別でいろいろあると思いますので、その辺は改めて毎日の自分の行動の中からリュックに入れるものを考えて欲しいのですが、そこでもう一つ大切な事があります。そうした準備用の物でリュックを一杯にはしないということです。

個人的には災害用のリュックの中にずっと非常用の食料を入れておくことはおすすめしません。なぜなら、災害とはまさに「忘れた頃にやって来る」ものであり、何かの拍子で用意した食料というのはたとえ長期保視のきくものであってもいざ食べようと思った時に賞味期限を過ぎてしまったということもないとは言えません。個人的におすすめするのは、日常的に使う缶詰やレトルト食品などを食べながらローテーションし、自宅に常に新しい非常用の食料(および水)をキープする生活習慣であると思います。そうして日常的に用意している食料の中から必要だと思われる量をリュックの中に入れて持って行くというのが合理的です。

さらに、災害用の備え以外に自分で毎日持っていたいものの存在というものもあります。私の場合は主にスマホとモバイルバッテリー、デジカメといったデジタルデバイスの存在と、それを充電するためのACアダプターが主になりますが、それらも一つのリュックに入れて外から水が入らないようにして持って逃げたいということになると、やはり事前に用意したものをリュックに入れてもそれなりの空きがある状態を作ることの必要性を感じるところです。そうなると、最初に考える災害時に用意すべき数々の品々について、その品数を絞ることも大切になります。いくら背負えるとは言っても歩くにもよろけるくらいの重さであっては安全に避難できなくなる可能性もあるので、場合によってはそうした品物を家族で分散して持つということも考えながら、安全に避難できるようなリュックの選定とその中に入れる物の再選定をすることが大事です。

これから避難することを考えている場合には、日常使っているものを持って行きつつ、軽装でも安全を重視し、できる限り夜になる前に避難する場所に到達できるようなスケジュールを立てましょう。ちなみに、7月に入っての日の入りの時間は静岡県の場合だいたい19時くらいまでですので、日が落ちてもそこそこ明るいものの、日の入りの時間が目安になると思います。ハザードマップの情報の他、日の出日の入りの時間もしっかりとメモしておくことをおすすめします。


スポーツ中継はネット配信に移行させるべきなのか

先週末は天候も良くなく、関西や九州では大雨の被害が出るなど雨に泣かされた週末になってしまいました。そのため、楽しみにしていたのが世界選手権から東京オリンピックにつながる陸上の日本選手権だったのですが、今年の開催のテレビ中継は最悪と言えるものでした。

毎年陸上の日本選手権を中継しているのはNHKで、前半はBSの方で中継し、後半の注目種目は日本全国で見られるNHK総合に移動して放送されます。民放と違ってコマーシャルも入らないので、特に長距離種目のレースを見るのには有難いと思っています。世間では男子100mと200mに出場してどちらも優勝したサニブラウン・アブデル・ハキーム選手に注目された方が多かったと思いますが、私にはもう一つの楽しみがありました。同郷の静岡市出身で、彼女が静岡・籠上中学の頃からそのものすごい走りに注目してきた木村友香選手が、一時期は低迷したものの復調の兆しを見せ、来年の東京オリンピックにもつながる世界選手権の代表選考も兼ねた、女子5000m走に出場したのです。

しかしながら、肝心の女子5000mのレースをNHKは中継しませんでした。なぜかというと、前日の日本で行なわれたG20での米・トランプ大統領の記者会見の模様を陸上の中継をつぶして延々と流し、事前にG20があることは当然わかっていたのでNHKではできそうなサブチャンネルを使った陸上の中継もなく、ネット上では陸上ファンを中心に大きなブーイングが起きました。

まさか翌日の最終日にはそんな事はないだろうと思っていたら、まさかのニュースによる陸上中継割り込みが発生しました。一旦陸上中継は復活し、いよいよ女子5000mのスタートというところになったのですが、何とそこで再びのニュース割り込みが発生しました。世間的には重大なニュースだからこその割り込みには違いないでしょうが、これも前日からある程度予想も可能だと思われた北朝鮮とアメリカ両首脳による合同記者会見だっただけに、なぜ最初からメインチャンネルでニュースがある場合にはテレビをデジタル化したからこそ実現できる、サブチャンネルで陸上の中継をなぜ押さえられなかったのか、今からでも聞いてみたいくらいです。

結局、NHKが中継をしなくなったことで、本来ならNHKで中継されている間には中断するはずの日本陸連が用意しているYouTubeでの生中継チャンネルが復活したので、テレビにYouTubeの画面を映してレースの模様を見ようと思ったところ、それもうまくいきませんでした。陸連としてはテレビとは違い、他の競技で表彰式が行なわれればその様子もきちんと流すというスタンスでライブのネット配信を行なっていたようでして、結局YouTubeで女子5000mのレースが見られたのは最後の400mだけで、4600mまでの世界選手権の選考を考えたレースの駆け引きを全く見ることはできませんでした。

お目当ての木村選手は最後にオープン参加の外国人選手2人に抜かれたものの意地の走りで日本人トップを確保し、見事にドーハの世界陸上への参加が内定になりました。他の日本選手も相当な力を持っているだけに、木村選手の頑張りには拍手を送りたいですが、結果だけを聞かされてレースの様子を見られなかったのは、やはりどうにかならなかったのかと思います。

最近になって、車や列車を使って旅行する機会ではスポーツ中継であっても、モバイル機器のテレビアンテナは貧弱なためテレビのワンセグは使わずに専門チャンネルのネット配信で見る事が増えました。私自身は主にサッカーのJリーグの注目カードを見るために「DAZN」に加入しています。docomoの契約があると毎月の利用料が安くなることもあって、通年視聴料金を支払っているのですが、先日のサッカーの日本代表が出場したコパ・アメリカ大会の全試合生中継や、日本のプロ野球・アメリカのMLB大リーグも並行して配信してくれるので、複数の端末を使って同時に見ることも可能で、これはテレビにはできない芸当だと思います。

2020年にいよいよ東京オリンピックが始まりますが、各競技は同時刻に行なわれている場合も多く、地上波とBSのNHKと民放を網羅しても全ての競技を生中継することはテレビでは難しいと思います。今回NHKがサブチャンネルでの中継を行なわなかったことで、もし大きな政治的なニュースや事件が起こった場合には予定されていた競技の中継も飛んでしまう可能性が出てきたと思えます。それなら、オリンピックの開催期間には誰でも見られるように生中継とハイライトをネットで全競技見られるようにするのが自然な流れだと思うのですが。

過去のオリンピックでもネット配信が行なわれていましたが、今回は特に時差のない国内で行なわれるだけに、その内容に期待が高まります。最近はテレビ番組の見逃し配信をTVerで自宅のテレビに映して見ることも多いので、自分のスケジュールでネット配信を中心に東京オリンピックを楽しむようにする人も増えるのではないでしょうか。東京オリンピックをいい機会にして、ネット配信でスポーツを見る事が一般化し、今回のような中断のない競技中継をできる状態にしてほしいというのが正直なところです。