月別アーカイブ: 2014年3月

MVNO業者を乗り換えるタイミング

 私がNTTdocomoとの直接契約でなく、docomoから回線を借りて営業を行なうMVNO業者と契約してデータ通信を使い始めたのは日本通信のスマートフォンIdeosとともに契約したb-mobile SIM U300で、6ヶ月で約15,000円くらいで、月にすると2,300円くらいだったでしょうか。それでも普通にスマートフォンを2年契約するよりも安くて気楽だったので継続して使っていたのですが、同じ日本通信がイオングループの店舗でのみ販売する月額980円のSIMカードには大変インパクトが有り、すぐに購入したことを思い出します。その後、多くの業者が参入し月額千円前後の価格で多くのプランが出てくるに至って、果たしてどの契約をすればいいのか迷いながらも実際多くの業者と契約して来ました。

 日本通信が最初に出した月額980円のプランは、そのスピードが実測で10~20kbpsと、現在二段階で規制を受けたくらいのスピードだったのですが(^^;)、それでもGoogle Mapのオプションのナビが何とか使えましたので、メールチェックと遅さに我慢しながらネットを閲覧したりと結構便利には使っていました。それから数年が経ち、この4月からの各社の千円前後プランの内容を見ると、とんでもない進歩だという感じがあります。

 低速と言っても128kbpsから200kbpsは出て、高速のクーポンがバンドルされるようになったのですが、その容量はIIJmioやBiglobe、楽天LTEでも月1GBとなりました。SMSオプションを選べるのも普通になりましたし、IIJmioでは通話もできるデータ通信SIMを日本通信以外でははじめて出してきています。

 これだけ競争が激しいと、同じものを使い続けるのではなく新しく魅力のあるプランが出てきたらいつ乗り換えようかと思う方も多いと思います。ただ、キャンペーンやパッケージの販売セールなどを利用して安く移管できるならいいのですが、普通に変更すると登録の手数料として3,000円+税がその都度かかってしまいます。年に3回乗り換えただけで1万円近く手数料だけで使ってしまうのは良く考えると勿体無くもありますので、まずは今契約しているものを使いながら情報収集をするのがいいですね。

 乗り換えようとする先が決まっている場合、業者によってはMNPを伴わないものでしたらパッケージの形で安売りされたり、モバイルルーターやスマートフォンなどと同時購入でかなり安く買えてしまう可能性もあります。これは実店鋪でもインターネット上でも出てくる場合がありますので、入手できるチャンスを待つ方が結局のところお得だったりすることが多いです。

 そして、MVNO業者全体のサービス競争の行方にも気を配っておく必要があるように思います。1つの業者から新しいサービスや値段の報道があり、その時点で飛び付くと、後で老舗ブランドから満を持した形でそれ以上のものが出てきて悔しい思いをすることもあります。先日のニュースで、今まで1日30MBまで高速通信が利用できたOCN モバイル ONEですが、2014年4月から千円以下の安いプランでも高速通信ができる量が増え、1日50MBまでに変更されるそうです。他の業者の方が1日40MBまで高速で使えるからと日本通信のb-mobile X-sim Nプランに乗り換えた方は今かなり微妙な状況になっているのではないかと思いますが(^^;)、個人的にはインパクトのあるプランが登場したとしても、主だったMVNO業者のプランが出揃った時点で乗り換えを考えても遅くはないのではないかと私は思います。

 ちなみに私は、2014年10月以降に公衆無線LANで使える範囲が狭くなる(「Wi2premium」と「Wi2premium_club」のアクセスポイントが別料金になる?)と言われているWi2 300が使えるIIJmioの回線BIC SIMと、OCN モバイル ONEの1日30MBコースの2本建てですが、4月からBIC SIMの高速クーポンが月1GBになり、OCNは1日50MBまで高速で使えるということになると、よほどこれより安くて同内容くらいのものが出てこないと、変えようとは今のところ思えません。逆に言うと、一通りの業者の新プランの発表が終わった段階で、今自分の使っているサービスより条件のいいものがあれば、それは乗り換えをした方がいいということになるのかも知れません。


MVNOはデータ量の制限を確認して利用しよう

 月額千円前後で使えるNTTdocomoから回線を借りて提供するMVNOですが、どういう形で利用するかによっておすすめの業者が違ってきます。私の場合は以前にも紹介したように、そこそこの高速で一応無制限に使えたWimaxの契約を解約したかわりに、1日30MBまで高速通信ができ、容量を超えた場合でも200kbps以下には制限されない(2014年3月現在)「OCN モバイル ONE」のコースを基本として、そこにもう一枚、2014年4月から月ごとの高速クーポンが1GB付くIIJmioのミニマムスタートプランを契約して使おうと思っています。普段の利用ではあえて高速クーポンを使わなくても200kbpsのスピードで十分パソコンでも使えているのですが(動画や画像の多いサイトは極力使わないようにしています)、ここで気になるのがパソコンで使った場合のデータ容量です。

 IIJmio系列の業者を使っている場合、高速クーポンの切り替えができ、日ごとのデータ通信容量をクーポンON OFF別に確認できるアプリ「みおぽん」があります。私の場合、パソコンで普通の画像入リページを見ているだけでも通信量が1日100MBを超えてしまう場合があるので3日間のクーポンOFF時の通信量には気を付けています。というのも、高速クーポンを使わない状態の通信であっても、3日あたり366MBを超えた場合に200kbpsよりさらに規制されてしまう可能性が出てくるので、その都度確認できるこうしたアプリは実に有難いのです。

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 この画面を見ると、私の場合まだ使っても大丈夫なくらいですが、出先で落ち着いた状態でずっとパソコンに繋いでインターネットを使っていると、つい一日100MBを超えるくらいの通信をしてしまうことがあります。そうした状態で、どうしても安定した通信を行なう必要が出てきた時は、あえて高速クーポンを使うか、低速通信の使用をセーブするか、もう一枚のデータカードをパソコンに繋いで使うとかの対策ができます。今後はスマートフォンのみの通信で使うだけでなく、有線無線問わずパソコンとのテザリングをするケースが私の場合増えていくことになると思うので、規制を受けるぎりぎりまでIIJmioのSIMを使いながら余裕を持って別の回線と使い分ける算段をしようと思っています。こうしたデータ通信のやりくりは、例えば自宅のWi-Fi回線が使えなくなったり、災害時に快適にモバイル回線のみでパソコンまで使いたいような場合にも役に立ちます。

 このようにデータ通信量を気にしながら外でのインターネットを使っていると、改めて無制限で使うことができる自宅の固定回線の有り難さがしみじみわかります。よく、テザリングができるスマートフォンを契約した方の中に、自宅のネット環境をやめてスマートフォンでのネット環境にまとめようと思われている方もいるかと思いますが、その場合、スマートフォン内であっても動画を見続けるような使い方をしていると、速度制限が起こるくらいデータ通信量を使い切ってしまった場合、もしWindowsなどの大規模なアップデートが入った場合、対象ファイルのダウンロードに時間がかかったりする場合もありますし、すぐ使いたいのにパソコンが使えない(いったんダウンロードを中止しても、現状復帰までやはり時間はかかります)という状況も起こり得ます。このようなケースを避けたい場合には、固定回線のインターネットはそのまま残し、負担が残る分はスマートフォン内のSIM契約をMVNOに変更するなどしてトータルでの負担を減らす方がいい場合もあります。これから固定回線を見直そうと思っている方は、どうぞ参考にしてみてください。


Nexus5 を保護するケースは何がいいか?

 スマートフォンはケースに入れて使った方がいいのかどうか自体にも様々な意見がありますが、落下や画面強打によるガラス破損の対策としてケースに入れて使いたいと私は思ったので、まだNexus5を購入するかどうするか迷っている時に裏面のみをカバーするシェルカバーを購入しました。実はカバーと一緒に液晶保護フィルムが入っていたので、そちらの方が目当てだったのですが。

 とりあえずは一応カバーを付けて使っていましたが、付けないよりはいいと思ったものの、カバーの材質からか手から滑り落ちそうで不安でもあります。私の使い方としてNexus5を直接電話機として使わず、ヘッドセット代わりにウィルコムの電話機とBluetoothペアリングして使っているので、カバンの中に入れておく時間がけっこうあります。その際、荷物と画面が当たり、カラスに損傷が出ないとも言えないので、手帳型の画面を保護できるタイプのケースを手に入れようと思いました。ただNexus5のケースはiPhone5と比べると圧倒的に店頭での購入は難しく、さまざまな通販で検討した結果amazonで出ていた、「GMYLE(R) Google Nexus 5専用 PUレザー財布型スタンドケースカバー 」という送料込みで千円弱のケースを注文しました。

 本来ならもう少し早くレビューしたかったのですが、注文をしてからしばらく発送通知までにかかり、そこからまた届くまでに時間がかかったのですが、amazonの商品ページには書いてありませんでしたが、国内から発送するのではなく香港から届いたので、それなりに時間がかかったというのが発送通知から届くまで時間がかかった理由のようでした。まあ、amazon本体からではなくマーケティングプレイスからの注文だったので、安く買うためには多少待つのも仕方ないですね。

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 実際に届いてみてやはりというか値段相応の質感であることは否めませんが、作りはしっかりしています。手帳カバーにプラスチックのシェルカバーが張り付いているという感じで、カメラ撮影のための穴も開いています。セッティングはその部分にNexus5をはめ込めば完了です。

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 画面保護部分にはカードが3枚入れられる切りこみがありますが、せっかくの手帳型ケースなので、貼って剥がせるタイプのメモ帳をそれほど厚くならない程度に台紙に貼り付け、開閉時に飛び出さないように台紙を両面テープで固定しました。メモを使い切ってもまたこの大きさに切リ抜いてセットすればいいので、本当にNexus5を手帳のように使えるようになりました。

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 画面を横にして外付キーボードとセットで使う場合は、写真のようにスタンド代わりにも使えるというのが便利です。

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 そしてケースを閉じたところですが、先端部に磁石が入っているので、ピタッと閉めることができます。ただ、カードやメモなどで膨らんでしまうと閉まらなくなってしまうのであまり無理をして収納を増やさないようにすることが大事だと思います。あと、個人的に気になっていたことで、ケースに入れたまま置くだけ充電器は使えるかという点ですが、今のところ多少設置面が温かくなるものの、しっかり充電できています。

 このケースは全体にかけるタイプなので、Nexus5の薄さやコンパクトさを失ってしまうというディメリットはあるものの、これなら手に直接持って移動しても仕事で使うならそんなにおかしい感じは与えないですし、なにせ値段が値段ですのでしばらくはこのケースでNexus5を使っていこうと思っています。


危機管理的に見た車のシフトレバーの位置

 昨日、NHK総合テレビで放送された「きっと役立つ?危機回避術 温水★危機一髪!」はなかなか興味深いバラエティでした。見るからについてなさそうな男性を演じる俳優の温水洋一さんがはまっていたということもあるのですが、4つの危機を回避するための行動が三択クイズになっており、楽しみながらいざという時の危機回避行動を学べるというつくりになっています。

 その中で、もし乗っていたタクシー運転手が意識を失ってしまった場合の危機回避方法として、次の3つが候補として挙げられていました。ご覧になった方はおわかりかと思いますが、選択肢は以下の3つになります。

A サイドブレーキをかける
B シフトレバー(現代のタクシーということでオートマが前提)を「L(1)」に入れる
C シフトレバーを「P」に入れる

 この場合の番組での正解はBでした。普通に走っている状態でいきなりサイドブレーキをかけると、スピードを保ったまま車体がふらついてしまい対向車線に飛び出してしまう可能性が高く、シフトレバーを「P」に入れてもほとんどスピードが下がらないのに対し、オートマで「L(1)」に入れるとエンジンブレーキが利き、5秒程度でスピードがかなり落ちるのでそこで改めてブレーキをかけたりハンドルを操作したりして危機回避を図れます。これは、タクシーに乗っている時だけではなく、自分で運転していて意識が遠のきかけたような場合や、普通にドライブをしていて運転者にトラブルがあった時にも応用が利くのですが、特に運転者でない人がこのような危機回避行動を取ろうと思った際、決定的な問題が生じる場合があります。

 番組で出てきた車はオートマのシフトレバーもサイドブレーキもフロアにあったので後ろの席からでも手を伸ばせば操作することができましたが、最近の車ではベンチシートにするためにコラムオートマになっていたり、ハンドルのすぐ脇にシフトレバーを配置している車も多いですし、サイドブレーキを足で踏むタイプにしていて、後席からでは全く手も足も出ない状況にある車が結構増えています。今回出てきたような状況に遭遇した場合、コラムオートマでサイドブレーキはブレーキペダルの横にあるタイプだったら運転手が自力で何とかできる可能性はあっても、同乗者が正確に操作できる可能性は当然のごとく低くなるでしょう。

 私が車を運転していて思うのは、坂道発進の時にはやはり手で引くタイプのサイドブレーキの方が安心してスタートできるように思います。最近の車、特に軽自動車には後席から操作できないタイプのものが多いような気もするので、自分で運転することが少なく、同乗する機会が多い方は、こうした危機管理の方法を覚えておくことと同時に、同乗者の位置からも車の制動をコントロールできるような車を選ぶことも必要になってくるかも知れませんね。


無接点充電対応機器が増えれば

 私が持っているスマートフォンの中では、Nexus5とF-10Dが「置くだけ充電」の無接か充電器に対応しています。この充電方法のメリットとしては、ケーブルで繋がないので端子の破損や、接触不良による事故を防ぐことができるという点がありますが、個人的にはもう一つのメリットがあるような気がします。

 というのも、現在出ているスマートフォン、タブレット端末はmicroUSB端子が一つあり、充電用とデータ通信・外部機器接続用の両方に使うことができますが、何と言っても端子が1つしかないものがほとんどなので、同時に使うことができません。現実的な解決策として私などは給電しながらキーボードやマウスを使いたいような場合はBluetooth接続のものを使うわけですが、もし給電がワイヤレスでできれば、必要に応じて外部機器を有線接続できるわけです。

 私は多くの充電器を試したわけではないですが、小型の充電器ならスマートフォンを立てた状態での充電が何とかできれば、microUSB端子を別の用途で使えます。文字入力については、安定して入力ができ、多くのバリエーションの中から選ぶことができるUSB接続のキーボードを持ち歩くことも考えてもいいかも知れません。

 今後、折りたたみ機能でスマートフォンのスタンドにもなるような充電器が出てくれば、さらにモバイル環境で利用しやすくなります。そのためにも、今後多くの置くだけ充電が使えるスマートフォンやタブレット端末が出てきて欲しいところですね。今後の事を考えると、特にWindows8搭載のタブレット端末において、一つしかないmicroUSB端子を有効に活用できるような製品が出てきてほしいところです。


自動車の運転中にも便利な キャメルバック ポディウムボトル

 消費税の上がる前に何を買うべきか考えた時、欲しいものの中でも価格が安定していてめったに値引きしないものということになると、私の場合は必然的にキャンプ関連のブランド品になってしまいます。これまでさまざまなボトル・水筒を購入してきましたが、今まであえて購入してこなかったサイクリング用のボトルを見に近くのモンベルショップへ行ったら、たまたまアウトレット品で売られていたのが今回紹介するキャメルバック ポディウムボトルです。私の購入したものはボトル部分がポリプロピレンのものですが、千円でお釣りがくるくらいの値段で買うことができました。

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 このボトルの最大の特徴は、写真のようにボトルを転がすように置いても口で吸ったりボトルの側面を押さなければ中の水は出てこないということです。これは、車の中で使う場合でも常に立てておかなくても良くなるわけで、例えば助手席に放り投げておいても大丈夫です。

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 さらにボトルを軽く持った上体でさかさまにしてみましたが、これでも水は出てきません。ただこの状態でボトルを押したり、口で吸い込むと一定量ですが一気に水が出てくるので注意しましょう。慣れないうちは水を飲むのにどこまでボトルを押したらいいのかと思いましたが、私の場合は軽く口で吸うだけでも十分でした。

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 吸い口の部分は回転するようになっていて、目盛りを「LOCKOUT」の方にあわせるとボトルを押しても口で吸っても水が出てこないようになっています。でも、車内で使う分にはあえて「LOCKOUT」に合わせないほうが、手に持ってすぐに中味を飲むことができますので、信号待ちの間に口に含んで発車時に助手席に投げるような感じで使えば、必要な時に必要な分だけ水分補給できるので、常温の飲み物で運転中の水分補給をしようと思っている方には便利なボトルだと思います。今回使ってみて、自転車やスポーツの際のみに使うのは勿体無いのではないかと思いました。飲むときにいちいちフタを開けたり閉めたりする必要がないボトルの便利さをぜひ多くのドライバーの方々に知っていただければと思います。今の主流は多少保温も可能な二重構造のチルボトルのほうが一般的で、店頭ではこの形のボトルは見かけることは少なくなっているかも知れませんので、その点はご容赦ください。


辞書の「新」「旧」を同居させるメリット

 三省堂が主に中学生以上を対象にした学習用の国語辞典「三省堂国語辞典」の新版(第七版)がAndroid端末で使える形で販売を開始しました。私はその前の第六版を購入してインストールしていたのですが、私のように前のバージョンを持っている人には定価の半額で新版をダウンロードできるという案内が来たので速攻で入手し、今私の使っているAndroid端末の中には「新明解国語辞典 第七版」とともに「三省堂国語辞典」の第六版と第七版の3つの国語辞典が同時に入っていることになります。

 興味のない方にとってはなぜわざわざ同じような辞書アプリを入れ、さらに同じ辞書の「版違い」を両方入れておくのはメモリ容量を圧迫するだけだと思われるかも知れません。しかしながら、今回紹介する「三省堂国語辞典」が生きのいい日本語を掲載するために、徹底したワードハンティング(多くの文献やマスコミ露出、インターネットをあたり、ことばを収集すること)を積極的に行なった上で編集されるものであり、今回の改訂が6年ぶりということを考えると、同じ名前の辞書であっても中味はかなり違ってきていると見るべきでしょう。特に、前の版は2011年に発生した東日本大震災の前に出たものであるだけに、今は普通に使っている震災関連のことばが前の版では出てこない可能性が高く、ニュースの内容を聞いたり読んだりしていいてわからない言葉に当たった場合、やはり新しく編集された「三省堂国語辞典」は頼りになる辞書になると思います。

 序文によると、今回の改訂にあたり約76,600ある見出し項目のうち、約4,000は新語を中心とした新規項目になっているそうです。ちなみに、いくら電子辞書とはいっても紙の辞書と内容は全く同じです。紙の辞書の場合、価格を維持するためには前の版とページ数はそうそう変えられないため、前の版では載っていても今回の版では消えてしまったことばもあるということです。いわゆる「死語」と呼ばれるものですが、6年前には相当使われていて言葉として定着するかと思われたものの結局定着しなかったというようなことばもあるはずで、2つの辞書を読み比べると結構面白いと思いますね(^^;)。

 このような説明では少々わかりづらいところもあるかと思いますので、具体的にことばを紹介しながら、新旧の違いがどうなっているのか見ていきたいと思います。先日、テレビのワイドショーを見ていたら、日本国内のさまざまなマンホールに描かれた絵柄に見せられた女性の方々を紹介するのに「マンホール女子」という呼び方をしていました。テレビで紹介されていた「マンホール女子」の方々の年齢はまちまちで、あえてそこに「女子」という若年層を指すと私には思えることばを付けるのはどうなのかと思ったのですが、テレビ局に文句を言う前にこの「女子」ということばについて調べてみることにしました。まずは「三省堂国語辞典」と比較するという意味で、「新明解国語辞典」を調べてみました。説明されていた内容は、

『女として生まれた人の称。長幼は問わない。』

 とあります。この意に従うと、どんな年齢層でも女子には違いないわけですが、ただこうした表記はいかにも辞書の説明らしく、ちょっとわかりにくい感じがします。そこで、次に「三省堂国語辞典 第六版」の記述を紹介しましょう。

『1 [学校などで]女の子 2 むすめ 3 女性』

 と、ここでも3種類の使い分けを示していて、私のイメージする学校での呼び方としての若年層を指す意味が最初に来ています。ただ、「○○女子」といった使い方や「女子会」のような使い方についての解説としては不十分だと感じました。そこで、「三省堂国語辞典 第七版」ではどうなっているか調べたところ、上記の3つの意味に加え、俗語としながらも4つめの意味が載っていました。

『女の子と女性を合わせた年齢層。[21世紀になって広まった言い方]』

 ここまで書かれるとその細かなニュアンスがじわじわと感じられてきます。例えばこのブログを書いている時期に話題となっているであろう「理系女子」の研究者の方はいわゆる「女の子」と呼ぶには失礼な感じもしますが、この定義なら科学に興味を持った小学生から一線で活躍する研究者まで「理系女子」とひとくくりにできるわけで、こうした使い方が2000年以降一般化したことで、「マンホール女子」という言い方もされているのだなと納得した次第です。

 こうしたことばにまつわるさまざまな変化を感じられるのは、やはり時間の経過とともに集められた新語を収録した辞書を手の中に入れられ、さらに別の辞書とも簡単に比較できるスマートフォン用の辞書であればこそです。いわゆる電子辞書単体で販売されている製品の場合、このように同じ辞書の新版と旧版を同時に収録し、時間の経過とともに追っていくことはなかなかできないわけで、他の辞書はともかく、日々変わりゆく日本語の姿を理解するためには、スマートフォンの中にアプリの形で入れられるものは、メモリに余裕があれば余分に入れておいても面白いと思います。


現行ラジオの寿命に関する話

 先日、すでに見ることができない地上波アナログ放送のチューナーが載った車を運転する機会がありました。機能としては以前の地上波アナログ放送が見られるものなのですが、当然ながら今は使えません。チューナーの機能に問題がなくても使い道がなければそれまでだということなのですが、同じような状況が一部のラジオについても起こる可能性が現実のものとなってきました。

 昨日の一部の新聞報道によると、政府・総務相の諮問機関・電波監理審議会は3月12日、難聴取・災害対策を条件にして、AM局にもFM放送の免許を出せるよう規制緩和することを認める答申を出したとのことです。この答申を受けて、ニッポン放送とMBSラジオは、早ければ来年中にもAMとFMで同時に同内容の放送をスタートする可能性があると報じられています。

 以前から、大きな送信局で広いエリアをカバーするAM放送のコストがAMラジオ各社の経営を圧迫しており、単に収支の点だけでいうと、小規模な送信施設で低コストが実現できるFMへの完全移管をした方がいいという話も出てきていました。ただ、FM局はNHK、民放の他に多くのコミュニティFM局が電波を出しており、既存局がFMを使う場合、現在の周波数の中では入る隙間がありません。そこでAM局側が注目しているのはテレビ放送が地デジ化されたことによって空いた「V―Low」(VHF 1~3ch)と呼ばれる電波帯です。周波数で言うと90MHz~108MHzで、この中に既存局が入り、AM局との同時放送を行ないたい意向のようです。

 現在でもビルが立ち並ぶ場所ではAM放送が入らない状況にあるところが多いので、クリアな音声でステレオ放送のAM局が90MHz~108MHzに入れば、その周波数帯をカバーするラジオがあればインターネット環境がなくても気軽に聞くことができます。しかし、今売られている現行のラジオの中には、FMは従来の76MHz~90MHzまでというものが多いのです。すでに高性能の録音機能付きラジオや、手回しハンドルや照明、スマートフォン充電機能まで付いた災害対応のラジオを買ってしまった人の中にはこういった流れの説明を受けないまま90MHz~108MHzが受信できないラジオを持っている方が少なくないのではないでしょうか。

 来年になって実際にニッポン放送やMBSラジオなど大きなAM局がFMによる放送を開始すると、当然90MHz~108MHzが聞けるようにマイナーチェンジされたラジオが発売されるでしょうが、その中で現行機も販売が継続されるでしょう。安い値段で叩き売られる場合はわかりやすいかも知れませんが、売る方もこの事情をわかっていない場合、ある意味不当な価格で90MHz~108MHzが聞けないラジオを買わされるケースも出てくると思われます。

 実際のところ、完全にAM局がFM局に鞍替えするかどうかもわかりませんし、地上波アナログテレビのように全く使えないゴミになることはありませんが、もし現行機を購入する場合は今の価格よりかなり安くなった段階で買わないと後で後悔すると思います。本来はメーカーが「TV 1~3ch」という表示のあったアナログ選局のラジオを「90MHz~108MH」という表示に変えて製品として出し続けていればこのような混乱は起こらなかったのではないかと思うのですが、さすがに当時はデジタルラジオ放送を行なうと今までのラジオは使えなくなるという話もあり、メーカーのみを責めるわけにもいかないでしょう。ただこうした状況の変化によって不利益を被るのはユーザー側になってしまうので、特にこの時期、消費税が上がるからと急いでラジオを購入したいと思っている方は、こうした事情も考慮してみてください。


Android アプリ「ポメラ DM100 キーボードレイアウト」

 先日、乾電池駆動の文字入力マシン、キングジムのポメラ DM100について、メーカーがBluetoothキーボードとして動作確認をしている機種以外に、ドコモのガラケー(フィーチャーフォン)の一部の機種でも使えることがわかり、ポメラを持ち歩くようになりました。今まではあまり考えてはいなかったのですが、私の持っているAndroid端末で同じように使えるようになっていないかと、改めてポメラについて調べてみました。すると、いつの間にかAndroid搭載のスマートフォンやタブレット端末でもポメラのキー配列通りに入力ができるようになるキーボードレイアウトがGoogle Playで提供されているではないですか。それが「ポメラ DM100 キーボードレイアウト」です。

 これ自体はアプリとして動くというのではなく、Bluetoothで端末をポメラと接続した際に選択できるキーボードレイアウトの一つです。

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 アプリをインストールすると、キーボードを接続した際に出てくるキーレイアウトのメニューの中に、「ポメラDM100」が出てきます。ポメラをBluetoothキーボードとしてペアリングした場合、このレイアウトを選ぶとスムーズに入力できるわけです。ちなみに、他の機器との接続でもそうですが、使える入力方法はローマ字入力となります。

 ただ、アンドロイド用に提供されたアプリとして外付キーボードを使って親指シフト入力を実現する「OyaWnn」があります。この組み合わせでポメラのキーボードで入力できるかという事を試したのですが、残念ながらNexus5では「無変換」キーと他のキーを同時押しにすると計算機が出てきてしまったり、dtabでは親指シフトキーを登録しようとするとOyaWnn自体が落ちてしまったりとなかなかうまくいきませんでした。ここは素直にローマ字入力で使うのが今のところいいとは思いますね(^^;)。

 私の使い方としてはAndroid用には別に持っている折り畳み式のキーボードを使い、ポメラDM100をBluetoothキーボードとして使う場合は主に携帯電話との組み合わせを使いながら、非常用としてAndroidともペアリングして実用的に使えるものとしておくようにしたいと思います。Bluetoothキーボードとして使うよりも本体のみでテキスト入力をしていた方が電池の持ちの点からもいいのには違いないものですが、それにしてもここまで使い方を広げられるポメラの実力には恐れ入りました。今後、現状の機能を改善さた新機種が出るかも知れませんが、単三電池でいつでも使えるメリットは存在し続けるものだと思います。パソコンの機能と比べると実売2万円前後というのは高く感じるかも知れませんが、大事に使えば、今最新のOSであるWindows8.1のメーカーサポートが終了した後でも使い続けられる端末でもあると私は思います。そうした特徴を理解して使える人にはぜひおすすめしたい端末の一つには違いありません。


モバイルバッテリー ANKER Astro M3

 持ち運びできるモバイルバッテリーの選択として、2014年の初売りセールでパナソニックの薄型大容量バッテリーを買ったばかりだったのですが、そのバッテリーは薄いものの8~10インチタブレットほどの大きさがあるので、日常生活の中で使いまくるためには、もう少し小さくて持ち運びしやすいモバイルバッテリーがあってもいいなと思い、Amazonのセールスではダントツの人気のANKER Astro M3という製品を注文してみました。

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 かなり昔に購入し、今も便利に使っているパナソニックの小型モバイルバッテリーと比較してみました。小さい方のバッテリーがパナソニックのもので、5000mAhと高容量タイプです。ANKER Astro M3の大きさはパナソニックのバッテリー2個分ですが、容量は倍以上の13000mAhあります。USB端子は2個ありますが、合計の出力が2.1Aということで、タブレット端末を充電する場合は2個同時の充電は控えたほうがいいでしょう。

 この製品のセールスポイントは何といっても普通なら1万円くらいするこの容量のモバイルバッテリーがUSB出力5V 2AのACアダプターとセットになって約3,000円で買えてしまえるということでしょう。メーカー保証も18ヶ月あるので、国内生産ではありませんがある程度の安心感はあると思います。

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 また、個人的に気に入っているのは、LEDライトが内蔵されており懐中電灯のように使えるということがあります。これは、普段ライトは携帯電話のライトくらいしか持ち歩かないような人でも、いざ暗闇に放り込まれても最低限の明かりを長時間確保できることになります。満タンの状態でどの程度ライトが使い続けられるようになるのかはわかりませんが、バッテリーの容量から考えるとかなりの長期間使えるだろうと思います。

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 ライトは普通に考えると懐中電灯として使うしかないように思えるかも知れませんが、ちょっとしたアイテムを使うと部屋全体を照らすランタンのように使うことができます。コンビニやスーパーなどで透明でない白色の付いた袋をもらってきたらそれをとっておいて、おもむろにこのバッテリーに付けた状態でスイッチを入れると、それほど広くはありませんが周辺を照らす明かりとしても使えることがおわかりでしょうか。製品には収納袋が付属しますのでこの袋の底にでもコンビニなどで小物を購入した際にもらった袋を入れておけば、いざという時の役に立つでしょう。

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 また、私の手持ちのものとして半透明状のシリコンで作られたたためるコップがあります。これをバッテリーに強引にはめ込んでも同じように周辺を照らすことができます。

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 コップの色が青ということもありそれほど明るくはなりませんでしたが、安定して周辺を照らしてくれるので、こういった使い方もありだと思いますね。

 バッテリー自体がこの程度のサイズで高容量なので、公共交通機関を使った旅をしていて、何らかの原因で電車内で車中泊をしなければならなくなった場合にはスマートフォンを何回も満充電させることができるので、相当頼りになると思います。車を使っての旅であっても、雪による立ち往生で数日間も動けないという状況もあります。アイドリングを続けていてガソリンが尽きてしまう可能性もあり、エンジンをかけないままで外との通信の手段であるスマートフォンを使い続けるためにはどちらにしてもこのようなモバイルバッテリーは用意しておけば便利です。もちろん、災害時に使うバッテリーとしても頼りになります。一通り試してみて、やはり多くの人が使っているだけのことはあると思わせるものでした。ある程度の大きさと重さはありますが、価格と容量を考えるとかなり実用的なバッテリーだという印象でした。