月別アーカイブ: 2014年3月

「Google パーソンファインダー」に安否情報を登録する

もし自分の回りで未曾有の大災害が起きた場合、いかに心の不安を取り除き、冷静に行動できるかというのがポイントになってくるような気がします。これはあくまで個人的な見解ですが、災害直後の身体的被害を何とか回避でき、自分で自由に動ける状況になった場合、自分や自分の家族・友人だけのためでなく、回りにいる人たちのために何らかの行動を取る方が自分の精神状況も安定しやすいのではないかと思います。

このブログはモバイル機器関連について紹介していますので、携帯電話の基地局が生きていて、何とかスマートフォンやタブレット端末を現場で使える場合、何か人の役に立てることはないかと考えると、やはり肝心な情報発信についてその役割を担う方法がいいだろうという事で、今回提案してみたいと思います。

携帯電話やスマートフォンを使った携帯電話会社ごとにある「災害伝言板」は、Wi-Fi経由では使えないことがあるばかりでなく、広く安否情報を見たい人に見せることができにくい側面も持っています。被災者にはそもそも携帯電話を持っていない人もいるわけで、特に被災地から離れた人に向けて、「誰々は今こんな状態で元気です」といったメッセージを出すための方法として「Google パーソンファインダー」というGoogleのサービスを使うのをおすすめしたいと思うのです。

http://google.org/personfinder/japan

まずは上のリンクにアクセスしてこのページをブックマークしてみてください。現在は体験版のサービスが提供されていますので、興味のある方は実際に安否情報の入力を試してみてください。スマートフォンを使うと、本人の了解を得た上で聞き取りを行ない、顔写真もアップロードできたりなどかなり詳しく情報を登録できます。先日のニュースで、このGoogle パーソンファインダーと、NTT東西地域会社やNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなど主要通信事業者とNHK、東京都など、10以上の企業・公的団体が安否情報や災害伝言板の情報を集約させる取り決めを結んでいる「J-anpi」(現状では提供を終了?)が連携し、広く入力した情報を拡散させることができるようになったとのことです。体験版で試してみたところ、Google パーソンファインダーに入力したら、そのデータもJ-anpiで情報の検索が可能になりました(名前で検索する場合、姓と名の間にスペースを空けないとだめでした)。

いったん聞き取りをした人についてはその人の状況が書かれたページが作られるので、例えばすでにだれかの手によって情報がアップロードされている場合でも、新たな状況の変化(登録されている地点から別の場所に移動したとか健康状態に変化があったなど)を入力すれば、もしその方の身内の方がこのページを発見したら、新たなメッセージが入力された場合に特定のメールアドレスに内容を送信する設定もあるので、必要な所にリアルタイムで情報を送ることができます。聞き取りをした方の名前を聞いたら、そのお名前で検索してみて、ページが見付かればデータ入力の作業を軽減できます。

また、災害が発生してこのシステムが動いた場合、携帯電話で使える受信専用のSMS番号がGoogleから発表されることになっているそうです。その番号に検索したい人の名前を入れたメッセージ(SMSとはショートメールのことです)を送信すると、入力された安否情報を携帯電話でも受信できるそうです。恐らく、携帯電話が被災地で使える状況の中、この番号は各々の避難所で発表されていると思いますので、携帯電話だけ持っている人で操作ができない人でも、回りの人の協力があれば登録されている情報を見ることができるようになります。そうなると、できるだけ多くの安否情報をどのように入力できるかが災害が大きくなればなるほど鍵になってくると思います。

少なくともこのブログを読まれた方々がこうしたシステムがあることをわかっていただければ、自分の回りにいる人の聞き取りを実施し、地道に情報を増やしていくことができるでしょう。当然他にスマートフォンを使える人がいたら登録方法を説明し、情報提供者を増やすことも可能です。そう考えると災害時にいかに長時間スマートフォンを使えるようにしておくかということも大事になってきます。というわけで、次回は長時間使用の鍵となるモバイルバッテリーについて紹介する予定です。


災害の状況によって異なるスマートフォン・携帯電話の扱い方

 3月11日、東日本大震災から3年になるということでテレビ番組はかなりの時間を割いて3年前の状況について検証しています。ただ、地震が起こった時どこにいたかによって、どのような行動を取ればよかったのかという話になってしまいがちです。今後来るであろう災害はどこにどのような形でやってくるかはわからないので、周辺の状況を判断した上で取るべき行動は違ってくるだろうと思います。ここでは表題の通り自分から発信したり連絡を受けたりできるスマートフォン・携帯電話を災害時に使う上でどうすべきかということを、考えてみようと思います。

 まず、端末本体が落としたり踏んづけたりして壊れてしまう場合や、水没反応によって使えなくなってしまう状況についてですが、この場合は端末を修理するというのはなかなか難しいと思いますが、とりあえず壊れた状態の端末は手離さないことをおすすめします。というのも、ウィルコムの電話機のような例外はありますが、ほとんどの電話のできる端末というのは中に電話番号が入っているSIMカードが抜き差しできる状態で入っています。ドコモ・au・ソフトバンク(イーモバイル)の3社のうち、au以外の2社の端末同士なら、同じサイズのSIMカードを使っている人の端末を貸してもらい、自分の番号から電話を掛けることができます。水没の場合どうなるかというのはちょっとわかりませんが、水没の場合は中のカードの金属部分が錆びないように水分を拭き取り、もし他の端末に入れて使えるようならラッキーです。支援物資として携帯電話やスマートフォンの白ロムを送ってもらえれば、通信インフラが復旧後、電源さえ確保できるなら電話やメールによる連絡を再開できる可能性も出てきます。

 何とか無事に端末を持ち出せた場合、周辺の被害の度合いによって電話やメールの通信がどうなるかも違ってきます。通信インフラである基地局自体がだめになってしまった場合、端末のアンテナ表示は「圏外」になっていると思いますので、表示を確認した場合はただちに電源を切りましょう。というのも、圏外になっている状態で電源を入れていると電波をつかんでいる時よりもより多く電波をつかもうとするので電池が減っていく割合が高いのです。圏外から復帰したか確認するには電源を入れ直せばいいわけですから、使わない時は電源を切っておくのが基本です。そうしないと肝心な時に電池切れになってしまい連絡できないということにもなりかねません。外への連絡は災害用伝言ダイヤルのようなサービスを利用しましょう。

 なお、場合によっては周辺の送電網が寸断されている場合でも、基地局本体が生きている場合があります。これは、基地局自体に補助電源があり、しばらくはその補助電源で基地局を動かしているためです。通常の停電なら補助電源が切れる前に停電が復旧するので問題はないでしょうが、長期間の停電が見込まれる場合は被害が出た直後の数時間程度は通信ができるものの、その後は電力の復旧か臨時局が携帯電話会社により設置されるまでは「圏外」になってしまうと考えた方がいいでしょう。携帯電話各社には「災害用伝言板」の用意があるので、まずはそちらの方に自分の安否を書き込むか、メールやツイッターなどで発信し、基地局がダウンしたら速やかに電源を落としましょう。

 3年前には直接建物や人命にまで被害が及ぶことはなかったものの交通機関が麻痺し、大混乱に陥った東京近郊のような状況に直面した場合、スマートフォンや携帯電話により通話の形で連絡を取るのはほとんど難しく、インターネット接続も多くの人がアクセスに集中することで普段とはかなりスピードが遅くなることが予想されます。特にスマートフォンでウェブページを見るのに止まったような感じになっても、そのまま待っていれば表示されることもありますので、とにかくあせっていろんなサイトを表示させようと思わないことが大事だと思います。もし停電になっていなかったら、公衆無線LANスポットを利用してネット接続を試みるのもいいかも知れません。具体的には契約しているスマートフォンで、自社の提供する公衆無線スポットが使えるならばそこを優先して接続すればいいですが、アクセスポイントが見付からなかった場合に備えて、主要コンビニエンスストアのローソン(専用アプリが必要)、セブンイレブン、ファミリーマートで行なっているWi-Fiサービスをいざという時に利用できるように、設定やアプリの導入を事前にやっておくこともいざという時には役に立つのではないでしょうか。また、スマートフォンの場合はどうしても早く電池が消耗しますので、帰宅まで相当時間がかかることが予想される所に住まれている場合、常日頃からスマートフォンを使いながら充電できる外付けのバッテリーを用意しておくこともいざという時の事を考えると必要になってくるのではないでしょうか。


Bluetooth HID対応のドコモ携帯電話とキングジム ポメラ DM100との連携

スマートフォンやタブレット端末を旅行に持ち歩くようになって、以前よりかなり便利だと感じているのがBluetoothキーボードです。私はエレコムのTK-FBP017という折りたたみタイプのものを持ち歩いていますが、これでタブレット端末のdtabとNexus7(2012)、そしてスマートフォンのNexus5でキーボードによる入力ができるようになりました。そんな時、たまたま目にしたのが以下のサイトでした。

(リンクにつきましてはメーカーの方で削除されておりますのでリンクを消去しました)

折りたたみキーボードでは早くから製品を投入していたリュウドというメーカーが自社のBluetoothキーボードの対応機種について紹介していたのですが、パソコンやスマートフォン、タブレット端末に混じって何とドコモのガラケーの機種が入っていたのでした。もし今使っている折りたたみのBluetoothキーボードが携帯電話での文字入力に使えたら、先日契約内容を変えてキャリアメールの送受信を月額1,000円ちょっとで無制限にできているドコモの契約をかなり有効に使えるような気がしました。キャリアメールを直接やり取りする場合はもちろんですが、メールを使ってブログや一部のSNSのようなネットサービスに投稿したり、DropboxやEvernoteへの投稿もできます。またちょっとしたメモをGmailに送っておいて貯めておくような使い方もできるでしょう。何しろガラケーはスマートフォンと比べて電池が持ちますし、少ないバッテリーでも早く満充電になりやすく、特に充電できる環境がない時にメールを使ったやり取りだけでも役に立つと思われます。私は単三のニッケル水素電池をかなり持っていますが、恐らく2本セットで給電する小型のモバイルバッテリーでもそこそこ充電できてしまうでしょう。

というわけで、上記リンクの中で安く手に入りそうな機種を探し、入手したのが富士通のF-02Cというガラケーでした。今使っているWillcomの携帯電話をヘッドセットとして登録できることも確認し、いよいよ手持ちのTK-FBP017とペアリングをしてみることにしました。しかし、残念ながらペアリングはうまくいきませんでした。

ドコモのHID対応Bluetooth内蔵の携帯電話でペアリングを行なうには、外部機器を携帯電話の方で見付けると、任意の数字(0000とか1234など)を入力する画面になります。自分で決めた番号を携帯電話で入力した後、キーボードでも同じ数字を入力することでペアリングできるのですが、TK-FBP017ではことごとく数字の入力画面になる前にエラーが出てどうしても前に進むことはなかったのです。そこで、もう一台MicrosoftのU7R-00022という先日購入したばかりのキーボードでペアリングを試してみたのですが、これも全く同じところでエラーが出て前に進みませんでした。

これは同じBluetoothキーボードでも違うのか、それとも中古白ロムで購入した携帯電話の方がおかしいのかと思いながら、新しいガラケーは無駄な買い物だったかと思いつつ、最後に試してみたのがそれ自身がテキスト入力マシンであるキングジムのポメラDM100でした。このポメラはiPhoneやiPad、iPod touchと連携して外付けキーボードとして使える機能を有しています。Androidでは外付キーボードとしてはうまく使えないので不安ではあったのですが、F-02Cとのペアリング操作をしてみたところ、今まで悩んでいたのが嘘のようにローマ字入力限定ではありますが見事に繋がったのでありました(^^;)。

ちなみに、キーボードの表示と入力結果にはわずかではありますがキー表記通りに入力できない箇所があります。数字の「0」の隣の隣、「へ」の刻印のあるキーが文字種変更のウィンドウを出すキーになっていたり、「P」の隣の「@(アットマーク)」はさらに右隣のキーになってしまったりしています。私の環境で出た文字について、以下に示しますので、参考にしてみてください。

・ローマ字入力モード
1234567890ー(文字種切替)」
qwえrtyういおp^@
あsdfghjkl;:「
zxcvbnm、。・¥

・ 英数モード
1234567890-(文字種切替)]
qwertyuiop^@
asdfghjkl;:[
zxcvbnm,./\

・英数モード+ shift
!”#$%&'()~=(文字種切替)}
QWERTYUIOP~`
ASDFGHJKL+*{
ZXCVBNM<>?_

あと特筆すべきところはShiftキーを使った文字選択やCtrlキーを使ったキーボードショートカットが使えることです。

文字範囲の選択 shift + カーソルキー
選択範囲のコピー ctrl + C
選択範囲の切り取り ctrl + X
貼り付け ctrl + V
操作の取り消し(UNDO)ctrl + Z

さらに、F1からF4キーが携帯電話の上部についている機能を呼び出すキーに対応しています。

F1 MENU
F2 カメラ起動
F3 メール
F4 iモード

メニューを選ぶ際には矢印キーで選択し、enterキーで決定できますので、携帯電話に触らずにポメラの方だけで待受画面からメニューを出し、メール送信までできてしまいます。

普通のBluetoothキーボードと比べてポメラが有利なのは、それ自身に文章作成機能があったり、QRコードを生成してバーコードリーダーで読み込ませることでテキストデータの受け渡しが可能な点などいろいろありますが、直接入力できるというのはそれなりに便利なものです。レスポンスも悪くない感じで、まさにポメラDM100に通信機能が付いた外付けのメーラーが付いたという感じでしょうか。さらに、ポメラがBluetoothと繋がると写真のように画面で確認することができますので、途中切断してしまってもすぐにわかるという点も便利です。

最初、Bluetoothキーボードをガラケーと連携しようと思った時にはここまでできるようになるとは思いませんでしたが、日常的な利用という点だけでなく、単三のエネループで全ての電力がまかなえてしまうという意味で、実に災害時に強い組み合わせであると言えると思います。ただ、ガラケーとポメラの連携は私の使っているF-02Cのみで確認しているだけなので、他の機種で試そうと思っている方は十分にその点(ペアリングができない可能性もあるということ)にはご注意の上、お試し下さい。


IIJmioの通話サービス登場の影響は

 昨日のニュースで、今までデータ通信のみの提供をしてきたIIJmioが通話のための090 080 070 を持つことのできるプランを提供することを表明したということで、興味を持たれている方は多いと思います。

 今まではデータ通信専用のSIMにSMSオプションを付けて、通話はLINEや050のIP電話というパターンで考えていたところが、かなり選択肢が広がった印象です。料金については従来のデータ通信用プランに1,080円追加するとSMSおよび通話がそのままで可能になるSIMを持てるということのようです。

 無料通話など付かない中で月およそ千円というのは安いのかという事もあるかと思いますが、例えば今使っている高額なスマートフォンの契約からMNPするとして、ミニマムスタートプランでいいなら月ごとのバンドルクーポンが500MBから1GBに増えても月額は2,052円で済みます。バンドルクーポンの有効期限が現在と同じ翌月末ならば、あえて普段高速クーポンを使わなければ、毎月2GBいざという時に使える高速通信があるので、通話をほとんどしないならかなり毎月の料金を抑えられるでしょう。BIC SIMならこれに公衆無線LANのWi2も使えますので、このSIMカード一枚で何とかなるという方もいるでしょう。

 普段から通話も多いという方は、今ある自分の番号をウィルコムがMNPのグループに入るまで待って契約を通話を誰とでも定額を付けたウィルコムにし、だれとでも定額パスかスマートフォンでウィルコムの通話を受けられるWX12Kあたりを導入すれば全てスマートフォン上で通話もネットもできるようになります。ウィルコムが圏外の場合はIIJmioで取得した番号に転送する設定にしておけば完璧でしょう(その場合、ウィルコムからドコモへの料金は定額にはなりませんのでご注意を)。各々の端末代は別にしても、日常の行動範囲がウィルコムのエリア内ならこんな方法もあります。

 ただ、通話とSMSができるだけのものに1,080円を出すというのは妥当なのかという事も考えておいた方がいいでしょう。実は今、私はドコモ本家の契約(ガラケー)を持っていまして、最近になって「タイプシンプルバリュー」にiモードを付けてメールの送受信を無制限にしました。この場合の料金は、端末は白ロムで済ませているので月1,000円ちょっとで済んでいます。すでに端末料金の支払いが終わったのでこんな形での契約ができるのですが、携帯メールにGmailを転送するとか、ブログなどの投稿も携帯メールからできてしまうとか、スマートフォンの電池が切れたような場合のバックアップとして結構便利なのです。あと、使うガラケーの種類にこだわることで、ある意味災害時に最強の組み合わせになるパターンを手に入れてしまいました(^^;)。この件については説明がさらに長くなってしまうので、改めて紹介しようと思いますが、全てスマートフォンで済ませたいのか、数台で分けて使うのかによって契約の選び方が変わってくることはあると思います。どちらがいいのかは使い方によりますが、何事もあせって契約を早まらないことが肝要だと思います。


非常時ライフライン対応自動販売機を見付けよう

災害に備えるということは、さまざまな品物をいつでも使えるように準備しておくことも大切ですが、どんな形で罹災するかだれもわからない以上、常に最悪の状況も想定しておくことも必要だと思います。

例えば、用意しておいた災害用品を何一つ持ち出すことができなかったという場合も十分に考えられます。そんな中、最低限生命を維持するためにどこへ行けば何を受け取れるのかという事も含め、最寄りの避難所の把握はしておくべきでしょう。

今回紹介しようと思うのは、最近町でも目立ってきた災害時にお金を入れなくても飲み物を提供してくれる災害対応の自動販売機についてです。こうした自動販売機の仕組みについて、電気が通っている場合はボタンを押せば次々に出てくるということは予想できても、では停電の時にはどうなのかという事があります。もちろん管理者が自動販売機のカギを開ければどんな自動販売機でも中の飲み物を提供出来ますが、最近のものはさらに一歩進んでいる印象です。私が実際に設置してあるのを確認した機種についてここでは紹介しようと思います。

・SANDEN「エネレンジャー」(以下にリンクを記載していましたがリンク切れのため削除しました)

別のメーカーでも同じような機能が付いたものはあると思うのですが、この販売機はカバーを外して手動のハンドルを回すことで内蔵のキャパシタに充電して販売機を動かすことができるようになっています。そして、上のリンクを読んで個人的に気になったのが、手回しハンドルでキャパシタにためた電気を使って携帯電話(スマートフォンは不可らしい)の充電ができるオプションが用意されているということです。さすがにオプションが付いているかどうかというのは利用者の側からはわかりませんが、設置者がこのオプションを付けた状態で設置してくれていたらたとえ中の飲み物を配り終えてしまったとしても、相当に利用価値が出てくるでしょう。このオプションの説明書きを読むと、ハンドルを70回以上回して充電可能ランプが付いたらハンドルを止め、ランプが消えるまで携帯電話を充電できるとあります。この一連の動作を一人ずつ繰り返していけば、大きな混乱もなく並んだ人に平等に充電を提供できるということにもなるでしょう。

この自動販売機の価格自体がわからないので安易に携帯充電のオプションを付けて設置してくれとは言いづらいですが(^^;)、少なくとも避難所や役所などの公共の場所に設置する自動販売機は、このような携帯電話充電の機能まであるものを設置して欲しいですね。それと改めて思いますが、家族で持つ通信端末を全てスマートフォンにはしないで、一つは従来のガラケーを用意しておくべきだと思いました。スマートフォン契約しかない場合でも、最近ではスマートフォンに入っているmicroSIMを採用したガラケーも出てきています。いざという時には差し替えて使えるようにしておくのも災害対策の一つです。また、近所のどこにこうした災害対応の自動販売機が置いてあるかというのも知っておいて損はない情報です。時間を見付けて家の周辺の散歩しつつ、自動販売機がどうなっているかを確認してみましょう。


「遅い」Wi-Fiが生みだす問題

 ネットを外出先でも自由に個人が使えるようになってきている現在ですが、スマートフォンでの通信を携帯電話会社経由で行なっている人にとって頭が痛い問題が高速インターネットにおけるデータ量の制限というのがあります。

 普通の携帯電話会社では月7GBで、私が契約しているイーモバイルのプランでは月5GBです。5GBと書くと多いようですが、あまり考えないでデータ通信をしまくってしまうとやはり制限が気になりますし、月だけでなく連続した何日かのデータ量によっても規制されることもあるので、無駄な通信はしないことに越したことはありません。

 知らないうちに使用できる高速データ通信の容量を使ってしまわないように、スマートフォンのアプリの中には大量のデータ通信をする場合には携帯電話自体の3GやLTEで繋がっている時には通信をストップし、スマートフォンがWi-Fiでインターネットに繋がっている場合のみにバックグラウンドでデータ通信を行なう設定があるものがあります(具体的に言うと、カメラ撮影の画像データを外部サイトにアップロードするような場合や、アプリを自動的にバージョンアップしてしまうような場合)。これはこれで大変便利でありがたいものですが、ここに今回私が指摘しておきたい問題が隠れています。

 昨年末からMVNOのLTEを使ったSIMカードを差し込んで使うことができるモバイルルータが人気になっていますが、モバイルルータをスマートフォンと併用してWi-Fiによるテザリング通信をする際や、モバイルルータを主としてWi-Fi専用のタブレット端末を使う場合に上記の設定をしているアプリを導入している場合、高速通信分のクーポンを使い切っていたり、あえて低速にして使っているMVNO契約のSIMカードを使うと、Wi-Fiなのに遅いという状況でスマートフォンやタブレット端末がインターネットに繋がっている状況というのもあり得ます。しかしそうした事情を見てバックグラウンドのデータ通信は止まったりしないので(^^;)、手動でいちいちダウンロードやアップロードの設定を変えるようなことをしないと、いつまで経ってもデータ通信が終わらない状態で端末の電池が減っていくということにもなりかねません。

 私の現状のモバイル環境では、スマートフォンについては高速で5GBまで使えるNexus5ではありますが、エリアがソフトバンクなので、ソフトバンクで使えないエリアに行った時などはモバイルルータに入れたドコモMVNOのOCNモバイルONEのデータカードを使って行うことになると思います。そういう意味でもモバイルルータを使った通信ではできるだけ余分な通信をしてほしくないのですが、その点私の使っているNEC MR03LNモバイルルータはWi-Fiによるテザリングの他にBluetoothを使ったテザリングが選べるのが実に有難いですね。Bluetoothテザリングでモバイルルータとひも付けしておけば、アプリの設定はWi-Fi通信時のみにデータのやり取りをする設定にしておいても、モバイルルータとの通信では問題なく必要な分のみのデータのやり取りで済みます。そういうところもありますので、今後出てくるモバイルルータには無駄な通信を避ける意味でも、Wi-FiだけでなくBluetoothによるテザリングについてもカバーしてほしいものです。


イーモバイル Nexus5 を月2,515円で維持している方へ

 何も携帯電話料金だけに限りませんが、センセーショナルな価格設定というのは、必ずしもその金額ですべてをまかなえるようには設定されていないことが多いです。車の値段でも最安の価格で買えるグレードのものは、結局オプションを付けると高く付いてしまうことが多いわけですし、購入する前に最安で購入した場合何が足りなくなるのかということも考えておく方がいいと思います。

 今回私が購入したイーモバイルのNexus5のプランは、2年間の限定ではありますが月額2,515円と、他の会社でスマートフォンを維持する金額より相当安いのですが、ここにも注意しなければならないことがあります。もしNexus5が故障・水没・破損した場合の保証サービスは別料金となることです。保証サービスは2,515円の中には入っていず、このサービスを追加するには税抜きで月500円(契約時のみ加入可能)なので、そこまで考えると月3千円を少し超える維持費になると思った方がいいでしょうが、その点を考慮に入れず保証サービス抜きで契約してしまった方がもし端末が壊れてしまったらどうなるかということからまずは考えてみましょう。

 イーモバイルのNexus5の契約は従来のイーモバイルの契約とは違う4G-Sというプランになります。ソフトバンクの900MHz帯、いわゆるプラチナバンドが使える反面、従来のイーモバイルが出している機種との互換性はありません。SIMフリーと言われている端末にNexus5に入っているSIMを入れても使えないので、たとえ保証サービスに入っていたとしても、故障してショップに持ち込んだ際、すぐに代替機が確保できるのかどうかは現状では私には判断出来ません。ちなみに、これを書いている現在、4G-Sプランで使えるスマートフォンはNexus5の他、もう一つあります。それが富士通のARROWS S EM01F です。

 すでにNexus5を使っている人にとっては言わずもがなのことかも知れませんが、Nexus5の中に入っているSIMカードをARROWS S EM01F に入れて使うことは可能です。ということは、白ロムでARROWS S EM01F を安く入手することができれば、もしNexus5に何らかのトラブルがあった場合、保証プランに入っていなければ高いお金を払って修理するか、契約を中途解約せざるを得ないところ(SIMカードを差して使える端末がなければ使えないため)、白ロムの端末料金だけで契約を保ったまま使い続けることができます。さらに言うと、これを書いている現在ARROWS S EM01F の白ロム価格は新品同様でも1万円を切っており、保証代わりに買っておくという選択もあるのではないかと思いますね。

 具体的には、今使っているNexus5が使えなくなったり、オンラインストアを通じて修理に出す時にSIMを差し替えて使うために使わないでキープしておくというパターンだけでなく、Nexus5にはMVNOの安いSIMを差してデータ通信のみに使い、新たにおサイフケータイおよびワンセグが使える防水スマートフォンとして2台体制で使うというパターンもあるでしょう。前者の使い方でよければ不具合が出た時点で購入を考えてもいいと思いますが、果たしてその時に程度のいい白ロムが市場に出ているかという問題もあります。月2,515円で維持している場合、保証サービス分で月に税抜き価格で500円分を払わなくてもいいわけですから、2年間では12,000円+消費税の負担減になります。保証サービスに入ろうと思って入らなかった場合、元々追加分の金額は出すつもりがあったわけですから、1万円以下で白ロムが仕入れられればなかなかいい案件ではないかと思います。私自身はネットなどで積極的に購入しようとは今のところ思っていませんが、もしどこかで格安の白ロムに出会ったらつい財布の紐を緩めてしまうかも知れません(^^;)。


高速道路サービスエリアでの駐車位置にも注意が必要

 昨日のニュースですが、北陸自動車道の小矢部川SAで、夜行の高速バスが駐車中のトラックにノーブレーキで突っ込み、死者が出る事故が起こりました。詳しい事故の状況は細かいところまではわかりませんが、トラックに追突する前に不自然な動きをしているという映像もあり、何らかの原因がバス側にあることには間違いなさそうです。ともあれ、早急の原因究明がなされることを期待します。

 高速道路上での事故では路外に出ること自体が危険とされていますが、今回の事故は車から降りて歩くこともあるサービスエリア内の事故だけに、無関心ではいられません。特にサービスエリア入口近くの駐車場に停められていたトラックに追突したということで、駐車する場所について考えないわけにはいきません。

 一般的にサービスエリア入り口から進んでいくと、大型車と小型車の駐車スペースが別に分かれていますが、連休など混雑する時にはトラックの駐車スペースの間に入れてしまっている車を見掛ける場合があります。満車の場合に駐車を諦めて次のサービスエリアに行けというのは酷な場面もあり、すべてを原理原則で押し通すこと自体にも無理がありますが、少なくとも数時間仮眠を取るために駐車する時には入口付近は避け、何とかして小型車用のスペースに置くようにしたいものです。今回のようにサービスエリア進入時に突っ込まれるパターンや、トラックから死角になってぶつけられる事故もあるかも知れません。車の中で寝ていてぶつけられたら避けようがありませんし、そうした点も考えつつ安全な仮眠場所を決める繊細さがやはり高速道路上にいる時には必要だと改めて思いました。

 また、夜行の高速バス自体の安全性についてさらなる論議がこれから出てくることになることも予想されます。限られた時間を有効に使って寝ている間に目的地に着く交通手段は便利ではありますが、それこそ高速バスの専用レーンでも作らない限り、こうした事故は防ぎようがないでしょう。代替の交通手段としては飛行機や鉄道・フェリーがありますが、フェリーは出発・到着地が限られ、夜行便というのは特に鉄道については便数の減少とともに列車が豪華になることで運賃も高くなってしまっています。飛行機も格安会社を使えるのは限られた空港発のみとなるので、まだまだ我慢してでも高速バスを使うしかない現状には変わりがないというのが正直なところではないでしょうか。

 今回の事故は運転手の方だけではなく、バスの乗客の方の中にもお亡くなりになった方がいらしたということで、本当に悲しくなります。高速道路の専用レーンが無理なら、バス自体に衝突回避のための機能は付けられないかというようなさらなる公共交通機関としての安全性を追求していってほしいと切に思います。


河津桜を見に行った先は

 一昨日、私のいる近所でも結構咲いている河津桜を見に出掛けることにしたのですが、出掛けたのは伊豆の河津町ではありませんでした。行きたい気持ちはあったのですが、やはり現場の混雑の状況がどのようなものかわかるので、ちょっと変わった場所で咲いているという情報を聞きつけて出掛けたのが、静岡県西部、御前崎市にある浜岡砂丘に隣接する公園でした。

Hama1

 写真ではそれなりに咲いているように見えるとは思いますが、撮影した部分こそそれなりに咲いていたものの、遊歩道に植えてある河津桜は日陰にあるものを中心にまだあまり咲いているとは言えませんでした。

Hama2

 ただ、咲いている木の回りにはかなり多くの小さなメジロが来ていて、今回撮影した私の4倍ズームのデジカメでもそれなりにさつえいできるほど、人を怖がっていない感じでした(^^)。また私は姿を見ませんでしたが、別の鳥がくちばしで木の幹を叩いている音が聞こえてきたりして、もっと望遠に特化したデジカメを持っていくべきだったと思いましたね。恐らくここの河津桜は今週くらいには満開になり、さらなる人出もあることでしょう。興味のある方は御前崎市のホームページから河津桜の開花状況を入手してみてください。

 これでそのまま帰っても良かったのですが、浜岡砂丘へ行く途中にその圧倒的な存在感を持って建っているのが中部電力の浜岡原子力発電所です。ここには原子力発電のPRのための浜岡原子力館が併設されているので立ち寄ることにしました。というのも、ニュースで中部電力は浜岡原発の再稼動を急ぐため、津波被害を防ぐための20メートル以上の防潮堤の建設をしていてどんな感じで出来上がっているのか自分の目で見てみたいと思ったのでした。

Hama3

 写真の建物が浜岡原子力館で、建物の最上部にかかる橋のような展望台があります。当然ですが原子力発電所の間近で防潮堤を見ることはできませんので、この展望台に登ればどんな感じで工事が行なわれているのかわかると思ったのですね。

 実際に展望台に行ってみたのですが、原子力発電所を含む大パノラマが見られます。しかし大変残念なことに、展望台での写真撮影は中部電力の意向で禁止されていました。というわけで写真でその様子をお見せすることはできないのですが、工事はほぼ完成しているようで、すっぽりと覆われるように原子力発電所および関連施設を守るように囲まれているのがわかりました。これで地震が来ても浜岡の原子炉が守られるならそれにこしたことはありませんが、もし不安に思う方がいるなら、実際にこの地を訪れてご自身の目で確認されるのがいいかと思います。

 ただ、中部電力は相当反対派の動きにナーバスになっているようで、展望台での写真撮影だけでなく展望台や原子力館周辺で騒ぎを起こす恐れがあると思われてしまうと、速攻で排除する感じの注意書きがされていました。全く国の原子力政策に反対する気持ちはなくても、ついテンションが上がって大人が騒いだらさすがに今の時期はまずいでしょうね(^^;)。また反対の意思を持っている方も静かに見学した上で、改めて意見を言うというようなスタンスで訪れるのがいいと思います。


スマートフォンをカーナビに使う場合の注意

 昨日、車で出掛けた際に、普段使っていなかったスマートフォン、PanasonicのP-07DにインストールしていたNavieliteというアプリを使って目的地までのナビゲーションを行なおうとセットしてスタートしました。しかし、いろんな要素が重なったため、最終的にはとんでもないことになりかけてしまいました(^^;)。ということで、他の方の参考になればということで、その経緯を紹介させていただきたいと思います。

 一昔前のスマートフォンとは違い、現在使われているスマートフォンの中には、純正のアダプタを使わないと使いながらだと充電していても電池残量が減っていく場合があります。私の場合もシガーソケットにUSBアダプタを繋いで給電はしていたのですが、充電していると赤く光るLEDランプが光らないのを不審に思ってはいたもののかなりのところまでやってきて、途中休憩をしている中スマートフォンの画面を付けたままにしておいたところ、気が付いたら一気に電池の残量が半分を切るようになっていたのでした。

 ここまで来で根本的な充電出力の弱さを感じ、別に用意しておいた高出力のUSBアダプタに交換したところ、本体のランプが赤く光り充電しながらナビゲーションが使えるようになりました。これで大丈夫だと思ったのですが、この後もう一つの落とし穴にはまってしまっていたことに後で気付くことになります。

 というのも、突然充電中の赤ランプが消えたと思ったらそれまで動いていたナビゲーションのアプリも落ちてしまい、ホーム画面になってしまったのです。再度車を止めてスマートフォンの表示を確認したところ、スマートフォンのアプリを動かしていることだけでも本体が熱くなるのに、さらに高出力の充電を行なうことにより、スマートフォンのシステムの方で異常な熱さを感じ、充電を中止しているということがわかりました。まだ目的地に到着していないのでカーナビを止めるわけにもいかないし、かといって充電を行なわなければほどなく内蔵電池の残量が限りなく0に近づいてしまいます。

 それでも、とりあえずは本体が熱を持つ原因の一つと考えられるシェルカバーを外し冷風をスマートフォンに当てながら動かすことで、何とか内蔵電池が空になる前に目的地にたどり着けました。ただ、帰りはとてもスマートフォンの電源を入れられる状態ではなく、スマートフォンの電源を切った状態で充電のみを行なうのみでした。今回は割と近くの場所へ行くのにスマートフォンによるナビアプリを使いましたが、旅行中、ずっとスマートフォンを使うような用途で使う場合はやはり注意が必要です。

 昨日から使い始めたNexus5も使っていると裏面のカメラの部分が結構熱くなりますのでもしかしたらカーナビとしての長時間利用には適さないかも知れません。そうした本体が熱くなるスマートフォンをカーナビ代わりにすることは何らかの対策をしない限り避けるべきでしょうし、新しく購入したスマートフォンが今まで使っている充電器でうまくアプリを動かしながら電池残量を増やせるくらいまで充電するパワーを持っているかということも事前にチェックすることが必要でしょう。

 今回は、いつもカーナビ用に使っている古いスマートフォンを持っていかなかったのがそもそもの問題だったのですが、そう考えると新しいスマートフォンだから全てが優れているということでもないということにもなります。1.5Aとか2.1Aまで要求するような新しいスマートフォンではなく、1Aあれば使いながら充電もでき、システムで充電をストップするほど本体が熱くならない古いスマートフォンがあれば、安定してカーナビ専用として使うことが可能です。

 ただこれは、使用するカーアダプターの状況によっても違ってきますので、もし今安定してカーナビにも使えるスマートフォンを持たれている場合は新しく買い換える場合でもすぐには売却しないで、今回私が試したようなテストを行なってみることをおすすめします。