月別アーカイブ: 2012年10月

日本の大手メーカーが見捨てた製品の行方

 先日ちょっと書かせていただきましたが、海外旅行をする方にはある一定の支持があったと思われるSANYOの「トラベルポット」および「トラベルクッカー」はSANYOがPanasonicに吸収されるに従って生産中止の憂き目に遭ってしまったようです。昨日JTB系列の企業が経営する旅道具の店に行って改めて聞いてみたところ、トラベルクッカーのEC-TR4AVも、トラベルポットのU-TS500AVも生産中止扱いで販売を再開することは難しいとのこと。そのお店に置かれてあったのはトラベルポットのみで、プラスチック製のものだったので、プラスチック製はにおいが移るからと言うと、お店の方も金属製のSANYOポットの方が良かったのにと残念がっているようでした。

 PanasonicがSANYOを吸収するに当たり、さまざまな製品を整理していく中での一環だと言えばそれまでですが、こういったかゆいところに手が届く家電製品というのは外国のメーカーにはできない日本メーカーの良心だったように思うのですが、人材のリストラとともに合理化の名の元で良品をどんどん消していくというのは、日本のメーカーとしての存在意義を小さなものにしてしまうのではないかと私には思えてしかたありません。金属製の少ない電力で使えるトラベルポットおよびトラベルクッカーは、私がこれまで紹介してきたように、小さなサブバッテリーシステムとインバーターでも余裕を持って使えるということで、国内レジャー用としてだけではなく、いざという時には車のバッテリーとインバーターを直結することで防災用品として便利に使えるという特徴を持っていたのですが、まさにあまたの防災用品が出ている中、肝心なものが消えてしまったような感じですね。

 このような例の他にも、日本国内での潜在的なニーズに即応できない例が過去にも見受けられました。最近ではネット上にある音声ファイルをダウンロードすることについてかなりの制約がかかるようになり、ラジオ放送やカセットテープ、CDなどを直接MP3ファイルにしてSDカードやUSBメモリに保存するような形でのオーディオシステム に注目が集まりつつあります。ただ、こうした製品は以前から需要があり、技術的にも簡単に作ることができたにも関わらず長らく日本の大手メーカーからはこうした製品は出てきませんでした。そんな中、いち早くSDカードスロットの付いた小型コンポを出したのは日本の中でも大きなメーカーではない山善という会社でした。
(Qriom CBX-4022SD)

Cbx4022sd_2

 恐らく出たのは5年以上前で、ラジオ録音のためのタイマーも付かない本当にいち早く出しただけの製品でしたが(^^;)、他に同様の製品がなかったため結構当時は売れたと記憶しています。その後、メモリー媒体に音楽を入れて聴くことが当り前になって、これは昨年のちょうど今頃に出たモデルですが、ソニーからこんな製品が出ています。
(SONY ZS-R100CP)

Zsr100cp

 細かい違いはあるにしても、日本の大手メーカーが出さない製品を小さなメーカーが先に出し、それが売れたからなのかどうかわかりませんが、全く同じような製品をそれほどの工夫もなく出してしまうパターンというのを確認することで、日本の製造業は今後大丈夫なのかと私は冗談ではなく心配しています。

 なお、最初にあげさせていただいたトラベルクッカーについてはその代替となる製品がヤザワコーポレーションというメーカーから出ているのですが、このヤザワコーポレーションは以前このブログで紹介させていただいた、日本では今までどこのメーカーも出してこなかった乾電池で動くワンセグ音声が聞けるラジオを出したメーカーです。まさに、大企業が簡単に見捨てたものをそれほど大きくない日本のメーカーが細々とではありますが担ってくれているというのが今の日本の現状だと言えます。

 今後も日本の大メーカーが売れ筋の品物しか作って売らないというなら、私はむしろ名前の通らないところであっても小さなメーカーの機動力から来るかゆいところに手が届く商品開発力に大いに期待したいですね。


たまには朝食も外食で

 車中泊の旅というのはその行程のほとんどを車の中で過ごすのも珍しくありません。体に貯めたカロリーをなかなか消費できなくなってしまう状態ではありますが、せっかく旅行に出掛けたのですから土地の名物などをかたっぱしから食してみたいと思われるのも当然でしょう。

 昼食や夕食についてはさまざまな方法で調べて奮発する方も多いとは思いますが、朝食はどうでしょうか。車の中で寝てすぐに出発となると、前の日にパンなどを買い込んで食べるような感じになるかも知れませんが、私にも経験がありますがそうした朝食のための買い物というのは連日行なっていると意外と金銭的に莫迦になりません。家族で出掛ける場合には全員分の食事と飲み物を用意するということになりますからなおさらでしょう。

 車中泊をする場所にもよりますが、車中泊した場所の近くや、行的を開始してからの目的地へ向かう途中に交通量の多い基幹道路を通ることがわかっている場合、朝食から外食するという選択肢も大いにあります。というのも、全国フランチャイズ展開をしているチェーン店ではランチ以上に格安な値段で朝食を充実させているところがあるからです。

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 写真は牛丼チェーンの「すき家」が朝定食の一つとして午前5時~10時30分という時間限定で提供している「たまごかけごはん朝食」です。期間限定でない通年食べられる朝食のメニューとしては一番安いのではないかと思われる税込み200円という価格設定には驚くばかりです。ご飯と味噌汁、卵と卵かけご飯用という醤油に、シラスおろしまで付いていますので、旅行の際にたまに食べる朝食ということでなら、私などはこれで十分という感じもあります。

 もちろん、自分でご飯を炊くなどすればいくら定食が安いとは言えコスト的にはさらに安くすることはできるでしょうが、支度から後片付けまで含めた労力は旅する人が増えるほど大変になりますし、ゴミも多く出してしまいます。ですから、たまにはこうした朝食のメニューを利用してみるのも悪くないのではないでしょうか。他のチェーン店でもここまでは安くなくてもそれほど高くない価格での朝食メニューが充実していますし、ファミリーレストランのココスの一部店舗で行なわれているような種類の多いバイキング形式の朝食など、お昼を食べる時間がなさそうな時には遅めの朝食をがっつりいただくというパターンで利用するというやり方もあります。また、地域的になりますが愛知県周辺の喫茶店はこれまで紹介した全国チェーン店とは違ったモーニング文化がありますので、興味を引いたお店に飛び込んでみるのも車の旅ならではの楽しみかも知れません。

 日頃朝ごはんを食べないという方にはあまりぴんと来ない話かも知れませんが、早朝から運転してさまざまな場所を回る際にはそれなりのエネルギーを必要とする事もあります。旅行から帰ってきた後の体重を心配する場合には(^^;)、私はむしろ夕食を簡単なものにして、その分昼ごはんを豪華にするという方法もあります。何にせよ、旅の空での食事は楽しみであると同時に体調を整えるものでもありますので、運転中心で食事を必要以上に抜いてしまったり、逆に間食も含めて食べ過ぎになったりして体調を崩さないよう気を付けて下さい。


車内でバッテリーを使った炊飯・湯沸しを試す

 車中泊で旅行をしようと思い、さまざまな道具を揃えていく中で、簡単な車内調理ぐらい何とかできないかと思われる方は私を含めて多くの人が考えることだと思います。キャンプ場のような火が使えるところで車中泊をするなら、野外で使えるカセットコンロやキャンプ用のガスバーナーなどを使って調理をすればいいのですが、キャンプ禁止の道の駅でそうした道具を広げると今の時代では確実にひんしゅくを買うでしょう。だからといって換気設備のない車内で火を使うようなことをやっても、一酸化炭素中毒や最悪の場合火事になってしまう危険性もあります。中にはうまく人に見つからないように行なっている人もいるかも知れませんが、さすがにそうした行為をお勧めするわけにはいきません。

 目立たずにお湯を沸かせ、風の影響も受けない便利グッズとして、以前紹介したアルポットというアルコールを使った火器となべのセットがありますが、これでも誤って倒してしまったら危険なので、できるだけ人目につかず倒しても安全なところで行なわないといけないでしょう。となると、車内で湯沸しというニーズにはマッチしないので、あくまで車内でという場合には別の方法を考えるしかないでしょう。

 車内で湯沸しということで車中泊関連の書籍で必ず紹介されるのが車のシガーソケットに差し込んで使える電気ポットの存在です。しかしながら、シガーソケット経由で取り出せる電力はせいぜい150W程度と言われていて、水を沸騰させるまでにはかなりの時間がかかってしまいます。シガーソケットから接続して使えるポットについては、プラスチック製である事が多く、水ににおいがついてしまいそうで、個人的にはパスしたいというのが正直なところです。そういう点を考慮した上での結論が、電気でお湯を沸かすならサブバッテリーシステムを導入し、インバーターもそれなりに出力のあるものを導入した上で電気ポットを使うというごく普通の方法になってしまいます。

 ただ、私の場合は車に常備せずに持ち運びしやすいバッテリーを中心に考えていて、今持っているインバーターも出力はそれほど大きくはないので、一般的な電気ポットや炊飯器は使えません。市販されている電気ポットや炊飯器の中でも最も電力消費の少ないものを使わないととても走行充電だけでは使い続ける事はできないでしょう。差し当たって、自分で用意したシステムにおいて手持ちの家電製品が使えるのかというところから試してみることにしました。

 まず最初に試したのが、以前紹介したパナソニックの炊飯器の形をしたミニクッカー「SR-03GP」です。インバーターはバッテリーに直結させることで350Wの出力まで対応しますが、ミニクッカーの消費電力は200Wてす。最大1.5合のご飯が炊けますが、今回は1合のご飯で試したところ、だいたい20分ちょっとで炊き上がりました。スイッチを入れてからだいたい30分で食べられる勘定です。前の日から内部のなべに水を入れておき、翌日の朝起きたらすぐにスイッチを入れればおいしいご飯が朝から食べられます。念のためバッテリーは家庭用コンセントから満充電にしてから行ないましたが、炊飯器を使ってすぐにバッテリーが無くなるということもなく、その後にニッケル水素電池の充電を行ないましたが全く問題なく充電できました。

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 このクッカーを使い水を入れてお湯を作るというのもできなくはありませんが、もともと炊飯器なだけに安全にお湯を注ぐことはこのクッカーにはできないので、湯沸しのためには専用のポットを使って改めて試してみました。写真のポットは現在売っていないのが本当に残念ですが、SANYO製の海外旅行をする人のために開発されたトラベルポットです。100Vで利用する場合、消費電力はこの製品の場合230Wで済み、恐らくSANYO製のこのポットのシリーズが消費電力が一番少ないのではないかと思います。最大で500mlの水を入れることができ、沸騰するまでには大体12分~15分くらいあれば完了すると思います。お湯を注ぐにもポットの蓋の先から少量が出るようになっており、カップラーメンを作る際にも便利に使えそうです。また、多少ぬるくなったお湯を温めなおすような使い方ならさらに短い時間で熱湯を作ることができますので、バッテリーをそれほど使わなくて済みます。

 個人的にはこの2つの器具が使えれば最低限の事はできるので、車中泊の旅の用途に限ってはこれ以上のバッテリーやインバーターを購入しなくても大丈夫なような感じですね。あとはある程度バッテリーを使用したら極力走行充電で貯めるように気を付けながら旅をしていけばかなり私の車中泊の状況も変わってきそうです。

 それにしても、パナソニックがSANYOを買収したことにより、海外旅行だけでなく車中泊の旅にも役立つ電気ポットが販売終了になってしまったのは本当に残念ですね。SANYOのトラベル家電の中には炊飯およびインスタントラーメンの袋麺も作ることのできる大き目の鍋があるトラベルクッカーもあり、こちらも100Vでは250Wと、私の貧弱なバッテリー&インバーターセットでも動かせる実力がありましたので、確保しておかなったことは本当に残念でなりません。一応代替品として「ヤザワ トラベルマルチクッカー」が100Vで250WとSANYOのものと同じスペックであります。フタ付きで四角い鍋なので、電気ポットの代替としても使えますので、とりあえず揃えるならトラベルマルチクッカーを先に買うのもいいでしょう。興味のある方は旅行用品が売られているショップに置いてあると思いますので、チェックしてみるのもいいかも知れませんね。


iPhoneとも連携できる CASIO G-SHOCK GB-5600AA GB-6900AA

 スマートフォンと連携できるアクセサリはいろいろありますが、常に体に身に付けておけるものとスマートフォンが連携できれば安心する方も結構いるのではないでしょうか。以前にこのブログでbluetooth4.0を利用したスマートフォンと連携するカシオの腕時計の話をさせていただいたことがありました。しかし、大きな期待とともに発売された製品はいまいち盛り上がりませんでした。というのも、製造自体がタイで行なわれていて以前のタイの大洪水の影響で製造が止まってしまったことにより早々に生産が停止されてしまったということもあるのですが、一番のネックがカシオとNECが出しているスマートフォンおよびタブレット端末しかbluetooth4.0を搭載しておらず、他のメーカーの売れ筋のスマートフォンでは連携できないところにあったような気がします。

 特に前機種についてのネット上の口コミにおいて、早合点してiPhoneでも使えると思い込んで購入した方が怒りのコメントを書かれているのを見たのですが、「スマートフォン=iPhone」という認識では使えると思い込んで購入してしまうのも仕方ない気もして、ちょっと同情します。そういった不満を吸い上げる形で、アンドロイドこそ自社のスマートフォンしか対応機種に入っていませんが、今回は遂にiPhoneにも対応したということで、より多くの人たちが使えるようにリニューアルされたという印象がありますね。

 他にもあるパソコンやスマートフォンと連携できる時計との違いは、何といっても消費電力が少なく、CR2032という100円ショップでも売っているボタン電池でカタログ値で約2年動くというメンテナンスのしやすさがあります。ただし、自分で電池交換する場合は20気圧防水の機能が損なわれる可能性があるので、自分で電池交換をした場合にその後の使用には注意は必要ですが。

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 今のところ使えるiPhoneは4S(iOS5.1.1)ということらしいですが、対応機種およびOSについての内容は時間の経過とともに変わっていくことが予想されますので、興味のある方はメーカーのサイトなどでチェックをされるといいかと思います。型番が2つありますが、5600AAが角型、6900AAが丸型になっていて、色も選べるとのことなので好みのものを選べばいいでしょう。

 車の旅でずっとハンドルを握っていると、メールの着信はおろか電話の着信すら気がつかない場合もあるかも知れません。そんな時、手元ですぐにスマートフォンの状況を確認できるというのは便利です。また、この時計自体には時刻修正機能はないものの、スマートフォンの時計の状態を取り込む形で時刻修正ができるようになっています。すでにG-SHOCKを使っている方なら全く違和感なく乗り換えられますし、今まであまりG-SHOCKを使ったことがないような方でも休日のお出掛け用としてはそれほど違和感は感じないのではないでしょうか。価格も、メーカーのモニター販売の価格から類推するに、おそらく実売で1万5千円程度ではないかと思います。さしあたって対応するスマートフォンを持っていないような場合でも、G-SHOCKとしての特徴である耐衝撃性能はそのまま受け継いでいますので、普通に使えると思います。アンドロイドのスマートフォンを持っている方については、メジャーな機種で動かない不満な点はあるかと思いますが、それはbluetooth4.0に対応する機種が出てくれば解決することなので、そうした動きにも注目しておきたいですね。


移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(5)

私の考える家庭用蓄電池システムというのは、あくまで停電によって自宅の家電製品が使えなくなった場合のバックアップ用途として考えています。ですから、常に安定して満充電にできるように家庭用のコンセントから充電できる環境がある事を前提にしています。

しかし、1日以内で復旧するような停電ならまだしも、災害もひどくなるとなかなか停電が復旧しないような場合もありえます。さらに交通網が遮断されることによりガソリンの入手も難しくなった場合、ここまで機材を揃えていたとしても、前回までの蓄電池システムでは充電する手段がなくなってしまうのが悩みの種です。できればいざという時の別の手も考えておかなければいけないでしょう。

その解決方法として、完全に問題を解決できるとは限りませんが、他所からのエネルギーを当てにしないで充電できる方法がソーラーパネルによる発電だったりします。今私がこれを書いている2012年時点では太陽光発電というのは化石燃料エネルギーからの転換という意味で語られることが多いと思いますが、私の作ったシステム上においては、家庭のコンセントから充電するのが主という事もあり、ソーラーパネルを常に動かそうとは考えていません。私の考える太陽光発電は売電のためではなく、全く電気を使えなくなったような場合の繋ぎとしてのものとして考えているといった現状があります。

たまたまそんな事を考えていた時、高出力のパネルにコントローラーとバッテリー充電用のコードがセットになり、架台も最初から付いていて、さらに折りたたむことによって持ち運びや移動も可能なソーラー充電セットが格安で売られているのを発見しました。楽天内の国華園さんという園芸ショップのショッピングサイト内にある「折りたたみ式100Wソーラーパネル」というものです。ネットでの販売物は状況によってすぐに売り切れになったりしますし、この文章をご覧になる時期によっては同じ物は入手できないかも知れませんが、まさにここまで書いてきた私のような使い方にとってはベストの選択だったと思いますので、ここで紹介させていただきたいと思います。

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パネル自体は50Wのパネルが二枚セットになっています。以前紹介した単三電池2本を充電するミニソーラーパネルと並べてみましたが、その大きさがわかっていただけると思います。普通のソーラーパネルの場合はそれだけで自立せず、別に架台を作る必要がありますが、このセットでは簡単ではありますが写真のようにベランダなどに設置することができるような脚が最初から付いています。

パネルの裏には最初から充電用のコントローラーが付けられており、充電状況の確認がLEDライトででき、一定の電圧に達したら充電を切る機能が付いています。ちなみに、説明書きによると充電できるバッテリーの容量は60~100Ahとなっています。容量の小さいバッテリーを充電する際がちょっと心配ではありますが、配線は単に二枚のパネルを一緒につないでいるだけなので、必要に応じて束ねていた2枚のパネルから出ている配線を繋ぎ分けることでパネル一枚で充電することも簡単にできそうなので、今後使っていく中で応用範囲は広そうですね。

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パネル自体は折り畳みができ、パネル上部には持ち運びのできるハンドルが付いています。さらに嬉しいのは、写真にはありませんが、この上からすっぽりかぶせるようにできる専用のキャリーバックが付いているので、使わない時にしまっておいてもパネルに汚れが付きません。私が購入した価格は12,800円でこの価格ではパネル自体を買うより安いくらいでした。これを見付けるまではパネルとコントローラー、ケーブルを別々に購入し、設置するための架台をどうしようかと考えていたのですが、このセットを購入したことでそうした心配は吹っ飛んでしまい、いざという時の発電用として十分すぎる買い物となりました。

ソーラーパネルを使って複雑な発電システムを組もうと思っている方は、付属のコントローラーを使わずに制御部分のみを自作しても面白そうですし、何しろ私の軽自動車でも後部座席に載せれば何とか運ぶことができるので、他の地域での災害支援にこのパネルと大型の自動車用バッテリーを持っていくということもできるでしょう。とにかくこれで、バッテリーを家庭用コンセント・車のシガーソケット・ソーラーパネルの3wayで充電できるシステムが完成したわけです。今回はバッテリー本体とインバーターは以前から持っていたり、いただいたりしてお金がかからなかったので、総額3万円ちょっとで何とかなりました。読まれている方が私と同じようなシステムを作る場合、インバーターの選択で予算は変わってくるかと思いますが擬似正弦波のインバーターでいいなら5万円もあれば立派な家庭用蓄電池システムと、それを各種方法で充電するセットが完成できると思います。工作なども全く必要ないので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(4)

今のところ私の組んだ蓄電池システムは、はっきり言って専用のポータブルバッテリーに毛の生えたような規模のものでしかないことは自覚しています(^^;)。しかし、ポータブルバッテリーと違うのは、バッテリーの買い替えやインバーターの機能強化によりいくらでも進化できるという点です。今後高容量のバッテリーを買い足すにしても、あえて小型のバッテリーを買い足しこじんまりとしたバッテリーシステムを作ることで、私のように専用のキャンピングカーでない普通の軽自動車でも、車内にバッテリーとインバーターを積みこむのはそう難しくないでしょう。

ただ、車にバッテリーを積み込むだけでは使い切ってしまったら終わりなので、走行しながらサブバッテリーに充電できる簡易型アイソレーター、セルスターのIS-330を同時に購入しました。これは家庭用コンセントからの充電器を購入した際にたまたま同じ店に置いてあったもので、最初から意図したものではありません。でもよくよく考えてみると、サブバッテリーを充電しようとしてメインバッテリーをあげてしまっては本末転倒ですし、私のようなこじんまりとしたシステムを車内で運用する場合にはこのくらいのものでいいのではないかとも思えます。

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一人で出掛けることができる場合は写真のように助手席のところにバッテリーを置き、簡易アイソレーターをつないておくことで常にサブバッテリーの様子を確認することができます。ただ、サブバッテリーの充電能力についてネット上でもこの商品の評価は低いです(^^;)。そこはあくまで簡易アイソレーターなので走行中に満充電などということははなから期待していませんが、配線は車のシガーソケットにつなげるだけで簡単に着脱できるので、私のように常にサブバッテリーを車の中に置いておかない場合は楽でいいですね。また、出力としてシガーソケット出力が付いていますので、走行中に塞がってしまうシガーソケットに繋いでいた機器をアイソレーターの方に繋いでおけば、走行中は安定して電源が使え、エンジンを切った場合でもサブバッテリーの方から給電することができます。携帯電話やスマートフォンの充電にはこれで十分でしょう。もとより車内スペースの関係から車内で電子レンジも冷蔵庫も使う予定はなく、使っても比較的消費電力が小さい炊飯器型のクッカーや海外旅行用の電気ポットを緊急避難的に使うことがもしかしたらあるという程度です。私が今具体的に考えている主な使い道としては、以前紹介した単三ニッケル水素電池が16本同時に充電できる充電器を使って電池の充電を行なうことだったりします。この製品にはACアダプターの他に、車でも使えるようにシガーソケットアダプターが付いていますので、車内で単三電池への充電のための中継ぎ的役割を担うものと割り切れば、節約しながらバッテリーを使っていくことで、簡易アイソレーターでのわずかな走行充電でも何とかなるのではないかと目論んでいます。

私の場合は特にそうなのですが、軽自動車や普通車を日常用途で使い、旅行の時だけ車中泊ができるような内装に仕上げる場合、専用のキャンピングカーや大型のワンボックスカーのように大容量のバッテリーを複数使うような事は難しいと思いますので、小さなバッテリーにIS-330を接続し、車内で利用する電気製品をエネルギーロスの少ないシガーソケット対応の12Vのものに限定するのも面白い気がします。そのやり方を突き詰めればインバーターを使わなくて済みますし、電力の節約もしやすいでしょう。車の中にサブバッテリーを積み、走行充電を中心に使っていく場合はなかなか旅の途中で満充電にすることは難しいことを理解して使っていくことが大事ではないかと思います。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(3)

前回までで家庭用コンセントを使って自動車用鉛バッテリーに充電する環境が整いましたので、次に肝心な電気を使うためのDCACインバーターについて紹介しつつ何がいいのか考えていきたいと思います。

ごく一般的にカー用品のお店で売っているインバーターは、車のシガーソケットに差し込んで使うものがほとんどだと思います。また、安価なものは完全に家庭用で使う電気に変換し切れていないため、マイコンを使って制御するような家電製品については正常に動かないものも出てきます。さらに、出力の問題で、小さなインバーターでは大電力を消費する電子レンジが使えないなどの制限も出てきます。要は、停電になったら家庭で使っている電化製品のうち全て使いたいのか最低限これだけは使いたいと思うのかによって選ぶ製品が違ってくるということですね。

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私の場合ですがとりあえずインバーターの追加購入をしないで、あるもので使い回しつつ、ころあいを見計らって信頼性のある製品に買い換えようと考えているところです。写真のものはこのブログでも紹介したセルスターのHG-350/12Vという安いインバーターですが、最大出力が350Wということで使う家電製品を選ぶものの、接続方法がシガーソケットだけでなくバッテリーに直接つなぐことのできるコードも付いているので別に接続用のターミナルを購入することで簡単にバッテリーにつなぐことができます。そうでないシガーソケットのみの接続端子しかないインバーターをお持ちの方は、バッテリーに直接つなげるようなアダプターを追加購入することが必要になるので注意しましょう。

インバーター選びに際して、基本的には12V用のものから選択することになると思いますが、家庭用電源の代替として使う場合、二つのポイントを抑える必要があります。まずは出力波形で「擬似正弦波」と「正弦波」がありますが、写真にある比較的安価なHG-350Gのような擬似正弦波のインバーターではインバーター式の蛍光灯やマイコン制御されたさまざまな家電製品は動きません。加えてそうした安価なインバーターはファンの回転がすさまじく音も大きいため、夜間の使用に支障をきたす可能性もあります。かなり高価にはなってしまいますが、正弦波を出力するインバーターを導入するのがおすすめたるゆえんです。

そして、もう一つのポイントは出力するワット数で、これも将来の大容量バッテリーの買い替えにも対応するよう十分に余裕を持たせ、家庭用のコンセントと同じ1,500W以上のものなら使用することにまず問題ないでしょう。場合によっては、予算の関係で600~700Wくらいのものになってしまうのは仕方のないことなのかも知れませんが、1,500Wクラスで日本製だと10万円前後のものが、中国製だと5万円以下で見付けることもできます。故障の際のアフターサービスがしっかりしている日本製にこだわるか、とにかく安ければ製造国を気にしないかによって予算の総額も変わってきますので、慎重に選ばれることをおすすめします。

今回までで紹介した機材を使うことで、バッテリーの大きさにもよりますが、しばらく停電があったとしても最低限の電力を供給するシステムが揃うことになるでしょう。一般のご家庭ならこれだけでまず問題はないと思うのですが、表題の通り移動運用可能なバッテリーシステムということで、車の中でも使え、走行充電が一応できるような機材を追加しておくと車中泊の旅やキャンプでも何とか使えるようになります。次回は車内でこのバッテリーシステムを活用するための機材について紹介させていただきたいと思います。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(2)

前回は蓄電池として使用する自動車用鉛バッテリーを使う事に決めましたが、家庭で使うためには鉛蓄電池に充電することが必要になります。天候の影響を受けず、安定的に充電を行なうためには家庭用のコンセントを使って自動車用バッテリーに充電できる機材が必要になりますが、その際、室内で充電する場合を考え、安全対策が施された製品を選ぶ必要があります。私の場合の前提として、今回使用することになった密閉式のバッテリーの充電に対応した製品を選ぶ必要があります。開放式のバッテリーを使っている方も、将来密閉式のバッテリーを使いたくなった場合に買い換えるのでは勿体無いので、その点をまずは確かめましょう。そうした項目を以下に示します。

・出力電圧が12ボルトか24ボルトか
普通の自動車用バッテリーはほぼ12ボルトで、店頭に並んでいる充電器もほとんど12ボルト用であるのでこの点の間違いはないと思いますが、トラックの中には24ボルトの製品があることはあります。これはインバーターでも同じで24ボルト対応のものを買った場合には12ボルトでは使うことができませんのでその点をまず確認することが必要です。

・対応するバッテリー容量
これは、バッテリー容量がどのくらいから、あるいはどれくらいまでのバッテリーが充電できるかを示すものです。私の使っている自動車用のバッテリーは36Ah(5HR)ですが、この数値を充電器がカバーしているかどうかをチェックすることになります。また、自動車のバッテリーだけでなくバイクのバッテリーを充電したいと思っている場合は最低どのくらいのバッテリーから充電ができるのかを確認しましょう。原付に搭載されているバッテリーの容量は3Ah前後だと言われていますので、参考にしてください。対応するバッテリー容量に満たない出力の充電器ではなかなか充電が完了しないことになってしまいますし、逆にバイクのバッテリーを普通車用のバッテリー充電器で充電するとバッテリーが膨張したり破裂の危険性もありますので、商品のスペックをよく確認して、自分の使い方に見合ったものを購入することが必要です。

・過充電防止機能の有無
家庭用に充電するということになると、そばにつきっきりで充電の様子を確認することはできない場合も起こり得ます。そのため、充電を開始して満充電に達した時にそれ以上充電をしない機能が付いているものがおすすめです。具体的には一定の電圧になったら自動的に電源を切るような機能が付いているものにすれば、他の家電製品と同じように気軽に毎日充電できます。なお、鉛蓄電池はニッケル水素電池のようなメモリー効果はありませんので、少し使ったりしばらく使わず改めて使い始める際にも気軽に充電できるこの機能は必須です。

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そういった条件の下、私はバイクのバッテリーは充電しないので自動車用のバッテリー充電器を物色していました。たまたま蓄電池を太陽電池で充電するシステムが説明された書籍である「角川博・著 停電・アウトドア対応 独立型太陽光発電と家庭蓄電(パワー社)」を読んでいて、そこでバッテリー充電器が紹介されていたのでその製品を購入しました。セルスターのCV-800という製品です。詳しいスペックは、

・DC12V 対応
・オープンバッテリー(開放型)・シールドバッテリー(密閉型)・ドライバッテリー(密閉型)対応
・オートストップ機能付きの全自動充電機能
・適合バッテリー容量 18~80Ah(5HR)

です。将来を考えた場合適合バッテリー容量が32~105Ah(5HR)のCV-1500にしようかなと思ったのですが、軽自動車用バッテリーを充電する場合にはCV-800の方が都合がいいということと、たまたまリサイクルショップを覗いたところCV-800の未使用品が5,000円で売っていたのですぐに飛び付いてしまった次第です(ネット調査では最安でだいたい8千円弱といったところです)。大型トラックやバス用の100Ahクラスのバッテリーを使ってみたいという方はCV-1500クラスの方がおすすめだと思いますが予算やバッテリーの置き場の有無によって変わってくると思います。ともかく、このように安心して充電できる状況を整える事ができましたので、今度は出力の機材について検討してみたいと思います。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


移動運用可能な家庭用蓄電池システムを作る(1)

題名は大げさですが、レジャー用のポータブルバッテリーも持ち運び可能で家庭用の用途に使える電力供給源として有効で、私の目的とする蓄電池システムに近いものです。ただ、バッテリーは消耗品であるのでポータブルバッテリーを安く購入できたとしても中のバッテリー部分が寿命を迎えたら、中味を入れ替えるには結構コストがかかる場合が多いです。また、家庭用のコンセントだけでなく車のシガーソケットを経由しての充電はできるものの、容量が少なかったり、家庭用のコンセントを使った製品を使うのに制限があったりするので、家庭用コンセントの代替にはなかなかなりません。せめて停電の時、対策を講じられる程度の時間ぐらいは冷蔵庫を動かし続けることができるような蓄電池システムを格安で組み、さまざまな充電方法に対応させることができれば、災害用や車での旅行用として十分約に立つでしょう。

そこで、蓄電池のシステムを作るにあたって、一番肝心なバッテリーからまずは選ぶことにします。家庭用蓄電池の高価なものは大型のリチウムイオン電池を使っていますが、今回紹介するシステムでは高額なリチウムイオン電池は使いません。というか、今回この計画を実行しようと思ったのは、まだ使える自動車用のバッテリーをいただいたからなのですね。自動車のバッテリーにはバッテリー液の補充が必要な昔からある開放型鉛バッテリーと、バッテリー液の補充が不要の密閉型のバッテリーがあります。できるだけ安くすませたいなら開放型を用意すればいいですし、バッテリー液が減ってきたら液を継ぎ足すなどのメンテナンスがめんどくさいという方の場合は密封型を選べばいいでしょう。個人的にはどちらにしてもバッテリーの寿命は来るので、多少のメンテナンスの面倒さや部屋の中で倒さないような注意をしながら使えば、使い続けるコストの低い開放型を導入する方がいいかなと思います。

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ただ、今回いただいたものは密閉型のバッテリーで(^^;)、AC Delcoの55B24というものです。容量は36Ah(5HR)と若干大きいものです。さらに大きいものにすれば容量は大きくなり家庭用の電源のバックアップとして頼りになりますが、その分持ち運びが大変になります。ある程度はバッテリーの限界を意識しながら節約して使うぐらいに考えて安いバッテリーでとりあえず始め、状況に応じて大きな容量のものを増やしていってもいいですね。複数のバッテリーを使い回しながら全体で使得る容量を増やしていくというのでもいいですし。

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室内でこうした自動車用のバッテリーを使うにあたり、基本的にはメーカーの保証外の使い方になりますので、もしもの際の安全対策も肝心です。裸のままで室内に置くことは避け、何らかのケースに入れましょう。その場合、完全に密閉できるケースに入れてしまうともしもの場合に爆発する危険もないわけではありませんので、蓋の閉まるケースに入れる場合は通気穴を開けるなど換気ができる状態を確保しましょう。私の場合は中にバッテリーを入れると倒れない程度の大きさを持つコンテナボックスを見付けてきたので、その中に入れています。必要に応じてコンテナボックスの下にキャスターを付けた板を敷き、室内で移動がしやすいようにしてもいいでしょう。本格的に作りたい方は木材を加工した蓋を付けるとか、コンテナボックスに塗装するなどして室内に置かれていても違和感のないように仕上げることもできます。ただ、私自身がそこまでするだけの気力がないので、暫定的に蓋代わりにダンボールの箱やベニヤ板をのせたりしています。

なお、車のバッテリーをターミナルで接続する場合、通常の場合でも火花が飛ぶ事がありますので、周辺に燃えやすいものを置いたりするのは危険ですから注意してください。使い慣れない方はちょっとびびると思いますが(^^;)、安く蓄電池を使うためのハードルだと思って慣れるしかないでしょうね。

ここまで鉛蓄電池について紹介してきましたが、これだけでは電気を貯めることも使うこともできませんので、追加の機器が必要になってきます。次回は参考にした書籍とともに、最低限のバッテリーシステムを作る機材について紹介していこうと思っています。

その(1)
その(2)
その(3)
その(4)
その(5)


旅先での気象情報の入手方法について考える

 一昨日の台風の影響は、通過後にはそれほど感じなかったものの、台風が自宅周辺を通過している際には非常に気になりました。雨はそれほどでもありませんでしたが風がかなり強くて結構自宅が揺れることがありました(^^;)。

 夕方くらいから日付が変わるくらいまでは警戒していたのですが、その日の情報を受ける手段としてはテレビ・ラジオ・インターネットと揃っていて、その点については問題はありませんでした。インターネットでの情報はすぐにアクセスできる反面、地元での被害状況や詳しい台風の位置についてどこに書いてあるのか調べるのが結構大変で、結局のところ頼ったのがNHKラジオの定時前に放送される地方からのニュースでした。少なくとも私のいる静岡県において定時以外は通常の放送を行なっていたようでしたので、それ以外の時間についてはテレビから情報を得ようとしたのですが、結果論になるかも知れませんがテレビが今回は一番駄目でしたね。

 テレビの中では一番台風情報が多かったNHK総合の例を出しますが、いわゆるゴールデンタイムではない昼過ぎから夕方前にかけてはずっと台風情報を流していました。ただその内容はいわゆる同じ事を繰り返す報道で、その時にはまだこちらの方に台風がやってきていなかったので台風の進路情報以外はあまり役に立たず、ついに台風が上陸しいちばんひどい時に大河ドラマがそのまま始まってしまいました(^^;)。その後、定時のニュースの後に韓国ドラマが始まり、次のニュースは午後11時と、私の地域ではある程度台風の脅威が去った後というのは実に皮肉であったと言えるでしょう。

 地デジの特徴としてデータ放送があり、インターネットよりは直感的に台風の情報を入手することはできるようになっているので、現状でのテレビ局の立場としては本放送はバラエティやドラマを放送していても、必要な情報はデータ通信で出しているのでそちらを見てくれということなのかも知れません。ただ、データ通信を見られるテレビというのは家庭にくまなくいきわたっているわけではありません。私が地デジを初めて見るために導入した外付けチューナーにはデジタル放送を見られる機能は付いていませんでしたし、その後、ベッドサイドで見るために購入した19型の小型テレビにもデータ通信は見られません。災害報道は場合によっては命にも直結する場合もあるので、台風が温帯低気圧に変わったり警報が解除されるまでは連続して地上波で放送することはできないものでしょうか。

 個人的にはそうした時のために「サブチャンネル」というものがあるのではないかと思うのですが、NHKではアメリカのメジャーリーグ中継を延長するような場合に使っているのは確認していますが、災害報道でサブチャンネルを使っている場面には出合ったことはありません。サブチャンネルをそういう方法で使ってくれれば、災害報道が同じことの繰り返しで見るのに疲れてきたような場合は通常放送を見ていて、何か状況に変化があった時にすぐにサブチャンネルに切り替えて災害報道を見られるようにしてくれれば、必要な時に必要な情報を誰もが見ることができるわけですし。そういった対策がなされるなら、車の中にちゃんとしたサブバッテリーを導入してフルセグ放送が見られるテレビを設置する環境を作るのもいいかなと思えるのですが。

 さらに一昨日に印象的だったのが、台風が通過中に入ったニュース速報でしょう。たまたま民主党の第三次改造内閣の閣僚人事を行なっている際に台風が通過していたため、私の周辺地域の家が揺れて不安な方も多かったであろう時間に閣僚人事についてのニュース速報がどんどん入ってくることになってしまいました。

 これはニュース速報を出す基準があるのでしょうがないことではありますが、自然災害についての被害が広範囲で予想されるような際は、直接国民の生命に影響を与えるような情報以外はあえてニュース速報として音と字幕のテロップを流すことについては考えていただいた方がいいのではないかと思います。今回私は自宅にいたのでそこまでの命の危険は感じませんでしたが、もし車中泊の旅で山の中にいて、台風や気象関連の情報に飢えている中で同様なニュース速報が連続して入りまくったら、精神的なバランスが崩れてしまうかも知れませんし(^^;)。

 ただ、このような状況が続いていくならば、こちらもそういったことを織り込み済みの上で旅先での情報収集について考えていかなければならないでしょう。個人的にはラジオでの定時情報と、スマートフォンやタブレット端末を使ってのGPSによる位置確認によるピンポイントの災害情報を入手できる方法についても一考の余地はあります。天気情報のアプリにはGPS連動ができるものもありますので、どれが自分にとって使いやすいか試してみるのもいいでしょう。