2018年前半のお盆の高速道路渋滞はどうだったか

先日このブログで紹介しましたが、8月11日の土曜日がお盆の帰省ラッシュのピークになるということで、高速道路会社がETC搭載車に限って行なっている休日割引を前倒しにして8月9日、10日の木曜金曜に行なったことについて、どのような事になったのか徐々にその動向が伝えられてきました。

やはりというか、事業用に使われている車の多くは休日割引が使えないと経費の差がかなり出ますから、その点については分散した効果が出たのではないかと思えますし、事前に割引日の前倒しの情報を知っていた一般車についても、休みを早めに取って出掛けた車もいたでしょう。さらに出発を土曜の朝からではなく金曜日の深夜までに出ることで、目的地に着くまで高速道路を降りなけば安く高速道路に乗れるので、多くの車が各地の高速道路に集まることで高速道路だけでなく、高速道路へ向かう一般道では帰宅ラッシュと重なる形での渋滞が起きたりする現象も起こったりなど、普段起きないところで早めに渋滞が起こったということも国内ではあったそうです。

昨日から本日にかけて、いわゆるお盆休みの渋滞のピーク時における報道を見ていてわかるのが、たとえ渋滞がいつも40kmにわたって続くのも30kmくらいで収まるのも、実際に車に乗っていて渋滞にはまっていたり、テレビで車が集中している様子を見るだけでは例年の様子とそう変わらないという感じを受けるということがあります。恐らく高速道路会社は細かくデータを取ればいくらかは交通状況に割引を前倒ししたことでのピーク時の効果が見出せると思うので、そうして算定したデータを根拠に今後の年末年始やゴールデンウィークでも微妙に割引される期間をずらす事が行なわれてくる可能性があります。

ただ、これは考えようによってはサマータイムと同じで全体的に渋滞が発生する時間を前にずらすような形になるので、普段なら朝から起こる渋滞が日付が変わる前から渋滞が起こってくるような感じになり、さらに割引とは関係なくいつも混む所は混むので、首都圏から地方へ向かう道では小刻みな渋滞が連続してあり、ようやくそこを抜けたところで本格的な渋滞に巻き込まれるというような、今までのお盆渋滞に関する常識が変わってくる可能性が出てきます。

もう一つ心配することは、渋滞の一つの原因となる高速道路上での事故についての事です。あくまで割引を受けることを優先する車が今回の実験が本格運用されることになって増えた場合、休みが希望通り取れればいいですが、うまく取れないと仕事が終わってそのまま寝ないでその夜から出発するようなケースも増えてくるでしょう。そんな中、仕事の疲れでつい居眠りをしてしまうような車が出てくる可能性はわずかではありますが上がるのではないかという心配があります。もしそんな事故渋滞に巻き込まれてしまったら、事故渋滞の場合は本当にどこで起こるかわからないので精神的なダメージがさらに上がることにもなります。こうした渋滞にはまってしまっととしても、常時早めに高速道路についての情報をつかむ努力をする中で、最悪の場合高速を降りるという決断が必要になってくるかも知れません。

まずは自分自身が渋滞の原因にならないように、仕事疲れが残る中で出発するような場合は、高速道路に入って大きなサービスエリアにたどり着いたら長距離を走り切れるよう仮眠を快適に取れるような準備をした上で出発し、眠気を追い払った後で改めて出発するよう心掛けることが、事故を起こさないための一つの方法であると考えます。

もちろんサービスエリアは車中泊のために作られたわけではないのですが、高速道路会社は毎年の渋滞対策ということで色々考える中でこうした休日割引の前倒し実験など様々な方法を試しているところもあります。そんな状況の変化の中でできるだけ高速道路を安く利用するためには、普段通りの利用の仕方とは違うところはあるかも知れませんが、とりあえず高速道路に乗ってすぐに休むという事をしなければ、事故を起こる可能性が高くなるなら休むべきだと個人的には思います。

ただ、高速道路に入った時点で混みだしていて、体は疲れて目も虚ろになっても近場のサービスエリアに駐車できないという状況も考えられるので、出掛けられる際はサービスエリアの混雑状況も調べられるものならSNSなども活用して事前に調べてから、料金を節約するよりまず安全というスタンスで、家でじっくり休息を取ってから出発するというのも一つの考え方です。ともあれ、来週にまた出るUターンラッシュも考えつつ、早めの行動を心掛け、走行に無理をせずに無事に帰ってくることを何よりも優先されることをおすすめします。それから、高速道路会社の方々には大変だとは思いますが、直接の渋滞対策になる新しい建設中のルートを早く完成させて楽にドライバーが走れる環境作りについてもお願いしたいと思います。


カテゴリー: 旅行・交通関連ニュース | 投稿日: | 投稿者:

てら について

主に普通の車(現在はホンダフィット)で、車中泊をしながら気ままな旅をするのが好きで、車中泊のブログを開設しました。車で出掛ける中で、モバイルのインターネット通信や防災用としても使える様々なグッズがたまってきたので、そうしたノウハウを公開しながら、自分への備忘録がわりにブログを書いています。

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2018年前半のお盆の高速道路渋滞はどうだったか」への5件のフィードバック

  1. かきのたね

    逆の発想で、帰省時期割増なんてのはどうでしょう。
    一般道の渋滞が酷くなるだけですかね。

  2. ケータイオタク

    暑い日が続きますが、お元気ですか。この暑い中渋滞と言うのもつらいですね。自分のように首都圏出身で生活もほとんど首都圏と言う人間にとっては帰省と言う経験はないのですが。
    高速道路の割引制度には疑問を感じます。今回渋滞を緩和するためと言う事で土日ではなく、平日が割引と言う形になりましたが、土日はレジャー目的で利用が集中する。その日に割引を行えば余計利用が集中して施設の効率的運用と言う面から考えれば逆効果。むしろ土日は割増、平日は割引と言うのが合理的だとは思うのですが。
    家族で出かけるという事を考慮するならば少なくとも学校が休暇中は土日ではなく、平日割引にした方が良いのでは。今回の試み自体はそういう観点からも見てみたいです。

  3. てら 投稿作成者

    かきのたね さん コメントありがとうございました。

    今回の実験で、高速道路下りの渋滞のピーク時に約3割の割引を無くしてもやはり渋滞は残ったということで、普通の人が「こんな値段なら高速に乗らない方がましだ」と考えるくらい値上げをすることができれば、少なくとも高速道路の渋滞は減ると思えます。しかし、あまり通行料を高く設定しすぎると全国的に批判が出るでしょうし(^^;)、他の交通機関に利用者が相当流れてそちらの混雑もひどくなることが考えられるので、料金値上げの場合はその落とし所が問題になってくると思います。一般道の混雑は、高速道路での対策に関わらず混むときは混むので、それこそ車の税金を高くして車の台数を減らさないと難しいと思いますが、これもメーカーは反発するでしょう。それに車に乗る人たちが困るので、個人的には全国一律で休むような今の状況を変えた方がいいのではないかと思います。

  4. てら 投稿作成者

    ケータイオタク さん コメントありがとうございました。

    今の日本の状況というのは、土曜日曜、そして祝日しか休みが取れず、その休みに無理をして車で遠出をするという形のレジャーを前提としているところだと思います。有休休暇がもっと自由にどんな役職の人でも交代で取れるようなことになったり、学校でもいわゆる「皆勤賞」が偉いというような価値感を外さないと、無理して土日にレジャーのために車を出すような状況は変わっていかないと思います。

    あと、週末の割引きは観光業などの方のかきいれ時となるため、そちらの方からの要望もあるのかも知れません。もし平日にも家族で示し合わせてレジャーに行くことが許される社会的な状況が普通になれば、かなり今の状況とは変わっていくのではないかと思います。プレミアムフライデーを推進する前に考えることは他にもあるのではないでしょうか。

  5. ケータイオタク

    ご丁寧に回答ありがとうございます。なかなか土日祝日に休みが取れないからこそ政府が休みの分散化の音頭を取る姿勢を見せるという事で平日割引、休日割増と言う方向を考えています。
    高速1,000円の時の話ですが、土日に客が集中して平日は閑古鳥と言う事で観光業の方が弊害が多いと言っていましたね。従妹がペンションをやっていますが、そう言っていました。観光業としても受け入れ能力に限界があるので分散化が望ましいと言っていました。
    逆に土日しか休みが取れない人が土日でなくてもいい人たちまで土日に集中する。高くてもいいから土日の緩和を考えてもらいたいという声も聴きました。
    横並び意識の強い日本では法制度で分散化を図らないと難しいですね。

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