中速新プランのmineoに追従するMVNOは現われるか

久し振りに私のようなスマホの中速利用で十分と考える人間にとって面白いと思えるプランが出てきました。mineoの全ユーザーを対象にして、アプリで速度を切り替える際、今までは低速にすると最大200kbpsだったのが、低速の最大速度を500kbpsにまで上げる代わりに毎月のオプション料金350円で実現する「パケット放題」です。一応もし500kbpsというスピードが安定して出るのなら、音楽のストリーミングサービスやネットラジオ、さらに動画もユーチューブやAbemaTVは標準の画質でも利用可能です。DAZNも最低画質の上くらいでは見えるようになるので、サッカーで人がわからなくなることも起こりにくくなります(私がUQモバイルの最大500kbpsのプランを使っての感想)。

これはmineoが借りている3大キャリアのどの回線でも利用でき、契約しているプランを問わないものです。データ専用プランの場合、一番安いのは高速クーポン500MBのシングルプランはauとドコモ回線は月700円なのでこのオプションを付けても1,050円、ソフトバンク回線は790円なので1,140円となります。さらにau回線の場合はSMSサービスが無料で付くので、SMSを追加すると月120円余分にかかるドコモ回線より有利ではありますが、このオプションにしっかり明記された利用制限があります。

それがau回線限定の3日間6GBというデータ利用量の制限です。ただこれは、UQモバイルでもある規制で、ある意味誠実な発表とも言えます。最大500kbpsと書かれていてもmineoの判断で適当に制限される可能性のある他の2回線と比べるとユーザー側から毎日の利用量をコントロールできます。逆に一日2GBまで使えると考え、月間最大60GBを制限なしで使えると考えてもいいかも知れません。どの回線を選んだにしても利用者が集中するお昼や夜のゴールデンタイムにはスピードが落ちることは予想されるので(最大500kbpsというのはそういう意味で「最大」とうたっているのだろうと思います)、時間によって多少スピードが落ちたとしても、Wi-FiではないLTEで月1,000円前後の出費で普通に500kbpsくらいのスピードが出るなら、私ならau回線で使っても何ら問題はないのではないかと思います。

ただ、今回のmineoの発表を受け、慌ててMVNOを乗り換えるべきかというと、現状ではそこまで急ぐ必要はないと考えています。というのも、今回のキャンペーンによってデータのみでいいなら最安で考えると月1,050円(税抜)で常に最大500kbpsのデータ通信のできるSIMカードを手に入れられるわけですが、回線の品質についての評価というのはある程度使ってみないとわかりません。

ちなみに、私が今契約しているUQモバイルの「データ無制限プラン」は月額1,980円(税抜)ということで、mineoより価格が倍ということになるとその存在意義を失なってしまそうな感じがします。もしmineoの「パケット放題」が昼や夜の一部の時間でも500kbpsとは言わないまでも300kbps以上のスピードが出るなら、本当にUQのデータ無制限プランの立場は危うくなってしまうと思います。もしそうなった場合、UQモバイルがこのまま「データ無制限プラン」を続けるのか廃止するのか、それとも対抗措置のために価格を下げるか、それともmineoと同じように「データ無制限プラン」を廃止するにしても、mineoと同じようなオプションサービスを始めるのかという事がちょっと気になります。

個人的には月額980円の「データ高速プラン(月3GBの高速クーポン付)」の料金はそのままで、低速の最大通信スピードが最大300kbpsまで上がるだけでも普通にYou Tubeなどは十分見られるし、データ通信量をそこまで圧迫しないし、ユーザーがmineoに逃げないし良い対抗策だと思うのですが(^^;)。

mineoでは「データ無制限」の無料キャンペーンを2020年3月2日まで行なうということなので、無料キャンペーンが終了するまで何も動きがなく、それまでのmineoユーザーの新オプションの評価を見てからでも乗り換えを決断するのは遅くないと思っています。今さら無料に惹かれてホイホイと乗り換えるより、私が現在加入している大手3社と一番近いMVNO(OCNモバイルONE・UQモバイル・LINEモバイル)が何らかの動きを見せるかどうかということの方が気になります。今回すぐにmineoに乗り換えたものの、すぐにMVNO大手が追従したら、目先の利益のためにあたふたする姿を晒してしまって目も当てられませんので(^^;)、その辺は十分に意識してここ数ヶ月の通信関連ニュースには注目したいと思っています。


カテゴリー: 通信サービス全般ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

スポンサーリンク

中速新プランのmineoに追従するMVNOは現われるか」への4件のフィードバック

  1. ケータイオタク

    UQモバイルがどう対抗するか興味深いですね。500kbps1,980円では実効速度は別として旗色が悪すぎる。価格は維持して1M程度に速度アップするか。価格引き下げは収入減に直結するので避けたいのでは。
    >料金水準については「5Gのビット単価は4Gより安くなるので、(料金プランは)LTEよりも高くなるだろうが、大幅に高くなるとは思わない」との見通しを示した。(ドコモ)
    キャリアは現在の料金水準を下げる事には拒絶反応ですね。次第にキャリア販売の端末は5G対応のプランが加入必須となるのでしょう。
    速度を求めるユーザーもいるが、むしろ価格重視のユーザーの方が多いのは無視するのがキャリアですね。でも機械に弱い疑う事を知らない日本の高齢者の多くは高いと思いながらキャリアとスマホ契約をする。無知と無関心、面倒がりやから巻き上げて儲ける通信業界の本領発揮です。
    と言う自分はこの1月からギガホ+データプラス(ルータ)にしました。別宅があるので光2か所だと維持費も高い。そこでキャンペーンでギガホが60Gとなる事で自宅の光を廃止してギガホに一本化しました。
    キャリア以外の事を知ろうとしないユーザーがキャリアの高止まりの料金体系維持を支えていると言えるのでは。

  2. てら 投稿作成者

    ケータイオタクさん コメントありがとうございました。

    自宅の固定回線は家電話だけでなく、データ通信回線においてもADSLサービス終了後の乗り換え先については頭が痛いですね。それでも、ケータイオタクさんが契約したギガホのプランをドコモが出したことで、高速データを使い切ってしまっても楽天モバイルより信頼性のある最大1Mbpsのスピードを使える目処が立っているので、特に自宅に寄り付かずに旅で回っている人ならWiMAXよりも現状ではドコモのギガホ一択でしょう。

    問題なのは、そうした事をわかって契約している人ばかりではないということでしょう。個人的に恐れているのは、今後は大手キャリアは早めの4Gから5Gへの「端末変更」「プラン変更」のキャンペーンを組み、もしかしたら全く5Gが必要ないと思われる人にまで、まだ料金的には高止まりになりそうな最先端の機材とプランを契約させてしまわないかという事です。

    スマホの使い方に慣れない方がストレスなく音楽や動画をスマホで楽しむくらいなら、最大1Mbpsくらいのスピードが維持されれば十分なので、早くMVNOにはこうした点をクリアにしたキラープランを作って大手キャリアを慌てさせて欲しいと思うのですが。

  3. ケータイオタク

    一部の販売店でドコモ3G2020年9月終了と言うのぼりを立てていましたね。ドコモに連絡したところ撤去されましたが。
    コピー機も使えない人にらくらくスマホを買わせたり、無知と無関心な人々からお金を巻き上げて儲けるのが通信業界。
    5Gは4Gより高めのプランになりそうですね。高止まりになりそうな機材との組み合わせでまた無知と無関心なユーザーを葱を背負った鴨として食い物にしていくのではと思っています。

  4. てら 投稿作成者

    5Gのニュースはまだその全容が見えない時分からマスコミではそれらしく流されています。大手キャリアはテレビなどの大スポンサーですから、明らかにそれとわかるような形でのヨイショはしないものの、サービスや専用端末の高額なことを十分に説明しないまま「時代に取り残されるな」というようなキャンペーンを行なうテレビ番組も出てくるかも知れません。今のところは5Gの技術は自動運転や遠隔地での医療のために使われるような、まだ一般ユーザーがその全てを使いこなせるようなものではないかも知れないのに、明らかに情報弱者に先行投資を勧めるような事が起こらないように願いたいものです。

コメントを残す