月別アーカイブ: 2018年8月

「どこでもスタンド」で検証してもらいたいこと

現在、日本のガソリンスタンドは曲がり角に来ています。現在、ガソリンが高値に落ち着くことでガソリンスタンドの経営は安定していると言われていますが、もう少し長いスパンで考えると、一つの問題につきあたります。

というのも、ガソリンスタンドの多くは地下に販売する燃料のタンクを設置しており、その耐用年数が来たものについては新しいものと交換しなければなりません。大手元売のフランチャイズで、安定した売リ上下があるスタンドはこうした設備更新について十分に考えた経営をしてきていると思いますが、限られた人のために営業しているいわゆる過疎地にあるガソリンスタンドについては、この改装費用が出せない所が続出しています。そのまま廃業になってしまうと、車のガソリンだけでなく農機具の燃料、冬には必要な灯油の販売についても行なってくれるところがなくなるので、地域にとっては死活問題になってしまいます。

過去には個人営業のスタンドを第三セクター方式の運営に切り替えてライフラインを確保している取り組みがあることをこのブログでも紹介しましたが、今回静岡県浜松市では、山間部の天竜地区において、さらに進んだと言いますかお金のかからないガソリンスタンドの存続について運用検証をすることになりました。

ニュースでは「どこでもスタンド」という風に紹介していましたが、ガソリンを運んでくるタンクローリーと給油機をホースと専用の器具でつなぐことで(準備にかかる時間は30分くらい)、給油機と関連設備だけを維持すれば良く、地下タンクも必要ない給油システムです。ニュースによると、タンクローリーは移動できますので、地域の何ヶ所かにこの設備を用意すれば、日替りでタンクローリーが来た日にはその場所で給油ができるガソリンスタンドになるというものです。

この仕組みは消防法では認められておらず、現在は災害対応の場合だけ認められていたのですが、今回浜松市はこの設備を常に利用できるようにすることで、住民が少ない地域においてもガソリンをはじめとする燃料を地域の人に使えるようにすることを目指し、これから検証を始めるということなのです。

また、大型コンテナを使った地上設置型の簡易給油所についても検証することになっています。それまでも地下でない地上型の燃料タンクを使った簡易給油所はあるものの、タンク容量が少ないので効率が悪かったとのこと。大型コンテナを使うと、普通の給油所の半分の費用でも、同じくらいの量の燃量を貯蔵できるとのこと。ただ、ガソリンスタンドを利用されている方はおわかりの通り、建物自体が頑丈に作られていたり、地震や大火などでガソリンスタンドが火元になって周辺に燃え広がらないよう防火壁の設置が義務付けられているなど、厳しい基準があります。

これは考え方を変えると、周辺が火に覆われているような状態でどこに逃げるかということを考える際、あえてガソリンスタンドの建物の中に逃げ込んだ方が防火壁によって火が遮られることもあるので、意外としっかりしているということでもあります。ですから、今回検証する「どこでもスタンド」について、単に便利だからと安全性をないがしろにしたのでは、かえって地域のためにならない事も考えられます。本当にガソリンが漏れ爆発する危険はないのか? という点についてはしっかりと検証していただきたいと思っています。

そして、日本全国を車で旅行する場合に考えるディメリットとして考えられるのが、タンクローリー式の簡易スタンドというのは、地域の中で日々営業する場所を変えている可能性があるので、そもそもレジャーで出掛けることが多い土曜日曜など休みの日に営業をするのかということと、現地へ行った場合、どの簡易スタンドが営業しているかという告知はきちんとされているのかという事が心配になります。

旅先でのガス欠は特にガソリンスタンド空白地域では大変な問題になります。ロードサービスの中ではガソリンの給油サービスを行なってくれるところもありますが、それが都市部でなく都市から離れた地方だとすると、ガソリンが届くまでに相当待つということにもなるでしょう。ガソリン携行缶という手もありますが、携行缶のフタがうまくしまっていない場合、車両火災の原因となる可能性もありますし、できれば地域にお金を落とすという意味でも地方のガソリンスタンドを活用したいという観点からすると、もしこれから検証が行なわれる簡易スタンドは旅行者にとっても使い易いのかという点についても検証を実施して欲しいと個人的には思います。


直売所の印象で土地の印象も変わる?

多くの方は「落花生」というと乾燥したものを想像すると思いますが、私のいる静岡県では生の落花生を塩を入れて茹で、枝豆のようにして食べる文化があり、それが落花生の収穫できる夏のこの時期に限られるので、この時期にはつい生落花生を買ってしまいます。

ただ、安くて新鮮なものを手に入れるには実際に栽培している産地近くの直売所に訪れて買って帰ってくるのがお得なので、例年私は静岡県富士宮市の農産物直売所に行って採れたての落花生を買ってくるのです。

そんな中、先日テレビを見ていたら、富士宮市のお隣の富士市でも落花生を栽培していて、その美味しさを伝えるためのPRをしている地方の番組がありました。その番組では丁寧に、富士の生落花生がどこに行けば買えるのかという紹介もしてくれていたので、番組のホームページに合った直売所の場所と営業時間を確認して昨日行ってきました。

しかし、せっかくやってきたのに、目的の直売所に落花生は全くありませんでした。ホームページにあった営業時間が午前9時から午後1時までと短いのも気になっていましたし、何より現地に着いたのが11時半とかなり遅くなってしまっていたのでどちらにしろ売れ残りのものしかないのでは? と思っていたのですが全くないというのは想定外でした。

ただ、お話ししたい事はここからです。このまま生落花生を買わずに帰るのも何なので、今まで生落花生を買いに行く際に必ず行っていた富士市の隣の富士宮市の農産物直売所にだいたい30分くらいかけて行きました。現地に到着したのが午後0時ちょうどぐらいだったのですが、直売所にはまだ多くの農産物があり、富士市では全く手に入らなかった生落花生もちゃんと置かれていました。

もちろん、粒の大きいいいものはなくなっていましたが、今までも何回か来た経験上、お昼くらいまでに到着できれば朝一番で入っているものだけでなく、開店してからも新しい生産者さんが落花生を納入しに来て、時間によっては落花生の数も増えることがあります。そうした売り方を富士宮の方ではすることを知っていたので、何とかこの時間でも購入できるとふんでいたのでした。改めて考えてみると、わざわざ富士市の直売所に寄らずに直接富士宮市の直売所に行った方が良かったということになってしまいました。ちなみに富士宮市の直売所は午後5時まで開いていて、さすがに昼過ぎから夕方に行っても落花生は売っていないかも知れませんが、名物の富士宮やきそばを売るお店や、落花生が入ったソフトクリームを売っているお店もあり、もしここでも生落花生が買えなかった場合でもいろいろ楽しめるような品揃えがされています。

こうした、お隣の地域で作っている作物はほとんど同じであっても、それら農産品をどのように売るかという力の入れ方一つで、人の流れというのが変わるという一例を今回はからずも紹介できたわけですが、特に富士市の場合二ヶ所ある道の駅でもあまり直売所には力を入れていないような感じで、最近では東名高速のサービスエリアと併設された「道の駅富士川楽座」にも行かないで帰ってくることも増えてきました。

最初に書いたように、今回はそもそも出る時間が遅かったことで、富士市で売っている生落花生を買うのに間に合わなかったので、甘く見ていた私がそもそも悪いと言われればそれまでなのですが(^^;)、私が富士市の直売所にやってきた時はまだ営業中にも関わらずお客さんは見付けることができず、駐車場もガラガラだったのは裏を返せば今の時期は生落花生以外に魅力を見付けられる人が少ないということでもあるでしょう。

実際のところ、富士市自体大きな市ですのできちんと考えて様々な品物を揃え、営業時間も拡大すれば自らPRをしなくても口コミで話題が広がって人が集まってくると思うのですが。今回はかなりローカルな話題ということで紹介しましたが、実はこれは限られた地域だけの話ではなく、全国のどこの場所でも当てはまる話ではないかと思います。最近は野菜も高いので、農家価格で市場より安く新鮮なものを購入できるだけでも人は直売所を目指して集まる傾向にあります。車での旅をする中で、あえてネットで検索をせずに気ままに走っている中でふと見付けた直売所が当たりか外れかというのは、旅を振り返ってみた時でも、結構心に残るものです。これからも魅力的な直売所を探しながら旅をしてみたいと思っています。


プログラミング思考によるネット対策も教えてあげて欲しい

2020年度から全面実施となる小学校の新学習指導要領では、プログラミング教育が必修化されるとのことで、改めてその事がニュースになっています。ちょっと聞くと、小学生の頃からパソコンを使って何かのプログラムを作って動かすような授業をやるのかなと思えますが、調べたところそこまではさすがにしないようです。

この「プログラミング」という言葉は、パソコンやスマホを日常的に使っていても、自らは詳しく知らないという方が多いかと思いますが、新学習指導要領では「プログラミング思考」を育てることを重要視し、この学習について考えているようです。ではこの「プログラミング思考」とは何かというと、自分がしたい活動を実現するために、どのような動きが必要で、どのように組み合わせたらしたい活動に近付くのかを論理的に考えていく力という風に説明されています。

ですから、小学生からプログラミング言語を実践的に勉強するということではなく、あくまでそうした問題解決のための考え方を学ぶということになるようです。人生の中においても自分で判断して実行することが必要となる時代に、その助けとなる思考法を小さいうちから教えていくという風にして、特定の教科にせずに今あるカリキュラムの中で教えていくということらしいです。さらに言うと、特定の教科ではないということからプログラミング思考のテストのようなものも基本的にはないようです。

恐らく直感的に自分の考えをどのようにしたら実行できるのか、タブレットのような端末を使って行なう事もあったり、簡単な命令で動くAIロボットを使って、自分で考えた通りの行動をロボットがしてくれるかなどの授業が行なわれることが考えられますが、全くパソコンを使わないで紙に書きながら考えるような授業として自然に「プログラミング思考」を身に付けていくような形の授業というのも十分有りえます。そうした動きがあることを前提にして、実際に「プログラミング思考」を扱う場合、その題材として高学年になったら学習の中で取り上げて欲しいのが「ネットリスクとネットマナー」についての実践です。

もはや生まれた時からスマホやパソコンが家庭にあり、自分でも端末を扱うことが普通である現代では、いかにしてネットによるコミュニケーションを失敗なく問題を起こさずに利用するかということが、特に年齢が若い時にこそ考えてあげなければならないのではないかと思うところもあります。

今はどのくらいの年齢から自分のスマホを持つようになるかはわかりませんが、自分が写真を撮ってコメントと共に誰でも見られるようにしてアップすると最悪どのような事になるかということを考えてからスマホを持ち、コミュニケーションのためにアプリを使うようにした方がいいと思うのです。多少なりともそうした状況を知って、知るだけでなくもし軽率に自分のプライベートな情報をネットに流すことでどのような結果が生まれるかということを「プログラミング思考」で考えられるようになれば、確実にこれからそうした教育を受ける小学生からは、後悔してもし切れないネット上での行動についても抑制できるのではないかと思うのです。

これは当然小学生までで終わらせる話ではなく、ネットに慣れてくればくるほど、巧妙に犯罪に引き込まれたりするとか、お金を騙し取られるとか、普通の社会と同じようなリスクを受ける可能性があるので、こうした内容についてはぜひ具体的に学習指導要領に明記する形で実行して欲しいとは思います。小学生から始め、中・高校生くらいまで最新の情報を導入したネットリテラシー教育を受けるのと受けないのとでは、その後の人生も変わってくるのではないかと個人的には思います。さらにネット自体がいじめの温床になることもあるので、対策は早く行ない継続して学習するように、ぜひ大人が子供のために考えてあげることが重要ではないでしょうか。


人がいないところでもキーロックをする習慣

以前、日本のとある場所で車上あらしの被害に遭ったことがあります(^^;)。その時には車を駐車場に止めて誰もいなかったので、ついロックをしないで外を10分くらい観光していた時に、私のいなくなるのを待っていたであろう輩に、財布の中の現金だけを抜かれるという失態を犯してしまいました。

恐らく、向こうも足か付かないように現金だけを狙ったのでしょうが、その時はまだ車で遠方に旅行すること自体に不安を感じるような状況の時だったので、旅行保険に加入してから出掛けたため、警察に届け出ることで盗難されたことを保険会社に証明したことで自己負担分の5千円をのぞく額が戻ってきたので今となっては笑い話で済みました。しかし、警察で調べを受ける時間も相当かかりましたし、予定していたその後の行動は全てキャンセルとなってしまいました。その経験があって、わずかな間でもキーロックをしてから車を離れることや、貴重品は持って出るということを身を持って学んだのですが、今回は別の理由で車のロックを推奨する話をしたいと思います。

というのも、アメリカ・カリフォルニア州発の動画ニュースが国内でも紹介されていて、車のロックが掛かっていない場合では、車のドアを自分で開けて車の中に入ってくる動物がいるという注意喚起の動画でした。動画を撮影した保安官が中に動物がいると思われる車を狙い、比較的殺傷能力が弱いというショットガンで後方の窓を割ったところ、ヒグマが車の中から逃げ出すように出てきたのでした。日本でも北海道にはヒグマがいるので、もし車中泊や仮眠で中で寝ている中でクマが車内にある食物を目当てに車内に侵入してきたとしたら命の危険も生じるでしょう。

過去には南アフリカのサファリパーク内でライオンが車のドアを開けて入ってきたニュースもありましたが、さすがに日本には野生のライオンはいないので、気を付けるのは北海道のヒグマか本州のツキノワグマということになるでしょうか。

また、ドアをロックしていても窓を必要以上に開けていると入ってくる可能性のある動物もいます。ニホンザルは家の中に進入して食べものをあさったり、日光では土産物屋さんに入って売りものの食べものを失敬していくような被害も報告されています。海外のタイではサルが増えすぎて、車が停まるとトラックの荷台に何かあったら持って行ってしまったり、ワイパーを噛むようなことまでするようです。さすがにサルが外からドアを開けたという話は聞きませんが、窓を全開にしたままだと油断していると一気に車内に入ってこられる危険性もないことはないでしょう。

車中泊をする場所を選定する場合、道の駅や公共の駐車場で大っぴらに車中泊するというのはローカルルール的に注意を受けても致し方ない所もあり、そうしたトラブルを避けるためには人のいない場所に分け入るようなことも出てくると思います。たとえそこで人など全く来ないような所で車中泊をする場合であっても、車を残してその場を離れる時や、車中泊をする場合には安全のために人が来ないとわかっていても窓は全開にせず、さらにドアロックをする習慣を付けることは、人や動物の直接進入を防ぐためには必要なことだと思います。

最近はあおり運転の問題や、直近のニュースでは車の中からロケット花火を発射しながら走り続ける車の動画が出てきたりと人間の怖さというものも十分に周知されているものの、そうした前ぶれがなくやってくるのが動物の恐ろしさなので、特に集中ロックのない車で車中泊をされる方は、車内で寝る前に一応は全てのドアについて(後ろも含む)ロック確認をすることをおすすめいたします。


ボランティアの全国行脚をする尾畠春夫さんの車中泊術に学ぶ

山口県周防大島町で行方不明になっていた2才児を捜索するために大分から掛け付け、見事に発見した尾畠春夫さんは、この文章を書いている時点ではまさに時の人としてもてはやされています。警察や地元の消防団が人海戦術で探しても見付からなかった幼児を30分で見付けたことに、私自身も本当にこの人は偶然見付けたのだろうか? と思いました。

もしかしたら、週刊誌などはそうした疑念を元にして単なる美談ではない話をでっち上げるような報道もされるかも知れませんが、今回の捜索だけでなく日本国内で大きな災害が起きた時には手弁当で押しかけるようにボランティア活動を繰り返している事実を考えると、今後その活動が注目されることによって今回の事についての真実も見えてくるのではないかと思います。

ところで、私が今回の事件で注目したのが尾畠さんは現地の人達の生活には介入せず、自分のボランティア活動を行なうための費用や活動拠点は自ら用意しているということです。普通、ボランティアという事で出掛けても、住民の方々から活動のお礼として飲み物や食事、お風呂や宿泊のような「お接待」を申し出られた場合、ついその言葉に甘えてしまいがちです。もちろん、住民の方はそれだけ感謝の念を何とかして伝えようと思ってご接待をしてくれると思うのですが、「ボランティアの方には何かしらのお礼をしなければならない」という想いがあるとしたら、これは違うのではないかと思います。というのも、災害に遭って日々の暮らしにも困るような方については、そうしたお接待のために用意する品々を買うのも負担になりえるからです。

今回、テレビカメラの前で幼児の祖父と話をしている中で、何とかしてお風呂にでも入ってもらおうとする祖父の申し出をことごとく断り、そのまま帰っていく姿をニュースで見ましたが、それが尾畠さんのポリシーということで、もし今後私たちがボランティアとして困っている人がいる場所へ向かうような場合にはぜひ参考にしたい行動の一つです。さらに、これだけ頻繁に全国に出掛けて長期間のボランティア活動を行うことができるというのは、「車中泊」ありきだということにも親近感を覚えます。

私が今乗っている車は1300ccのホンダフィットという乗用車ですが、ボランティアとして全国に出向く尾畠さんは、後部座席を倒せば大人一人が十分に足を伸ばして寝られるだけのスペースを簡単に作れることでエコノミークラス症候群になる心配なく車中泊ができ、さらに車を持つコストが最も低いと思われる軽ワゴン車を使って全国を回っているとのことです。費用については主に年金があてられているということですが、日々の食費がどのくらいかということにも寄りますが、元魚屋さんということでご自身で簡単な調理をすることができるという風に仮定すると、車の中で買ってきたものを食べる程度では、それほどお金も掛からずに現地に出向き、活動を継続することができるでしょう。さらに現地の方へ申し出をすることが必要になりますが、車を停めて車中泊をする場所さえ現地で確保することができれば、住民の方々とトラブルが起きるリスクも減らすことができます。

さらに現地で車中泊をしてボランティア活動をすることのメリットとしてあるのは、作業を終了し食事をすればその場所がそのまま寝床になるので、すぐに寝られて朝は早朝から活動することも可能になることです。これは、普通の宿舎に泊まってボランティア活動をする場合と違って、特に夏は日中が活動に適さないくらい暑くなるので、まだ涼しい朝の貴重な時間を活動にあてられるというメリットです。

さらに、今回の場合は尾畠さんが幼児を見付けた時に地元の人や警察の捜索活動が始まっていたのかがわかりませんが、人がそこまで多く山に入っていない早朝だからこそ、ちょっとした現場での違和感に気付いて幼児の発見につながったということも、もしかしたらあったのかも知れません。全ての生活の拠点を車の中に集約することで、普通の旅の時でも時間を有効に使えるということは車中泊の旅をしていると実感するところですが、集団でなく個人で小回りが効く活動をする場合、車中泊前提で出掛けるというのはそれなりに役に立つこともあるということが今回わかったような気がします。

ただ、尾畠さんのように全国を回っていて、どこへ行ってもそれなりの「顔」になっている人ではない場合、いきなり車で乗り付けて「ボランティアします」と言っても早朝のまだ暗いうちからごそごそしていると、いわゆる火事場泥棒の類と誤解される可能性もあります。実際に私達が行く場合は、ボランティアの受け入れ先に事前にアポイントを取って、少なくとも車を安全に駐車できる活動拠点が提供されるかどうかの確認くらいはすべきでしょうし、現地には活動を行なう前日の夕方くらいまでには到着し、現地スタッフとの打ち合わせを行なった上で活動をしないと、逆に現地の人にうさんくささだけを与えてしまうことにもなりかねません。現地の人の役に立ちたいと思って出掛けても、逆に現地の人にあまり良く思われないということにならないように十分ご注意下さい。


失いかけて初めてわかる地方の観光資源

私の住んでいる静岡県中部では、なかなか全国の人が注目するお祭りというのは、正直見付からないということがあります。これは、昔から多くの人々が東海道を行き来する中で東や西から様々な流行りの風俗が入れ変わり立ち代わり入ってくることによって、昔から土地に根ずく大きなお祭りが育たなかったのではないかと思います。ちなみに、全国から人を呼ぶということでは秋に大規模な「大道芸ワールドカップ」はありますが、これはお祭りというよりイベントです。古くから伝わる日本全国で知られているお祭りがある土地が羨ましく、その雰囲気を感じるためにお祭りを見たり参加できるのなら現地に行ってみたいと今でも思っています。

過去には、かなり前になりますが青森のねぶた祭りに青森に実家のある友人宅を訪ねたら、その友人に付いていく形でハネトとしてお祭りに参加するという経験ができました。その時は青森まで東北自動車道をひた走って行ったのですが、運転の疲れはあったものの大きなねぶたを前にするとアドレナリンが分泌されたのか、疲れなど全く感じずに踊り切ることができました。

今回紹介する徳島市を主会場にしてお盆の時期に開催される「阿波おどり」ですが、これは盆踊りの一種だそうで、その熱気のため一揆の温床となる可能性を感じた為政者によって江戸時代にはしばしば禁止されたものの、現在まで踊り継がれてきた日本の中でも歴史のある「盆踊り」であると言えます。

私自身はテレビの生中継では「総踊り」を含む阿波おどりの様子を見たことはありますが、いつかは一回行きたいと思っていたのですが、このブログでも紹介している鳴門市の大塚美術館に行った時、たまたま阿波おどりの時期と重なったので、もし徳島市内に宿が取れたら夜の街に繰り出し、阿波おどりを堪能しようと思ったものの例年は130万人以上が訪れるお祭りだということで、見事に当日の徳島市内のホテルが取れずに断念した経験があります。

それだけ県外から多くの観光客の方が来られるのですから、お祭り自体の収支とは別にホテル・旅館や食堂などに落とされる経済効果もなかなかのものだと思います。そうした経済効果を上げた各事業者が税金を市や県にも収めるわけで、今年の阿波おどりについてのいざこざが全国ニュースで報じられて、さらにそれを受けた現地での状況を聞いているとお祭り自体の収支だけでなく、徳島市の経済にもかなりの影響が今後出てくるのではないかと心配になります。

ちなみに、先述の徳島市内のホテルは今年は全く取れないということもなく、昨日の午前中に8月15日分のビジネスホテルのシングルルームの空きを調べたところ、何とまだ空いていたので、もしその気になれば思い立って現地まで行って泊まることも可能になっていました。これは観光客にとっては嬉しいものの、お祭りによって地元の経済を潤そうと考えている人達にとってはかなり由々しき事態でしょう。

テレビ報道も、昨日に徳島市長が東京まで忙しいスケジュールの間をぬって民放の番組にはしごして出るなど、阿波おどりについての悪いイメージを払拭しようと必死でしたが、逆にマスコミを前にして喋ることでさらなる苦境に陥る可能性もあります。

私自身は地元で誰が悪いのか? というような事には興味がなく、これからも阿波おどりが全国から注目されるお盆の恒例行事として存続していってほしいと願うだけです。ただ、そのためには、江戸時代に何度も禁止されたような強権的な祭り潰しのような事があってはならないと思います。今は別に踊り手が一揆を起こすようなことは無いのですから(^^;)、事前にチケットを手に入れられないような旅行者でも、街の中で踊っている様子が見られるような部分を残して続けていってくれれば、いつかはお盆の時期に徳島に立ち寄りたいなと思うところです。


「千円カット」は料金よりその展開が重要と思う理由

身だしなみをそれほど気にせず、安く髪を切りたいというニーズから生まれたと思われる「千円カット」の理髪店は、現在はその社会情勢を繁栄しているのか、お子さんの髪を切りに来る方や、女性の方でもそれほど体裁を気にせずに利用されているように思います。

この千円カットの全国チェーン店「QBハウス」が人材不足を補い現場の労働条件を改善させるため、カット料金をこれまでの1,080円(税込価格)から1,200円に2019年2月1日から引き上げる事を発表しました。また、今まで消費税分をサービスしていて、1,000円で行なわれていた65才以上のシニア料金も1,100円に値上がりするそうです。

私がこの「QBハウス」の存在を知ったのは、観光バスでのツアー中に当時の東名海老名サービスエリア内に店舗があるのを見付けたのが最初でした。当時はそこまで認知度がなかったのか、お客さんの数も少なくてサービスエリアでの休憩時間にカットが可能だったので、ツアーの途中に髪の毛を切ってさっぱりさせて残りの行程を楽しんだという体験が初めてでした。

その後、興味を持ってQBハウスの事を調べたら、大きな駅だったりショッピングモール内に店舗を展開していて「何かのついで」にカットできるというのが、ちょっとさっぱりしたいと思った時にすぐ利用できるというのが便利だと思いました。ただ、当時からカットだけのサービスだったので不足に思うところもあったものの、当時すら普通の個人営業の理髪店の料金は一回4千円くらいだったので、そこまでヘアスタイルに疑るのでなければ、まめにカットしに行った方が清潔感を保つことができるので、個人的には車で旅行に出た先にQBハウスを見付けると、旅先でのカットをお願いする機会も今まで多くあります。

そういうスタンスの利用であるからかも知れませんが、最近は一般の利用者も多くいつ近所のショッピングモールに入っている店舗を訪れても週末にはかなりの行列ができている中、お客さんをさばく理容師がいなくなったり少なくなれば当然全国に展開されている店舗の存続にも関わってくるでしょう。そうしたことを考えれば、120円の値上げについては利用者の側からは許容するしかないのかなと個人的には思います。

というのも、私が最初にQBハウスの店舗を見付けたのが、高速サービスエリアの中だったというのは先ほど書いた通りですが、ちょっとした空き時間にカットできるという便利さがないと魅力を感じないからかも知れません。当時は高速道路のサービスエリアは一般道から利用できるという認識がなく(海老名サービスエリアは一般道からの利用可能です)、あくまで高速道路の利用者のみが利用できる中に存在しているという明確なコンセプトというのも感じ、ついでに髪を切るということができるからです。さらに、全国チェーンなのでどのようにカットするかという事についてもだいたい同じように言えば同じような髪型にしてくれるので(当然髪型にこだわる方にとっては許せないかも知れませんが(^^;))、全国どこに旅行していても看板を見付けて入店すれば、安心して任せられるということもあります。

様々なものの値段が安いというのは、購入する方にとっては確かにいいことではありますが、あまりにも価格にこだわるあまり労働条件がきつくなり、その結果としてもし従業員が多数退職してしまうと大変です。一人の人間がお客さんを一日にさばける人数には限りがありますから、当然全体的なカットまでの待ち時間が増えることになります。恐らく今の状況でも観光バスの休憩時間ぐらいでは待ち時間の方が多く、カットすることができない可能性が高いでしょう。

今後の事を考えると、今年くらい暑い夏になった場合、限定で「冷しシャンプー」を行なってくれるような店舗を作ってくれるとか、従業員の確保とともにそのサービスも一部で広げてくれると個人的には旅先で利用することも増えるのではないかと思います。QBハウスを始めとする業界の方には、ぜひ単なる値上げだけでない発表も期待したいところです。


「日帰り1day京都スペシャル」はコストパフォマンス高し

毎年8月のお盆期間の後に京都まで出掛ける用事があり、例年は「青春18きっぷ」の一回分を使って激安なものの体力的には大変疲れるパターンで出掛けていたのですが、今年は18きっぷは購入しないままお盆を迎えてしまいました。18きっぷを使って静岡から京都を日帰りで往復する場合、時間的には始発に乗って京都まで行き、帰りは夕方の6時に出てもその日帰りにはギリギリという、もし事故や天候の状況が変わればその日帰りが無理というかなりスリリングな行動を例年繰り返してきました。

今年は、ちょっと始発に乗って行くことができなくなったため、あえて18きっぷを使って行くのをやめ何とか安く静岡から京都へ行ける方法を考えてみたのですが、地方都市の場合はなかなか高速バスの本数がないというのも致命的な感じがします。

それでも、出発と到着時間の関係で行きの交通機関は新幹線でなくては無理なので、新幹線を使う場合の最安で行けるプランはJR東海ツアーズが発売している「ぷらっとこだまエコノミープラン」以外に考えられません。その際の静岡~京都間の利用料金は7,700円になります。こだま利用なので時間はかかるものの、普通に静岡から京都までの新幹線の自由席で行っても片道9,720円かかりますので、1ドリンク券が付いて片道だけで約2千円安いというのは魅力的です。

今回は、行きに出発できる時間は決まっているものの、帰りは当日帰りか、最悪夜行便の深夜着でも翌日は動けるので何とかなると思ったので高速バスの利用をまずは検討してみました。いつもは18きっぷを使うので京都駅からそのまま帰るだけなのですが、高速バスには昼行便もあり、「京都深草」バス停からなら18時14分発のバスで静岡駅着が22時54分という便が出ています。京都からの夜行便は一度使ったのですが、このバスは神戸発ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを経由するため、京都駅で乗った時にはすでにUSJで遊んだであろう人達が座席を倒して寝に入っていたのでこちらはその中に入っていかねばならず最悪でした(^^;)。

そんなわけで昼行便を利用を考えて運賃の検索をしたところ、早割の3,960円の席はなく、購入する場合は4,650円の席しかありませんでした。行きを「ぷらっとこだまエコノミープラン」、帰りを高速バス昼行便にすると、合計で12,350円となります。ドリンクチケットが1枚付きますので、だいたい12,000円そこそこという感じにはなるのですが、問題が一つあります。というのも、私自身京都の「京都深草」というバス停に行ったことがなく、用事の終わる時間からするとギリギリの時間なので、このパターンだとお土産も買う時間がなく、バスに乗るまでは安心できなくなってしまいます。それなら、往復ぷらっとこだまエコノミープランでもいいかと思って静岡駅構内にあるJR東海ツアーズの事務所を訪れたのですが、そこで受付のお姉さんからお勧めされたのが今回紹介する「日帰り1day京都スペシャル」です。

このチラシに説明があるのですが、一般的に旅行会社の企画プランでお買い得なもののパターンの中に「カラーでない単色のチラシ商品が狙い目」というものがあります。チラシには4月1日から9月30日出発までの限定プランで、行きも帰りもその日のうちというパターンに限定することで何と静岡~京都市内の往復で13,100円とかなり安くなっています。ちなみに、「ぷらっとこだまエコノミープラン」で静岡から京都まで往復すると料金は15,400円となります。こちらの場合は日付をまたいでもいいので、その点で安くなっているということになります。

さらに、このプランが「ぷらっとこだまエコノミープラン」と違うことがあります。「日帰り1day京都スペシャル」の場合、新幹線のチケットはクーポン券の形で出るのではなく、JRのきっぷの形で出てきます(実際には「乗車票」という記載があります)。裏が黒い普通のきっぷの形状ですので、このまま自動改札を通ることができるのかどうか、出掛けた時に確かめてきたいと思います。さらに、先程紹介する時に、単なる「静岡駅から京都駅まで」のクーポンではなく「京都(市内)」という記載がありますので、京都駅で降りてもいいですが、京都市内のJRの駅であれば、そちらで降りたり、帰りにはそちらから乗ってもいいことになります。ぷらっとこだまエコノミープランの場合は京都から別に料金を払って電車に乗らなければならないところ、このきっぷ一枚で行くことも可能ですので、いったん京都駅に着いても駅から出ないで乗り換えた方が便利な場合はこの特徴を利用しましょう。

そして、もう一つのポイントが座席を指定した新幹線に乗り遅れてしまった場合、自由席にはなりますが、予約した列車より後から発車する同等の列車(この場合はこだま)に乗ることが可能になります。これは、現地で何が起こるかわからないという点からすると、かなり心強い仕様になっています。

そして、乗車券以外のクーポンも充実しています。1枚はぷらっとこだまエコノミープランと同じドリンク券が一枚付きますが、京都駅のJR東海ツアーズで指定された売店で使える500円のクーポン券が付きます。このクーポンは京都に着かないと使えませんが、ドリンクだけでなくお土産やお弁当など売店で売っているもの全てに利用できますが、500円以下(税込み)の買い物ではおつりが出ないので、追い銭をしてお土産なり帰りの晩酌用のおつまみを買うなり、結構便利に使えると思います。

そう考えると、ドリンク券を最大活用すると320円のドリンクまで利用でき、そこに500円のクーポン券が付くので、よほど駅構内で何も買わない人でなければ純粋な新幹線の交通費というのは13,100-500-320=12,280円となり片道換算すると6,140円で行けるということになります。

先に検討した昼行便の高速バスの方がわずかに安いものの、新幹線の快適性はやはり高速バスとは違いますし、高速道路で事故があったらいつ到着するかもわからなくなりますし、やはり新幹線がこのくらいの価格で利用できるならこのプランが使えるならかなり魅力的ではないかと思います。

最後に一つ、このプランについての追加情報ですが、実はチラシやインターネットには、特に静岡発の新幹線を選ぶ場合、朝の6時~7時台のものしか選べないようになっていました。そのため私は普通の「ぷらっとこだまエコノミープラン」で申し込もうとしたのですが、窓口のおねえさんにこのプランを勧められた際、チラシには乗ってない新幹線も選べるのか不安に思ったので窓口で詳しく調べてもらったところ、8時台から9時台の新幹線こだま号まで(ぷらっとこだまエコノミープランで利用できるもの)席を取ることが可能だったので、今回このプランを使うことができたわけです。

このような事がわかるのはインターネット予約は無理で、直接JR東海ツアーズの窓口に電話するか、窓口を直接訪れて相談した方がいい結果が出る場合が私のようにあります。今回は窓口のおねえさんがこちらは黙って「ぷらっとこだまエコノミープラン」の申込票を出したのですが、その内容を見て向こうから「こちらの日帰りプランの方が安いですよ」と言ってくれたのですが、そういう話が出なかった場合は、まず申し込みの書類を書く前に「日帰りプランは申し込めますか?」というような話をして損はないと思います。

今回の事で、インターネット予約だけが全てではないということを実感することができました。様々なケースで自分の方でダメと決め付けてしまう前に相談してみることで、意外と何とかなることもあるかも知れませんので、今後旅行や出張などでできるだけ安く快適に移動したい場合、このプランの事も検討してみることをオススメします。

・JR東海ツアーズ
http://www.jrtours.co.jp/


お盆期間のお出掛けの傾向と対策

今年のお盆は高速道路を使っての遠出はしなかったものの、渋滞にさえ遭わなければと思って昨日出掛けたところ、この時期に混むのは道路だけではないということを思い知らされました。

昨日はお墓参りを朝早く出掛けて済ませた後、そのまま自宅に戻るのも勿体無い気がしたので、隣町にある大きなJAの直売所に行くことにしました。開店は午前9時で、到着したのが9時15分頃だったのですが、駐車場はすでに満車状態になっていました。何とか無事に車を停めて店内に入ったところ、7つか8つあるレジに、会計を行なおうと買い物カゴを満たした多くの人が行列を作っていまして、それが売場の中にまで伸びてしまっていました。

そんな状態では全ての品物を見ることも正直できません。それでも何とか買いたいものをカゴに押し込んで会計待ちの列に並んだのですが、レジを打ち終わるまでに何と30分もかかってしまいました(^^;)。前に並んでいた地元のおばさんに聞いたら、お盆の時期には野菜だけでなくお花も売っているのでお墓参りの人や、地元に帰ってきた家族にごちそうするために食材を早くから買い出しに来る人でこのくらいは十分混むのだそうで、やはりお盆の時期にはいつも出掛けているところでも甘く見てはいけないと改めて思いました。

このように買い出しに行った後には、どこかでお昼を食べて帰るというのが定番なのですが、恐らくこの状況ではいわゆるファミレスや回転ずしにお昼前に行こうとしても、普段とは違う混みようで、ここでも食べるまでにかなり待たされることが予想されました。

この場合、お弁当を買って帰って自宅に戻って食べるというパターンも当然あるのですが、お盆の時期でもそこまで人が押し寄せないのではと思った場所へ行くことにしました。というのも、人間の心情として小さな施設よりも大きな施設に引き寄せられる傾向があるのではないかと考えました。そんなわけで、今回は一般道から利用できる高速道路のうち、東名高速道路の日本坂パーキングエリアの下りの方を利用しました。いつも利用することが多いのが、上りの日本坂パーキングエリアなのですが、当然車が満車だろうと思ったパーキングエリアは静岡県内の東名高速がそれほど混んでいなかったためか、フードコートに少し人がいる程度でした。

日本坂パーキングエリアの下りフードコートは3つの業者が入っていてそれぞれに券売機があり、「ラーメン」「海鮮丼」「とんかつ」という3種類の中から選ぶことができます。実は先週、東名のサービスエリアと道の駅が合体し、観覧車を含めて様々な施設のある「富士川楽座」へ立ち寄って昼食をいただいたのですが、とにかく人が多くて安く食べられそうな食堂に入れず、ようやく入ったお店でもそれほど満足行く食事ができなかったのと比べると、十分過ぎるほどどのお店もクオリティが良い食事を提供してくれていました。お盆の時期によくある、「お盆専用メニュー」のような手抜き(?)のような事もなく、全てのメニューの中から美味しそうなメニューを選んでいただくことができました。やはり人がそこまで集まらないパーキングエリアの食堂を狙うのが、どこへ外食に行こうとしても人が多かったり食べたいメニューが提供されていなかった場合に、一般道から入ることのできる小さ目の高速道路のパーキングエリアのフードコートはおすすめになる可能性があります。

お盆の時期には、自分から遠出しなくても今回の私のように普通にいつも行っているところへ買い物に行ったり外食に行ったりしたときに、尋常でない人が押し掛けていて普段通りにならないことを経験された方も少なくないと思います。本来は多くの人が休みを分散して取ることで、混雑の平準化ができればいいと思うのですが、今のところそうした地元にいながらの混雑に辟易してしまう場合は、事前に買い物を済ませて引きこもりの体で涼しい部屋でテレビでも見ながら過ごすとか(^^;)、お弁当など買ってすぐ食べられるものを電話やスマホアプリで予約してから買うなど混雑にもきちんと対応した対策を取りましょう。


2018年前半のお盆の高速道路渋滞はどうだったか

先日このブログで紹介しましたが、8月11日の土曜日がお盆の帰省ラッシュのピークになるということで、高速道路会社がETC搭載車に限って行なっている休日割引を前倒しにして8月9日、10日の木曜金曜に行なったことについて、どのような事になったのか徐々にその動向が伝えられてきました。

やはりというか、事業用に使われている車の多くは休日割引が使えないと経費の差がかなり出ますから、その点については分散した効果が出たのではないかと思えますし、事前に割引日の前倒しの情報を知っていた一般車についても、休みを早めに取って出掛けた車もいたでしょう。さらに出発を土曜の朝からではなく金曜日の深夜までに出ることで、目的地に着くまで高速道路を降りなけば安く高速道路に乗れるので、多くの車が各地の高速道路に集まることで高速道路だけでなく、高速道路へ向かう一般道では帰宅ラッシュと重なる形での渋滞が起きたりする現象も起こったりなど、普段起きないところで早めに渋滞が起こったということも国内ではあったそうです。

昨日から本日にかけて、いわゆるお盆休みの渋滞のピーク時における報道を見ていてわかるのが、たとえ渋滞がいつも40kmにわたって続くのも30kmくらいで収まるのも、実際に車に乗っていて渋滞にはまっていたり、テレビで車が集中している様子を見るだけでは例年の様子とそう変わらないという感じを受けるということがあります。恐らく高速道路会社は細かくデータを取ればいくらかは交通状況に割引を前倒ししたことでのピーク時の効果が見出せると思うので、そうして算定したデータを根拠に今後の年末年始やゴールデンウィークでも微妙に割引される期間をずらす事が行なわれてくる可能性があります。

ただ、これは考えようによってはサマータイムと同じで全体的に渋滞が発生する時間を前にずらすような形になるので、普段なら朝から起こる渋滞が日付が変わる前から渋滞が起こってくるような感じになり、さらに割引とは関係なくいつも混む所は混むので、首都圏から地方へ向かう道では小刻みな渋滞が連続してあり、ようやくそこを抜けたところで本格的な渋滞に巻き込まれるというような、今までのお盆渋滞に関する常識が変わってくる可能性が出てきます。

もう一つ心配することは、渋滞の一つの原因となる高速道路上での事故についての事です。あくまで割引を受けることを優先する車が今回の実験が本格運用されることになって増えた場合、休みが希望通り取れればいいですが、うまく取れないと仕事が終わってそのまま寝ないでその夜から出発するようなケースも増えてくるでしょう。そんな中、仕事の疲れでつい居眠りをしてしまうような車が出てくる可能性はわずかではありますが上がるのではないかという心配があります。もしそんな事故渋滞に巻き込まれてしまったら、事故渋滞の場合は本当にどこで起こるかわからないので精神的なダメージがさらに上がることにもなります。こうした渋滞にはまってしまっととしても、常時早めに高速道路についての情報をつかむ努力をする中で、最悪の場合高速を降りるという決断が必要になってくるかも知れません。

まずは自分自身が渋滞の原因にならないように、仕事疲れが残る中で出発するような場合は、高速道路に入って大きなサービスエリアにたどり着いたら長距離を走り切れるよう仮眠を快適に取れるような準備をした上で出発し、眠気を追い払った後で改めて出発するよう心掛けることが、事故を起こさないための一つの方法であると考えます。

もちろんサービスエリアは車中泊のために作られたわけではないのですが、高速道路会社は毎年の渋滞対策ということで色々考える中でこうした休日割引の前倒し実験など様々な方法を試しているところもあります。そんな状況の変化の中でできるだけ高速道路を安く利用するためには、普段通りの利用の仕方とは違うところはあるかも知れませんが、とりあえず高速道路に乗ってすぐに休むという事をしなければ、事故を起こる可能性が高くなるなら休むべきだと個人的には思います。

ただ、高速道路に入った時点で混みだしていて、体は疲れて目も虚ろになっても近場のサービスエリアに駐車できないという状況も考えられるので、出掛けられる際はサービスエリアの混雑状況も調べられるものならSNSなども活用して事前に調べてから、料金を節約するよりまず安全というスタンスで、家でじっくり休息を取ってから出発するというのも一つの考え方です。ともあれ、来週にまた出るUターンラッシュも考えつつ、早めの行動を心掛け、走行に無理をせずに無事に帰ってくることを何よりも優先されることをおすすめします。それから、高速道路会社の方々には大変だとは思いますが、直接の渋滞対策になる新しい建設中のルートを早く完成させて楽にドライバーが走れる環境作りについてもお願いしたいと思います。