それでも「マスクをしての接客は非常識」なのか

昨年末に入った少し前のニュースで、大型スーパーやショッピングモールを運営しているイオングループで働く人に対し「マスクを装着しての業務は遠慮を」という話があったということでした。この背景には、マスクをするとその人の表情がわからなくなり、お客さんからクレームが入ったということなのですが、状況が変わるとこのニュースも当初とは変わった意味を持ってきてしまうような気がします。

このニュースが報道された頃は、イオングループでも風邪気味だったり、花粉症、家族に受験生がいる等のケースでは、上司が着用を許可するという話で、問題はあくまで「調子も悪くないのにマスクを付けることが当り前ではない」という接客業の側からの従業員に対する問題提起だったような感じではあるのですが、2020年に入ってマスクを付ける新たな理由が出現しました。

それが、お隣の中国・武漢市で発生したと言われる現状では正体不明の新型肺炎のウィルスの問題です。このウィルスはすでに日本に入ってきて、さらにそのウィルスが人から人に感染する可能性が言われています。さらに、これからの季節は旧正月の連休で、中国から多くの観光客がやってきます。イオングループとしては中国からやって来る人たちもターゲットに色々考えていたのではないかと思いますが、空港や港での検査をすりぬけて、新型肺炎のウィルスを持った状態の人がお客さんとしてお店にやって来る可能性も出てきました。イオングループではそれでも従業員のマスク着用での接客を原則禁止するのでしょうか。

今回の新型肺炎騒ぎがなくても、お子さんが受験生でパートとして働いている方がお店のお客さんからインフルエンザのウィルスをもらい、受験生にうつしてしまったらどうするのか? とか、逆にお客様に不快な思いをさせないため、くしゃみを飛ばさないようにするマスクまで現場判断で付けられないのかという不安な声は多かったですが、もし自分が接客したお客さんが新型肺炎にかかっていて、長時間の商品説明や販売を行なっている中でウィルスを吸い込んでしまったら? と考えると患者数の割に死者の数が多いということもあり、インフルエンザ以上に感染の恐怖が出てくるでしょう。イオンスーパーは全国にあり、さらに私も過去に訪れたことのある中部国際空港のすぐそばにある大型店舗(イオンモール常滑店)など空港や港に近い店舗では、多くの海外からの旅行者が利用すると思いますので、果たしてアルバイト従業員の人員確保がこれからの旧正月期間にできるのか他人事ながら心配になります。

こうした対応自体が逆に極端な差別を生むような事として批判されるかも知れませんが、少なくとも全く予知のできない地震のような災害と違って、感染症にかからないための生活習慣というものは存在します。とある地方自治体のホームページから拾ってきた内容について紹介するとともに、本当にマスクは必要ないのかということを多くの人に考えていただきたいと思います。

・手洗い(爪を切り時計などを外した上で隅々まで洗う)
・咳エチケット(自分の咳・くしゃみのしぶきを他人にかけない)
・うがい(日本特有の習慣だそう)
・湿度と換気(部屋の感想を避けしぶきが飛んだ場合はウィルスを外に出すために換気)

感染症はかかっていても発症する人としない人がいて、そういう人がたまたましぶきを飛ばしてしまい睡眠不足などで体力が低下してしまったり、小さいお子さんや老人など感染した時の抵抗力が弱い人にかけてしまったらと思うと心配ですね。職場で、できるだけ咳やくしゃみを直接他人にかけない「咳エチケット」が徹底されているかというところも大事ですが、今回の新型肺炎の場合は感染者がマスクを付けていない可能性もあります。

基本的にマスクは自分のしぶきを撒き散らさないためのものですが、マスク着用で周囲のしぶきを吸い込むのを抑えられると指摘する専門家もいます。ワクチンがない中での正体不明の感染症についての対応という意味では「顔を手で触らない」「こまめに手洗いをする」ということとともに、「マスクを付けてこまめに交換する」ことも大切になってくるのではないかと個人的には思うのですが、皆さんも正体がわからない感染症の対策なだけに、常に最悪の状況を考えての対応を心掛けることが大切ではないかと思います。


カテゴリー: 防災関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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